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ジュラシック・ワールド/炎の王国

「ジュラシック・パーク」シリーズをリブートしたような新シリーズだが、その2作目に当たる本作は、イメージ的には前シリーズの2作目「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」(1997)ではないかと感じた。

恐竜狩りで儲けようとする一団が登場したり、人間世界に恐竜が流入する展開だからである。

出だしは怪獣映画そのもので、前半は「コングの復讐」のラスト、後半は限定空間サスペンスで、全体的にハラハラドキドキの連続と言った風に構成されているのでそれなりに退屈はしないものの、さすがにもう衝撃度は薄れているとしか言えないような気がする。

「ジュラシック・パーク」と「ジュラシック・ワールド」の決定的な違いは、前シリーズで最悪なキャラクターだったラプトルとT-レックスが、新シリーズでは人間を味方するようなキャラとして描かれている点であろう。

特にラプトルは、人間に育てられ、人間と仲間意識を持つ頭の良い恐竜として描かれているため、はっきり言えば正義の味方に転換したと解釈できる。

本作でも、ラストのクライマックスは人間とラプトルブルーが協力して敵を倒す展開になっている。

人気恐竜が敵から味方に180度転換して、観客が応援したくなるキャラに変化している訳で、これはかつての怪獣映画などと同じである。

既に新シリーズでのT-レックスやブルーに悪役イメージはなく、人間の仲間である。

そう云う意味で、同じレジェンダリーが製作している来年のハリウッド版「ゴジラ」がどう言う展開になるのかは興味深い所である。

何となく「ゴジラ」と言うよりも、人類の味方、地球の守護神「ガメラ」に近づきそうで楽しみである。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2018年、アメリカ映画、マイケル・クライトンキャラクター原案 、コリン・トレボロウ+デレク・コノリー脚本、J・A・バヨナ監督作品。

暗い懐中に灯る潜水艇のライトが接近して来る。

その潜水艇の進行方向の巨大な壁が開き、潜水艇はその中の海域に侵入する。

夜の海上は雷雨だった。

そこはかつてジュラシック・ワールドがあったコスタリカの120マイル西方にあるイスラ・ヌベラル島だった。

潜水艇はやがて、海底にあった大型恐竜インドミナス・レックスの骨格を発見する。

潜水艇は、その骨格の一部をマジックハンドで固定、もう一つのマジックハンドに付いた回転ソーで切断、切られた骨格は黄色いバルーンに引き上げられて行く。

ヌベラル島には潜水艇と通信している仲間が1人おり、サンプルを回収したとの通信を聞くと、背後に控えていたヘリに行けと声をかける。

島を離陸したヘリは、海上に浮き上がった黄色いバルーンを発見し、これで良いと操縦士は連絡して来る。

島に残っていた連絡係は、そこから出ろ、ゲートを閉めると潜水艇に通信、了解、基地に帰るとの返事を受ける。

しかし潜水艇の背後には巨大な黒い影が迫っていた。

旋回した途端それを発見した潜水艇の乗組員は、あれは何だ!と驚く。

一方通信係は潜水艇の位置表示の表示が切れたので、どうした?ゲートを出たのか?と呼びかけるが応答はない。

その時戻って来たヘリの乗組員が何か叫んでいる姿が見えたが雷雨で声が届かない。

聞こえない!と通信係がヘリに向かってジェスチャーで答えていた時、背後のジャングルからT-レックスが飛び出して来たのに気付き、慌ててヘリに向かって逃げ出す。

T-レックスがその後を追って来たので、通信係は上昇し出したヘリが降ろした縄梯子に捕まろうとする。

何とか縄梯子に捕まり安堵した通信係だったが、すぐに梯子の端をTーレックスがくわえて引き摺り下ろそうとしているのに気付く。

ヘリの操縦士は、このままだとヘリごと墜落するので縄梯子を切ろうとする。

それに気付いた通信係は焦るが、T-レックスがくわえていた梯子の下の部分がちぎれたので、助かった!とヘリの仲間たち共々歓喜のガッツポーズを取るが、その直後、海面から飛び出して来たモササウルスが通信係を飲み込む。

愕然としたヘリの搭乗員だったが、すぐに気を取り直し、DNAサンプルを確保した、基地へ戻ると機内から通信する。

テレビでは女性キャスターが、ヌベラル島には噴火の危険性が高まっており、このままでは島内に住む最後の恐竜たちが絶滅する。

ジュラシック・ワールドの運営会社であるマスラニ社には島での事故に対する訴訟が殺到していると報道していた。

また、動物の保護を訴える声も広がっており、上院では緊急特別委員会が開催されているとも報じていた。

委員会ではイアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)が、今後世界には激変が起き、予知不能になると意見を述べていた。

その頃、「ジュラシック・ワールド」運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、エレベーターで恐竜保護グループ「DPG」の部屋に上がって来る。

部屋では女獣医のジア・ロドリゲス(ダニエラ・ピネダ)がグレガード議員からの電話に出ている所だったが、クレアが来たのに気付くと電話を代わる。

クレアは議員に恐竜の救助への支援を願い出ていたが、その時、部屋のテレビに映っていた上院からの中継で、この事案は神の域であり、民間事業が島に立ち入ることは禁止すべきと言う結果が発表されたので、部屋にいた仲間たちは落胆する。

情報アナリストのフランクリン・ウェブ(ジャスティス・スミス)やジアもがっかりするので、議員との電話を切ったクレアはちょっと考えさせて!と悩んでいたが、その時、彼女にロックウッド邸から電話が入る。

北カリフォルニア

ロックウッドの屋敷 車でやって来たクレアを出迎えたのは家政婦のアイリス(ジェラルディン・チャップリン)だった。

ミルズ氏がお待ちですと言われ家の中に入ると、恐竜の骨格標本が陳列してある博物館のような部屋があり、その階段の壁面にジョン・ハモンド(リチャード・アッテンボロー)の肖像画がかっているのに気付く。

そこに近づいて来たのが旧知のイーライ・ミルズ(レイフ・スポール)だった。

しばし昔話をしている所に車いすに乗ってベンジャミン・ロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)が近づいて来たので、あなたにお願いしますとクレアが恐竜の救済を申し込むと、恐竜が外部と接触せず暮らせる島だよと言いながら部屋の中央にある大きな模型の島を見せる。

その時、クレアは中二階を横切る人影に気付く。 恐竜たちの平和な島がハモンドの夢だった…、恐竜に一番必要なのは人間がいないこと…、若かった我々は愚かだったが、その後、それに気付いた時には別々の道を歩んでいた…と過去を悔いるように打ち明ける。

そこに、旦那様とアイリスが呼びに来たので、後はイーライに任せる、一番嫌いな薬の時間だと言ってロックウッドはアイリスに車いすを押されその場を去って行く。 子供たちがおられますね?と今見た人影のことを聞くと、孫の女の子で、母親は交通事故でなくなったのですとミルズは答える。

さらにミルズは、パークの恐竜たちにはICチップスが埋め込まれているので今どこにいるかは分かる、絶対に救いたい貴重な種類は11種、特にブルーですと言うので、嗅覚が鋭いので捕獲は無理ですとクレアは教えるが、扱えるのは?と言われ黙り込む。

その後、クレアが会いに言ったオーウェン・グレイディ(クリス・プラット)は、1人で小屋を作っている最中だった。

呼びかけて、ビールでも?と誘うと、君のおごりかい?とオーウェンは聞いて来る。

酒場で話し始めたクレアは、オーウェンは自分が捨てて去ったと思い込んでいることを知り爆笑する。

今付き合っているのは会計士?などとからかって来たオーウェンは、クレアが話そうとする概要をすでにロックウッドの部下から聞いていたらしかった。

私は行くわ!とクレアが島に行く決意を伝え、あなたは毎日小屋を相手にビール?と皮肉るが、オーウェンは乗って来ない。

ブルーは生きている!見殺しにするの?と迫っても、まあね…と気のない返事をするだけのオーウェンに、あなたは良い人のくせに本音を言えないのね!明日島に行く登場予約を入れといたのに!と悔しげに言い捨てて店を出て行く。

自宅に戻ったオーウェンはブルーを育てた成長ビデオを見ていた。

翌朝、フランクリンやジアと一緒にセスナに乗り込んだクレアは、出発間近になって乗り込んで来たオーウェンに気付く。

クレアは同行するジアとフランクリンをオーウェンに紹介するが、飛行機を怖がっているのか必死に安全ベルトを締めていたフランクリンは、自分はジャングルをバイクで飛ばしていると声をかけてきたオーウェンに気が合いそうにないなと答える。

ロックウッドの屋敷では、アイリスがメイジー(イザベラ・サーモン)を標本室に探していた。

見ると、展示していた恐竜の口に猿の人形がぶら下げられており、そちらに気を取られていると、いきなり背後からメイジーが脅して来たので、仰天したアイリスは、私が死んだらどうするんですか!と叱り、メイジーの俗っぽい返事をキングスイングリッシュに言い直させる。

寝室のベッドでメイジーの写真をアルバムで見返していたロックウッドを訪ねたメイジーは、今日は白亜紀とジュラ紀に行ったの、そこでアイリスも犠牲になったのなどと冗談っぽく話すと、ママそっくりだなとロックウッドが言うので、ママはパークに行った?とメイジーはうれしそうに聞く。

その頃、クレアやオーウェンの乗ったセスナは、崩壊したジュラシック・ワールドが残るヌベラルに到着する。

待ち構えていたのはロックウッドに先に送り込まれていた調査団多くの兵隊たちで、代表してサングラスをかけたケン・ウィートリー(テッド・レヴィン)がクレアに挨拶に来る。

セスナを降り立ったフランクリンは、ここは暑すぎるとぼやきながら上着を脱ぐので、噴煙を上げている火口の方を見やりながら、まだ序の口だ…とオーウェンは言い聞かす。

彼らはウィートリーたちの装甲車に乗り込み、ジュラシック・パークの中心地へ向かうが、その車内で神経質そうに虫除けを自分の身体に吹き付けていたフランクリンがジアに、T-レックスは生きていると思う?と聞くと、T-レックスは現在なら昔の5倍は生きるわと答える。

町を模した場所に到着すると、土産物屋の中に混じっていた小さな恐竜コンプソグナトゥスがそっと動き出す。

火山噴火の前兆のように地響きが起きる中、かつて翼竜の住処だった円錐形の建物に近づいた時、装甲車の窓から外の何かを見つけたジアが飛び出し、目の前に近づいて来た巨大なブラキオサウルスを間近に見て感動する。

クレアも素敵ね…と言いながら見上げていた。 その時、フランクリンが行こうと呼びかけ一行は装甲車で再び走り出すと、目的地である通信タワーの下に到着する。

クレアの掌紋認証で恐竜の位置を調べる装置がある部屋に入り、チップを埋め込まれた恐竜の現在位置を調べ始めたフランクリンは、ラプトルのコードD-9を打ち込み、すぐにブルーのいる場所を突き止める。

早速オーウェンが出掛けることにするが、ジアも付いて行くと志願する。

用心してねとクレアが見送ると、振り向いたオーウェンは、何かあったら君がここに送り込んだからだ!と睨みつけ、すぐに、安心しろと笑顔で応える。

ブルーがいる付近で周囲を探していたオーウェンはひっくり返っていた無人のジュラシック・パークの車の側に近づく。

すると数匹のコンプソグナトゥスが飛び出して来た直後、車の上に背後からブルーが出現する。

オーウェンは慌てず、俺だよ、落ち着け!と呼びかけながら片手を差し出し、土産だぞと言いながらもう片方でビスケットを取り出し、ブルーの口元へ放ってやるがブルーは口も開かなかった。

俺だよと再度語りかけてブルーを落ち着かせようとオーウェンがしていたその時、突然脇から麻酔銃が次々撃たれ、ブルーは倒れる。

同行していたウィートリーと傭兵たちが、勝手に発砲したのだった。

暴れるブルーの尻尾に弾き飛ばされたオーウェンだったが、何とか立ち上がり、興奮し出したブルーを再びなだめようとするが、ブルーは、オーウェンの背後に立った傭兵が銃を向けているのに気付き、オーウェンを突き飛ばして飛びる。

さらに別の傭兵が麻酔銃をブルーに撃ち込むが、ブルーは押し倒した傭兵の顔を握りしめていたので下敷きになりパニクった傭兵は、ウィートリーが止めるのも聞かず銃弾を撃ち込む。 被弾したブルーは倒れる。

驚いたオーウェンが、この大バカやろう!と罵りながらウィートリーに近づくと、ウィートリーは迷わず、オーウェンにまで麻酔銃を発射する。

麻酔弾を胸に受けたオーウェンがその場に昏倒したので、同行していたジアは駆け寄り、酷い!と抗議しながら側に落ちていた拳銃を拾いあげウィートリーに向けながら、私を殺したらブルーは死ぬ!出血している!早く手当てしないと…とジアは言う。

ウィートリーは傭兵たちに麻酔銃を降ろさせると、手当てしろ!とジアに命じその場を去る。

その直後、火山が噴火し始め、ジュラシック・パークの司令室にいたフランクリンとクレアは、早く逃げるんだ!と言う外の傭兵の声を聞いたかと思うと、入り口が緊急用に自動的に閉じたため閉じ込められてしまう。

火山が噴火した中、装甲車で移動中、愉快そうに電話に出たウィートリーに、1日遅れだぞ!と叱責して来たのはロックウッド邸のミルズだった。

今すぐ恐竜を運んで来い!と電話で命じていたミルズは、突然扉が開き、恐竜助かるの?と聞いて来たレイジーにいら立ち、図書館に行きなさい!電話中だから!と叱りつける。

その頃、麻酔から目を覚ましかけていたオーウェンは、好奇心で近づいて来たシノケラトプスから顔を嘗められていた。

シノケラトプスはオーウェンを押しつぶすかのように股がって来るが、何かを感じその場を去る時オーウェンをうつぶせにして去って行く。

オーウェンは火口から流れ出した溶岩が目の前まで迫っていることに気付く。

しかし麻酔を打たれているオーウェンは立ち上がれない。

オーウェンは必死に身体を起こし、側に倒れていた大木の背面に転がり落ちるが、大木では堤防代わりにもならず尚も溶岩は迫る。

司令室に閉じ込められていたクレアたちは、逃げ道を探していたが、その時、水門が開き、川から何かが近づいて来ている気配を感じ身をすくめる。 T-レックス?とフランクリンは怯えるが、そうじゃないかも…とクレアはなだめる。

その時、屋根から溶岩が滝のように降り注いで来る。 そこに水門からバリオニクスが飛び出して来る。 バリオニクスは部屋に滝のように垂れていた溶岩に阻まれ2人になかなか近づけない。

クレアは部屋の隅に屋上に通じる非常用階段があるのに気付き、そこに近づくが高くて届かない。

クレアは踏み台用に椅子!とフランクリンに声をかけるが、フランクリンが側にあった椅子を取ろうとしたとき、バリオニクスが椅子の背もたれをくわえて来る。

しかし背もたれ部分が外れたので、フランクリンは椅子をクレアの方へ滑らせる。 クレアはそれを踏み台にして非常梯子をよじ上り、フランクリンも後に続こうとするが、バリオニクスが迫って来る。

非常梯子を上るフランクリンだが、上にいるクレアが天上のハッチを開けないので詰まってしまう中、バリオニクスは梯子の下から梯子を噛み付いて来る。

登るのよ!速く!とクレアが急かすので、助かった!と喜んだフランクリンだったが、登っていた部分が下にスライドして降りてしまう。

フランクリンは縮み上がるが、バリオニクスが飛びかかって来た瞬間、急いで梯子を駆け上りハッチの外に出ると、何とかハッチを開けて外に出たクレアの後に続き、追って来たバリオニクスの頭をタッチで抑え閉める。

地上に出ると、火山から噴石が次々と落下する危険な状態になっていた。

その時、逃げろ!と言う呼び声で振り返ると、ジャングルの中からオーウェンが走り出して来て、その後を大量の恐竜たちが追って来るのに気付く。

クレアとフランクリンも慌てて海の方へと逃げ出し、倒木の所に転がっていたパーク用の透明な乗り物ジャイロスフィアの所にやって来る。

次々と海の方へ逃げる恐竜たちに倒木が破壊されて行く中、必死にジャイロスフィアの影で身を潜めていたオーウェンたちだったが、乗るんだ!と叫び、クレアとフランクリンを2人用の座席に乗せる。

その時、オーウェンたちは間近に迫った鬼のような角があるカルノタウルスに凍り付く。

しかしそこにトリケラトプスがやって来てカルノタウルスと戦い始める。 結局トリケラトプスが逃げ出し、カルノタウルスがオーウェンらに迫るが、T-レックスが噛み殺し、足で踏みつけて勝利の雄叫びをあげる。

その間、ジャイロスフィアはひとりでに転がり出し、オーウェンも後を追うように崖に向かって走り出す。

アロサウルスが転がるジャイロスフィアの横に近づき脅して来るが、火山弾に当たって倒れる。

プテラノドンやアンキロサウルスも崖に向かって逃げる中、ジャイロスフィアは背後を走っているオーウェンが迫って来た噴煙に巻き込まれたのを確認した直後、崖から海中に落下して行く。

一旦浮き上がったジャイロスフィアだったが防水ではないため水が車内に入り込んで来たことに気付いたフランクリンは何とか扉を開けようとする。

そこに後から飛び込んだオーウェンが近づき、扉の硬化プラスティックに銃弾を2発撃ち込み壊そうとするが壊れない。

ジャイロスフィアの中は水が半分くらい入り込み、クレアたちは溺れそうになる。

仕方なく一旦海上に上がり空気を吸い込んでもう一度ジャイロスフィアに近づいて来たオーウェンは、ナイフを取り出し、扉周辺のパッキンを剥がして何とか扉をこじ開ける。

その後、海面に浮かび上がり何とか海岸に漂着したオーウェンは、一緒に助かったクレア、フランクリンに追尾システムは?と確認するが、フランクリンは壊れたデバイスを見せながらアウトだと答える。

立ち上がったクレアは、騙された!全部嘘だったのよ!とミルズの策略に気付く。

その時、港の方に恐竜を運んでいる輸送ヘリに気づき、丘の上から港を双眼鏡で見てみると、そこには輸送船が停泊しており、傭兵たちが今正に恐竜たちの一部をその船に運び入れている所だった。

港にいたウィートリーは、金になりそうな奴は全部連れて行け!と命じていた。

そして縛られていた1匹の恐竜に近づくと、ウィートリーはペンチでその歯を1本切り取り、自分のコレクション用に集めていた歯の入った小袋に入れる。

ジアも捕まっており、ブルーは明らかに弱っているようだった。

その時、又火山の大爆発が起きたので、船に乗ろう!トラックへ!とオーウェンは提案する。

噴石が降り注ぐ中、クレアが港に取り残されていたトラックの運転席にそっと乗り込み輸送船に向かうと、その後ろから走り寄ったオーウェンとフランクリンが荷台に飛び乗る。

船は既に出航しており、船尾のタラップは港から離れていたが、クレアはスピードを上げそのまま埠頭からトラックをジャンプさせ何とか船に乗り込む。

クレアは運転席にあった帽子をかぶり女性であることを隠しトラックから港を振り返ると、逃げ後れたブラキオサウルスが港で船を見送りながら噴煙に巻き込まれて姿が見えなくなる。

ロックウッドの仕事部屋のモニターで輸送船が島を出発したことを見ていたミルズは、お客様ですとアイリスからの連絡を聞く。

恐竜の展示室で待ち構えていたのは兵器密売人グンナー・エヴァーソル(トビー・ジョーンズ)だった。

やっとお会いできましたねと近づいて来たミルズは、恐竜はどこだ?と性急に聞いて来たダイナーに、明日到着します、11種類の恐竜です!400万ドルにはなりますと伝えると、話にならん!400万なら1日で稼げるとグンナーは不機嫌そうに言い返し、10分待とうと高飛車に答える。

ミルズは鼻白みながらも、計画運営費の捻出が必要なのです、遺伝子工学の話ですなどと愛想笑いを浮かべ、グンナーをエレベーターに案内すると地下3階に降りる。

その様子をメイジーが物陰からそっと監視していた。

地下研究所にグンナーを案内して来たミルズは、ウー博士のDNAから全く新しい恐竜を作ったのです、オーウェンのお陰で命令にも従いますと解説する。

一方、ロックウッドの寝室にやって来たメイジーは、みるズさんが他の所に恐竜を売ってしまうのと報告しながらも、ロックウッドがみていたアルバムからはみ出していた写真を気にする。

しかし、メイジー、話はまた明日しようと言って追い返したロックウッドは、そっとアルバムからはみ出した写真を元に押し込む。

その頃、輸送船の中では、トラックの荷台から抜け出したオーウェン、クレア、フランクリンたちが、ブルーの世話をしていたジアの車に乗り込み再開するが、悪徳商人だとミルズたちの計画を指摘したオーウェンに、ジアはブルーは売らない、輸血よ、テタヌラ族の恐竜なら合うと言うので、それなら一頭乗っているとクレアが答える。

早速T-レックスが麻酔薬で眠らされて乗っていた輸送車に乗り込んだオーウェンは、クレアにT-レックスの背中に馬乗りになって採決するんだ、早くしろ!目を覚ますと急かす。

ロディオなんかやったことないとぼやきながらもT-レックスに馬乗りになって採決張りを首筋に差し込んだ時、T-レックスは目を覚ます。

さらに、輸送車に傭兵たちが近づいて来て、荷台の扉が開いていると言いながら外からかんぬきを閉めてしまう。

やがてT-レックスが動き出したので、クレアは折の天井部分に逃げ道があると言い、何とかオーウェン共々上から脱出する。

採決は?とオーウェンが聞くと、クレアは採決済みのビニールバッグを見せる。

一方、ロックウッドの屋敷では、メイジーが1人でエレベータに乗り込み、今まで行ったことがない地下3階のボタンを押す。

「立入禁止」と書かれた地下実験室に入ったメイジーは、オーウェンが赤ん坊の頃のブルーやデルタと言ったラプトルを育てている記録ビデオを熱心に見出す。

ブルーは賢く仲間意識があり、人間とも共感しているようで、オーウェンが弱ったジェスチャーをすると心配そうに寄り添って来たりする。

輸送船の中では、クレアが持って来た輸血をしながら、ジアがブルーから撃たれた弾を取り出していた。

これでOK!とブルーの目を見てジアが宣言すると、クレアもオーウェンも喜ぶ。

ロックウッド屋敷の地下事件室では、人声が近づいて来たのでメイジーはテーブルの下に隠れながら身を隠す。

やって来たのはミルズとヘンリー・ウー博士(B・D・ウォン)で、ウー博士は、新種の恐竜には母親がいるとミルズに説得していた。

ハイブリット恐竜のインドミナス・レックスだけではなく、ラプトルの血も必要だと言うのだ。

そんな2人の会話を聞きながら、奥の通路に身を隠していたメイジーは、背後の檻の奥の暗闇から恐竜の爪が伸びて来たのに気付き思わず悲鳴をあげて逃げ出す。

しかしその悲鳴で気付かれ、ミルズに捕まってしまう。

そこにアイリスがやって来て、旦那様がお呼びよとミルズに告げたので、この子を閉じ込めていてくれとミルズは命じる。

輸送船は陸地に到着したようで、足音が近づいて来たので、ジアがクレアたちに外に出ろとジェスチャーで指示する。

クレアとオーウェンは何とか荷台の外に出て車体の下に身を隠すが、最後に降りたフランクリンは近づいて来た傭兵にお前は誰だ!と声をかけられてしまう。

すぐに荷台からジアが顔を出し、手伝わせてたのよとフォローしたので、船員か?と聞いて来た傭兵は、フランクリンを疑わず、そのまま俺に付いて来いと命じ一緒に出掛けて行く。

オーウェンとクレアも先ほどのトラックの運転台に戻り込むと、傭兵が出発だ!と扉を叩いて声をかけて来たので、行き先は?とクレアは戸惑いながらも、とりあえず他の車について行くことにする。

やがて輸送部隊が向かった行き先はロックウッド邸だとクレアは気付く。

次々にロックウッドの屋敷に向かう輸送部隊を監視していた傭兵の見張りは、一瞬目を疑うように走り過ぎた一台のトラックを見返す。

屋敷に到着した車から、恐竜たちが屋敷内に運び込まれる。

T-レックスは餌用のヤギが入った檻の中に入れられ地下に降ろされる。

寝室のベッドに寝ていたロックウッドは、やって来たミルズに、バレないと思ったのか?わしの屋敷だぞ!と叱りつけていた。

未来に向けた資産運用を…と言われていましたので…とミルズは抗弁するが、その電話で警察を呼べ!ジョン・ハモンドは正しかった…とロックウッドは悔いるように命じる。

クッションの上に置いてあった携帯を取り上げたミルズは、それを台の上に置く代わりにクッションを取り上げながら、あなたは神に背いた…、私だけが悪ではないと言いながらベッドの方へ向かう。

そんな中、停車したトラックの運転席から「町へ8km」の標識を見つけたクレアがそれを知らせると、町へ知らせないと大変なことになる…とオーウェンは行動に移しかけるが、その時、傭兵たちが銃を向けて来る。

屋敷の地下牢に閉じ込められたオーウェンとクレアの前に来たミルズは、やあクレア、すまない…、ラプトルを手に入れるために仕方なかった…と詫びる。 そんなミルズにクレアは飛びかかろうとするが、鉄格子に阻まれ手が届かない。

絶滅危惧種のセールスか?とオーウェンが聞くと、君たちもインドミナス・レックスを檻に囲っていた時とかラプトルを育てていた時、金の計算をしなかったか?とミルズは鉄格子に近づき聞き返して来る。

その左手を檻の中から掴んだオーウェンに、背後に従っていたウィートリーが銃を抜き、クレアが制止する。

オーウェンが手を離すと、クレアがミルズの手を強く引き、鉄格子にぶつける。

どうやって始末する?とウィートリーが聞くと、噴火で死んだってことにしようと、倒れたショックで割れた自分のメガネを確認しながらミルズは答える。

自室に閉じ込められていたメイジーがベランダから下を見下ろすと、次々と乗用車が列をなしてやって来るのが見えた。

玄関でそれを待ち受けていたグンナーはミルズに、次々にやって来るVIPたちを紹介していた。 そんな客たちの来訪を他所に、メイジーは外壁から屋根に伝い、ロックウッドの寝室の窓から中に忍び込む。

お爺様!とベッドで寝ているように見えたロックウッドに声を掛けるがロックウッドは起きない。

その時、足音が近づいて来たので、ロックウッドの胸の上に置いてあったアルバムをテに取ったメイージは、部屋の食料用エレベーターに乗り込む。

その直後、部屋に入って来たのはミルズで、アイリス!と呼び、やって来たアイリスに旦那様が亡くなった、別の働き口を探すことだと言い出す。

イリスはあっけにとられ、でもメイジーの世話は?メイジーの母親も私が育てたのに…と困惑しながら聞くと、私が後見人になる、グッバイ、アイリス…とだけミルズは答える。

アイリスが部屋を後にした時、食料用エレベーターの中でアルバムを開いたメイジーは、そこに貼ってあった写真に写った母親の子供時代が自分と瓜二つであることを知る。

食料用エレベーターの中で物音がしたように気付いたミルズが近づいて扉を開けるが、中の箱は移動していた。

地下牢の中のクレアが、目の前に生きた恐竜たちがいるのに!と別の檻の中にいたトリケラトプスの親子を見ながら悔しがると、自分を責めるな、俺の責任だ…、俺が協力したばかりに…、止そう、別の機会に話そう…とオーウェンが慰めていたが、その時、隣の部屋から物音が聞こえて来たのに気付き、鉄柵の付いた中窓に飛び上がりとなりを除いてみる。

隣の檻に入っていたのは固い頭部を持つ頭突き恐竜スティギモロクだった。

地下では、大勢の来客を前に、グンナーが司会役となりオークションが始まっていた。

檻に入れられたアンキロサウルスなどの恐竜が次々に客の前にスライドして来て、それに客たちが値段をつけ始める。

ネットを使って世界中からも参加者が値を付けていた。

オーウェンが口笛を吹くと、それに反応してスティギモロクが壁に頭突きを食らわす。

何度かやっているうちに、とうとう壁を壊してスティギモロクがオーウェンの部屋に入って来る。

オーウェンは、鍵の付いた扉の前に立ち、同じように口笛を吹くと、スティギモロクは怒って扉にぶつかって行く。

見事に扉の鍵が壊れ、外に飛び出したスティギモロクは柱に頭をぶつかりしばし滑つきながらも通路の奥へと去って行く。

クレアと一緒に檻を抜け、通路を前進していたオーウェンは、自分たちに気づき、食料用エレベーターの方に逃げようとするメイジーを発見し呼び止める。

メイジーは怯えているようだった。 クレアよ、覚えてる?…と優しく話しかけ、こちらはオーウェンよと紹介すると、ブルーと一緒にいた人でしょう?とメイジーは記録ビデオのことを思い出す。

恐竜好き?と優しく問いかけたオーウェンは、降りておいで、恐竜の話をしてやると良いながらテを差し伸べる。

ようやく警戒を解き通路に降り立ったメイジーに、ロックウッドさんに会いたいのとクレアが伝え、友達は?とオーウェンが聞くと、1人なの…と答えたメイジーは思わずオーウェンに抱きついて来る。 友達になりましょうとクレアが優しく語りかける。

その後、オーウェンとクレアはメイジーに案内され、地下のオークション会場を見下ろせる飾り窓の所に来る。

オークション会場では、未来の生き物です!新種インドラプトル!戦うために生まれた恐竜です!とミルズが客たちに紹介していた。

あれは!とクレアが驚くと、ミルズさんとあの人が作ったのとメイジーが指差したのは、ウー博士だった。

パルスレーザーに対応しており、それを当てたものにターゲットを絞り、音と共に攻撃しますとミルズが説明し、傭兵がパルスレーザーの赤色レーザーを1人の客の胸に当てると、檻の中のインドラプトルはその客を噛み付かんばかりに迫る。

まだプロトタイプですとミルズが説明するが、すぐに2100万!と言う声があがり、2300万!2500万を値が吊り上がって行く。

それに気付いたウー博士が売り物じゃない!と異議を申し立てようとすると、ミルズが近づき、試作品に2800万も付いているんだ、もっと来ると言い聞かせ、グンナーに目で合図をする。

それを合図にグンナーは堂々と競りを始める。

そんな会場に、俺の思いつき効くかな?と言いながらオーウェンがエレベーターに乗せて連れて来たのはスティギモロクだった。

スティギモロクはエレベーターの扉が開くと会場の客席に向かって突進して行ったので、客たちは次々にはね飛ばされ大騒ぎが始まる。

オーウェンに気付いた傭兵たちが銃や電気ショック棒を手に向かって来るが、オーウェンは果敢に戦い出す。

ミルズはインドラプトルの檻を一旦下げようとするが、そのスイッチをオーウェンが止める。

屋敷の外にいたウィートリーは、屋敷内から客たちとスティギモロクが逃げ出して来たので異変に気付く。

無人になった地下オークション会場に来ると、檻に入れられたインドラプトルが威嚇して来たので、麻酔銃を二発撃つが効かないようなので、不死身か?と驚くが、次の瞬間インドラプトルは檻の中に倒れ込む。

ウィートリーは檻の扉を開け、倒れたインドラプトルの牙を1本、いつものように抜こうとする。

その時、インドラプトルの反対側の目が開き、尻尾も動き出すが、ウィートリーが尻尾の方を見ると何事もないように床に降りていた。

なかなか牙が取れないので、口を開けろ!と苛立ったウィートリーだったが、次の瞬間、インドラプトルがウィートリーの右手に噛み付いたまま起き上がる。

ウィートリーの右手は喰いちぎられて身体は床に落ちる。

インドラプトルの顔が近づいて来たのでウィートリーは止めろ!と叫ぶがそのまま喰われてしまう。

物陰からそれを見ていたグンナーは、インドラプトルに気付かれないようにそっとエレベーターに逃げ込む。

するとエレベータの隅に何人か逃げ後れた客が隠れていた。

グンナーはその中の女性客を扉の中央に押し出すと、彼女の背後にあった暗号付き昇降スイッチを入れようとする。

インドラプトルを見た女性客が悲鳴を上げたので、インドラプトルもエレベーターの中に気付く。

グンナーが暗証番号を押すと、インドラプトルが檻を出てエレベーターの方へ走って来るが、一瞬遅く扉が閉まる。

中にいたグンナーはほっと安堵の息を吐いて苦笑する、次の瞬間、インドラプトルは尻尾でエレベーターのスイッチを壊す。

すると閉まっていた扉が再び開き、まだ中にいたグンナーが振り返ると、そこにいたインドラプトルが吼えたので悲鳴をあげる。

通路を逃げていたオーウェン、クレア、メイジーは、止まれ!と言われ振り返ると、銃を持った傭兵2人を伴ったミルズが近づいて来る。

全て終わったわとクレアが言うと、メイジー来なさいと呼びかけたミルズは、ロックウッドには孫娘などいなかった、ロックウッドは死んだ娘をクローン技術で再生した…、それがその子だ!と明かす。

地下実験室ではラプトルの血などがウー博士の指示により研究員たちによって運び出されていた。 ウー博士は白衣を来た新米を叱りつける。

ウー博士は鍵をポケットから出しながらブルーが入れられた檻に近づく。

檻の扉に手錠で繋がれていたジルに、君の強力がなくても採決はできると言いながら、ウー博士はラプトルの血を!とさっき叱った新米に呼びかける。

振り返った新米研究員は言われたラプトルの血のアンプルを別のアンプルに取り替え、白い保護帽子を脱ぎ捨てる。

ウー博士の背後から突然首を絞めて来たのは、新米研究員に化けて忍び込んでいたフランクリンだった。

気絶したウー博士から鍵を奪い取ったフランクリンは、それでジアの手錠の鍵を開けてやる。

その時、止まれ!と言い、電気ショック棒を突きつけて傭兵が近づいて来る。

倒れていたウー博士を別の傭兵が抱えて運び出す。

それを電気ショック棒の傭兵が見送った瞬間、ジアは後ろ手でブルーが入った檻の扉を開け、自分とフランクリンはその扉の背後に身を伏せる。

檻から出て来たブルーは傭兵に飛びかかって行く。

傭兵がタンクの前に引き倒された隙を狙い、ジアとフランクリンはその場を逃げ出そうとするが、そこに銃を持った別の傭兵が駆けつけ発砲しようとする。

気配を感じたブルーは尻尾でその傭兵の足を払って倒すが、その時傭兵は銃の引き金を引いて、銃弾が可燃生ガスのタンクを貫いてしまう。

配電盤がショートして火花を出し始めたことに気付いたジアとフランクリンは急いでその場から逃げ出す。

ブルーもガスの匂いに気付き部屋を逃げ出そうとするが、途中で大爆発が起こりブルーは部屋の外に吹き飛ばされる。

ブルーは何とか生き延びその場から逃げ出すが、爆発のショックでシアン化水素が地下室に噴出し出す。

電気の消えた恐竜の展示室に逃げて来たオーウェン、クレア、メイジーたちは、展示物の下に転がっていた傭兵の死体が足の方へ引っ張られたのでインドラプトルがいることに気付き、トリケラトプスの骨格標本の台座に隠れながら逃げようとする。

インドラプトルを巻いたと思った瞬間、トリケラトプスの頭部骨格標本の上にインドラプトルが出現する。

その時、床に落ちていた傭兵のシーバーが、デイブ、聞こえるか?と呼びかけたので、インドラプトルは吼える。

オーウェンは逃げろ!と叫ぶ。

3人は一斉に走り出し、中央部の螺旋階段を登って二階へ逃げようとするが、そこにインドラプトルが襲いかかって来る。

クレアが悲鳴を上げて停まるが、オーウェンが助けに来たので、インドラプトルは下に落下し、その間にみんなは上に上がる。

インドラプトルも螺旋階段を噛み砕きながら二階へ来るが、そこに人影はなかった。

インドラプトルが二階部分を匂いを嗅ぎながら探し出す中、暗がりの棚の中でオーウェンは息をひそめていた。

インドラプトルが去ったのを見計らい、オーウェンたちは非常梯子を伝い又下の電気室に降りて来る。

オーウェンは背後に配電盤があるのに気付くと蓋を開け、照明スイッチを切る。 標本室の予備照明が全部消え、真っ暗闇になる。

司令室のモニターを見たジアはシアン化水素よと気づき、換気が停まったとフランクリンも指摘する。

暗闇の中、オーウェンは女性陣を率い、インドラプトルに気を付けながら少しずつ移動する。

コンピューターをいじってみたフランクリンがサーバーは起動しないと言うと、ジアが再起動してと指示する。

再起動してみると全館の照明が灯る。

その途端、恐竜模型が並ぶ展示室のショーケースの中に身を潜めていたオーウェンたちの姿も露になる。

メイジーは、ガラスの向こうにインドラプトルが立っており自分の方を見ていることに気付く。

メイジーが悲鳴をあげると同時にインドラプトルがガラスを破って突っ込んで来たので、展示物の樹木と一緒にオーウェンとクレアも倒れる。

メイジーは1人で二階へ逃げるがそれをインドラプトルが追って来る。

二階の食料用エレベーターの中に逃げ込んだメイジーをインドラプトルが食べようと飛びかかって来るが、間一髪扉が閉じられる。

大きな木の模型の下敷きになっていたクレアは、自分を助けようとするオーウェンにキスをすると、行って!私は大丈夫と指示する。

メイジーは自室のベッドの中に隠れるが、インドラプトルはその屋根の上に昇っていた。

満月をバックに一声吼えたインドラプトルは、屋根を伝い、メイジーの部屋の窓の鍵を手で開けて室内に入り込んで来る。

ベッドで震えているメイジーに近づいたインドラプトルは、甲高い口笛を聞く。

次の瞬間、メイジー!伏せろ!と呼びかけながら戸が開き、銃を構えたオーウェンが入って来て発砲する。

しかし被弾したはずのインドラプトルは倒れず、オーウェンの銃を弾が切れてしまう。

壁際に追いつめられたオーウェンにインドラプトルが迫って来るが、その時、入り口に姿を現したのはブルーだった。

ブルーがインドラプトルに飛びかかって戦い始めたので、その隙にメイジーを連れオーウェンがベランダに出ると、メイジーがいつも使い慣れている壁沿いの出っ張りを使って隣の標本室の屋根にオーウェンを誘導する。

逃げられたと思った瞬間、展示室側の窓ガラスを突き破ってインドラプトルに押されたブルーが飛び出して来る。

その反動で屋根を滑り落ちた2人だったが、何とかオーウェンがメイジーを抱きとめるが、そこに窓ガラスを突き破ったインドラプトルが落ちて来たので、2人は展示室のガラス天井の上に登る。

インドラプトルも2人の後を追ってガラス天井の上に昇って来るが、ガラスの上に乗るとひびが入ることを知り、動きが用心深くなる。

オーウェンとメイジーは雷雨の中、屋根の天辺を伝って反対側まで逃げて来るが、そこにインドラプトルが少しずつ近づいて来る。

逃げる場所はもうなかった。

その時、メイジーが足を滑らせ落ちかけたので、思わず片手を握って持ちこたえるオーウェンもガラス屋根を落ちかけていた。

その時、インドラプトルの背後で金属を叩く音がしてインドラプトルが振り返ると、そこにいたのはクレアだった。

銃で屋根の鉄骨を叩いて注意を惹いていたのだった。

インドラプトルがクレアに気付くとクレアは銃を構える。

オーウェンはその間にメイジーを引き上げ屋根の上に昇ってクレアとインドラプトルを見ていた。

オーウェンが頷くと、クレアはレーザー照準をオーウェンの胸に当てる。

インドラプトルが本能的にオーウェンをターゲットとして認識する。

オーウェンが両手を広げインドラプトルを待ち受ける体勢になる。

次の瞬間、クレアが銃の発信音スイッチを入れる。

インドラプトルは吼えオーウェンに飛びかかって行く。

一方、オーウェンの方もインドラプトルに向かって走り、その身体の下をかいくぐってガラス屋根の傾斜を滑り落ちる。

目標を失ったインドラプトルはガラス屋根の上に全体重を乗せて降りてしまったので、ガラス天井が大きく崩れ落ちかける。

作戦は成功したかに思えたが、利口なインドラプトルは必死に鉄枠に手をかけ落下を防ぐと、再びよじ上って来る。

それを見たオーウェンは作戦が失敗したことを覚るが、その時、背後からインドラプトルに飛びかかって来たのはブルーだった。

2匹分の重みに耐えかねたガラス天井が大きく割れ、ブルーと重なり合い屋根から落下したインドラプトルは、下の階に展示してあったトリケラトプスの骨格標本の角で身体を貫かれて絶命する。

そのインドラプトルの上に乗ったブルーは勝利の雄叫びをあげ、どこかへ立ち去って行く。

ガラス天井の上では、オーウェン、クレア、メイジーの3人が驚くべき結末に驚いていた。

そのt機、展示室にやって来たのがジアとフランクリンで、一体何が…と驚く。

壊れたガラス天井の上から姿を現したオーウェンたちが、こっちは大丈夫、そっちは?と声をかけて来る。

するとジアが下が大変なのと答える。

制御室に来てシアン化水素が充満していることを知ったクレアは、みんな死ぬわ…と檻に入れられたままの恐竜たちのことを案じる。

クレアが檻の解錠スイッチを入れると、クレア、気を付けろ!ここは島の中じゃないとオーウェンが忠告する。

それでもゲート解除ボタンを押そうとするクレアだったが、クレア!それを押したら最後だ!とオーウェンが呼びかける。

死なせるの?とクレアは哀しげに問いかけるが、結局クレアはそのボタンを押せなかった。

檻を出てゲートの前に集まった恐竜たちはシアン化水素のガスに包まれて行く。

そのt機、突如、ゲートが開く。 驚いてオーウェンとクレアが解除スイッチの方を見ると、ボタンを押していたのはメイジーだった。

私と同じ…、クローンでも命はある…とメイジーは言う。

屋敷の外では、傭兵と共に逃げ出したミルズが車に乗り込もうとしていた。

そこにプテラノドンが飛来して、1人の傭兵をつかみあげると、車の屋根の上に落す。

他の恐竜たちも逃げ出したことを知ったミルズは、自分の車の下に潜り込んで難を避けようとする。

しかし、屋敷から逃げ出した恐竜たちが、その車をひっくり返して行ったので、慌ててミルズはそのひっくり返った車の下に潜り込む。

何とか恐竜たちがみんな逃げ去り、助かったと知ったミルズが車の下から出て来ると、突如背後からT-レックスがミルズをくわえる。

ミルズを喰ったT-レックスは、地面に落ちていたラプトルの血液が入ったカプセルも踏みつぶして去って行く。

オーウェンが屋敷の外に出ると、そこにブルーがいたので、ブルー!一緒に行こう、安全な場所へと呼びかけるが、ここまで運ばれて来た檻付きの輸送車を見たブルーはそのまま逃げ去って行く。

上院の特別委員会では、まだイアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)の演説が続いていた。

このままでは人類が迎えるのは破滅への道でしょう。

これから人類は恐竜と共存するのです。

人々がサーフィンを楽しむ海に巨大なモササウルスが姿を見せる。

新時代が始まったのです!ようこそ、ジュラシック・ワールドへ!とマルコム博士が言う。

T-レックスは動物園のライオンと対峙する。

ブルーは丘にやって来て下界の町を見下ろす。

エンドロール

プテラノドンがラスベガスのパリスホテルのエッフェル塔に留る。

 


 

 

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