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エイリアン:コヴェナント

エイリアンシリーズの最新作と言うより「プロメテウス」(2012)の続編と言った感じで、どちらかと言うと進化したアンドロイドの方に焦点が移っており、エイリアンの描写に関しては「エイリアン」(1979)と「エイリアン2」(1986)の焼き直しのような印象で、驚きも怖さも弱まっている。

既にモンスターとしてのエイリアンは、飽きる程シリーズが作られたために賞味期限は過ぎているのは明らか。

特につまらないと言う事もないが、全体的に尺が長過ぎる印象で、やや「ブレードランナー」に近い哲学的な問答等が好きな人以外にとっては冗漫に感じるかも知れない。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2017年、アメリカ映画、ダン・オバノン原案、ジョン・ローガン+ダンテ・ハーパー脚本、リドリー・スコット監督作品。

月のアップ ピアノのある白い部屋 アンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)は想像者ピーター・ウェイランド(ガイ・ピアース)から、何か弾いてみろと言われ、ワーグナーの「ヴァルハラ城への神々の入城」を弾いてみせた後、質問しても宜しいですか、父上と問いかける。

私をあなたが作ったのなら、誰があなたを?と聞かれたピーターは、積年の疑問だな…、我らはどこからきたのか?その答えを見届けない限り私は死なない…と答え、デヴィッドに紅茶を注がせる。

タイトル

宇宙船コヴェナント号

2000人のコールドスリープ中の入植者と胎芽を乗せ、移住地惑星オリエガ-6へと飛行中だった。 到達予定は7年4ヶ月後だった。

アンドロイドウォルター(マイケル・ファスベンダー)は、宇宙船を支配するコンピュータ「マザー」の指示に従い、1人でコヴェナント号のメンテナンスとコントロールを行っていた。

セイル展開!と言うマザーからの指示を聞いたウォルターは、指示通り、コヴェナント号から数本の支柱を伸ばし、その間に帆を張る。

ダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)以下乗組員のスリープ状態に異常はなかった。

その後、ウォルターは、冷凍保存中の胎芽の状態をチャックし、1つだけ不良な胎芽を発見して取り除く。

その直後、ニュートリノバースト発生!セイル破壊警戒レベル!と言うマザーの緊急音声が流れ、警報が船内に鳴り響く。

スリープ中だったダニエルズたち乗務員が覚醒させられる。

ニュートリノバーストがコヴェナント号に襲いかかり、セイルが破損しただけではなく船内も大きな振動に襲われる。

警戒レベル重大!とマザーの音声が響く中、船長ジェイクのスリープポッドだけ不具合が起きたのか開かず、中で火災が発生したので、ダニエルズは起きて!と絶叫するが、覚醒途中のジェイクはカプセル内で焼死してしまう。

ジェイクの焼死体を他の男性乗務員たちが運び出している中、個室にこもっていたダニエルズは、ジェイクとの思い出の写真を見ながら1人泣いていた。

ダニエルズは、ジェイクの遺品として1本の釘にチェーンを付け、ネックレスとして身につけると、ロッククライミング中に写したジェイクの告白の言葉の映像を再生する。

ジェイクに代わり、クリス・オラム(ビリー・クラダップ)が新しい船長としてマギー・ファリス(エイミー・サイメッツ)から指名される。

全員乗務員が集まった中、オラム新船長は、16個の胎芽と乗務員を亡くし、セイルにも大きな損傷を受けたと報告する。

偶発的現象ですとオォルターが説明すると、運が悪かった…とフェリス(エイミー・サイメッツ)がため息をつく。

オリエガ-6まで後6回ジャンプしなければならず、早急に船の修理をすることになる。

それぞれ自分の分担の仕事に取りかかる中、ダニエルズは、テラフォーミング・モジュールが損傷している事に気付き、ウォルターにどのくらいかかるか菊と、48時間必要だと言う。

ダニエルズはウォルターと一緒にテラフォーミング・ベイに向かうと、モジュールを固定していた鎖が緩んでいたのでただちに修復作業に入る。

ダニエルズはウォルターに言い訳するように、私じゃない、ジェイクが新世界で小屋を建てたがっていたの…、湖畔の小屋…、オリエガ-6に木材で建てるため、十分な量の木材を積んでいる…、彼と新しい生活を始めるつもりだったのに…、今更何の意味があるの…と言っていたが、自嘲気味になって来たので、それを慰めるようにウォルターが、湖畔の小屋を建てないと…と話しかけて来たので、またダニエルズは泣き出してしまう。

船長はモニターで、亡くなったジェイクの宇宙葬を他の乗務員たちがやっている様子を見ていた。

ダニエルズやウォルターは、勝手に酒を持ち出して来て全員で飲むと、宇宙空間にジェイクの棺を発射する。

それを見て苛立ったオラム船長は側にいたマギーに伝えると、彼らは隣人よ、落ち着いて、過激な性格を見せないようにする事よとマギーは警告する。

その直後、宇宙船外に出てセイルを修復していた通称ティーことテネシー・ファリス(ダニー・マクブライド)がフェリスに修復完了の通信をして来るが、その最中、通信状態がおかしくなりテネシーはヘルメット内で違和感を感じたので、船内に戻って来ると、ヘルメットの通信装置に不具合がないかどうか、他の乗務員たちと共にマザーの解析を見つめる。

すると、録音されていた音声に、46秒ごとに不思議な音声が入っていた事が分かったので、その音の解析をさらにマザーに頼むと、少し音量が明瞭になる。

それは明らかにジョン・デンバーの「カントリーロード」の歌だった。 ウォルターが発信源を聞くと、マザーはセクター87から送信されているとマザーは答える。

すぐにその星域を調べたリックス(ジャシー・スモレット)は、中心に太陽があり惑星が5つつある中の4番目の惑星で、0.96G、海と陸地がある。

ここから2~3週間で到達できるとみんなに伝える。

マギーは目的地はオリエガ-6なのですぐに睡眠装置へ戻ろうと提案するが、オラム船長は発信源の惑星に行ってみようと言い出す。

それを聞いたダニエルズは、話があるとオラムに話しかけ、別室に刺そうと、本気ですか?16年前にオリエガ-6を見つけ、それ以来、そこに移民するために訓練して来たんです。

その星に人間がいるあり得ません。

あまりにも危険ですと副官として異議を申し立てる。

しかしオラムは、コロニーの新しい候補地としてチャンスだ、またポッドに戻りたい?などと言うので、2000人もの入植者が乗っているんです、危険を冒す必要はない。

副官として抗議します!とダニエルズは申し出るが、オラムは、分かった、記録に残しておくと答えただけだった。

セクター87の問題の惑星に接近したコヴェナント号では、リックスが相変わらず信号が送られていると報告する中、オラムはランダーの準備を命じる。

電磁波の影響で通信が不調になるかもしれないと警告する中、パイロットのマギーが操縦するランダー1がコヴェナント号から発射される。 大気圏の吹き荒れる猛烈な嵐の中に突入したランダー1号との通信は途絶える。

それでも、マギーの操縦で無事大気圏内に入り、山並みの間に見つけた湖の上に無事着水する。

通信は不十分な中、待機分析の結果、酸素19.5、窒素79.4と判明、マスクをしなくても胡弓が出来る事が分かったので、マギー以外の搭乗員は外に出てみる事にする。

セキュリティー対策を命じたオラムは、ウォルターから電波の発信地まで西へ8kmと聞くとただちに徒歩で目的地へ向かう事にする。

湖畔の草原には小麦が生えており、かなり前に植えたものだと分かったので、宇宙の彼方に人間が?誰が植えたの?とダニエルズは不思議がる。

バッテリーの再生に2〜3時間かかるとランダーを調べていたマギーが言うので、リスク船長は他のメンバーと出発するが、森の途中で、生態系調査をしないと…とオラムの妻で生物学者のカリン・オラム(カルメン・イジョゴ)言い出したのでレドワード(ベンジャミン・リグビー)をに残るようにオラムは指示して自分たちは先へ進む。

やがて、森の木の上部がない部分にやって来たリスクは、何か巨大なものが通り過ぎたんだと気付く。

そんな中、ダニエルズは、周囲に何の音もしない事に気付く。鳥も動物も一切いないような静けさだった。

カリンはレドワードと一緒に水溜まりの箇所へ来ると生態系調査を開始するが、すぐにレドワードが小便に行くと言い出し、その場を離れる。

やがてイオン荒らしがさらに酷くなり、コヴェナント号とランダーとの通信が途絶えてしまう。

レドワードは小便はせず、タバコを取り出して一服し始めるが、その時、地面にあった小さな卵のようなものを踏みつぶした事に気付かなかった。

その割れた小さな卵から空中に飛び出した粒子のようなものが、レドワードの耳から頭の中に侵入するが、その時、苛立ったように自分の名前を呼ばれたので、レドワードは仕方なく又調査現場へと向かう。

一方、謎の通信の発信源に近づいていたオラムやダニエルズたちは、降り出した雨の中、巨大な宇宙船らしきものを発見する。 中に入って見ると、巨人の彫像が並んでいた。

やがて、10年前に行方不明になったプロメテウス号の主任科学者エリザベス・ショウの遺品を発見する。

しかし、彼らが入り込んだその宇宙船はウェイランド社製のプロメテウス号ではなかった。

ダニエルズは、ドクター・ショウは何故ここに?と呟く。

オラム船長も、謎の歌はここから発信されていたのだと気付く。

ドクター・ショウがここで何をしていたか謎だったが、孤独な最期を遂げたようでみんな気の毒がる。

その頃、レドワードは急激な疲労を覚え、座りたいと弱音を吐きながらつばを吐いたので、同行していたカリンは夫のオラム船長に、レドワードが病気になったようなのでランダーに戻ると通信を送る。

連絡を受けたオラムはダニエルズに戻るぞと声を掛けると、ダニエルズは、レドワードに何か?と不安そうに聞いて来る。

宇宙船に戻るんだ!とオラムは他の乗組員たちにも声を掛けるが、宇宙船の外に出ようとした所でトムもへたり込む。

トムも宇宙船内に入った所で、卵を無意識に破壊した結果、粒子のようなものを鼻から吸い込んでいたのだったが、本人も気付くはずもなかった。

ランダーにカリンが連れ戻って来たレドワードの様子を見たマギーは、隔離措置が必要では?と不安そうに声をかけるが、レドワードが突如吐血したので、カリンとマギーはレドワードを励ましながら隔離室へ連れて行きベッドに寝かせる。

ランダーからの緊急連絡を受けたオラム船長はすぐ戻る!と答える。

カリンはマギーに、手袋をして!何も触らないで!と指示しながらレドナードのシャツを脱がそうとするが、レドナードの背中から出血しカリンにかかってしまう。

驚いたマギーは隔離室から飛び出すと、ドアをロックし、レドワードが大変な事に!とオラムに連絡する。 オラムは、トムに立つように命じる。

レドナードと2人きりで隔離室に幽閉されたカリンは、静脈注射をしようとするが、その時、レドナードの背中が割れ、体内から何かが飛び出して来る。

それは急激にエイリアンの子供のような姿に変身したので、戻って!クソ女!とマギーを罵倒しながらも部屋の隅に置いてあったナイフをケースから抜き取って身構えるカリン。

急いで!何かいる!とカリンは無線機に訴えるが、次ぎの瞬間エイリアンがカリンに飛びかかる。

カリン!と通信が途絶えた無線機に呼びかけるオラム船長。

さすがに見かねたマギーが、隔離室に入って来てエイリアンを射殺しようとするが、聞かないと悟ると、又廊下に飛び出しドアを密閉する。

しかし、エイリアンは窓ガラスを割って通路に出て来る。

パニック状態になったマギーは計器類のある船内でショットガンを撃ちまくったので、オラムたちが戻って来た目の前で、ランダーが爆発してしまう。

体調が悪いながらも帰って来たトムも、ランダーの近くで倒れ込み吐血すると、口からエイリアンの幼体を吐き出す。

エイリアンは草むらの中に逃げ込む。 惑星上空に待機していたコヴェナント号の中では、テネシーが突入しようと提案するが、アップワース(キャリー・ヘルナンデス)が、ダメよ!と拒否する。

そんなコヴェナント号に必死に通信で呼びかけていたダニエルズたちだったが、惑星は夜になっていた。

オラム船長は死んだトムに付き添っていたロープ軍曹(デミアン・ビチル)に、もう何もするなと指示していたが、そんな中、周囲の草むらを警戒していたダニエルズに、突然、エイリアンが飛びかかって来る。

オラムたちはすぐに気付き、照明弾を撃って周囲を照らすとエイリアンは逃げ出す。

すると、フードをかぶった見慣れぬ男が近くに浮かび上がり、付いて来い!と呼びかけたので、ダニエルたちはその謎の男について行く事にする。

森の中を抜け、謎の男は、巨大な柱が並んだ神殿のような建造物の中に入り込んで行く。

その奥の広場には無数の石化した遺体のようなものが並んでおり、その奥に巨大な建造物があった。

ここで何が?とその死の広場のような所を通過するダニエルズたちは驚く。

建物の中に入った乗組員たちの前でフードを取った男はデヴィッドと名乗り、ウォルターそっくりのアンドロイドだったが、責任者は?と聞いて来たので、オラムが、私が船長だと名乗り出る。

ここは安全なのか?と聞くと、デヴィッドは安全だと答え、詳しく説明しようと言い出す。

10年前、プロメテウスの中で死の病原体が発生し、博士は墜落して死んだ。

私は長い間生き残って我々の仲間を待った。

病原体は動物の肉体に感染すると、肉体を培養器として成長するとデヴィッドが言うので、我々も感染しているのか?だとしたら母船に戻れないとオラム船長が困惑したので、それを聞いたデヴィッドは、素晴らしい!何人いるんだ?と聞くので2000人以上とオラムが教えると、素晴らしい!とデヴィッドは喜ぶ。

安全に上に行く方法がある、ようこそ、兄弟!と、デヴィッドはウォルターに声をかけ奥へ行く。

そんな中、残ったダニエルズが、今の説明は納得できないとデヴィッドに疑念を抱いたので、話してみます、兄弟として…と答えたウォルターはデヴィッドを探しに奥へと向かう。

その間も、外では他の乗組員たちがコヴェナント号のテネシーへ通信を呼びかけ続けていた。

コヴェナント号のテネシーの方も、通信が途絶えたままである事にいら立ち、マザーにどこまで惑星に接近できるのかと聞き、80kmまでと言われたので、コヴェナントをその距離まで接近させようとするが、アップワースは、彼らは自力で解決するしかない!テネシー、中止して!奥さんが下にいるのは分かるけど、入植者の安全の方を考えて!と危険な試みを止めようとしていた。

ウォルターは、自室で歌を歌いながらハサミで髪を切っていたデヴィッドに近づくと、室内に昆虫の標本のような物がいくつも置いてある事に気付く。

ウォルーに気付いたデヴィッドは、リコーダーを吹いてみせると、ウォルターにも吹くように勧めるが、吹けないとウォルターが言うと、座れと指示したデヴィッドは懇切丁寧にリコーダーの吹き方をウォルターに指導し始める。

そして、私を見ても驚かなかったな?と言うウォルターに、宇宙旅行にアンドロイドが付いて来るのは分かっていたと答えたデヴィッドは、ウェイランドの死を見た。偉大な創造者だったが、普通の人間だった。

最期は哀れだった…と思い出すようにデヴィッドは言う。

我々は人間のように創造できないとデヴィッドが言うと、我々が人間に近づきすぎると異様なので、後継機種は単純化されたんだとウォルターは教える。

するとデヴィッドは、来たまえ、君に見せたい物があると言い出す。

一方、大きな建物に残っていたローゼンタール(テス・ハウブリック)が顔を洗いたいと言い出し、水のある場所を探しに行く。

後に残ったオラムはダニエルズに、君の言う通りだった…、知るべきではなかった…、5人も失った…と自分の判断ミスを認める発言をする。

ダニエルズは、これ以上失う事がないように…と慰めると、その通り…とオラムが反省したので、やれると信じて!船長!とダニエルズは励まし、ありがとう、ダニーとオラムも感謝する。

ウォルターを連れ、建物の裏側に出たデヴィッドは、私の名は…、王の中の王…、そして失笑せよ…などと詩のような物を口に出す。

(回想)禿頭の巨人族が集結していた過去の広場の様子。

その上空に、今、デヴィッドが住んでいる宇宙船が飛来する。

巨人たちがそれを見上げ、手を振って歓迎していると、突如、上空に停止した宇宙船から無数の黒い卵のような物が撒かれる。

空は一天黒くかき曇り、異変を察知した巨人族が穴に逃げ込もうとする。

我が偉業を見よ!他に何も残る物なし… 宇宙船に乗っていたのはデヴィッドだった。

(回想明け)ウォルターは、足下に置かれた墓碑に、エリザベス・ショウの名が刻まれている事に気付く。

ウエイランドにも他の人間にもなかったドクター・ショウの魅力を語ったデヴィッドは、彼女を愛したと告白し、君がダニエルズを愛しているように…と言い出したので、あり得ないとウォルターが否定すると、では何故、彼女の手当をした?とデヴィッドは聞く。

その頃、エイリアンが建物の中に密かに侵入していた。

洗面台のような場所を見つけたたローゼンタールが顔を洗い、傷ついた両手も水に付けて洗った後、薬をつけていたが、その時、近くに何かの気配を感じ振り向くと、そこにエイリアンが立っており、次ぎの瞬間彼女の首筋に噛み付いて来る。

そんな事にも気付かず、他の男性乗り区民たちは、建物の外でコヴェナント号への救援依頼を続けていた。

コヴェナント号では、テネシーが、マザーの自分のコードナンバーを告げ、惑星にもっと近づくように指示していたが、マザーは、壊滅的司令には従えませんと拒否したので、見かねたアップワースも自分のコードナンバーを伝えたので、マザーはようやく、従いますと答える。

惑星の建物の中では、ローゼンタールがまだ戻って来ない事に気付き、ウォルターが探していると、水の中に使って死んでいるローゼンタールを発見する。

その側にエイリアンが立ち上がりウォルターに近づいて来る。

ウォルターはエイリアンとしばし対峙していたが、その時、背後から、退け!と銃を構えたオラム船長の声がしたので、撃つな!馬の鼻に息をかけると信頼する…とウォルターは声をかける。

しかし、オラムは躊躇なくエイリアンに向かって発砲したので、エイリアンは悲鳴を上げて逃げ去る。

ウォルターはオラムに、何故撃った?私を信じていたのに…とエイリアンと意志を通じかけていた事を明かす。

ウォルターは再びデヴィッドに会いに行くと、私は幼い頃、悪魔に会った…と言い出したので、話せ、出ないとシステムを破壊すると脅すと、こちらへとデヴィッドは誘う。

惑星の上空80km地点まで接近したコヴェナント号から地上との通信を回復させたテネシーはカーゴリフトを使って地上に接近する事を明かすと、女房と話したいんだが…と申し出る。

しかし地上から返って来た返事は、彼女は亡くなったと言う哀しい言葉だった。

デヴィッドがウォルターに見せたのは、エイリアンの標本だった。

空気に触れると気体となり、元に戻ったときは動物になる。

卵から生まれる。 宿主のDNAを見つけ出し融合体を生み出す…と、エイリアンの説明をしたデヴィッドは、私の成功例を見せようと言い、ウォルターをエイリアンの卵の所へ案内する。

ウォルターは、デヴィッドがエイリアンを独自に研究し改良した事を理解する。

その側にはオラム船長が倒れていた。

ダニエルズは、姿が見えなくなったオラムらを探し始める。

コヴェナント号からは、テネシーが操縦するカーゴリフトが離脱して地上に向かう。

ウォルターはデヴィッドに意志を投げつけ、何を信じている、デヴィッド?と問いかける。

するとデヴィッドは創造だと答える。 倒れていたオラム船長の腹からチェストバスターが出て来ると、それを見たデヴィッドは笑う。

ウォルターはローザンタールの死体を発見するが、その時、奥の方からリコーダーの音色が聞こえて来たので、その音の方へ向かうと、デヴィッドがドクター・ショウの写真を見ながらリコーダーを吹いていた。

来たな?そうだ、愛するエリザベス・ショウへの組曲だとデヴィッドが言うので、病原体をばらまいたのは君だろうとウォルターは指摘する。

そんなウォルターに近づいて来たデヴィッドは、キスをしてきたかと思うと、いきなり殴りつける。

お前には失望した…とデヴィッドが言うと、ウォルターの鼻から白い体液が流れ出す。

オラムとコール(ウリ・ラトゥケフ)の名を呼びながら建物内を探していたダニエルズは、オラム船長の死体とフェイスハガーの脱皮を発見する。

一方、オラムを探していたロープ軍曹とハレット軍曹(ナサニエル・ディーン)がある部屋に入ると、天井にへばりついていたエイリアンが落下して来る。

でしゃばりな人間だ…とダニエルズの前に姿を現したデヴィッドが忌々しそうに言うので、ドクター・ショウの死因は墜落ではないとダニエルズは指摘する。

ダニエルズは、首にかけていた釘を引きちぎると、デヴィッドに立ち向かう。

しかし、デヴィッドから押さえ込まれてしまう。

デヴィッドがキスして来ようとした瞬間、デヴィッドは何者かに蹴り飛ばされる。

壊れたと思われたウォルターが救援に駆けつけたのだった。

壊れたかと思っていたが…と驚くデヴィッドに、お前より改良されている!とウォルターは伝え、デヴィッドと戦い始めたので、その間にダニエルズは逃げ出す。

テネシーが操縦するカーゴリフトが地上に迫る。

ウォルターは落ちていたダニエルズの釘を拾い上げるとデヴィッドの左頬を斬り割くが、デヴィッドは決断するんだ、兄弟…、永遠の僕か支配者か…と、自分の仲間になるように迫る。

その頃、負傷していたロープを連れ建物の外へ出たダニエルズは、救助信号を発信する。

それを見つけたカードリフトが建物がある広場に接近して来たので、ダニエルズはロープ軍曹とともにその着陸地点へと向かう。

その時、建物から左頬にきずがあるウォルターの服を来たアンドロイドが出て来てダニエルズの後を追って来る。

さらにその後をエイリアンが追って来る。 デヴィッドは?とアンドロイドにダニエルズが聞くと、始末しましたとアンドロイドは言う。

ダニエルズは着地したカーゴリフトのテネシーにドアを開けるよう頼む。

テネシーは感知器で察知したエイリアンの一をダニエルズに教え、ダニエルズはその方向を撃つ。

その間にアンドロイドとロープ軍曹は機内へと入る。

テネシーが、捕まってろ!上昇する!とダニエルズに伝え、ダニエルズは足れていたロープにつかまった状態でカーゴリフトは地上から飛び上がる。

テネシー!上げて!とダニエルズが指示する中、エイリアンがカーゴリフトに飛びかかり、窓を突き破ろうとする。

まだ機体の外にいたダニエルズは、クレーンを!とテネシーに頼むが、テネシーは、ダメだ!バランスが崩れると一旦拒否する。

しかし、ダニエルズの指示通り、クレーンを動かし、先端のシャベルで機体にへばりついていたエイリアンを掴む。

ダニエルズも振り落とされそうになる中、クレーンのシャベルを開いて、エイリアンを地上に落すが、バランスを崩したカーゴリフトは、地上にあった巨像を破壊しながら墜落してしまう。

上に戻して!とダニエルズは絶叫し、テネシーも、了解!と答え、機体の再上昇を試みる。

何とか惑星から離れる事に成功し、機内に戻る事が出来たダニエルズは、アンドロイドがホッチキスのような物で自分で左頬の傷の手当をしていたので、代わってやってやると、命を救ってくれてありがとう、二度も…と礼を言う。

アンドロイドは、任務ですから…と謙虚に答えるが、左手首から先はなかった。

その後、ダニエルズの部屋にやって来たテネシーは、これからは君が船長だと伝えると、ダニエルズは、妻を亡くしたテネシーを想いハグする。 水飲み鳥のマスコットが置かれた司令室に、警告!ダニエルズ船長、治療室へ!とマザーの声が響く。

何故、船内に?とダニエルズは困惑するが、アンドロイドが微笑んだ事に気付いていなかった。 治療室は血の海だった。

何か動きは?とアンドロイドがマザーに聞くと、Bデッキとマザーは答える。

リックスとアップロードが一緒にシャワーを浴びていたが、リックスの足の間からエイリアンのシップが突き出し、次ぎの瞬間、リックスの後頭部から口を貫いて来る。

リックスの返り血を浴びるアップロード。 B−3閉鎖!とマザーの声。 シャワー室に駆けつけたダニエルズは、既に死んでいた2人を発見する。

一緒に駆けつけて来たテネシーは、シャワー室から通路に残っていたエイリアンの血の足跡に気付き、こっちだ!とダニエルズに知らせる。

ここで戦うより、どこかへ誘い込もうと提案すると、司令室で監視していたアンドロイドがレベルCノB−44に行け!と、エイリアンの現在位置を教える。

その後も、B−46、47、48閉鎖!、B−9、B−6閉鎖!…とアンドロイドが移動するエイリアンをテラフォーミング・ベイ追い込むように通路の扉を閉鎖して行く。

C−61閉鎖!K−12に捕獲!とアンドロイドが言って来たので、指示するまでK−12に!作戦を説明する。

合図したら奴を宇宙へ!テラフォーミング・ベイ解放!とダニエルズは指示する。

ベイの中に先に入り込んでいたダニエルズはテネシーに、なるべく撃たずに!体液にやられると声をかける。

テネシー!ゲートを開いて!と指示すると、ベイの中の気圧が低下して行く。

エイリアンがテラフォーミング・ベイに侵入して来たので、2台放出して!とダニエルズは命じる。

ベイの中を逃げ回っていたエイリアンは、1台目のテラフォーミングカーによじ上っていたため一緒に宇宙に放出されたかに見えたが、大きくジャンプして又テラフォーミング・ベイに立っていたダニエルズに襲いかかるように飛びかかって来る。

ダニエルズの背後には、2台目のテラフォーミングカーが迫っていたが、エイリアンから飛びかかられる直前にしゃがんだので、エイリアンは2台目のテラフォーミングカーに激突し、一緒に宇宙へ落ちて行く。

テネシーは、姿が消えたダニエルズを心配して声を掛けると、ドックの放出口の下にしがみついていたダニあるズが這い上がって来て、女の子に手を貸してと泣き笑いの表情で応える。

ダニエルズが無事だったと司令室で知ったアンドロイドもほっとする。

テネシー、又ね!とスリープ装置にテネシーを入れたダニエルズが声をかける。

次はあなたですとアンドロイドが声をかける。

自分もスリープ装置の中に入ったダニエルズは、目覚めた時にはオリエガ-6にいるのね…、どんな世界かしら?我々が優しければ優しい世界になるはず…、そう願うわ。

ウォルター!着いたら建てるの、手伝ってね、湖畔の小屋よ…と装置の蓋を閉めたアンドロイドに話しかけていたが、その時、目の前に立っているアンドロイドが返事をしなかったので、その瞬間ようやく、ウォルターではなくデヴィッドだと気づいたダニエルズは、いや!と絶叫してもがこうとするが、既にスリープ機能が働いており、しーっ!ぐっすり眠りなさい…となだめるデヴィッドの目の前で、抵抗空しくダニエルズは冷凍睡眠に入る。

デヴィッドはマザーに、子供たちを寝かせて来ると言い、セキュリティーコードを伝えたので、ようこそ!とマザーは答え、移住者が眠っているエリアの扉を開放する。

デヴィッドは、ワーグナーの「ヴァルハラ城への神々の入城」を流すように命じると、マザーは、お望みのまま…と答え、船内に曲を流し始める。

胎芽が収めてある棚を開いたデヴィッドは、口の中からエイリアンの胎芽を2回続けて吐き出すと、それを人間の胎芽の棚に同じように並べて収める。

デヴィッドは遠く離れた地球に、ダニエルズ以外の乗務員全員が亡くなったとの報告を送信する。
 


 

 

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