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銀魂

人気コミックの映画化らしいが、原作は知らない。

時代劇と現代劇をミックスした楽屋オチ満載のナンセンスギャグらしい事は分かる。

古くは「ハレンチ学園」とか「ヤッターマン」のように、この手のナンセンスは子供に受けるので、興行成績も良かったようだ。

全体的にタッチも明るいのだが、後半急に辛気くさくなるのが初見の者にとっては若干違和感を感じないでもなく、マジと悪ふざけのバランスがあまり巧く行ってないように見えなくもない。

映画だけで見るとちょっと微妙な作品のように思える。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2017年、「銀魂」製作委員会、空知英秋原作、福田雄一脚本、福田雄一監督作品。

集英社ロゴ

「スター・ウォーズ」のスターデストロイヤーシーンのように、画面上部を被い尽くすように宇宙船がビル街に向かって飛んで行く。

侍の国…、僕らの国がそう呼ばれたのは今は昔の話…

20年前、この平和な江戸の街に突如、宇宙から宇宙人が舞い降りた。

僕らは彼らを“天人(あまんと)”と呼んだ。

天人は江戸の街を開発、幕府も彼らの傀儡となる中、かつて天人を排除しようと攘夷戦争が勃発しました。

その中には有能な攘夷志士が登場したのですが、多くの犠牲者を出した後に破れ、そして天人たちは更なる蜂起を恐れ廃刀令が発し、侍は衰退の一途をたどった…(と新八のナレーション)

ファミレス「でにいす」でレジ打ちのバイトをしていた志村新八(菅田将暉)は、レジ打ちが苦手なのを店長に睨まれ、違うんだよ、レジ打ちなんてチンパンジーでもアメーバでも出来るんだよ!と怒鳴られたので、すみません、剣術しか学んで来なかったもので…と言い訳するが、いきなり店長から馬鹿野郎!と怒鳴られながら鉄拳制裁を受け、今の江戸じゃ剣なんて何の役にも立たないんだよ!まして侍なんてクソもクソ!と馬鹿にされる。

我々は剣も地位も奪われ、誇りも何も捨てさった…(と新八の独白)

その時、客席にいたネコ面の天人が、おい、オヤジ!レジ打ちも良いが、ミルクくれや!と注文して来たので、はい、喜んで!と答えた店長は、とっととシャトル星人様にミルクをお持ちしろや!と新八を叱りつける。

すぐさまミルクを2杯トレイに乗せ、テーブルに持っていこうとした新八だったが、「茶斗蘭(チャトラン)」と名札の付いたネコに似たシャトル星人の1人がいきなり足を通路に突き出して新八を転ばせ、おいおい、この子、レジだけじゃなく、物も運べないみたいだぜとからかって来る。

店長は、本当に申し訳ございません!と深々と頭を下げるが、「菊千代」とネームが入ったシャトル星人ん法が、大事な服にミルクかかっちゃったよ、ミルクかかると、雑巾も服も臭くなるの知ってるよね?と因縁をつけて来たので、新八は布巾で拭こうとすると、汚え布で拭くんじゃねえよ!と菊千代は新八を突き飛ばす。 床に倒れた新八に、謝れ!とにかく謝れ!と頭を下げたまま命じる店長。

いや…侍だけじゃない…、この国に住んでいる人間はきっとみんな…(と倒れたままの新八の独白) その時、おい!と呼びかけ、いきなり茶斗蘭に飛び蹴りを食らわして来た客がいたので、床に倒れていた新八は唖然とする。

驚いた菊千代が立ち上がり、何だ?貴様!と飛び蹴りしてきた客を見て、「洞爺湖」と銘が入った剣らしき物を持っているのに気付くと、貴様何をしている?廃刀令違反だぞ!と文句を言うと、木刀ですよ、木刀、ニャーニャーニャーニャーやかましいんだよ!発情期ですか?とその客はしらっと答える。

これ見ろ!てめえらはニャンニャン騒ぐから、俺のチョコレートパフェがこぼれちまったじゃねえか!と床に転がったパフェを見て、立っていた菊千代を思い切り殴り倒す。

起き上がった茶斗蘭が、我々を誰だと思ってるんだ!と蹴られて倒れていたシャトル星人が立ち上がると、俺はな!医者に血糖値高いっって言われててね、パフェは週に1回しか食えねえんだよ!と答えた客は茶斗蘭もテーブルに持ち上げて叩き付ける。

その男は侍と言うにはあまりにも荒々しく、しかしチンピラと言うにはあまりにまっすぐな目をした男だった…(と新八の独白)

銀時は、店長!パフェなんだけど、味は良い!ただコーンフレークの割合高過ぎ!シャクシャクし過ぎ!後半ず〜っとシャクシャクしてた!シャクシャクシャクシャクしてた!クリームの歩合増やして!とパフェの内容に注文をつけると、メガネ君!頑張ってね…と新八に声をかけ外に出る。

表でスクーターに股がった坂田銀時(小栗旬)は、かつて白夜叉と呼ばれ、攘夷戦争で“天人(あまんと)”に恐れられた男…(と新八の独白)

スクーターで走り去る銀時

タイトル

銀時の写真と何カ国語にも訳された銀時の名前が出て来る上に、素人が歌っているような歌が流れるので、おい〜!何ですか、このオープニングVTR!何であんたしか出て来ないんだよ?とCGキャラの新八がCGキャラの銀時に突っ込むと、本当の主役だから…、かっこ良かったでしょう?とCG銀時が言うので、いや、クオリティ酷過ぎますよ!とCG新八が反論すると、まるでカラオケビデオあるとCG神楽も突っ込む。

だって俺の家のパソコンで作ったんだもんとCG銀時は答える。

あんたの家のパソコンで作った映像をデカいスクリーンで流すな!そして自分の名前だけ何回出せば気がすむんですか!とCG新八が怒ると、だって主役だから…とCG銀時は答えるが、最後の方なんか読めなかったあるとCG神楽も注意すると、最後の奴がアラビア文字で、その前がハングル…とCG銀時が解説し始めたので、そんな説明しなくて良いから!とCG新八は遮り、歌も自分で歌ったろう!絶妙に下手な感じで!と文句を言う。

誰が下手だ、このやろう!とCG銀時が怒ると、最初の方、ミルクの精なかったあると神楽が言うので、神楽ちゃん、原作を知らないお客さんもいるんだぞとCG新八が注意すると、そうだぞ神楽、原作ファンは超辛口のレビュー書いてるけど、そうじゃない客はとっても甘やかしてくれるからな…などと銀時CGキャラは言いたい放題。

その通りです!それでは自己紹介しま〜す!とCG新八が明るく言う。

先ほどの出会いの後、銀さんの営む「万事屋」のアシスタントをやる志村新八で〜す!実家は剣術道場ですが、廃刀令で生徒がいなくなって困ってま〜す!とCG新八が自己紹介する。

次いで、華のヒロイン神楽ちゃんで〜すと神楽が名乗ると、実はですね、神楽ちゃんは夜兎(やと)族と言う戦闘能力に優れた宇宙人なんですとCG新八が紹介する。

でも可愛いある!と神楽が自画自賛する。 もろもろの事情で万事屋で働いてま〜す!とCG新八が紹介する。

1000年に1人の可愛い神楽ちゃん、その奇跡の一枚がこれ!と神楽が言うと、画面には踊っている神楽の写真が出る。

ああ!見た事ある〜!とCG新八が驚きの声を上げる。

か〜ぐら!とCG銀時が呼ぶと、だからま〜きのみたいに言わないで下さいとCG新八が突っ込む。

それじゃあ、最初で最後の実写版銀魂! 途中で出たくなった人は出口で名前聞いて、(ピー)も(ピー)入場させてあげないからねとCG銀時が意地悪を言う。

そう云う事言わない!それでは~!とCG新八が音頭をとり、カウントダウン!と3体のCGキャラが「カウントダウンTV」のように腕をくるくる巻くポーズを取る。

これ絶対TBSに怒られる奴ある!とCG神楽が突っ込む。

「万事屋 銀ちゃん」の看板がかかった家の中には「糖分」「いちごオ・レ」の掛け軸がかかっていたが。

そんな中、ソファに銀時と新八が寝そべってテレビを見ている前で、麦わら帽に捕虫網を持った神楽が、カブト狩りじゃ~!カブトムシ欲しいある!昼間勝負に負けて、私のマッカトニー28号取られたある!と訴えていたが、2人が全く反応しないので、と言う事でカブト狩りに行こうと思います。どうですか?と詰問調になる。

どうですか?って言われても、1人で行って下さいよと新八が冷静に答えると、この馬鹿メガネ〜!と神楽がいきなりグーパンチで殴って来たので、メガネ取れた〜!と新八は顔を歪める。

はいはい、うるさいよ〜とソファで寝転がったままTVを見ていた銀時が注意する。

今度はでっかいカブトムシ捕まえて、憎いあんちくしょうをやっつけてやる!と言う神楽に、ちなみに神楽ちゃんのマッカートニー28号、あれカブトムシじゃなくてフンコロガシだからね!と新八が諭すと、また神楽はグーで殴って来たので、また取れた〜!と新八は顔を歪ませる。

あのね神楽さん、僕たち大人なのよ…、カブトムシを純な心で追いかける気持なんてないのよ、もう…などと銀時はTV画面を見つめてたまま言う。

すると神楽は、取り戻すのよその心を!いつまでも少年の心を忘れない男がモテるんやで!などと粘っていたが、モテなくて結構で〜すと銀時は無気力なまま。

そんな銀時の目は、「カブトムシブーム再燃」とテロップが出ているTV画面で、昨日偶然、近くの森で大きなカブトムシを捕った坂本さんと云う素人がインタビューを受けており、何とこれ車一台買えちゃうくらいらしんですよ、少し離れた森でこんな物が見つかるなんて超ラッキーっす!正に森のダイヤモンド!などと言っている言葉を聞き逃さなかった。

神楽は床に寝転がり、カブト、カブト!とだだをこねていたので、神楽ちゃんもいい加減諦めて…と新八が言い聞かせようとしたとき、急に立ち上がった銀時は、カブト狩りじゃ~!と自ら宣言する。

その後、捕虫セットを持ち森にやって来た銀時は、おいてめえら、狩って狩って狩りまくって、売って売って売りまくるぞ~!と張り切るので、私はマッカトニー28号の代わりが欲しいだけ…と神楽が言葉をかけると、お前ら、巨大カブトを見つけるまで帰れると思うな!こっちはビジネスで来てるんだ!ビジネスで!と開き直っていた。

神楽ちゃん、金に目がくらんで傍若無人になっているんだ、とん各カブトムシを捕まえれば良いんだろう?…と新八が囁きかけ、分かった…と神楽も答える。

そんな新八たちの会話を無視し、しかし森は魔物だ、何があるか分からないからな〜…、気をつけろよと銀時は注意する。

その後いくら歩いてもカブトムシに出会いないので、案外見つからないもんあるな…、もっと簡単に捕まる方法ないあるか?と神楽がぼやき始めたので。身体中に蜜を塗って突っ立っていたら寄って来るだろうと銀時は冗談を言う。

バカか、そんな奴は単なるド変態ねと神楽が突っ込んだその瞬間、銀時たちは、褌一つで全身に蜜を塗った真選組の近藤勲(中村勘九郎)が無言のまま片足で立っていたので固まってしまう。

「不動の局長かつ新八の姉、妙のストーカー」「通称ゴリラ」の紹介文 何あれ!と驚いた銀時が、何してるの?ゴリラさん!と近づいて聞くと、見ての通り!私は樹木だ、話しかけても無駄だ…などと近藤が答えるので、見ての通り樹木じゃないから話しかけてるんですと新八は呆れ、塗り過ぎててっかてかと神楽も唖然とする。

江戸の警察、真選組が局長がこんなことしていていいんですか?と銀時は呆れるが、近藤さん、しゃべらないあると神楽が言い、近藤さん、きれいですと新八はお世辞を言う。

なんか事情あるみたいだし見なかった事にしようと銀時が言い出し、3人は近藤を無視して通り過ぎる事にする。

最後に残った新八は、きれいです、近藤さん…と再度褒めて行く。

いきなりおかしな物を見てしまいましたねと新八が話しかけると、先を急ごう、あれは樹木の妖精だ…、いやゴリラの妖精だ、ああやってゴリラを守ってるんだと銀時は促す。

ゴリラを守ると言う意味が…と新八が突っ込もうとしていた時、また銀時が何かを見てああ!と絶叫する。

そこには、樹木にマヨネーズを塗りたくっている超絶マヨラーでヘビースモーカーでもある、真選組の鬼の副隊長土方十四郎(柳楽優弥)がいた。

自分お好きな物をカブトムシにまで押し付けちゃうかな…と銀時が呆れると、最終的にはあれ、自分で嘗め始めますよと新八も指摘する。

きもいある…と神楽もバカにするので、見なかった事にしようと銀時は言い、又しても無視して通りすぎる事にする。 何か目がちらちらする…と神楽は立ち去りながら呟く。

しかし、何なんですかね、この森は…とさらに先に進んだ新八がぼやくと、ニコチン中毒あると神楽が指摘し、ニコチン中毒の妖怪だ…、妖怪ニコチンコだ…などと銀時は命名する。

その直後、彼らは、木に留っている超巨大カブトムシを発見したので、いた〜!と叫んだ銀時の新八はその気に走り寄り、足で蹴り始めるが、一向にカブトムシが落ちて来ないので、神楽行け!と銀時が命じ、任せろ!行くぞ〜!と言いながら、神楽は木に蹴りを食らわす。

するとようやく巨大カブトムシが落ちて来たので、それを見た神楽は、無敵ある!カブトバトルで無敵ある!と喜ぶ。 銀時も、おいおい!こんなデカいの、家建つぞ!と喜びながら巨大カブトムシを裏返しにしてみる。

するとひっくり返ったそのカブトムシは着ぐるみで、中に入っていたのは、どSとして知られる真選組一番隊長沖田総悟(吉沢亮)だった。 勘弁して下せえ、旦那…と話しかけたその中味を見た新八は、沖田さん!と仰天する。

どうやら仲間の振りしてカブトムシを捕まえるつもりだったらしいが、何してるんです?と呆れて聞くと、見りゃ分かるでしょう?と沖田は言うので、いいや、お前が馬鹿だってことしか分からねえよと銀時は答える。

起こして下さい、これ、1人じゃ起きれないんですと着ぐるみで寝転がった状態の沖田は頼み、仲間の振りして奴らに接触する作戦が台無しだ…とぼやく。

その時、おい!貴様ら!こんな森の中で何をしておる?と声をかけて来たのが、全身密まみれの近藤と土方が率いる真選組の面々だった。 こっちのセリフだよと銀時が応じると、怪しい事をしていたら直ちにしょっぴくぞ!と近藤が睨んで来る。

お前らの方が5億倍怪しいよねと銀時は冷静に反論する。

何してるんですか、皆さん?と新八が毅然として聞くと、貴様らに説明する必要はねえ!と土方が言うや否や、カブトムシ捕りだ!と近藤が即答する。

今、ちょっと言っちゃったけど…、これ以上は絶対教えねえぞ!と土方が言うと、将軍のペットのカブトムシ瑠璃丸が逃げたと近藤がまたもや即答したので、全部言いましたと新八は指摘すると、これ以上は言わねえぞと土方がタバコ片手に答えるが、瑠璃丸は金色に輝く…と近藤が続けて即答したので、近藤さん!これ以上!と苛ついた土方が制止する。

それを聞いた銀時は、へっへ〜!税金泥棒の警察が真っ昼間からカブトムシ探しとは…と嫌みを言っている時、その傍らを飛んでいく金色に輝くカブトムシがいた。 通り過ぎましたよね、今?と土方が言うと、ああ…と近藤も頷く。

将軍のペットを捕まえたとなりゃギャラいくらだよ、おいっ!と銀時は新八らに目を輝かせて聞くが、それを聞いた近藤は、貴様ら!よこしまな事を!と腕組みしたまま睨んで来る。

しかし銀時たちが瑠璃丸らしき金色のカブトムシを追い始めたので、近藤たち真選組一同も慌てて後を追う。

将軍のペットを一般人に捕られたとあっては真選組の名折れだ!絶対に見逃すな〜!と叫び、近藤や土方、真選組の面々は銀時トリオと共に町中まで追って来たので、町民たちは騒然となる。

その時、蜜だらけの褌一丁姿で走って来た近藤は、亡き父の残した剣術道場を弟とともに守る気丈で怖い女姉志村妙(長澤まさみ)を見かけたので、お妙さ〜ン!と呼びかけながら1人列を離れてたえを追いかけ始めると、光り輝く私のケツ毛を見て下さ〜い!と叫びながら飛びつこうとしたので、妙は冷静に雑貨屋の前に置いてあった野球バットを掴むと、祈るんじゃ!と言いながら近藤を強打しホームラン性の当たりにする。

そんな町中に、武士たる者、金に目がくらんではならんのだと、謎の宇宙生物でペットのエリザベスに言い聞かせながら歩いて来たのが、かつて銀時と共に天人と戦った攘夷志士、現在も攘夷志士として暗躍中の総髪の美形剣士桂小太郎(岡田将生)だった。

常に質素な食事を心がけ…と続けていた桂は、ヅラ!退け〜!と言いながら走って来た銀時に気付くと、ヅラじゃない!桂だ!と訂正し、銀時たちが真選組に追われていると思い込むと、助太刀致そう!と勝手に言い出し、迫って来た真選組を全員峰打ちで倒してしまう。

そこに駆けつけたカブトムシの着ぐるみ姿の沖田が、こんな所で合うとは…、攘夷浪士の桂小太郎!と笑いかけたので、逃げるぞ、エリザベス!と桂は急いでその場を立ち去ろうとする。

しかし、逃がす訳にはいかないのさ!と言った沖田がバズーカを発射すると、エリバベスは巧みに避ける。

川沿いに瑠璃丸を追っていた銀時が橋の上に先回りして捕まえようとしたそのとき、突如、川の中から巨大な魚が大きな口を開けたまま飛び出して来て、瑠璃丸を飲み込んで水中に没したので、嘘でしょう?と唸る。

その夜、何でこんな事で取り調べ受けなきゃ行けないんだよ、アホ!と愚痴る銀時と桂は「くるわ町」に帰って来る。

しかし、カブトムシがペットとは悪趣味だ…と桂も呆れたように言うので、君のペットもなかなか悪趣味だけどね…Q太郎…と銀時は指摘する。

すると桂は、Q太郎じゃない、エリザベスだと訂正するが、ま、そんな事なら心配する事じゃないな…と納得したようだった。

すいませんね〜、心配してもらっちゃって…と鼻をほじりながら礼を言った銀時だったが、日頃真選組とやり合っていれば、心配するのは当然だろうと桂は言う。

別に奴らに追われるような事はしねえよ!と銀時は答えるが、しかし、カブトムシか…、昔は一緒に採りにいったもんだな…と桂は懐かしそうに呟く。

(回想)松下村塾 幼かった桂や銀時、高杉晋助の先生だった吉田松陽(山寺宏一)は、皆さんがこれから行きて行く上で、様々な困難や壁に当たる事でしょう。

その時どうするかはあなたたち自身が決める事です。

ただその時に一つだけ思い出して欲しい事があります…と話してた。

部屋の隅で1人居眠りをしていた銀時は、木の葉が舞う風が吹いて来たのでふと目を開ける。

松陽はいつも教科書を持っていた。 カブトムシを戦わせて遊ぶ少年時代の銀時、高杉、桂たち。

あの頃に帰りたいと思った事はないか?銀時!と(現在の)桂が聞くと、いや…、ぜんぜん!と銀時は興味なさそうに答える。

松陽はやがて、幕府及び天人の法に異を唱える思想を広めんとした事を反逆罪と見なされ捕まって禁獄される。

縄を打たれ連れ去られる松陽の姿を哀しげに見送る少年桂や高杉、銀時たち少年。

呪うべきは幕府か時代か?

攘夷戦争

桂、銀時!あっちへ回れ! 高杉、大丈夫か?任せろ! 死ぬなよ、俺たちは死ねねえ理由があるだろう?ああ! 銀時、桂、高杉たちは戦場で呼びかけ合っていた。

貴様が白夜叉!お前たち、一体何のために自らの命なげうつ!とカラスの顔の天人(あまんと)から聞かれた銀時は、決まってんだろう!先生取り戻すためだ!と笑って答える。

(回想明け)これからは始末書沙汰など止めておけよ、これ以上新八と神楽さんに迷惑をかけるなと桂が警告すると、神楽がカブトムシ、欲しいって言ったんだも〜んと銀時は鼻をほじりながら答える。

それを見た桂は、それと、鼻くそをほじりすぎだと注意する。

すると銀時は、どんどん生まれでて包んだも〜ンと答え、鼻くそを桂の方へ弾いて桂の着物で指を拭くので、飛ばすな!服で馴染ますな!と叱責する。

は〜いはい、ご忠告のお返しに言っとくけどさ、最近この辺りで辻斬りが出るらしいから気を付けろよ、ほら、ヅラはさ…、後ろ髪が女みてえだからなと銀時が忠告すると、ヅラじゃない!桂だ!そして辻斬りごときに斬られる私ではないと桂は突っ込む。

はいは〜い!じゃあね〜!と声をかけ、銀時は帰って行く。

その後、笠をかぶり1人橋を渡っていた桂は、ちょいと失礼!桂小太郎殿と御見受け致すと暗闇の背後から声をかけられ立ち止まる。

人違いだと桂が答えると、心配いりません。俺は幕府の犬でも何でもないと背後の傘の人物は言って来る。

犬は犬でも血に飢えた狂犬とでも言った所か?今しがた、この辺で辻斬りが横行していると聞いて来たが、噛み付く相手は選んだ方が良いと桂が言い返すと、あいにく、俺も相棒もあんたのような強者の血を欲していてね…、ひとつやり合ってくれんかね?と言いながら辻斬りが抜いた刀は、桜色に輝いていた。

貴様、その刀!と桂は驚くが、次の瞬間、辻斬りと桂の身体は交差する。

おやまあ、こんなもんかい?…と辻斬りは吐き捨て、桂は倒れる。 翌朝、「えどダネ」と言う朝の情報番組では夕べ起こった「江戸で辻斬り」と言う話題が取り上げられていた。

現場では結野(けつの)アナと言うレポーターが、事件は昨晩丑の刻頃に起きたと思われますと橋の所から中継をしていた。

被害者の傷跡から最近出没している辻斬りと同一半と考えられていますと、川辺で見つかった惨殺死体の報告をしていたが、被害者の身元は分かってますか?とスタジオのMCから呼びかけられた結野(けつの)アナは、こちらではまだ身元に関する情報は入って来ておりませんと答える。

これで何人目かな?狙われているのは浪人ばかりと言う事ですよ。

これじゃあ、恐ろしくて夜遊びも出来ねえやなどとスタジオでコメンテーターたちが話し合っている間、野次馬の中に混じって三度笠をかぶったむしろをかけられた死体を見ていたエリザベスが、さっと逃げ出すように遠ざかる。

その後、「万事屋 銀ちゃん」にエリザベスがやって来たので、応対した銀時と神楽だったが、エリザベスは何もしゃべらないので用向きが分からなかった。

Q太郎、何の用だよ、何で黙ってるんだよ?と応対した銀時は困惑し、神楽に囁きかける。

違うよ、銀ちゃん、エリザベスだよと神楽が訂正するが、でもマンガとかアニメだと分かんないけど、実写になると極端に着ぐるみ感が出るね…と銀時がぼやいていると、一緒にいると怖くなるパターンねと神楽は指摘する。

そこへ、コーヒーです!と新八が怯えたようにコーヒーを持って来る。

中の人、暑くて気絶してるんじゃ?と神楽が心配すると、中の人とか言わない!と銀時は注意し、完全にオバQだよね?ご飯50杯とか食いそうだよね?めちゃくちゃ怖い顔だよね、もしかして、こいつが主役のオバQ実写版が始めるんじゃねえ?いや、そっちの方が面白そうだよ!近くにドロンパいるよ!ドロンパ!ドロンパ〜!などと言いながら銀時はソファの下など覗き始める。

エリザベスですから!と新八が落ち着かせるが、だって黙ってるんだもの…、動かざること山の如しでしょう?と銀時はもの言わぬ相手に戸惑う。

その直後、銀時に電話がかかって来て銀時がソファを立ったので、新八こうなったらあれ出せと神楽が指示する。

あれ出したら銀ちゃんに怒られるよと新八が反論すると、良いんだよ、あいつももう若くないんだから、あんなんばかり飲んでたら本気で糖尿になるぜ…と神楽が言うので、そう言う健康管理も僕らの仕事と考えるの?と新八は納得する。

奥から、では今から伺いますと銀時の声が聞こえて来て、定春に頭を噛まれて血が顔に足れている銀時が、俺ちょっと出るわと言いながら戻って来る。

それを見た新八は、涼しい顔して流血してる…と呆れる。

どこ行くあるの?と神楽が聞くと、さ〜て、仕事だ、仕事…と言いながら銀時が出て行こうとするので、嘘付け!1人だけ逃げるつもりだろう!と新八が指摘するが、新八、逆にチャンスねと神楽が言い出す。

すぐに台所へ向かった新八は、はい、オーレです!と言い、エリザベスの前に、「銀さんの」と書かれたいちご牛乳のパックとコップを差し出す。 それを見たエリザベスは、良いかエリザベス…、武士は質素で素朴な物を食してれば良い。

いちごオーレだ、パフェなどと甘ったれた軟弱な者を食していたら、身体だけでなく、心まで堕落してしまう…とざるそばを食いながら言っていた桂の事を思い出し思わず涙を浮かべたので、泣いた~!と新八は驚き、でも何で泣いたのかな?オーレで…と不思議がる。

その頃、銀時は一軒の「刀鍛冶」に来ていた。

あの〜万事屋ですけど!御電話いただいて参りました〜!と入り口で呼びかけても、中で刀を打っている2人の人物には聞こえないらしく、「となりの晩ご飯」なら隣へ!などと大声で言われてしまう。

ヨネスケじゃありませ〜ん!と銀時が耳を押さえながら答えると、浮気なんかしてませんからなどと言うので、「週刊文春」でもないっつうの!と銀時は呆れながら答える。

聞こえてねーのか?ばーか、ばーか、ばーか!と銀時がからかってみると、瞬時に刀鍛冶の手からハンマーが飛んで来て、銀時の左目に直撃する。

どうやら2人は兄妹のようで、兄村田鉄矢(安田顕)は、耳が遠いのか怒鳴るようなしゃべり方をするのに対し、妹村田鉄子(早見あかり)は無言のままだったので、鉄也が、挨拶せんか!名乗らんと、坂田さん、お前の事を何と呼んで良いか分からんではないか!と大声で叱り、銀時には、こいつなシャイなあんちくしょうなもんで…と紹介するほどおとなしいタイプだった。

廃刀令の中、刀鍛冶も大変そうですねと銀時が聞くと、実は今回貴殿に頼みたいと言うのは…と鉄也がいきなり用件には言って来たので、聞いてないのかな?聞こえないのかな?と銀時は不快そうに問いかける。

鉄也が大声で一方的に言うには、その鋭き刃は岩をも斬り割き、月明かりに照らすと淡い紅色を帯びる、江戸一番の刀匠と謳われた先代…、自分らの父が打った最高傑作と言われる技もの「紅桜」と言う二つとない名刀が何者かに盗まれたのでそれを探して欲しいと言う事らしかった。

それは凄い、で、犯人に心当たりはあるんですか!と銀時が大声で尋ねると、「紅桜」は決して人が触れる者ではない!と鉄也が言うので、お兄さん!人の話を聞こう!と銀時は注意するが、鉄也は構わず、なぜなら、「紅桜」を売った父は作って1ヶ月後にぽっくりと死んだのを皮切りに、それ以降も「紅桜」に関わる人間は必ず凶事に襲われた。

あれは、人の魂を吸い取る妖刀だから!と鉄也が言うので、勘弁して下さいよ!それでは俺にも不吉なことが起こるかもしれないじゃないですか!と銀時は怒るが、鉄也は頭を下げて頼んで来るだけだった。

銀時が呆れて帰ろうと立ち上がると、それまで黙っていた鉄子が、兄に話しかけるときは耳元に寄ってもっと大声を出して下さいと言うので、そうなの?先に言ってよとぼやきながら、その言葉通りにやると、もっと猪木っぽくなどと鉄子は指示して来るし、うるさい!と鉄也は銀時の右目を殴りつけて来る。

その頃、新八と神楽とともに橋の所までやって来たエリザベスは、血の付いた桂の財布を取り出してみせる。

今朝の死体、もしかして…とエリザベスが吹き出しを書いた札を出したので、エリザベス!君が一番良く知っているはずだ、桂さんはその辺の辻斬りにやられるような人じゃない!と新八は言い聞かす。

でも、これを見る限り何かあった事は明白ある…、早く見つけ出さないと大変な事になるね…と神楽は財布を手に取って憂え、連れて来た定春に財布の匂いを嗅がせる。

するとエリザベスが、もう手遅れかも…と札を出したので、馬鹿野郎!と思い切り新八が殴りつけ、橋の上に転がったエリザベスに覆い被さり、お前が信じなくて誰が桂さんを信じるんだよ!今お前に出来る事はなんだ!桂さんのために出来る事はなんだ!え?言ってみろ!と叫び揺さぶる。

すると、痛えな〜と声が聞こえ、エリザベスの口の中に赤く光る目が現れ、放せ!ミンチにするぞ、こら!などと威嚇して来たので、ああ…すみません!と新八は急に怯えて、その場に土下座しながら詫びる。

新八、私はとりあえず定春と行方を探してみる、そっちはエリーと調べろ!と財布を渡しながら言い残し、神楽が巨大な白犬、定春に股がって去っていったので、新八はやむなくエリザベスと捜査を続行する事になる。

立ち上がったエリザベスは黒い唾か血反吐のような物を吐き捨てる。

一方、妖刀「紅桜」を探しに「リサイクルショップ」に来ていた銀時は、てっきり売り飛ばしたと思ったんだがな~と、当てが外れた事に気付き、金目当てじゃないとすると…と考え込む。

そこにやって来たのが茶髪の沖田で、探し物ですかい?と話しかけて来たんもで、仕事だよ、仕事!お前らには関係ねえだろう?放っとけ!と銀時が答えると、こっちは瑠璃丸を食われ、将軍へこみまくりでてんやわんやなんだよとぼやいて来る。

知らねえよ!と銀時が立ち去ろうとすると、商売繁盛で良うござんしたね。しかし気を付けて下さいね、最近ここいらで辻斬りが流行ってましてね…、出会った奴はみんな斬られてしまった…と一方的に沖田は話しかけて来る。

遠目で見た奴がいましてね…、そいつの持ってる刀と言うのは、刀と言うより生き物みてえだったそうだ、月明かりで紅色に光っていたとよ…と沖田は情報を教える。

旦那、何を嗅ぎ回ってるんです?と沖田が聞くと、別に…と銀時がとぼけたので、嘘付け!明らかに嘘ついてる顔だ!と沖田は指摘する。

しかし銀時が笑顔で駆けていったので、沖田は急いでスマホをかける。

一方、桂が失踪した橋の側の物陰に「打倒辻斬り」と書いたはちまきをして見張っていたのはエリザベスだった。

そこに、ちわっす!エリザベス先輩!肉まん買って来ましたっす!と完全にパシリと化した新八が近づいて挨拶すると、俺は551蓬莱の豚まんしか食わないぜと書かれた札をエリザベスが出したので、そう言う関西人しか分からないローカルネタはやめて頂いて宜しいでしょうか?コンビニに蓬莱はないんで普通の肉まんで宜しくお願いしまっす!と新八は頭を下げる。

その後、夜も更けるが、一向に辻斬りは出現しないので、どうしました?辻斬り来ましたか?しかし無茶じゃないですか、辻斬りに直接桂さんの事を聞くなんて…、まだ犯人が辻斬りって決まった訳じゃないし…などと新八がエリザベスの前でぼやいていると、俺の後ろに隠れていろとエリザベスが札を上げる。

新八が何となくそのままでいると、急に回転したエリザベスが、俺の後ろに立った奴は死ぬ!などと言う札を出したので新八は、あんたが後ろに行けって言ったんでしょう?つうか、夜中だとどっちが前か後ろか分かんないですよ、あんた!と怯えながらも抗議する。

分かりましたよ、前に行きますよ…とぼやいた新八だったが、エリザベスは嫌がらせのように新八を身体の側面で壁際に押し、前へ行かせようとしなかった。

その時、何やってるんだ、貴様ら!こんな所で?怪しいな…と岡っ引きが睨みながら不審尋問をして来たので、何だ奉行所の人か、勘弁して下さいよ、ああ安心した…と新八はしゃがみ込むので、いや、安心したって…、怪しんでるから…、奉行所の人が怪しんでいるからとその岡っ引きは困惑する。 お前ら分かってんの?最近ここらにはな…と説明し始めた岡っ引きだったが、何故か倒れてしまう。

その背後に出現した三度笠をかぶりピンク色に輝く刀を持ったメガネの男は、辻斬りが出るから危ないよ…と囁いて来たので、しゃがんでいた新八は悲鳴を上げて立ち上がる。

次の瞬間、メガネの男はエリザベスの胴体をまっ二つに切断してしまったので、新八は、エリザベス〜!と絶叫する。

今度はこっちのお兄ちゃんだな…、辻斬りってのは誰でも…と言いながら、「紅桜」を振りかぶって来たので新八は覚悟を決めるが、その時、「紅桜」を跳ね返す音が聞こえる。

おいおい、家のお客さんに何してるか分かる?と辻斬りにこえをかけたのは銀時だった。

辻斬りは、はね飛ばされて地面に突き立っていた「紅桜」を抜くと三度笠も外して向き直る。

新八は、その辻斬りの正体が「人斬り似蔵」の異名を持つ岡田似蔵(新井浩文)だと気付く。

すると似蔵は、おやおや…、俺もそこそこ有名人になったみたいだね…と言いながら点鼻薬を鼻に射す。

そのようですね〜、あれだけお尋ね者のポスターにでかでかと顔が出てりゃあな〜…と銀時は答える。

件の辻斬りはお前の仕業だったのか?と新八は呟き、でも銀さん、何でここに?と銀時に聞く。

お互いの目的が一つになったらしいよ…、今ここで…と銀時は答える。

すると似蔵は、うれしいね〜、わざわざ会いにに来てくれたって訳か…、こいつは災いを呼ぶ妖刀だとは聞いていたがね…、どうやら強者も呼び寄せてくれるらしい…、こうも遭いたい奴に会わせてくれるとは、俺にとっては吉兆を呼ぶ刀かも知れんと言うので、あ!桂さん?桂さんをどうしたんだ!と新八が聞くと、あんたらの知り合いだったんだ?これはすまない事をした…、でもおニューの刀を手に入れてはしゃいでいた物でね〜…、ついつい斬ってしまった…と似蔵は告白する。

ヅラがてめえみたいなただの人殺しに負ける訳ないだろう!と銀時が斬り掛かると、そう怒るなよ…、悪かったと言ってる…、あ、そうだ…と似蔵は言いながら、ほ〜らと桂の遺髪を取り出してみせる。

それを見た新八は驚くが、せめて奴の形見だけでも返してやろうと斬り取っておいた…、あんたらが持ってた方が奴も喜ぶだろう…と似蔵は遺髪を差し出して来る。

しかし桂ってにおは本当に男かい?この柔らかい髪…などと言いながら遺髪で頬をなで始めたので、堪忍袋の緒が切れた銀時は斬り掛かる。

銀時と似蔵は空中で斬り結び、何度も何度も言わせるんじゃねえ!ヅラはおめえみたいな雑魚に斬られる奴じゃねえんだよ!と銀時が言うと、これならば敵うまい…と似蔵は笑い、奴を斬ったのは俺じゃない!俺はちょいと身体を貸しただけでね…、なあ?「紅桜」…とピンク色に輝く刀に語りかけると、突然、「紅桜」を握った似蔵の右手から多数の触手が伸び出す。

その頃、これと言った収穫もなく街をさまよっていた神楽は、すっかり暗くなってしまった…、早く帰らないと、銀ちゃんたちが心配する…、しないか?しないな…と定春に語りかけ大あくびをする。

桂なら大丈夫ある、あいつが死ぬ訳ないだろうし、明日になれば…と独り言を言っていたが、定春?と前を見ると、巨大な船がある事に気付き、何だろ、この船?でっけえな…と驚く。

人の気配を感じ大きな樽の背後に隠れた神楽は、船の側で集まっていた浪人たちが、見つかったか?ダメだ…、こりゃまた例の病気が出たかな?危ねえよあの人…、この間もあの桂を斬ったと触れ回っていたから、あの人ならやりかねね…、どうすんだよ?お前らちゃんと見張っとかねえから…、あれの存在バレるとしたら、マジやべえよ…などと言っているので、定春、先に「万事屋」に戻ってここに銀ちゃんたちを連れて来るある!可愛い雌犬がいても興奮しちゃダメだよ、腰降っちゃいけないよ!と神楽は命じる。

そして、良し行くか…と傘をからって巨船に向かいかけた神楽だったが、右側にラーメンの屋台があるのを発見したので、感じ取ってしまった物は仕方ないある。

腹が減ってはなんぞやら…と言いながら屋台に近づくと、おい、ハゲオヤジ!ラーメン3杯!と注文する。

明らかにヅラをかぶった屋台のオヤジ(志賀廣太郎)は、禿げてねえし!と無表情に突っ込む。

その頃、銀時と似蔵は、荷車を間に斬り合っていた。

橋に銀時を追いつめた似蔵は、橋の欄干を根こそぎ斬り割いて行く。 大きくジャンプした銀時を「紅桜」で斬りつける似蔵。

下の浅い川に落下する銀時はかなり弱っていた。

おかしいね?おい!あんたが本当に伝説の攘夷志士白夜叉?と橋の上から満月を背にした似蔵が馬鹿にして来る。

浅瀬に落ちた銀時の方も、おかしいね…、あんた、そりゃ本当に刀ですか? 刀と言うより生き物みたいになっちゃってるね! 冗談じゃねえよ!そりゃ、生き物って言うより化け物じゃねえか!と銀時が叫ぶと、似蔵も川に降りて来てさらに斬りつけて来る。

相手の襟元を掴み石垣をよじ上りながら回転し、似蔵を投げ飛ばした銀時は、喧嘩は剣だけでするもんじゃねえんだよ!と叫ぶが、その時、似蔵の身体から伸び出した触手が銀時の木刀に絡み付き逆に銀時の身体を投げ飛ばす。

だけど、喧嘩じゃない…、殺し合いだよ!と言いながら似蔵は斬りつけて来る。

それを見ていた新八が、嘘!嘘だ、銀さんが!…と絶句する。

平和の江戸じゃ、腕がなまるか?攘夷戦争の白夜叉も何処へやらだね…と似蔵はうそぶく。 大きな満月を背景に三味線を弾く男のシルエット。

あの人もさぞかしがっかりしているだろうよ。かつて共に戦った盟友たちが揃いも揃ってこのざまだ…、あんたたちのような弱い侍のためにこの国は腐敗した。

あんたではなく、俺があの人の隣にいれば、この国はこんな有様にはならなかった!(船に忍び込む家具他の姿と三味線を弾くなぞの男の後ろ姿が交差する中)

武士道だ、節度だって、侍に必要ない! 侍に必要なのは剣のみだ! あんたらはもう侍じゃないよ、惰弱な侍はこの世から消えるが良い!と似蔵は「紅桜」を突き刺した銀時に言い聞かす。

その時、剣ならまだあるぜ…と腹を貫かれた銀時は言い返す。

とっておきのがもう1本…」と銀時が微笑むと、橋の上から剣を振りかざした新八が飛び降りて来て、「紅桜」を銀時に突き刺していた似蔵の右腕を根元から切断する。

あらら?腕が取れちまったよ!酷い事するねえ、僕…と似蔵は銀時の横に立ちはだかった新八を睨みつける。

それ以上近寄ってみろ!今度は左腕を斬る!と新八は剣を構える。

その背後で銀時は力尽きたようにしゃがみ込む。

そこに、真選組沖田だ!貴様、岡田似蔵だな?と沖田が刀を抜いて降りて来たので、邪魔なのが来ちゃったよ…、勝負はお預けだな…と銀時に語りかけ逃げ去る。

その後を追いかけた沖田だったが、倒れている銀時を見捨てる訳にはいかず、闇に潜んでいた仲間たちに追え!と命じる。 崩れ落ちた銀時に、銀さん!と新八が駆け寄り、沖田も、旦那、やっぱりここだったのかい?と声をかける。

まだ息があった銀時は、銀さん!死なないで下さい!と呼びかける新八に、おめえはやれば出来る子だと思ってたと笑って言うと目を閉じる。 運び出すぞと沖田が言い、新八ははい!と答える。

翌朝、真選組の道場では、近藤が木刀の素振りを裸でやっていた。 沖田も裸にシャツをまとっただけの姿でやって来て座り込む。

そこにくわえ煙草でやって来た土方が、噂は本当だったようだ…、高杉が江戸へ戻って来たと言うと、近藤は、何!と一手素振りを止め、沖田も、攘夷志士の中で最も過激で危険な男…高杉晋助…と呟く。

土方はさらに、人斬り似蔵を引き込んだそうですと報告する。

今、万事屋とやり合っているのを見てきました、間違いありません。 岡田似蔵だけじぇねえ、赤い弾丸と恐れられる来島また子、謀略家として暗躍、武市変平太も加わり、あの鬼兵隊を復活させたらしい…と土方は言う。

鬼兵隊…、攘夷戦争の時高杉が率いていた義勇軍だ…と近藤が言うと、ああ、その名の通り鬼のように強かって話だ…と土方は答える。

弾を集めて今さら一体何をしようと言うのだ?と近藤が言うと、強力な武装集団を作りクーデターをやろうとしています。

近藤さん、あいつは危険だと土方が言うと、岡田似蔵1人であんだけ強いとなると厄介ですぜ、何しろ万事屋の旦那が全く歯が立たなかった…と沖田も案ずる。

攘夷浪士を片付けてくれるだけなら一向に構わんがクーデターとなれば話は別だ、トシ!奴らの情報を全力で集めろと素振りをしながら近藤は命じる。

了解だ…と答えた土方は、近藤さん、素振りは全裸でなくても良いんじゃないか?と忠告する。

その頃、単身、謎の巨大船に乗り込んだ神楽は、舳先で巨大な満月を背景に三味線を弾いていた男の後頭部に傘を突きつけながら、おいお前、この船の船員あるか?と聞いていた。

ちょっと中、案内してもらおうか?頭ぶち抜かれたくなかったらな…と神楽は脅すが、一向に相手が振り向かないので、おい、聞いてるのか?と苛立つ。

すると、その男は、今日は又随分デカい月が出てるな…、かぐや姫でも降りてきそうな夜だと思っていたが、とんだじゃじゃ馬姫が降りて来たもんだ…と言いながらゆっくり振り返る。

額に包帯を巻いたその男の目が怪しく光ったのを見た神楽は、やばい!こいつ、ヤバい匂いがするある…とちょっと引く。

その直後、神楽に向かって何かが銃弾が放たれたので、神楽は甲板上に転がって避けながらも、傘銃で応戦する。

2丁拳銃をぶっ放していたのは来島また子(菜々緒)だった。

甲板上の樽などの背後に逃げ回っていた神楽に迫ったまた子だったが、神楽も傘の銃を突きつけて対峙する。

貴様!何者だ?とまた子が銃を突きつけながら聞いたので、晋助様を襲撃するとは絶対許さない!銃を降ろせ!この来島また子の早撃ちに勝てるとでも思ってるんっすか?と命じる。

すると神楽はバカにしたような顔になり、また子の股が見えてるよ。染み付きパンツが丸見えねとからかう。

また子はむきになり、貴様、さらし者にしたな!そんな事ないもん!毎日取り替えているもん!と答えるが、いやいや…、染み付いてるよぉ〜!汚えな〜、またこのパンツは染みだらけ♩染み付きパンツ!染み付きパンツのまた子さん!と神楽が子供っぽくからかうので、思わず頭に来たまた子は、貴様〜!これ以上、晋助様の前で侮辱するのは許さない!とまた子は逆上する。

そして、晋助様、こんなガキの言う事絶対信じないで下さいね!と高杉に訴えるので、甲板上に寝ていた神楽は鼻くそをほじりながら、ねえねえ見てみ、これ…、染み凄えな〜!と神楽はおちょくる。

貴様〜!股ぐらで鼻ほじるんじゃねえや!と怒鳴りつけたまた子は、つい神楽の言葉に動揺し、自らのパンツを見ようとしたため神楽から蹴られて転んでしまう。 このガキ〜!武市先輩!と叫ぶと、神楽にスポットライトが当たり、敵の一団に囲まれてしまう。

皆さん、殺してはいけませんよ!とスポットライトの横から声をかけたのは武市変平太(佐藤二朗)だった。

女子供を殺めたとあっては侍の名が廃りますよ、生かして捕えるのですよと武市は甲板上の浪人たちに声をかける。

先輩!ロリコンも大概にしてくださいっす!ここまで侵入されておきながら何を生温い事を!とまた子が抗議すると、ロリコンではありません、フェミニストです…、敵とは言え女性には優しく接するのはフェミの道ですと武市は答える。

しかし神楽は1人で大勢の浪人たちを倒してしまう。

ヅラ〜、どこあるか?ここにいるんでしょう?いたら、返事するある!と叫んだ神楽は、また子が発砲し、その場に倒れる。

今だ!捉えろ!と浪人たちは声を掛けるが、フンドー!と叫んだ神楽は立ち上がると、ヅラ〜!今いくぞ〜!と叫びながら傘を拾って掩護射撃しながら船倉の中に入り込む。

そして何かを見つけた神楽が、何だここ?と驚くと、そいつを見ちゃあ、もう生かして返せないな!と背後に迫っていたまた子が言い、拳銃を発砲する。

(夢)自分を守るためだけに振るう剣なんてもう捨ててしまいなさい… 「万事屋」で寝かされていた銀時は、子供時代、吉田松陽先生から言われた言葉を思い出していた。

教科書を差し出した先生は、己を守るのではなく、この魂と大切な事を守るのだと説く。

攘夷戦争の白夜叉時代の銀時に、銀時!と呼びかけたのは同じ攘夷志士だった高杉晋助だった。

てめえには聞こえねえのか?この声が…、俺には聞こえるぜ、俺の中にはまだ黒い獣がのたうち回っているんでな!と言うと、高杉は刀を抜いて銀時の腹に突き立てる。

血反吐を吐く銀時。 俺はただ壊すだけだ、獣の呻きが止むまでな…と高杉晋助は言い放ち、倒れる銀時を残して去って行く。

(現実)銀時は「万事屋」の布団の上で目覚める。 外は雨だった。

痛みに呻いた銀時の側にいたのは、新八の姉お妙だった。

気がつきました?良かった!と笑いかけるお妙は、ぜんぜん動かないから、このまま死んじゃうのかしら?と思ったのよ。

意識はしっかりしていますわ、私の事、分かります?とお妙が聞いて来たので、ゲロみたいな料理を作る女…と銀時は答えるが、次の瞬間、殴られた銀時は鼻血を出していた。

新ちゃんに頼まれたんです、看病してあげてって…、絶対安静にさせて、出て行こうとしたら止めてってと言いながらお妙は長刀を持ち上げる。

そして、頼んでもいないのに「ドラゴンボール」を読みましょうね〜と言い出すが、擬音ばかりだったので寝ていた銀時が嘆くと、突然、俺が負けるか〜!とフリーザの部分を読み出したので、フリーザ、止めて~!と身体の痛みにのたうち回りながら頼む。

新八と神楽は?と銀時が聞くと、用事で出ていますとお妙が言うので、あいつら、ヅラを!と気づき、起き上がろうとするが、動くなっつってんだろ!な〜んちゃって、テヘペロ!とお妙が、銀時の股の間に長刀を刺したので、なんちゃってじゃないよね?完全に本気だったよね、今の…、笑ってないじゃん!と突っ込みつつも銀時は起きるのを諦める。

その頃、新八は雨の中、傘をさして1人、神楽を探していた。

ふと気付くと、定春が路上で腰を振っているのが見えた。

もっと早く助けにいったらあんな事にならなかったのに…と自分を責めながら歩いていた新八は、何だ、このデカい船は!と呟き立ち止まる。 それは神楽が見つけたのと同じ巨大船だった。

ここに桂さんの匂いがするのか?神楽ちゃんがも中に?まずい!助けに行かないと!と新八は、大きな樽の背後に付いて来た定春の様子を伺いながら判断する。

しかし、浪人がうようよいる中、どうやって中に入るか新八にはアイデアが浮かばなかった。

その時、おい、ガキとでかい犬!ここで何している?と浪人の1人が近づいて来て、詰問して来たので、あの…、大きい船格好良いなあって思って…、乗りたいな〜…、僕昔から古代進のファンだったんですよ…などととっさのでまかせを言うと、何、まじ?俺、島大介派!などと相手の浪人も乗って来たので、あ、そっち!わ〜、良いなあ〜、載りたいな〜などと新八が無邪気なガキを装うと、古代よ、波動砲を撃てるのはお前しかいない!と浪人が芝居を始めたので、良し、島!案内してくれ!と新八も芝居に乗ってみせると、良し、こっちだ!と浪人は案内しようとしかけるが、ヨーソロ〜と新八は付いていこうとするが、て、ノルか~い!と浪人は言い出し、何度もノルか〜い!と繰り返したので、しかし引っ張りますね、ノリツッコミをと新八が呆れると、黙れ、メガネ!おめえみたいなガキにノリツッコミのタイミングをダメだしされる筋合いはない!去れ!去れ〜!と浪人はきっぱり叱って来る。

帰りながら新八は、かなりガードが固いな…、どうしよう?早くしないと神楽ちゃんまで…、とは言え、銀さんに話す訳にはいかないし…と案ずる。

その頃、「万事屋」では、玄関チャイムが鳴ったので、家賃だな、払ってくれ、立て替えで宜しく!と銀時が言うと、嫌ですときっぱり断ったお妙が手を差し出したので、怪我してるんだよ、けが人に立て替えってことわざあるでしょう?などと銀時は頼んでいた。

聞いた事ないです〜と膨れっ面になったお妙が玄関に出てみると、そこに立っていた見知らぬ娘を見て、あら、お登勢だんじゃない!と驚くが、何か御用?と聞くと、銀さんは?と聞いて来たので、銀さんは今…とお妙が言いかけた時、ここにいるぜ!と奥から顔を覗かせた銀時は、おお、入れよ!来ると思ってたぜ…と呼びかける。

そこに来ていたのは村田鉄子だった。

巨大船の中では、右手を失い、上半身裸で包帯が巻かれていた岡田似蔵の部屋にやって来たまた子と武市が、こっぴどくやられたもんですね〜と…、「紅桜」を勝手に持ち出し、さらにそれほどの深手を負わされ逃げ帰って来るとは…、腹斬る覚悟で来てますね?岡田さん…と語りかけるが、片手を落してもこれを持ち帰って来たのを褒めてもらいたいもんだよ?こいつにも良い経験になったと思うんだがね〜と似蔵は、畳に置いた「紅桜」を見ながら言い返す。

来島また子も、あんたの最近の身勝手振りには目に余る物があるっす、幕府の犬に「紅桜」の存在知られたらどうするんですか?現に坂田とやり合った時、真選組の野郎がいたんでしょう?あんた、晋助様の邪魔なんっすよ…、桂の次は坂田…、晋助さんを刺激するような奴ばかりやって…、一体何考えてるんですか?あんた、自分が強くなったとでも思ってるんっすか?勘違いも甚だしいっすよ!あんたが桂と坂田に飼ったのも、全て「紅桜」…と言いかけたとき、突然、似蔵の背中から触手が伸びだし、また子の首に絡み付き、その場に吊るし上げる。

おっと悪く思うなよ、俺じゃないよ、「紅桜」がやっている事だ…、今やすっかり浸食が進んでいるみたい…、もう俺の身体を自分の物と思っているらしい…、俺への言動は気をつけた方が良い…と似蔵は不敵に言い返す。

「万事屋」の銀時は、封筒を差し出した鉄子に、本当の事を話しに来てくれたんだろう?この期に及んで「妖刀」なんて言い方でごまかすのはなしだぜ。ありゃ何だ?誰が作ったんだ、あんな化けもん!と…、お妙とソファに座り「紅桜」のことを聞いていた。

船の中では、触手から逃れたまた子が畳の上で苦しんでいるのを見た武市が、岡田さん、あんた…と言いかけるが、俺たちは高杉の言う腐った国で一暴れしようと集まって来たんだ。

言わば伝説になろうとしている訳じゃないかい?それをいつまでもきらきらとした目で…、目障りなんだよ!邪魔なんだよ、奴ら…、そろそろ古い伝説には朽ち果ててもらって、その上に新しい伝説を打ち立てる時じゃないかい?…と似蔵は言っていた。

もうそこにいるのは奴らじゃない…、俺たちなんだ…と似蔵が言っている中、高杉は船内のある場所へ向かっていた。

「万事屋」で鉄子は、「紅桜」は兄と父が作った刀を雛型にした「対戦艦用機械(からくり)機動兵器」で、「電魄(でんぱく)」と呼ばれる人工知能を搭載し、触手でその身体をも操ると説明する。

戦闘の経験をデータ化し、その能力を向上させていく…と聞いた銀時は、何それ?「寄生獣」じゃん!その内刀がしゃべり出すんじゃないの?ミギーって名乗り出すんじゃないの!と思わず突っ込む。

あんな物を作れるのは江戸には1人しかいない。頼む!兄者を止めてくれと鉄子は頼んで来る。(巨大船のピンクの液体が詰まったガラスの筒が並ぶ工場のような部屋にやって来る村田鉄也)

連中は…、高杉はあれを使って江戸を火の海にするつもりなんだと鉄子は真顔で言う。

巨大船の中で、いくつも並んだピンク色の液体の入った透明な筒の中の大量の剣を前にやって来た鉄也に高杉は、酔狂な話じゃないかな?大砲ぶっ放してどんぱちやる時代にこんな刀を作るたあ…と話しかける。

こいつで幕府を転覆させる等とほらを吹く貴殿も、随分酔狂と思うが…と鉄也も大声で言い返す。

ほらを実現してみせる人間が英傑と呼ばれるのさ…、俺は出来ねえほらは言わねえ。

侍の剣はまだ滅びてない事を見せつけてやろうじゃないか…と高杉は言うと、貴様らが何を企み、何をなさんとしているか等興味はない!刀匠はただ切れる刀を作るのみ!私に言える事はただ一つ!この剣に斬れないものはない!と村田鉄也も応じる。

「万事屋」では銀時は、事情は知らねえが、おめえの兄ちゃんはとんでもない事に関わっているみてえだな?さしずめ俺はその兄ちゃんのダシに使われちまったって訳か…と鉄子から話を聞いた銀時は真相を知る。

妖刀を探せってのも、要はその妖刀に俺の血を吸わせるためだったんだろう?それとも俺に恨みを持つ似蔵に頼まれたのか? その両方か?そうか…、にしてもひでえ話じゃねえか…、お前、全部知ってたんだろう?兄ちゃんの目的全部知ってた上で黙ってたんだろう!それで今さら、兄ちゃん何とかしてくれって…、お前の面の皮はタウンページ並みか!と銀時は鉄子を責める。

すると、横に座って話を聞いていたお妙が、分かりにくい例え、止めて!と銀時に注意する。

鉄子は、すまん…、返す言葉もない…、あんたの言うように黙っていた。ただ事が露見すれば兄はただではすまんと考え、今まで誰にも言えんかった…と言うので、大そう兄想いの妹だね〜、兄ちゃんが人殺しに加担しようと言うのに見て見ぬ振りですかい…と銀時が嫌みを言うと、さすがに隣に座っていたお妙が、銀さん!と諌める。

刀なんて所詮は人斬り包丁だ、どんなに精魂込めて打とうが使う人は選べん…、死んだ父が良く言っていた…、私たちの身体に染み付いている言葉だ…と鉄子は言う。

兄者は刀を打つ事しか知らぬバカだ。父を超えようといつも刀を打っていた… やがてより大きな力を求め、からくりを勉強し出した。

妙な連中と付き合うようになったのはその頃だ…(鉄矢の元に、何か風呂敷包みを持って訪れた武市変平太の回想) 連中が良からぬ奴だと薄々気付いてはいたが、やむを得なかった。 私たちは何も考えず刀を打っていれば良い…、それが私たちの仕事なんだって 分かってたんだ、人斬り包丁だって…、あんなものただの人殺しの道具だって分かってるんだ…、なのに悔しくて仕方ない。

兄者が必死になって作ったあの刀をあんな事に使われて悔しくて仕方ない…、でも私1人では止められない。どうしたら良いのか分からないよ…と鉄子は苦悩を打ち明ける。 どうして良いのか分からないのはこっちもだよ…、でもこんな怪我をするは、仲間やられたりで頭の中ごちゃごちゃなんだ…、こんな慰謝料なんていらないからさっさと帰ってくれ!もう面倒はごめんなんだよ…と銀時は、鉄子が持って来た封筒を押し返し、奥の部屋に入ってしまう。

巨大船の中では、畜生!岡田の奴…、調子に乗りやがって…とぼやきながら、また子が神楽の様子を見に来ると、神楽はTVチャンピオンのもえあずやゆりもり、赤坂尊子、司会の中村有志ら大食い選手権常連と一緒にラーメンを食いながら、もっと持って来いや〜!もっと持って来るある!などと御代わりしていたので、何してるんだ?この小娘!と呆れる。

何してるんですか!と聞くと、良いな〜、この年頃の女性は食べている姿が最も美しい…と神楽を観察していた武市は目をそらす事なく言う。

1人飯は寂しかろうからなどと言う高市に、ここままじゃ、この船に備蓄している食料みんな食われますよ!殺して下さいよ!とまた子が怒ると、何の情報も吐かしてない…、殺してどうするんですか?と問い返した武市は、神楽ちゃん、もうお代わりなの?などとメロメロの様子。

何なら先輩の方から殺しましょうか?とまた子が言うと、落ち着きなさいな、この年頃の娘は後2~3年したら一番輝くと武市変平太は愛でるように言うので、ロリコンも大概にして下さいよ、先輩…とまた子が呆れると、ロリコンじゃないよ、フェミニストだと武市が言い張るので、どうでも良いですから、このTVチャンピオンどうにかして下さい!とまた子が切れると、ご覧なさいな…、一夜にしてあなたに撃たれた傷が治り、そしてあの尋常ならざる白い肌…、水をばんばん弾くあのもちもちとした肌…などとうっとりして武市が言うので、先輩、マジいい加減にして!とまた子が言うと、だから…、フェミニストと言ってんじゃん、子供好きの…と武市が言い返したので、それをロリコンと言うんですよ!とまた子は突っ込む。

もう良いですよ。あなたには理解できそうにないから、バカ…と無視する武市に、おまえがバカだとまた子も言い返す。

これは夜兎(やと)の特長に一致している!と言う事ですよ、死ね!と武市が言うと、お前こそ死ね!夜兎(やと)って傭兵部族の夜兎(やと)っすか?一体どこの回し者っすか?とまた子が聞くと、それが何を聞いてもヅラしか言わない…、もしかしたらコマサンなのかもしれませんと高市は言う。

嘗められてるだけっすよ、見てて下さい、あんな小娘1人で…と言い、神楽の近づいたまた子が、おい貴様〜!と怒鳴りつけると、神楽はにっこり微笑みながらラーメンのチャーシューを二枚口から吐き出し、また子の両頬に貼付けたので、武市はバカボンだ!世に言うバカボンだね?神楽ちゃん!と喜ぶ。

てめえ、ぶっ殺す!と怒ったまた子が2丁拳銃を取り出すと、まあまあ、後2〜3年したら、凄い美人になるんだって!と言いながら武市が羽交い締めにして邪魔をするので、止めて下さい、この変態!とまた子が怒鳴ると、変態じゃないよ、先輩だよと武市は冷静に切り返す。

「万事屋」では、お妙が布団の上に横になり耳の垢をかっ穿じっていた銀時に、行くんじゃないかと思った…、そんな身体で行っても死んじゃいますもんね、あの子には申し訳ないけどしようがないですよね、銀さん、あんまり無茶するのはもう止めて下さいね…、銀さんがいなくなったら、新ちゃんも神楽さんも困るからねと話しかけていた。

それにいちいち、そうだな…と生返事で答えていた銀時だったが、昔は銀ちゃんも色々やんちゃやってたようだけど、そんな事する年じゃないですもんね…とお妙が言うと、しつけえんだよ!と突然怒り出し、もうどこへも行かないからジャンプ買って来い!角の駄菓子屋だったら土曜日には売ってるから!と命じる。

お妙は、はい分かりましたと答え出かける。

その頃、雨の中帰りかけていた鉄子は、突き返された封筒を落したので拾い上げると、慰謝料の他に見慣れぬ紙が入っており、そこには「鍛冶屋で待ってろ 万事屋」と書かれているのを発見する。

一方、1人になった銀時は、すまねえな…、俺だっていい年をしてやんちゃな事したくねえんだけどさ…と言いながら部屋を出ようとすると、そこにはきちんと畳まれた銀時の衣装の上に、「私のお気に入りの傘、後でちゃんと返しに来て下さいよ」と書かれたお妙の置き手紙が入っていた。

銀時はお妙の傘をさして出かけるが、可愛くない女だ…と呟き、一方、部屋に戻って来たお妙の方は、出かけていく銀時を「万事や」の二階の部屋から見下ろしながら、馬鹿な人…と呟いていた。

その時、突如床下から出現した真選組の近藤が、全部聞かせてもらいましたと言うので、何で格好良い顔して言ってんだよ、お前!警察なんだろ?やって良い事と悪いこと、分かってるよな!とお妙が怒ると、全てはお妙さん、あなたのためを思えばこそと近藤はポーズを決めながら言うので、だから完全に犯罪行為しといてキメ顔するんじゃねえって!とお妙は癇癪を起こす。

後は、我々真選組に任せてくだせえ!と言いながら笑いかけて来たので、だから格好良くないよ、ゴリラ!とお妙は罵倒するが、近藤は又同じセリフを歌舞伎の見栄を切りながら言うので、そう云うの良いから、早く行けや!とお妙は怒鳴りつける。

その頃、新八は、巨大船の前で作業をしていた浪人たちの合間をかいくぐり船に乗り込もうとしていた。

浪人たちが怪しみ、誰だ!と聞くと、俺だよ、俺!と新八が堂々と答えると、何だ、お前か!と相手は急に納得して通して行く。

作戦が成功した新八は、意外と騙されるもんだな、おばあちゃんが騙されるのも分かるわ…と納得しながら、無事船の中に潜入する。

銀時の方はと言えば「源外庵」なる平賀源外(ムロツヨシ)の作業場に来ていた。

何だ、何だ、銀の字、珍しいじゃねえか!と源外が声を掛けると、あのね…、恐ろしいからくりの剣と戦いにいくんだけど…、侍映画とかだと、傷した身体でも無理して戦いにいくじゃん?と銀時が言うので、唐獅子牡丹的場面だなと源外は察する。

正直言って勝てる気しない訳よと銀時が言うので、なるほど…、それでわしのからくりに頼りたい訳じゃな…と察した言外はゴーグルを外す。 うん、正直、結構痛いの…怪我が…、楽して勝てる奴あればなあって…と銀時が言うと、楽して勝ちたいのか〜…、侍映画の主人公が100%吐いちゃ行けないセリフ言ってるよな…と源外は答える。

うん吐いた!楽して勝ちたい、命が惜しい、生きたい、信長の100倍生きたい…頼む!と銀時は恥も外聞もなく言うので、ヒーローが言っちゃいけないセリフ湯水のごとく言って来るね〜と源外は呆れ、しかしあいにくじゃが、今のうちにあるのは…と断ろうとする。

しかし銀時は、工場内に置いてあった布に隠されていたた赤いザクを見つけ、おわ〜!これ頂戴!これは凄いわ!と頼むが、ダメだそれ、やっとこさ修理終わって、今日辺り取りに来るんじゃから…と源外は言うが、その時、当のシャアがやって来て、どうも!修理できてますか?と言って来たので、出来てますよと源外がザクを指すと、完璧じゃないすか!助かるわ〜、修理代はジオンに請求書出しといて下さいとシャアは言う。

この人、こんなおじさんだったっけ?とシャアを見た銀時が驚くと、坊やだからさ…とシャアが言うので、いや、それ言いたいだけでしょう?相棒の人でしょう?それ…と銀時は突っ込む。

お前、元気だな、全然戦えるじゃないかと源外が銀時に言うと、アルテシアか?とシャアが聞くので、坂田だと銀時は答える。

じゃあ私はサイドセブンに…と言いかけたシャアだったが、ちょっと小便したくなったんですが?トイレは?と源外に聞くので、小便とか言わないでと銀時が注意すると、最近近くなったんだよね〜、甘い匂いするし…とシャアは言うので、それって糖尿病っすよね?と銀時は突っ込む。

シャアは、通常に3倍のスピードで行って来ますと言うが、言葉とは裏腹にのたのたとトイレへ向かう。

普通のフピードじゃんと銀時が呆れると、通常のスピードがあれの3分の1…と教えかけた源外が、あっ!と何かを思い出す。

そうだ、銀時、これを使え!これ使うと勝てるから!と言い出したので、最初から一手よ、そう云うのあるんなら!と銀時はむくれる。

源外は取り出した紫色の果実を、これを食え、これを食えば身体全部がゴムになるんだと言うので、海賊王になりたい訳じゃないんだよな…と受け取った銀時はぼやく。

ゴムゴムの銀時!などと言いながら源外は麦わら帽を銀時にかぶせると、良いじゃん!「偉大なる航路(グランドライン)」に旅立てよ!と勧めて来る。

え〜…面倒くさいよ…と銀時が笑ってその気になりかけると、て言うのは嘘〜!偽物でした!中味は普通のマスクメロンでした〜!馬鹿〜、筋肉ゴムゴムになるわけない〜!ジャンプの読みすぎ、ジャンプの読みすぎ♩と源外がふざけたので、銀時は源外の身体をタコ殴りで殴り始め、源外もいてえよと言いながら、マジで怪我した銀時を殴り返して来る。

鍛冶屋に戻って来た鉄子は、刀を打っている兄の姿を思い出していた。

堪らなくなった鉄子が刀を取り、家から出ようとすると、出口の外で待っていた銀時がこんにちは…と声をかけて来る。

巨大船の甲板上では、十字架に縛り付けられていた神楽に、また子が、こら!小娘!いよいよこっちは虫の居所が悪いっす!本当の本当の目的を今すぐ吐かないと、殺すぞ!お前なんか!と怒鳴り付けていたがと攻め、その横にいた武市は、後2~3年は我々が面倒見ても良いと思ってるんですよなどと懐柔していた。

吐け〜!とまた子が叫ぶと、いきなり神楽が大量の嘔吐を始めたので、吐いた〜!と驚いたまた子や浪人たちは引き下がる。

ただちに、清掃が始まった中、私たちの言う通りにしただけですね?と武市が問いただすと、又神楽が吐きそうになったので。またゲロを吐くぞ〜!とまた子は叫ぶ。

神楽は、どうしたんだろう?もしかしてお腹に赤ちゃんが?などととぼけるが、大食いと船酔いじゃ、バカたれが〜!!とまた子は切れ、本当におかしなことを言う子ですね、神楽ちゃんは…、面白いことを言う子は殺す訳にはいかないですねと武市は喜ぶ。

ちょっと黙っといてもらって良いっすか?ロリコン先輩!と口を挟んだまた子は、はい、時間切れっす!死んでもらいま〜っすと銃を取り出すが、その時、ちょいと待って下さいな、女のヒステリーで仲間を殺されちゃ堪ったものじゃない!…と声が聞こえる。

そこにいたのは刀を方に抱え、片手を懐に入れて格好を付けた新八で、新八〜!助けに来てくれたあるか?と十字か時雨の神楽が喜ぶと、ああ、遅くなってすまなかったね、神楽ちゃん…と二枚目ぶる。

何者なんっすか?とまた子が聞くと、何度も言わせるなよ!その子の仲間さと新八が答えたので、貴様!何人、仲間を連れて来たんすか?とまた子が聞くと、新八は口をつぐみ、目を泳がせる。

その様子を見た武市は、どうした?僕…、どうした?僕ちゃん、お口をプチプチ言わせないで…、まさか1人?と追求して来る。

勢いで来ちゃったから…と新八は情けなさそうに言うので、本当に?と武市が問いただすと、だから…、勢いで…、1人で…、ちょっとこの…と新八がぐだぐだ状態になり、着物の襟のボタンをかける。

高市は、今、ぷつんと聞こえたけど、それはボタンがついてるの?その状態で戦うの?と高市はからかうように聞いて来る。

戦わずして〜!彼女を返す選択肢もあるだろう!と突然新八は開き直ったように大声を出すと、ないんじゃないかな?と冷静に武市が答える。

そんあ高市に、殺して良いっすか?とまた子が聞くと、どうぞ!とあっさり答えたので、また子が銃を向けると、ああ!ちょっと待って!と新八はパニクり出す。

十字架に縛られていた神楽も、止めてあげてよ〜!と命乞いして来る。

その馬鹿、メガネなだけで、馬鹿メガネなんだよ〜と神楽が弁解すると、申し訳ない、少年には全く興味がないのです!と武市も無視する。

また子が拳銃の激鉄を起こし、神楽が、新八〜!と絶叫したその時、轟音が響いて船が揺れたので、何なんっすか〜!と甲板上に倒れたまた子が聞くと、真選組です!船が接近してきました〜!と甲板のゲロを掃除していた浪人が知らせる。

畜生!岡田のせいっす!と叫んだまた子は、全員、戦闘配置に付け〜!と命じる。

その騒動の中、新八、ずっと待ってたあるよと言う神楽に、すまない!と手を合わせた新八は助け下ろす。

銀ちゃんは?どうして銀ちゃん来ないの?と聞いて来たので、一瞬狼狽した新八だったが、来るよ、すぐ来るよと笑顔で答える。

高杉らが乗った巨大船が突如空中に飛び上がって行く。

上半身裸で苦しんでいた似蔵の部屋にやって来た高杉晋助は、キセルを吸いながら、よお!お苦しみの所、失礼するぜ…、お前のお客さんだ、色々派手にやってくれたらしいじゃないか?お前さんのお陰でちょいと早く幕府の犬ころたちとやり合わねばならなくなった。

桂…、やりあったらしいな?おまけに銀時とも…、わざわざ村田まで使って…、で、ご立派なデータは取れたのかい?村田もさぞお喜びだろうな? 奴は自分の剣を強くする事にしか興味はないからな…と高杉は話しかける。

すると似蔵は、あんたはどうなんだい?昔の同志が簡単にやられてしまって?…悲しんでいるのか?それとも…と聞いて来る。

すると高杉は突然刀を抜いて斬り掛かって来るが、似蔵は新たに出来た右手でそれを受け止める。

どれほど立派な腕が生えたじゃねえか?安心したよ、文字通り一心同体と言う奴だなと高杉は話しかけると刀をおさめ、ささと片付けて来い!あれ全部潰して来たら、今回の事は不問にしてやらあ…、どのみちいずれはやり合う事になる連中だ…と高杉は言う。

それから、二度と俺たちの事を同志なんて呼び方するんじゃねえ!そんな甘っちょろいもんじゃねえんだよ、俺たちは…、次言ったら「紅桜」ごとぶった斬っるぜ!と吐き捨て去って行く。

空中を接近して来た真選組の空中戦艦から砲撃を加えられた高杉らの戦艦の中では、定春が言っていたから間違いないある!と言う神楽に状況を聞いた新八が、逃げ惑う浪人たちの中一緒に移動していた。

真選組の空中戦艦の甲板上では、近藤が腕組みをしながら、良〜し、乗り込め〜!と組員たちに命じていた。

組員たちが全員、敵艦に乗り移った後も1人黙々とマヨ飯を食っていた土方に、殺し合いの前にそんなもん食ってどうするんですか?腹斬ったら血じゃなくてマヨネーズが飛び出してきそうで…とバズーカを抱えた沖田が聞く。

マヨネーズ食わねえと力出ねえんだよと土方が答える中、行くぞ!と近藤も乗り込もうとするので、近藤さん、船に残って下さい、これは命がけの戦いです。近藤さんに万一のことがあったら、真選組どうなるんです?と沖田が忠告する。

すると近藤は、総悟!俺はな…、この真選組を作った時から決めている事がある。

生きるも死ぬもお前らと一緒、それが近藤勲の生き様さ!と答える。

すると、タバコを吸った土方が、近藤さん、真選組は死なねえと言いながら煙を吐いたので、分かってるじゃねえか、さて、鬼退治に行こうじゃないか…と刀を抜くと振り向いて進もうとした近藤だったが、相手の船との距離を測り損ね、驚いた土方と沖田が下を覗き込み、近藤さ〜ん!と呼びかける中、そのまま海に落下してしまう。

そんな真選組と高杉の戦艦同士の空中戦を地上で見た銀時は、何かもう、おっぱじまっているじゃない!もう片付けちゃうんじゃないの?と焦る。

そんな銀時に一緒に付いて来た鉄子が、使いこんだ「紅桜」は一振りで船艦10隻に勝る能力があると言うので、波動砲じゃん!それともカメハメ波?どのくらいの威力?と銀時は呆れる。

しかし鉄子は、どちらも見た事がないので比較のしようがないと受け流すと、私が作った刀、木刀では「紅桜」とは戦えない、使ってくれと持参して来た鞘袋から刀を取り出し銀時に差し出す。

その鍔の部分を見た銀時は、それは良いんだけどな…、何これ?この唾の所の装飾…、これ完全にう○…と言いかけるが、その顔を鉄子のパンチが襲う。

う○こじゃない!とぐろを巻いた竜だ!と鉄子は怒るので、てめえ、俺がう○こと言う前にう○こと言ったと言う事はてめえもう○こと思ってたって事じゃねえか!と銀時は怒る。

しかし、どうやってあの船に乗り込めば良いんだと空を見上げながら鉄子が言うので、兄弟揃って話を聞かないつもり?シカトブラザース?と銀と突っ込む。

そこに、銀時!さっきは悪かったな…と銀時に言いながら、平賀源外がやって来て、これこれも今修理で上がったんじゃが、お前に貸しても良いって言ってる?と紹介したのは、どう見ても「風の谷のナ○シカ」のナ○シカが乗ったメーヴェだった。

どうもとナ○シカらしき少女が挨拶して来たので、ここ、風の谷じゃないけどすみません…と銀時は恐縮する。

鉄子も驚き、これ本当に良いのか?、って言うか、これ絶対に踏み込んじゃいけない領域じゃないのか?と疑問を口にしながらも、オウムが怒り出す前に早く!とナ○シカが急かす。

甘えて良いのか?と鉄子が念を押すと、微妙にあれしない感じじゃろうと源外は、デザイン的にアレンジしてある事を得意げに主張して来ると、ゆ国だ、銀時!と命じる。

ありがとうナ○シカと礼を言い、銀時はメーヴェに乗り込む。

本当に…甘えて良いんだろうな?と鉄子は不安そうに源外に再度聞く。

高杉の戦艦上では、真選組と鬼兵隊との壮絶な戦いが繰り広げられていた。

土方と沖田は、「紅桜」と右腕で合体した岡田似蔵が出て来たので、岡田似蔵…、御用改めである!江戸市中の辻斬りの罪により神妙にお縄に付け!と土方が煙草をくわえて言う。

すると似蔵は良くぞいらっしゃった…、幕府の犬共めと言って来たので、沖田がバズーカを撃つが、その弾丸すら切断されたので、何!と土方は仰天する。

あれはもう剣なんて呼べるもんじゃねえや!と沖田も驚く。

似蔵は、ほほう?天下に轟く真選組もこんなもんかね?と嘲って来たので、仕方ねえと呟いた沖田は、副長ここは…と言うと、土方を鉄管に縛り付けると、どうぞ!煮るなり斬るなり…と真選組に言い残し自分だけ逃げ去ったので、ちょっと…と土方は驚く。

たかだか警察の犬が高杉晋助を捕えようとするとは…と言いながら似蔵が「紅桜」の右腕を光らせながら土方に迫って来たので、嘘でしょう!と土方はくわえていた煙草を落しながら叫ぶ。

その頃、神楽に案内され、船内のピンクの溶媒液に使った大量の刀を発見した新八は、これは岡田似蔵が持っていた刀!こんなに!と驚いていた。

そこに、おやおや…、坊ちゃん、嬢ちゃんが来る所じゃないよ!と高杉が声をかけたので、高杉晋助!と気付いた新八は剣を抜いて、神楽とともに対峙する。

何故銀さんを狙った!かつての仲間の銀さんを!と新八が聞くと、それを聞いた神楽は、銀ちゃんを?銀ちゃんどうしたの?と意味が分からないような顔で新八に聞く。

すると高杉は笑い、仲間…、仲間ねえ…、お前らのようなガキ連れてた銀時のことか?と高杉は冷やかす。

お前、銀ちゃんに何したあるか?答えに寄ってはその命もらうある!と神楽は高杉を睨みつける。

そんじゃあ、その仲良し銀ちゃんと天国で仲良く暮らすんだな!と言い、高杉は剣を抜いて来る。

新八は神楽の前に出て守ろうとするが、そこに突如割り込んで来たのは、死んだはずのエリザベスだった。

エリザベスの口が開くと中からガトリング銃が発射されるが、高杉は剣で弾丸を全て薙ぎ払う。

さらにエリザベスは、「ここはやばい。早く逃げろ」と書かれた札を新八たちの方へ見せる。 エリザベス!生きていたんだね、良かった!と新八が喜ぶと、「早く逃げろ」とまた札を出して来る。

でもあいつ、強いぞ、エリー!と神楽が呼びかけると、「ここは任せろ」と書いた札を出して来る。

次の瞬間、高杉はエリザベスを一刀で切断したので、エリー!と新八と神楽が絶叫すると、おいおい、いつからここは仮装パーティになったんだ?ガキがいる所じゃねえってさと高杉が、切断されたエリザベスに向かって言う。

すると、着ぐるみの中から剣を振るいながら出現したのは、ガキじゃない、桂だ!と言う桂小太郎だった。

神楽はヅラ!と驚き、新八は変な髪型!と桂の後ろ姿に向かって言うが、そこに、晋助様!と言いながら、背後からまた子と武市が近づいて来る。

ほお…、これは意外な方とお会いする…、こんな所で死者と対面できるとは…と武市は桂に言う。

この世に未練があったものでな、黄泉の国から帰って来たんだ、かつての仲間に斬られたとあっては死んでも死に切れぬからな…と武市に話しかけると、なあ高杉!と桂は高杉の方へ向き直る。

さっきから仲間、仲間と…ありがた迷惑だと言いながら、高杉は懐に入れていた教科書をつまんで出してみせる。

それを見た桂は、まだそんなものを持っていたかと感心すると、自分も懐から同じ教科書を出してみせ、お互いバカらしい…と言うので、高杉は含み笑いをし、お前もそれで「紅桜」から守られたと言う訳か…と納得し、思い出は大切にするもんだねと言う。

あれがお前の差し金だろうが、奴の独断だろうが関係ないよ、俺はお前がやろうとしている事を黙って見過ごす訳に行かんのだと桂が言うと、2人!こんな事に巻き込んですまなかったと神楽と新八に詫びて来る。

今回は俺個人を標的にしていると思った故、お前さんたちの方にも死んでいると思わせておいた方が動きやすいと考えてたんだと桂が言い訳するので、かえって目立ってますよ!と新八は答える。

悪いな…ヅラ…、わざわざお越しいただいて申し訳ないが、俺の野望はこんなとこで終わらせる訳にはいかないんでねと高杉は言い、立ち去って行くので、待て!高杉!話そう!話せば分かる!と桂は声をかける。

そんな桂に神楽が、ここは任せるある!とまた子にカンフーポーズで向かいながら桂に声をかけて来る。

新八も刀を高市に向けながら、高杉さんとしっかり話して来て下さい!と呼びかける。

お前たち!と桂が感激すると、帰ったら色々おごってもらいますからねと新八は答える。

しかし…、お前たちに何かあったら銀時に合わせる顔がない!と桂が言うと、良いから早く行けよ、完全に騙されたから、あいつら鬼ごっこだろう?後、酢昆布1年分!と神楽が言うので、すまん!と桂は礼を言う。

甲板上では似蔵と縄を抜け出した土方が斬り合っていた。 なかなかやるようだね…、知謀なる策も殺しておけば良かったよと似蔵が言うので、鬼の副隊長をなめんじゃねえ!と土方は答える。

船倉内では、神楽と新八と対峙した武市が、悪いがフェミニストと言えど時には鬼になることもある!綿密に立てた計画を邪魔されるのが一番腹が立つ!と怒り出したので、もうフェミニスト関係ないよとまた子が指摘する。

しかし、読めませんね…、この船にあってあなたたちだけが残っているとは…と言いながら高市は神楽と新八に迫っていた。

甲板では、土方が似蔵に追い込まれていた。 攘夷浪士でもないし真選組の手先でもない、もちろん私たちの味方でもない…と高市は呟き、何なんっすかお前ら?目的は何っすか?一体誰の回し者っすか?とまた子も神楽と新八に聞いて来る。

神楽と新八はただニヤニヤ笑っているだけだったが、その時、甲板上には、メーベに乗ってやって来た銀時と鉄子が降り立っていた。

宇宙一の馬鹿侍だ!それは!(と呼び声)

ちわ!と銀時が挨拶して来たので、戦っていた土方と似蔵は驚いたように見る。

てめえ…と呟いた土方に、そいつは俺のお客さんだ、さっさと高杉捕まえないと逃げられちまうぜと銀時が言うと、てめえ、その身体で…と言いながら土方が煙草をくわえたので、それはお互い様だろう?警察は警察の仕事全うしろい!と銀時は呼びかける。

一服した土方は、死ぬなよ、万事屋!と言い、その場を立ち去って行く。

鉄子からもらった剣を抜いた銀時を前にした似蔵は、俺は全く目は見えぬが、光だけは感じることが出来る。

お前、本当にキラキラ光るね〜…、鋭い銀色だ! しかしどうしてかな〜…、お前さんの光はどうも気に入らないね!…と話しかけ、向かって来る。

銀時は、そんな似蔵の右手の「紅桜」と斬り合う。 何故来た?こんな身体で何が出来る?頭おかしくなってしまったのかい?と似蔵は挑発して来る。

すると銀時も、そう云うあんたもどうだ?随分調子悪そうじゃねえの?顔色悪いぜ、腹でも壊してるの?とからかうが、すると、腹壊してるのはあんただろう?と言いながら、似蔵が銀時の腹をつかみ掛かって来る。

痛みに堪え兼ねた銀時が剣を古い身体を振り払うと、引っ込めた似蔵の左手には銀時の血が付いていたので、その粘り気に気付いた似蔵は、おいおいどうした?血が出てるよと話しかけて来る。

しかし銀時の方も、おいおいどうした?血が出てるぜと笑いかけて来る。

面白そうに笑った似蔵はまた斬り掛かって来る。

船倉から甲板上に出て来た桂は、浪人たちを斬って行く。

すると腰掛けていた高杉が、ヅラ、あれ見てみろ、銀時が来てるよと、船倉の屋根の上で似蔵と戦っていた銀時の方を見ながら教える。

相変わらずバだね〜…、生身で戦艦とやり合うようなものだからな…と高杉は呆れたように言う。

もはや人間の動きではないな…、「紅桜」の伝達司令についていけず、身体が悲鳴を上げている…、あの男死ぬぞと似蔵の様子を見た桂も指摘する。

貴様は知っていたはずだ、「紅桜」を使えばどのようになるか…、仲間だろ?何とも思わねえのか?と新八が言うと、あれはあいつが自ら望んでやった事だ…、あれで死んだとしても本望だろうよと高杉は言う。

戦いを見に鉄子の横に出て来ていた鉄也も同じことを言ったらしく、本望?と鉄子は聞き返す。

その通りだ!あの男はな、正しく刀になる事を望んでいた!高杉と言うかがり火を守る刀にな。 再び闇に戻るくらいなら、火に飛び込み、火の勢いを増長させる事もいとわぬ男だ!光に目を焼かれ、もはやそれ以外には見えぬ!何と哀れで愚かな男か!しかしそこには善も悪も超えた美がある!…と村田鉄也が答える。

一振りの剣と同じくそこには美がある!と鉄也が絶叫するので、あれのどこが美しい?あんなものが兄さんが作りたかったものだと言うのか?止めてくれ、私はもう、兄者の刀で血が流れるには見たくない!と鉄子は訴える。

すると鉄子を睨みつけた鉄也は、なら何故あの男を連れて来た?わざわざ死にに来させたような物ではないか! まさか、お前の打ったなまくら刀で、わしの作った「紅桜」に勝てるとでも?…と嘲笑しかけた鉄也だったが、轟音がしたので振り返ると、似蔵が倒れていたので、まさか!「紅桜」と互角?いや…、それ以上の力でやり合っていると言うのか!と驚く。

そんなはずは!似蔵との戦いで体力が衰えているとは言え、「紅桜」を超える能力でデータを重ね、数段は向上している!まさかあの男、「紅桜」を上回る早さで、いや…、あれは極限の命のやり取りの中で、身体の奥底で眠っていた戦いの記憶が蘇ったのか! あれが…、あれが白夜叉!と鉄也は、銀時の戦い振りを見て驚愕する。

似蔵の「紅桜」の上に立った銀時は、似蔵の右手の付け根に剣を突き刺す。

苦しんだ似蔵も、消えねえ!目障りな光…、何度消そうとしてもこの銀色の光が消えねえ!といら立ち、全身から触手を繰り出す。

一方、新八と対峙していた武市は、ほお…、道場剣術は一通りこなしたようですが、真剣での斬り合いは初めてのようですな?手が震えていらっしゃいますよとからかう。

違う!とその言葉を否定した新八は、こうすると剣が何本もあるように見えるでしょう?と負け惜しみを言うと、ああ知ってる、それ鉛筆で良くやったよねと武市も乗って来る。

と惹き付けられる振りをして!と言った高市が剣を振りかぶって、ダンス、ダンス♩等と「腰の引けた構えになったので、もう酷い、あんたの剣術…と新八の方が呆れて剣を引いてしまう。

止めて下さいよ、私はもっぱら頭脳派なもんでね…と武市が言うので、これ勝てるな…、余裕で勝てるな…と呟いた」新八が武市の背中を人なですると、ああ、その痛みには興味がある!と武市はもだえる。

一方2丁拳銃の来島また子と神楽も戦っていた。 乱射して来るまたこの足に絡み付き逃げ回る神楽は、大きくジャンプした所を撃たれてしまうが、やった!と得意顔になったまた子の上に落ちてきながら、口を開け、歯で受け止めた弾丸を見せる。

床の降り立った神楽は、またこの足を薙ぎ払い、私をやろうなんて百年早いんだよ!このドブスが!言いながら、右手で殴りつけようとする。

その時、屋根が崩壊し、全身触手化した似蔵に絡み付かれた銀時が船倉内に落下して来たので、それを見た新八は、銀さん!と叫び、神楽も銀ちゃん!と呼びかける中、何っすか?こりゃ!とまた子も驚き、岡田さん?と武市も、すっかり変貌し怪物になった似蔵に語りかける。

その直後、触手がつかみ掛かり壁に叩き付けられた武市変平太は、いや~、神楽ちゃんの3年後が見たかった…と言い残し口から血を吐いて倒れる。

それを見たまた子は、先輩と叫び、似蔵、貴様!何したんすか?くっそ〜!嫌な予感が的中したっすと言いながら2丁拳銃を怪物化した似蔵に向ける。 しかし、発砲した又子も又、触手に捕まり放り投げられる。

完全に「紅桜」に浸食された!と屋根の上から、船倉内に落ちた似蔵を見た鉄也が指摘し、もはや似蔵の身体は全身剣となった…、もはや白夜叉でもあれは止められまい!あれこそ「紅桜」の完全なる姿!あれこそ究極の剣!1つに人間のもと、人間の余分な物を全て捨て去った者だけが手に入れる力!つまなぬ思いに捕われたお前たちに止められる訳がな〜い!とうれしそうに断ずる。

船倉内では、神楽もはね飛ばされていたが、今、助けます!死なせる訳にはいかない!と堪り兼ねた鉄子も船倉内に飛び込み、落ちていた自分の刀を拾い上げると、新八や神楽と一緒に銀時を救い出そうと似蔵に立ち向かって行く。

それを上から見ていた鉄也は、何故?何故だ鉄子!何故理解しようとしない?私はこれまで全てを「紅桜」に捧げて来た!他の一切、良心までも捨て去って、それは私の全てなんだ!それを失えば私には何も残らん!鉄子!と心の中で叫んでいた。

その時、鉄子も剣をはね飛ばされ、似蔵の「紅桜」が迫って来る。

その時、鉄子!と呼びかけながら何かが天井から落ちて来る。

鉄也が自ら鉄子を守ろうと「場に桜」の前に落下して来たのだった。

床に倒れていた鉄也に気付いた鉄子は、抱き起こし、兄者?兄者!と呼びかけ泣く。

怪物化した似蔵が銀色の光に気付いて振り返ったとき、似蔵の身体から脱出した銀時が、鉄子の刀を握りしめ似蔵を斬る。

それを見た新八は、銀さん!と呼びかける。

兄者、しっかり!と鉄子は鉄也を抱きとめる。

すると鉄也は、そう云う事か…、剣にない余計なものは捨てて来たつもりだった… 人としてよりも刀匠として…剣を作る事に生きて来たつもりだった… だが最後の最後でお前だけは捨てられなんだ… こんな生半可な覚悟で究極の剣など打てる訳がなかった…と瀕死の鉄也は言い出す。

すると銀時が、余計なもんなんかじゃねえよ…、余計なものなんかあるかよ?全てを捧げて剣を作るためだけに生きる…、それが職人だ?大層な事抜かすじぇねえか。

ただ面倒くさいだけじゃねえか?色んなものを抱えて、頭抱えて生きることも出来ねえ奴が職人だなんだと恰好付けてるんじゃねえ!と銀時は語りかける。

そして、似蔵に向いもう一度剣を構えた銀時は、見とけ!てめえの言う余計なものがどれだけの力を持つか…、てめえの妹が魂込めて打ち込んだ刀の切れ味、しかとその目ん玉に焼き付けな!と銀時が言うのを聞いた鉄子は、銀さん無理だ!「紅桜」と正面からやり合うなんて!と止めようとする。

神楽も、銀ちゃん!と止めようとするが、銀時は立ち向かって行く。

銀時が振り抜いた剣はまっ二つに折れて、切っ先は床に突き刺さる。

(回想)鉄子…、お前にどんな剣が打ちたい?と鉄也から聞かれた鉄子は、守る剣、人を守る剣と答える。

(回想明け)似蔵の身体はまっ二つに切断されており、その身体は、桜の花びらのように散って消えて行く。

守るための剣か…、お前らしいな…鉄子、どうやら私はまだ打ち方が足りなかったらしい。鉄子…、良い鍛冶屋にな…と言いかけ、鉄也は息絶える。

鉄子は、そんな鉄也を揺すぶりながら、聞こえないよ…、いつもみたいに大きな声で言ってくれないと聞こえないよ!と呼びかける。 甲板にいた桂は高杉に、俺はお前を嫌いだ、昔も今もだ…、だが仲間だと思っている、昔も今もだ…、いつから違った?俺たちの道は…と聞いていた。

すると高杉は、何を言いやがる、確かに俺たちは始まりこそ同じ場所だったかもしれねえ…、だがあの頃から俺たちも同じ場所なんか見ていねえ、どいつもこいつも好き勝手…、てんでバラバラな方を見て生きてたじゃないか…、あの頃と俺は何も変わっちゃいねえ…と反論する。

今のお前は、抜いた刃を鞘におさめる気を失い、ただ破壊を楽しむ獣しか見えん。この国が気に入らんなら壊せば良い。

江戸の人々を破壊しかねんお前のやり方は黙って見てられぬ…と桂は言う。

俺が見ているもんはあの頃と何も変わっちゃいねえ…、俺は…と高杉は繰り返す。

高杉!貴様!と詰め寄ろうとした桂だったが、背後の屋根から飛び降りて来たブタそっくりの天人(あまんと)に捕まってしまう。

高杉は苦笑し、奴らの首は高く売れるぜ!と別の天人が屋根から桂を銃で狙っていた。

笑いながら、いつの間にか集まっていた数人の他の天人の元へ歩み寄る高杉に、高杉!貴様、天人(あまんと)と結託したか!と驚く桂。

天人らに「紅桜」を捨てろって言うのか?と言いながらその場を立ち去りかけた高杉だったが、そこに、天人と手を組むとはな〜、性根まで腐ったか?高杉…と言いながら銀時が船倉から出て来たので、ほお…、その身体で奴を倒したんだねと高杉は振り返る。

俺たちはそいつら倒すために戦っていたんじゃねえのか?と銀時が話しかけると、銀時、俺はな…、てめえらが国ためだ、仲間のためだって言ってたけど、そんなものどうでも良かったのさと答える。

考えてもみろ、俺たちに剣の使い方を教えてくれたのは誰だ?

俺たちに武士の道…、生きる術…、全部教えてくれたのは誰だ?

俺たちに生きる世界を与えてくれたのは全部松陽先生だろう?

なのに、なのにこの世界は俺たちからあの人を奪った… だったら俺たちはこの世界に喧嘩を売るしかあるめえ? 俺たちからあの人を奪った世界はぶっつぶすしかあるめえよ?

なあ銀時…、お前はこの世界に何を求めている? 俺たちからあの人を奪ったこの世界でどうしてのうのうと生きていける? と高杉が聞く。

すると銀時は、パフェがおいしいから…、俺にはな〜、この世界にぶっ潰してえ物なんか何にもねえ… あれには守りてえ物が出来たからと答える。

その時、2人が向かい合っていた横の船倉が突然大爆発を起こす。

その隙を突いて、捕まっていた天人2人を斬り殺した桂は、高杉!と呼びかける。

そこにまた子が出て来て高杉の前に立ちはだかる。

退けるかい!蜂の巣にしてくれると良い、2丁拳銃を構えると、武市も生きていたのかその横にやって来て、晋助様行きましょうと高杉の腕を取ろうとするが、退け!とその手を払いのけた高杉は、いつか流行らねえと行けねえ相手だと言い、銀時に向かっていく。

高杉が剣を抜くと、銀時も落ちていた刀を拾い上げ2人は斬り合いを始める。

互いに相手の剣を払いのけたので、素手で殴り合いの勝負をし始めた2人だったが、そこに、銀時!と呼びかけながら桂が近づく。

プロレスのバックドロップのように高杉を放り投げた銀時だったが、自分もへとへとになり甲板上にぶっ倒れる。

そんな2人の戦いをじっと見守る桂たち。 先に剣を持って銀時が立ち上がろうとしたので、坂田!と叫びながらまた子が銃を構えたので、手を出すんじゃねえ!と倒れたままの高杉が制し、さて、お前には俺がやれるかな?と高杉が挑発する。

幼い時分の村塾時代を思い出し、手を出しかねていた銀時だったが、その時、また船倉内で大爆発を起こり、銀時は転倒する。

武市に肩を借り立ち上がった高杉は、相変わらず甘えな…とそんな銀時を嘲笑し、去って行く。

銀時!俺が工場に仕掛けといた爆弾だ、この爆発はこの船が粉々になるまで続く…と桂が駆け寄って来て、倒れていた銀時の教える。

先に言ってよ〜と銀時が言うと、桂は銀時の身体を掴んで船を飛び降りる。

落下する2人を追うように飛び降りて来たエリザベスの身体からエリザベの顔が描かれたパラシュートが開き、そのパラシュートを付けたエリザベスの足を掴んだ桂の身体に銀時はしがみついていた。

用意周到なこって…、お前たちルパン一味か!と突っ込む。

伊達に真選組を監視を交わして来た訳ではない。しかし、まさか奴もまだこいつを持っていたとはな〜と良いながら、桂が懐から教科書を取り出し、始まりはみんな一緒だった…、なのに…、随分遠くに離れてしまったもんだな…と呟く。

高杉、また子、武市らは、別の船艦に乗り込んで脱出していた。

「紅桜」を大量に培養していた船倉の工場は爆発する。

銀時、お前も覚えているか、これを…と、桂が懐から見えている吉田松陽の書物の事を聞くと、ああ、ラーメンこぼして捨てた…と銀時はあっさり答える。

エンディングテーマ

その後、「かぶき町」に帰って来た銀時、神楽、新八トリオをお妙と定春が出迎える。

エンドロールに小栗旬が歌う歌が流れるので、お~い!この歌は終われないでしょう!とCGキャラの新八が突っ込む。

満月を背景に三味線を弾く高杉の姿

宇宙一馬鹿な侍だ!ちわ~!と銀時が挨拶する。
 


 

 

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