白夜館

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花のヒロイン 

 

 

 

幻想館

 

レディ・プレイヤー1

劇中にも「ROSE BUD」と言うキーワードが出て来るが、この作品、色々な要素が含まれた複雑な構成になっているが、その骨格部分はオタク版「市民ケーン」(1941)ではないかと感じた。

ある人物の死後、遺されたキーワードをヒントにその人生を若者たちがゲーム感覚で解き明かしてみたら…と言う謎解きがベースになっており、そこに比較的ありふれた勧善懲悪サスペンスが加わり、それらを包み込むようにジェームズ・キャメロン監督「アバター」(2009)を発展させたような、膨大な情報量のCGIで再現したオタク要素満載のイースターエッグ(隠し要素)ワールドで楽しませる趣向になっている。

オタク要素はあくまでもお遊びと言うか装飾なので話の本筋にはほとんど関係なく、知っている人がにやりと喜ぶ程度の趣向になっているし、そもそもここに登場するイースターエッグを全部理解できる人間などいないと思う。

いたとしても何も偉くもないだろう。

スピルバーグ久々の快作だが、タイプが違うとは言え、ジョージ・ミラー監督「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2015)などを見た目で見ると、CGIパートが多い事もあり、どこか現実味に乏しい印象がないではない。

仮想空間でトップ5の成績優秀者たちが、みんな同じ町に住んでいたと言うのもいくらなんでも御都合主義だとは思うし、 悪役の造形などがいかにもありきたりな印象を受けたりもする。

バーチャル中毒になっていた主人公が最後はリア充になってハッピーエンドと言うのも、どうなのか?と言う気もしないでもないが、全体としては良くまとめたと言う印象があるし、まずは楽しめる作品にはなっていると思う。 
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2018年、アメリカ映画、アーネスト・クライン原作、ザック・ペン脚本、スティーブン・スピルバーグ監督作品。

西暦2045年、オハイオ、スタック(住宅)

X-1プレミアムを体感せよ!と言う屋外CM映像が流れている。

ウェイド・オーウェン・ワッツ(タイ・シェリダン)は、何層ものトレーラーハウスが積み重なった貧民地区の自分の部屋から下へ階段を降りて行く。

各階の部屋の中では、ゴーグルをはめてゲームをしているものや、宅配ピザを受け取っているものなどがいた。

僕は2027年生まれ、シロップ不足と電波不足の暴動の後、人々は問題解決を諦めるようになった。

ウェイドは、自宅前にあるスクラップ置き場のような場所にある汚いトレーラーの中に潜り込む。

両親は早死にし、コロンバスの叔母の家に同居している。

2045年、コロンバスは世界一の発展都市 ハリデーとモローが起業した街だ。 今現実は暗い、みんな逃げ場を求めている。

だからハリデーは僕らのヒーロー、どこへでも行ける方法をくれた。

メガネを外したウェイドは、手袋をはめランニングマシンに身体を固定させる。

この全方向性ランニングマシン、音は4チャンネル・ステレオ ハリデーは未来を見て形にした…、ウェイドはゴーグルをはめる。

それがVRワールド「オアシス」だ。 これが「オアシス」、想像が全て現実になる世界 何でも出来る、どこでも行ける。

リゾート惑星へも、ハワイで大波を乗り、ピラミッドをスキーで滑り、エベレストをバットマンと登ることも、結婚も離婚も出来る。

「オアシス」の魅力は違う時分になれること、映画や漫画のキャラにもなれる。

これが僕のアバター「パーシヴァル」 食事とトイレ以外「オアシスで出来る」 エイチを探せ!と「オアシス」内で呼びかけると、検索開始!と「オアシス」は答え、すぐに銀色の大男エイチと合流で来た。

惑星ドゥームでコインを探せ! エイチは「オアシス」の中のアバター友達で実際に会ったことはない。

ダイトウやショウもいる。

アイテムがあれば2分間巨大ロボにも変身できる。

アイテムは、スキルがあればゲットできる。

この世界ではみんな同等だ。 「オアシス」はジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)とオグデン・モロー(サイモン・ペグ)が2025年に発表した。

モローはすぐに身を引き、ハリデーは2040年に死んだ。

彼が遺した言葉が全てを変えた。 ジェームズ・ハリデー、私は死んだ、イースター・エッグを作った、それを見つけたものにパワーを授ける。 それを見つけたものに500億ドルと「オアシス」の運営権利を譲る。

パーシヴァルは、1階の住居に住むアノラックさんと挨拶し、別のトレーラーハウス内にあるランニングマシーンとVRゴーグルを装着する。

見つけるには3つのキーワードと鍵が必要で、それらは「オアシス」の迷路内にある。

さあ、イースター・エッグを探す旅を始めよう! しかしそれから5年間、鍵は1つも見つからなかった。

ただ、第一の部屋に繋がるこの通路が見つかったが、5年間、誰もレースに勝ってない。

このレースにはガンターもIOIシクサーズと呼ばれる訓練を受けたIOI社員も参加していた。

I0I社は世界2位の大企業だが、1位になる為、手がかりを探している。

社長はノーラン・ソレント(ベン・メンデルソーン) 自動車レースの会場で、Zと名乗っているパーシヴァルはエイチと出会う。

俺は後ろに回るとパーシヴァルが言うと、こぼれ銭集めのせこい作戦か?とエイチはからかう。

パーシヴァルはアイテムを投げ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンを出し後方にスタンバイする。

すると隣に、女性ライダーが変わった形のバイクで現れたので驚く。

やがて、レース前方の河にブリッジが形成される。 目指せキー(鍵)! 緑色の花火がレースカーの上に落下して来て爆発する。

それを合図に出場していた車が一斉に走り出す。

エイチ、見たか?とエイチの車の横に並んだデロリアンからパーシヴァルが呼びかけると、「AKIRA」の金田バイクか?とエイチが答えると、アルテミスだ、シクサー殺しの、間違いない!とパーシヴァルは言い、スピードを上げる。

カーレースは熾烈を極め、トラックの荷台に激突した車の操縦者はあっという間にコインに変化してしまい、そのコインは後から来たデロリアンのダッシュボートに吸い込まれて行く。

やがて、巨大な鉄球が振り子のように襲いかかり、ティラノサウルスまで出現し車を襲う。

テレビ版のバットマンカーも途中でリタイヤする中、エイチは、行け!突っ込め!と叫んでいた。

デロリアンはゴール間近まで来た為、ゴール、いけるぞ!と叫んだパーシヴァルだったが、巨大なキングコングが道を塞いだので、ダメか…と諦めかけた時、背後から金田バイクのアルテミスがやって来たので、彼女が危険だ!止まれ!と叫び、通り過ぎようとした彼女の手を取ってバイクから振り落とす。

金田バイクは地下に隠れていたコングが掴み大破する。 それを見たアルテミスは私の愛車が!と絶句する。

パーシヴァルは、エイチが修理出来ると言い、彼女をエイチの修理工場へ誘う。

エイチは俺の修理場いじるなよと釘を刺すが、パーシヴァルは気にせず、箱の中に入っていたアイアン・ジャイアントやギャラクティカやエイリアンの宇宙船、バレーフォージなどを出してみせる。

エイチはアルテミスに、美人を前に舞い上がっているんだよとパーシヴァルのことを指摘し、受け取った金田バイクのアイテムを見て、10分で直すと言う。

パーシヴァルはアルテミスと改めて出会った喜びを語り、自分はゲームに勝ったら貧乏から脱出すると夢を語り、でもあのコングには敵わないと自動車レースの難しさを打ち明けるが、アルテミスは、真のカウンターは「オアシス」を守るべきと主張し、私はゴールするわと自信を見せる。

その時、ウェイド、私のグローブは?と呼ぶ伯母の声が聞こえたので、帰らないと…とパーシヴァルは言い、現実の世界へと戻る。

自宅に戻ると、伯母がここから抜け出す為に溜めていた金を同棲していた男にゲームに勝手に使われたと知り激怒している所だった。

何であんな奴といるの?とウェイドは伯母に聞くが、ウェイド・ワッツ、今度私のものを触ったら許さないわよ!と伯母は言う。

ウェイド・ワッツと言うのは、父が付けた僕の本名…、父母を亡くし、今はおばさんとそのヒモと生活している。

アルテミスが僕のことをZと呼んでくれたと言うことは、こんな僕を気にかけてくれてたってことだから、案外こんな言葉も意味があるのかもしれない。

その夜落ち込んだパーシヴァルだったが、ゴーグルを使い、ジェームズ・ハリデーのことを調べてみることにする。

身体が機械仕掛けの案内人に案内され、ハリデーの成人指定以外の趣味や過去を全て収録したデジタルデータ博物館「ハリデー年鑑」の中からヒントを探ろうとする。

パーシヴァルが見た映像は、若き日のハリデーとモローが話合っている場面だった。

僕らが作った…、僕が作った「オアシス」 みんな夢を見たい…、ゲームに生きている…、好きだった…、だが昔には戻れない、そうだろう?とハリデーがモローに話していた。

後ろに進んだって良いじゃないか?そう言うハリデーの言葉が気になったパーシヴァルは、その部屋を去りかけた足を止め、10秒巻き戻してくれる?と案内人に頼む。

全速力で逆走したって良いじゃない、ビルとテッドみたいに…とハリデーは言っていた。

カーレース会場 前と同じく最後尾に付けたデロリアンのパーシヴァルに、前と同じく横に並んだ、金田バイクのアルテミスが、もう戻ったの?せいぜい頑張ってね、何か分かった?とからかいながらスタートする。

しかしデロリアンは動こうとはせず、いきなりバックし始めたのをバックミラーでアルテミスは気付く。

全速力でバックしていたデロリアンは壁にぶつかりそうになるが、次の瞬間、壁は後方に倒れ通路が出現する。

地下通路に出たデロリアンは、頭上の透明な地面から見える地上のレースやキングコングの様子を見ながら前進する。

そこには妨害するものは何もなかった。

そして、又地上への通路が開き、デロリアンは噴水のあるゴールの後編に到着する。

すると落ちていた秋の落葉が竜巻のように巻き上がり、アノラックの姿に扮したハリデーの幻影が出現する。

良くやったとアノラックから褒められたパーシヴァルは、第一の銅の鍵をもらい、ヒントを得るが良いと言うので、そのキーを突然出現した秘密の扉の鍵穴に差し込み、巻物型のヒントをもらう。

「アノラックゲーム」の特典ランキングの1位にパーシヴァルの名が刻まれる。

それを見たIOI社長ノーラン・ソレント(ベン・メンデルソーン)は、こんな奴がクリアしただと!と怒りも露に吐き捨てる。

これは戦争です、我々は軍隊を持っていますと部下はなだめるが、ソレントは女性部下のフナーレ(ハナ・ジョン=カーメン)を呼び寄せ、ゲームの料金未納者をあぶり出せと命じると、ピュア02にアップグレードすれば、我が社のユーザーの80%が買うでしょうと社員たちに説明するが、それを聞いた社員たちは、競争に勝てればな…と冷静に呟く。

一方、1位になって獲得した賞金を使い、パーシヴァルは量子手榴弾、ゼメキスのキューブ、そしてバーチャルの感触が肌に伝わるX-1スーツを手に入れる。

やがてソレント自身がVR体験椅子に座り、「宇宙戦争」のウォーマシンにやられた荒野の世界にアバター化したベン・メンデルソーンとして出現する。

アイロック(T・J・ミラー)、調子はどうだ?とベン・メンデルソーンが語りかけた相手は、身体が巨大などくろになっているキャラクターだった。

首が腱鞘炎になっちまって、右に立ってくれないか?とアイロックは頼む。

そして、オジュヴォックスの天球があったんだと言い、取り出してみせるので、良し、今はお前が持ってろと指示したベン・メンデルソーンは、それとは別に頼みたいことがある、パーシヴァルのやつを消すのだとアイロックに命じる。

いくら欲しい?と聞かれたアイロックはギャラ3倍と吹っかけると、あっさり良いだろうとベン・メンデルソーンが承知したので、もっと吹っかけりゃ良かったと悔やむ。

カーレースの結果は、パーシヴァルの行動に素早く気付いたアルテミスが2位、同じようにその情報を人から聞いたエイチ、ダイトウ、ショウらが上位を占めることになる。

彼ら5人はそれぞれヒントを手に入れ内容を読む。

自分の足跡を無視し、自分の足跡を辿ったり、過去から逃れよ、果たせなかったジャンプ、翡翠の鍵を生む… パーシヴァルはトレーラーハウス内に貼ったハリデーに関する雑誌や新聞記事などを眺めながら考える。

その中には若い頃のモロー夫妻の写真もあった。

モローの奥さんカレン・モローは1975年生まれで2034年に亡くなっていた。

どの過去から逃れたいんだ? 「ハリデー年鑑」に再度やって来たパーシヴァルは、既に訪れていた他の客たちから、1位特典者のパーシヴァルだ!と気付かれたちまち人だかりが出来てしまう。

その時、パーシヴァルに詰め寄り他の部屋に連れ込んだのは四本腕のネイティブアメリカンのようなキャラクターで、胸からいきなりエイリアンが取り出して来たのでパーシヴァルはビビるが、実はそれはアルテミスが変装していた姿だった。

アルテミスは自分がパーシヴァルに気付かれなかったことがうれしかったようで、あなたはもう有名人なんだから、うろうろするしちゃダメ!変装しなくちゃと忠告し、クラーク・ケントのメガネとスーツを渡す。

勘弁してと尻込みしたパーシヴァルだったが、結局クラーク・ケントに変装し、ハリデーの過去の映像を見に行く。 それは「オアシス」発表前のハリデーの部屋だった。 そこでハリデーにコーヒーを入れていたのは、何と若き日のソレントだった。

ソレントが知っているのはハリデーのコーヒーの好みだけだとパーシヴァルはバカにするが、そのソレントとハリデーの会話で、キーラを誘ったと言った後、それは「ダーククリスタル」のキャラの名でカレンだよとハリデーは打ち明ける。

カレン・アンダーウッド! 踊りたいと言われ映画を見たよ、意味もないさとハリデーは言っていたが、ハリデーがモローの奥さんとデートしていた!モローと結婚するずっと前のことだけど、年鑑にはここ以外に1つもカレンのことは記録されていない、キーラの名を消したんだ!辛かったんだな…とパーシヴァルが興奮気味に指摘したので、一緒に付いて来た案内人が本当に?と疑い、賭けようか?と言うと検索をしてみる。

アルテミスも、気にしてたのね、だけど機会を逸してしまった…と気付く。

検索にキーラの名が1つもヒットしなかったことを知った案内人は、私の負けだ、キーラが「バラのつぼみ」だったんだなと言いながら、かけは賭けだからと言い25セントコインをパーシヴァルに投げて寄越す。

いらないよとパーシヴァルは拒否するが、アルテミスが受け取り、今度一度魅惑の部屋で会わない?夜10時に来てと言いながら、コインをパーシヴァルに投げ渡す。

帰宅後、デート用の衣装を選ぶパーシヴァルに、それを聞いたエイチは、お前はアルテミスに利用されている、止せ、サイバー世界の女にいかれるなと忠告するが、パーシヴァルはデュランデュランやバッカルーバンザイの衣装に変身する。

俺とお前も以心伝心じゃないかとパーシヴァルが言うと、それは男同士だから、相手は体重140cmで身長160kmの男で、本名はチャックかもしれないぞとエイチは案ずる。

そのよる、魅惑の惑星と言うキャバレーにやって来たパーシヴァルは、たちまちファンに取り囲まれ、一緒に写真を撮ってくれとせがまれる。

バッカルーバンザイ?とパーシヴァルの服装を褒めたアルテミスも艶やかなドレス姿だった。

そんな中、女の子3人座っていたソファにやって来たアイロックは出て行け!と3人に命じる。

計画は奴らのアバターを殺すことと呟く。

キーラを誘ったのは彼女のためか作品のためか? みんな飛んだのよ、私たちが飛べば別の結果が出るかも… しかしパーシヴァルは、組むのは苦手だと拒否する。

何も出現しないな?とパーシヴァルが落胆していると、ダンスしないととアルテミスが誘って来る。

パーシヴァルは定番の「サタデーナイトフィーバー」を踊り出す。

一緒に踊るアルテミスがパーシヴァルの身体を触ると、X-1スーツを着ていたワッツはその感触を現実で感じることが出来た。

アルテミスはパーシヴァルに、自分は本当はこんな顔や身体じゃないと謙遜して来たので、関係ない、本名は?僕はウェイドと本名を名乗ってしまう。

それを聞いたアルテミスは、止めて!あなた頭おかしいの!とそれ以上のパーシヴァルの発言を拒否するが、その本名を盗聴していたアイロックは、自分で漏らすとは…と喜ぶ。 そこに、武装したIOI職員たちが乱入して来たので、邪魔しやがって!とアイロックは怒る。

アルテミスとパーシヴァルはすぐにアイテムで応戦するが、X−1スーツを着ているため、撃たれた痛みが現実のウェイドを苦しめる。

アンロックも撃って来たので、アルテミスが応戦するが、アンロックはシールを張って弾を防ぐ。

パーシヴァルは持っていたゼメキスのキューブを投げる。

それは時間を60秒前に戻せると言うアイテムだった。

それを知ったアルテミスは、何でもっと早く投げなかったの!と文句を言いながら、魅惑の惑星を逃げ出す。

君、強かったねとパーシヴァルが喜ぶと、アルテミスはいきなり蹴って来て、遊びじゃない!私はIOIにパパを殺されたの、ゲームのし過ぎで借金が嵩み強制労働のあげく、IOIに搾取され、病気になって死んだのと打ち明けると、付き合ってられないと言い残し去って行く。

ソレントはアイロックに逃がした理由を聞こうか?とパソコン画面で聞いて来る。

作戦は完璧だ、X-1を注文したウェイドと言う奴を検索してみろ、パーシヴァルの本名はウェイド・ワッツだとアイロックは自信ありげに答える。 ソレントはフナーレにウェイドを見つけ出せと指示する。

自宅に帰るウェイドをじっと見つめている顔に入れ墨の男がいた。

トレーラーハウスに戻りいつものようにゴーグルを付けようとしたウェイドは、パーシヴァルへ、ノーラン・ソレントより、「プリズム」にタッチしてくれと言うメール文字が浮かんでいることに気付き驚く。

そしてメールは、プリズムの形を示す。 罠かどうか迷ったウェイドだったが、思い切ってゴーグルをはめ挑戦してみることにする。

プリズムにタッチすると、パーシヴァルのホログラムがIOIプラザのバーチャル体験椅子に座ったソレントの前に出現する。

ソレントは、君もIOIで働く気はないかね?「オアシス」でも何でも手に入る、ミレニアム・ファルコンだって…、年収は2500万ドルでどうだね?などと好条件を提示して来る。

パーシヴァルは、ソレントが降りた椅子に、コードナンバーを記した紙が貼られていることに気付く。

君は感情抑制ソフトを使っているな?と見抜くが、現実のウィエドは確かに興奮していた。

パーシヴァルはソレントのオタク知識の薄さを疑い色々質問してみると、ソレントはすらすら答えてみせるが、実はその答えは、膨張していた社員がイヤホン越しに教えていたカンニング知識だった。

それに気付いたパーシヴァルが僕がここのトップなら君を首にすると答えると、オフレコだが勝つのは俺だとソレントは言い返す。

ウェイド・ワッツ2027年8月12日生まれ、コロンバスに住み、ここ3日間出て来ない…とソレントがウェイドの個人情報を得々と披露し始めたので、アパートが危ないと察知したウェイドは、伯母にスマホで連絡を取ろうとしながら急いで家に戻るが、伯母のスマホを取ったのはウェイドのX-1スーツを勝手に身につけていた伯母のヒモだった。

その間ウェイドのアパートには、ソレントが飛ばしたドローンが爆弾を仕掛けていた。

ウェイドがアパートに駆けつけようとしたとき、積まれたトレーラーハウスは爆破され崩壊する。

パーシヴァルは直ちにアルテミス、エイチ、ダイトウ、ショウらに自分が襲撃されたことをメールで送り、俺たちは戻れないと結束を固めようとするが、その時、何者かに捕まってしまう。

それは顔に入れ墨のある男だったが、彼がパーシヴァルを連れて来た倉庫のような場所にいたのは紙で半分顔を隠した女性だった。

目隠しを取られたウェイドはアルテミス?と直感で気付くが、彼女はサマンサ・イヴリン・クックと本名を名乗る。

シャワーと着替えを…と進めたサマンサは、反乱軍にようこそ!と寂しげに迎える。

着替え終わったウェイドがサマンサとともにベランダに出て見ると、目の前にあったのがIOI本部だったので、近かったんだなとウェイドは呟く。

風でサマンサの髪が揺れ、彼女の右目に周囲にある赤あざが見えるが、字があることを僕が怖がるとでも?とウェイドは優しく語りかける。

傷つけたらごめんとウェイドは沈んだ表情のサマンサに詫びるが、ここはゆっくり進んでるね風も人も全ても…と言い添える。

その時、やだ、ひらめいたわ!第二のヒントが!あの時聞いたキーラのこと! 彼らとエイチ、ダイトウ、ショウらは「ハリデー年鑑」に集まり、2025年!デートの週だ!とウェイドは、ハリデーがキーラとデートに行った作品を探す。

「ザ・フライ」のリメイク?作者が嫌った作品とは?「シャインイング」だ!と気付く。

スティーブン・キングはこの映画を嫌った! しかしエイチはホラーはダメだと拒否する。

本当にご覧になるんですか?と案内人は案じる。 彼ら5人は、キューブリック監督作品「シャイニング」が上映されている映画館に駆け込む。

中はホテルになっており、タイプライターの横に積まれたメモが1枚ずつ飛んで行く。

それが時を刻んでいるのだと気づく。

そんな中、1個のボールがエイチの背後に転がって来たので、エイチは何も考えずそのボールの後を付いて廊下に出る。

エレベーターの前にやって来たエイチは、そこに双子の少女が立っているのに気付く。

ハローダニー!遊びましょうと呼びかけた少女はエレベーターに乗り込むが、その時、室内にいた他の仲間たちはエイチの姿がないことに気付き廊下に出て来る。

見ると、エイチがエレベータに乗り込もうとしていたので止めさせようと呼びかけるが、エレベーターのドアが開き、大量の血が流れ出して来る。

廊下に溢れた血の洪水に流されたエイチは、途中、額に入った集合写真を掴みかけるが、額は二つに裂けてしまう。

何とかエイチが逃げ込んだのは327号室だった。

ドアを閉め振り返ったエイチが見たのは風呂に入った女性で、立ち上がって近づいて来たので謝ろうとするが、女性はエイチの身体を触って来る。

その時、エイチは影の大鏡に目をやると、そこに写っていたのは自分に触っている裸の老婆の姿だった。 老婆は高笑いし、身体が見る見る崩れて行ったので、臆病者のエイチは驚いて身を引く。

すると、外から斧でドアを突き破って来るものがおり、老婆もナイフを持ってエイチに襲いかかって来る。

エイチは部屋の中を逃げ回っているうちにバスタブの中に転がり落ち、気がつくと、雪が積もった庭園迷路の中に落ちていた。

そこにも巨大な斧を持った老婆が待ち構えており、エイチに襲いかかって来る。

その時、エイチの身体をホテル内の廊下に引き戻したのはパーシヴァルとアルテミスだった。

他の通路を探していたダイトウとショウも合流し、キーラの手がかりを見つけ出そうとするが、キーラの写真なら見たぞとエイチが言い出したので全員驚く。

すぐにエイチに案内され、避けた写真の額の場所へ行き写真を元に戻すと、それはハリデーの肩に手を起き、仲間たちと笑顔で写っていたキーラの写真だった。

忘れたい過去とは「シャインニング」のことではなく、キーラとキスしなかったことよアルテミスは気付く。

「シャイニング」は映画と違う、これは引っ掛けよと言いながら、アルテミスが開いていた部屋の中に入ると、そこにはゾンビたちが踊っていた。

アルテミスはゾンビと踊っているキーラを見つける。 アルテミスはゾンビのダンスの中に飛び込むと、他のメンバー達は映画館の外にはじき出される。

アルテミスは次々とゾンビの身体を飛び移り、キーラの前に到達すると踊りましょうと誘う。

すると、おやおや見事に推理して鍵を見つけたな、恐れ入った…とアノラックが出現して褒めながら鍵を差し出したので、ありがとう、キーラは美人とアルテミスは褒める。

アノラックは行けと命じたので、翡翠の鍵で出現した扉を開けると、中から巻物が出て来る。 そこには新たなキーワードが書かれてあった。

IOIシクサーズたちは、まだ「シャイニング」の雪の迷路の中で老婆の斧から逃げ回っていたが、アルテミスが得点ランキング1位になったとソレントに伝えたので、フナーレを呼び、まだ生きてるぞと苦情を言う。

分かってますと答えたフナーレは、ドローンを使って顔に入れ墨がある男を捜していた。

やがてドローンが市場で食料を買っていた入れ墨男を発見する。

サマンサとウェイドは図書館で第二のキーワードの謎を解こうとしていた。

きっと勝てるとウェイドが言うと、本当にそう思う?とサマンサが聞いて来る。

その時、突然、図書館の電気が一斉に消え、窓を突き破りドローンが侵入し、IOI社員たちも入って来たので、サマンサとウェイドは外に逃げ出す。

サマンサはウェイドを小さなダストシュートに押し込むと、逃げて、後から行く!「オアシス」をお願い!と声をかけ扉を閉める。

その直後、IOI社員が駆けつけて来て捕まえると、サマンサ・イヴリン・クック!あなたは3万3000クレジットの料金滞納の罪なので、完済するまで強制労働させられるとフナーレは言い渡す。

IOI社員たちが走り抜けた暗い裏道に出たウェイドは、いきなり何者かに捕まる。

目指せキー!現実は体重140kgで160cmの男かもしれないと馴染みの言葉を言うその大柄なアフリカ系の女性の言葉を聞いたウェイドは、エイチ!と気付く。

本名はヘレン・ハリスだけど…と答えた相手(リナ・ウェイス)は、ウェイドを用意していた古い郵便配達車の元へ連れて行く。

しかし、その車の横にはIOIのドローンが監視していたのでウェイドとエイチは足を止めるが、その時、郵便配達者の後部から飛び出して来てバットでドローンを叩き毀し、奴らに見つかったと呼びかけた青年がいた。

ダイトウ!とウェイドは気付く。

ダイトウの本名はトシロウ(森崎ウィン)だった。

エイチはシクサーズの第3のキーワード見つけたの?と聞きながら2人を配達車に乗せると、自ら運転し、フナーレたちが駆けつける直前その場を逃げ出す。

車の中にはもう1人11歳の少年が乗っていた。 ショウこと本名フィリップ・ツァオ(松岡禎丞)だった。

ウェイドは、君は世界一の11歳だと褒める。 IOIに捕まったアルテミスを救うんだとウェイドが言うと、IOIには入れないとエイチは反論する。

IOI本社の地下室の無数に並んだ強制収容用ボックスに入れられたアルテミスは、どうしても脱げないヘルメットをかぶせられていた。 バーチャルの世界では、そこの新入り、仕事しろ!と監視係が近づいて来て電気ショックを与える。

爆薬を等間隔に並べろ!と監視係は言いつける。

第3のゲームは?アタリ2000用ゲームですとソレントから聞かれた部下が答える。

列を作って氷原に置かれたテレビゲームをしていたIOI社員は、次々と失敗し、そのまま割れた氷の穴から海に落ちて行く。

IOI社員たちの研究グループは、何故ゴールできないのか議論しあっていたが、1人の女性社員だけは何かに気付いたようだった。

「オアシス」を再びベン・メンデルソーンになり訪れたソレントはアイロックに会い、オジュヴォックスの天球を使い方を教えろと命じる。

しかし、アイロックは呪文でしか動かないと言う。

ベン・メンデルソーンがその場から離れると、アイロックはカンニングペーパーを取り出し、呪文を唱える。

オジュヴォックスの天球からエネルギーが広がり、城をバリアで包み込んでしまう。

バーチャル体感椅子に戻ったソレントは、どこから侵入したのかウェイドとトシロウから銃を突きつけ、サマンサはどこだと聞かれる。

銃を降ろせとソレントは命じるが、あんたは伯母を殺した!僕は本気だ!とウェイドは睨みつける。

どこにいる!とウェイドが迫ると、下の階の徴収センターだとソレントが教えたので、どのエリアでアクセスコードは?とウェイドたちは詳しい情報を聞き出す。

トシロウがソレントを見張っている間、ウェイドは隣の部屋に入り込むと、そこにはエイチとショウがおり、ウィドは着ていたゴムマスクを脱ぎ捨て、パーシヴァルに戻ると、奴のアカウントに入った!と言う。

ここは現実のIOI本社ではなく、まだ「オアシス」内だったのだ。

パーシヴァルはソレントのアカウントをハッキングしたのだった。

パーシヴァルはアルテミスに呼びかけ、ボックスの上部にある仕掛けを操作することで脱げなかったヘルメットが脱げることを教える。

アルテミスは、ソ連とたちがオジュヴォックスの天球を使ってシールドを作ったことを教える。

そしてポッド41-Fは10分間の休憩を与えると言う偽装指示を送る。

アルテミスは足かせを外し、2階上に出るアクセスナンバーをウェイドから聞く。

その頃、バーチャル体験椅子に腰掛けていたソレントは、椅子の金属部分に写った隣の部屋の様子に気付く。 ここは現実じゃないとソレントが言い出したので、銃を突きつけていたトシロウはまずい!とパーシヴァルに伝える。

ソレントはゴーグルを外し、現実の部屋で椅子から立ち上がると、椅子の肘掛けの所に張っておいたパスワードBO55man69と書いた紙を剥がすと握りつぶす。

何故ウェイドがハッキングで来たか理解できたからだった。

ソレントはフナーレに連絡すると、奴らは女を捜している、すぐにセンターに来い!と部屋の外に出ながら命じる。

そんなソレントとすれ違うIOI社員の中に「665190」ナンバーの付いたヘルメットをかぶったアルテミスが混ざっていた。

アルテミスは、今までソレントが使っていた椅子を発見する。

一方、フナーレと一緒にソマンサを収容していたボックスにやって来たソレントは、41-F休憩終了ですとの指示が流れているだけで、サマンスがいなくなっていることに気付く。

サマンサはソレント用のバーチャル体験椅子のある部屋に入り込む。

ソレントはサマンサの写真を確認すると、5人とも生きているみたいだな?とソレントが攻めるので、車を特定しましたとフナーレが答えると、一刻も早く探せと高圧的に命じる。

相手は子供です、あなたがやったら?と銃を渡そうとしながらフナーレは抵抗するが、見つけろ!とソレントは言いながら去って行く。

サマンサはソレントの椅子に座り、彼の個人データから天球の呪文を知ろうとする。

一方、ウェイドは、オアシスに参加している全員に呼びかけ、みんなの未来の為にシールドを破壊するのを協力してくれ、惑星ドゥームに集結してくれ!と呼びかける。

ソレントもそれに気付き、椅子の部屋に戻って来たので、慌ててサマンサは椅子の背後から身を隠しながら背後の扉から逃げ出す。

アイアンジャイアントが起動する。

演説を終えたパーシヴァル、アイアンジャイアントのアバターになったエイチ、ショウが待ち受けていると、無数のアバターが集結して来る。

それを見たベン・メンデルソーンは、バカな!と驚く。

サマンサは、IOIシクサーズの使っているバーチャルスーツを着込み、「オアシス」の中に戻る。

IOIの研究グループの中の女性社員は、秘密を解くゲームは「アドベンチャー」ではないかと主張する。

「オアシス」内に紛れ込んだアルテミスは、盗聴器を取り出し飛ばすと溶岩の池の側の柱の裏側に隠れる。

研究グループからのヒントを受けたIOIの「6651490」ナンバーのゲーム参加者が呪文を唱える。

その呪文を、電磁松明の背後に隠れて浮いていた盗聴器が拡散放送し、その呪文でバリアが消えてしまう。 パーシヴァルは迫り来る無数のアバターたちに、目指せ、キー!と呼びかけ、ラジカセを持ち上げ音楽を鳴らす。

アバターたちの城への総攻撃が始まる。 アルテミスは、IOI研究グループが「アドベンチャー」をやっていることをモニターで見つける。

城を攻め落とそうとするパーシヴァルたちが呼びかけたアバターたちと、それを守ろうとするIOIシクサーズアバターとの戦争が始まる。

アルテミスはIOI社員のアバターにまぎれ、迫って来たパーシヴァルのデロリアンに飛び込み、「アドベンチャー」がヒントだと教える。

現実の世界では、フナーレがドローンを飛ばし、ウェイドらが乗っている郵便配達車を見つけ出そうとしていた。

エイチはアイアンジャイアントを操り、IOIのアバターロボを潰していた。

アルテミスとパーシヴァルはデロリアンから攻撃していたがすぐに弾切れになる。 アルテミスが外のアバターたちに呼びかけると、次々と自分の武器を手渡してくれる。

パーシヴァル!これを使えとエイチが投げ渡したのは、殺人人形チャッキーだった。 チャッキーはIOIのアバターたちを次々にナイフで殺しまくって行く。

「オアシス」内でやられたIOI社員のバーチャルメカは赤く転倒し、次々に別の社員がその装置に交代要員として入る。

フナーレは必死にエイチが運転する郵便配送車を探していたが、町中でゴーグルをはめた若者たちが皆懸命に戦っている姿を見て愕然とする。

ニンジャタートルズたちも「オアシス」内で戦っていた。

形勢不利と知ったベン・メンデルソーンのアバターは、何かのアイテムを起動させる。

それをデロリアンの中で見たアルテミスが、メカゴジラ?!と叫ぶ。

ゴジラのテーマに乗って進撃するメカゴジラはアイアンジャイアンとも踏みつけてしまう。

ダイトウ!君の助けが必要だ!とパーシヴァルは呼びかけるが、座禅ポーズで瞑想していたトシロウはなかなか動き出さない。

通り抜けようとしたデロリアンもメカゴジラの尻尾に弾き飛ばされてしまう。

その時、上空に飛行メカが飛んで来る。 ようやくゴーグルを付けたトシロウは、俺はガンダムで行く!と言う。

惹こう目かの搭乗口が開き、姿を現した鎧姿の三船敏郎がアイテムを選び空中に飛び出すとガンダムに変身する。

そしてメカゴジラが踏みつぶそうとしたアルテミスとパーシヴァルの上に覆い被さり庇うと、大きくジャンプしメカゴジラは転倒する。

一方、城に向かって走っていたアルテミスは、炎上して倒れていたアイアンジャイアントに向かう。

背後ではガンダムとメカゴジラの壮絶な戦いが繰り広げられていた。

雪原の崖から落ちかけたガンダムだったが、ジャンプするとメカゴジラの腹部をビームサーベルで斬り割く。

下からショウの忍者が応援する。

ガンダムはビームサーベルでメカゴジラの肩口に斬り込み、そのまま動けなくなったので、メカゴジラは左手でガンダムを掴む。

鎧姿に戻ったダイトウは中指を突き立てるが、メカゴジラの白熱光を浴び、コインになって崩れ去る。

その後、メカゴジラは地上のパーシヴァルとショウに向いフィンガーミサイルを発射しようとする。

その時、背後からメカゴジラに飛びついたのはアイアンジャイアントだった。 アイアンジャイアントは背中を殴りつけるが、すぐにメカゴジラが掴んで前方に持って来る。

するとアイアンジャイアントも背中に乗っていたアルテミスをメカゴジラの掌の上に置く。

アルテミスは背中に隠し持っていた爆弾をメカゴジラの口の中に放り込む。

爆弾はベン・メンデルソーンもろとも爆発し、メカゴジラは倒壊する。

現実に戻ったソレントは、サマンサがIOIのゲーム参加者の中に混ざっていると気づき、すぐに探すように呼びかける。

一方、「オアシス」の中では、アイロックが城に繋がる橋を爆破してしまう。

通路を失ったパーシヴァルたちは唖然とする。

ソレントは、ゲーム中のIOIシクサーズたちのゴーグルヘルメットを剥がし、サマンサを探し始める。

パーシヴァルたちの背後からアイアンジャイアントが駆けつけ、自ら溶岩の堀の上に覆い被さり橋代わりになる。

アルテミスはアイアンジャイアントの背中から飛び降り向こう岸にたどり着き、パーシヴァルとショウも、アイアンジャイアントの背中を走って渡る。

アルテミスは武器のアイテムを探し、アイロックに攻撃を加えるが、アイロックに銃撃され武器を失うと、アイロックはアイアンジャイアントの手を狙い撃ち、落そうとする。

左手を失ったアイアンジャイアントは右手だけで身体を支えていたが、右手も撃たれ始める。

アイロックの武器が弾切れした隙を狙い、ショウは手裏剣をアイテムとして取り出すと投げつけ、アイロックの右腕を肩の部分から切断する。

アイアンジャイアントは溶岩の堀に墜落し、「ターミネーター2」のように右手の親指を挙げて沈んで行く。

城の中に走り込んだパーシヴァル、ショウ、アルテミスだったが、アルテミスは、現実世界でサマンサが見つかるのではないかとヒヤヒヤしていた。

それを知ったパーシヴァルは、これが一番良いんだと良い、アルテミスに中を向け撃つ。

現実のサマンサのバーチャルマシンは赤くなり、ソレントが彼女の顔を確認する寸前、係員が休めとマシンから連れ出す。

IOI本社から外に逃げ出したサマンサはゲーム参加者用スーツを脱ぎながら走る。

パーシヴァルは持っていた最後のアイテム量子手榴弾を的に投げつける。

やがてパーシヴァルは、1人表現でテレビゲームをしていたIOIシクサーズを見つけるが、ショウがボウガンで撃とうとするのを、待てと止める。

見ていると、最後の社員はゲームに勝って喜ぶが、次の瞬間、やはり足下の氷が割れ、海に沈む。

現実世界のIOI研究グループは、これも失敗したと知り「アベンジャー」の名をホワイドボードから消す。

パーシヴァルとショウはテレビゲームの場所にやって来ると、コントローラーを取り、自らゲームを始めようとする。

その時、背後に現れたのがショウを捕まえたアイロックとベン・メンデルソーンだった。

ベン・メンデルソーンは爆弾を取り出すとカウントダウンを始める。

その時、パーシヴァルはベン・メンデルソーンの爆弾を大きく蹴り飛ばし、その隙にアイロックの手から逃れたショウも戦い始める。

パーシヴァルはベン・メンデルソーンに蹴られるが、回し蹴りを浴びせた後、波動拳!を浴びせ、大きくジャンプしてベン・メンデルソーンの股間を蹴り上げる。

吹き飛んだベン・メンデルソーンは、近くに落ちていた爆弾を拾い上げ、止めようと駆け寄ったパーシヴァルの目の前で爆破スイッチを押す。

エネルギー波が洪水のように城から外に流れ出し、外にいたアバターたち全員が死滅する。

ゲームの得点ランキングは一挙に真っ暗になる。

バーチャル体験椅子から降りて来たソレントは、足下がふらつきながらX−1スーツを脱がせろと部下に命じる。

無人になった「オアシス」の氷原のテレビゲームの前にパーシヴァルが1人戻って来る。

郵便配送車に乗っていたショウが、まだウェイドは生きていると気づく。

ウェイドはポケットの中から、25セントコインを取り出す、そこには「エクストラ・ライフ」と刻まれていた。

ありがとう、案内人!と「ハリデー年鑑」でくれた案内人に礼を言ったウェイドがコインを放り上げると、コインは金色の粒子になって消える。

その時、得点ランキング表を見ながらスーツを脱いでいたソレントは、パーシヴァルの名前が再点灯したことに気付く。

氷原にいたパーシヴァルはビデオカセットを差し込む。 ゲームを始めたパーシヴァルは、ゲームに勝っても隠し部屋は見つからない…と呟く。

IOIの研究員たちもその行動に興奮し、大きなモニターの前に集まる。

郵便配送車に乗っていたトシロウは、サマンサの姿を見つけ、あの子かな?と指摘する。

停まった郵便配送車から降り立ったトシロウは、怯えて後ずさりするサマンサにお辞儀をし、僕はトシロウ、ダイトウだと名乗り、乗り込んだサマンサは、運転しているのはエイチだと気づき喜ぶ。

さらに、まだウェイドがゲームを続けている姿を見て驚愕する。

そしてショウに気付くと、ハグさせてと言って抱きつく。 エイチが車を走らせると、ドローンが二機、その後を追尾する。 フナーレは探していた配送車だと気付き、ソレントに連絡する。

するとソレントは会社を飛び出し、会社の車に乗り込むと、運転手が持っていた銃を要求する。

町を走っていたトシロウたちは、町のみんながゴーグルを外していなかったので、何を見ているんだ?と不思議がる。

サマンサがゴーグルを確認し、まだパーシヴァルがゲームを続けていることに気付く。 パーシバルは探し方の秘密を解き明かす。

すると、テレビが氷の割れ目から海中に落ち、周囲の氷が渦巻くと、アノラックに扮したハリデーが出現し、最後の水晶の鍵を渡そうとする。

パーシヴァルがそれを受け取ろうとしたとき、郵便配送車にIOIの車が激突して来たので、倒れ込んだパーシヴァルはなかなか鍵を受け取れない。

いらんのか?とアノラックは問いかけて来るが、手を貸して!とエイチに呼びかけたパーシヴァルは、何とか体勢を踏ん張り鍵を手にすると、出現した氷の扉に付いた3つの鍵穴に、銅の鍵、翡翠の鍵、最後の水晶の鍵を何とか全部差し込む。

それを見ていたIOIの研究員たちも歓声を上げる。

扉は崩れ、奥に現れた部屋にはアノラックが待ち構えており、この書類にサインすれば「オアシス」は君のものと言いながらペンを差し出して来る。

その時、配送車の後部扉が開き、フナーレが飛び乗って来たので、トシロウたちが相手をする。

ショウが手近にあったボトルをフナーレの腹に投げつけ、相手がひるんだ時、ウェイドは、スーツを吊っているロープを利用し、車の壁を蹴りながら回転するとフナーレを外に蹴飛ばす。

そして「オアシス」の中でサインをしかけたパーシヴァルだったが、、ちょっと待って…、おかしいよ、このペンと契約書、モローに株を手放させた時と同じだ、僕はハリデーと同じ過ちは犯さないと言い、ペンを投げ出す。

そうか…と答えたアノラックは、ただ確かめたかっただけだと言い、金の粒子に分解すると、在りし日のハリデーの姿になる。

ここは私が育った場所、それは大昔の私だとハリデーが言う先では、子供がテレビゲームをしていた。

これはワームソフト、「オアシス」を一瞬で消滅させるボタンだとハリデーが部屋の壁に付いた装置の説明をしていた時、IOIの車が配送車の後ろから追突して来たので、パーシヴァルは思わずスイッチを押しそうになる。

はじめから消さないでくれよとハリデーは注意する。

ぶつかって来たIOIの車を操縦していたのはソレントだった。

配送車はトレーラーハウスの行き止まり区域に入り込む。 そこにソレントの車が横から追突して来る。

郵便配送車は回転しながらストップする。 ハリデーは、君にイースターエッゴをあげようと言いながら、古い自分の机の引き出しを開ける。

車を降りて来たソレントに、近づいて来た夫人があんたの悪事はバレてるわよと告げ、ソレントの周辺を住民たちが取り囲む。

するとソレントは銃を取り出し上に持ち上げてみせたので、住民たちは驚いて身を引く。

「オアシス」を作った時、現実はつまらないと思っていた。 しかし死が近づいた時、最後にやっと分かったんだ、現実は辛く苦しいことばかりじゃない。

ソレントは住民たちの間を進み郵便配送車に近づく。

現実こそがリアルなんだ、分かるかな?とオレンジ色に光る透明なエッグを取り出したハリデーが問いかけたので、分かりますとパーシヴァルは答える。 パーシヴァルはハリデーから光る卵を手に取る。

やったね!とアルテミスは喜ぶが、その時、後部扉を開いたソレントが銃を突きつけて来る。

光の卵を抱いたウェイドはゴーグルの下で涙を流し、それをソレントは唖然と見つめ、苦笑いのような表情を浮かべる。

そこにパトカーが近づいて来て、動くな!銃を棄てろ!と警官が呼びかけて来たので、ソレントはおとなしくそれに従う。

配送車の後部扉が閉まり、「オアシス」の中でゲームをしていた少年ハリデーのゲームも「ゲームオーバー」の表示が出る。

少年ハリデーと老人ハリデーが共に部屋から出て行こうとするので、分からないことがあったんだけど、あなたはアバター?とパーシヴァルが問いかけると違うと言い、ハリデーの死は本当?と聞くと、そうだ…とハリデーは答える。

あなたは何?と最後に聞くと、さよならだ、ありがとう、僕のゲームをしてくれて…と言い、少年ハリデーとともに老いたハリデーはドアの外に去って行く。 配送車の後部ドアが開き、ウェイド?と聞いて来た老人がいた。

その姿を見たウェイドとサマンサは、モロー?と驚く。

君に会いたかったんだとモローが言うので、お会いできて光栄ですとウェイドも喜ぶが、ちょっと失礼、先にやることが…と言って後部ドアを一回閉めると、サマンサとキスをする。

バーチャルスーツのロープに引っ張られ、サマンサを押し倒すようにキスをしていると、ショウが興味深げに見つめるので、トシロウが運転席の方へ引っ張る。

その時、後部ドアが開き、ウェイド・ワッツ?と警官が声をかけて来る。

ソレントの自白を聞きたいんだが?と警官が言うと、手を上げて後ろにやって来たヘレンが、全部記録してたんだと言いながら車を降り扉を閉め警官に付いて行く。

スーツのロープをサマンサに取ってもらっていると、又後部扉が開き、見知らぬ男たちとモローがおり、「オアシス」の弁護士たちだ、サインを言いながら契約書を差し出して見せる。

それを見たウェイドは、トシロウやフィリップ・ツァオの顔を見て、仲間と分けると答えると、良い選択だとモローも満足する。

車の外に降りてみると、住民たちが歓声を送って4人を祝福する。

パトカーに乗せられたソレントが、先に乗せられていたフナーレに何か命じようとして殴られる。

モローと並んだウェイドは、魔法のようですと喜ぶと、私はみんなより近くにいたんだよと言いながら、モローは25セントコインを放り投げて来る。

あなたが案内人?と驚くウェイドに、君が最初にキーラに気付いたと言うモローに、モローさん、あなたがバラのつぼみでは?と問いかける。

そこにヘレンやトシロウやフィリップ・ツァオが近づいて来たので、君らがトップ5の面々かとモローは喜び、1人ずつ握手する。

この後、IOI全センターは閉鎖された。 次のことはあまり歓迎されなかったが「オアシス」は週2日だけ休みにすることにした。

現実だけがリアルなものだから…

社長室でキスするウェイドとサマンサ
 


 

 

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