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ワンダーウーマン

かつてTVドラマにもなり日本でも放映されていたアメコミの実写化映画。

映画でも既に「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」に登場したキャラクターだが、世界的には初登場に近いと言うこともあり、この作品ではワンダーウーマンの幼少期から話が始まっている。

その分、前半は設定説明に費やされており、舞台も第一次世界大戦の頃、つまり時代劇らしいと分かって来る事もあり、アクションはそれなりにあるがやや出だしとしては地味な印象。

全体的に真面目な戦争批判を含んだヒーローファンタジーと言った内容になっている。

神の視点から見た人間の˚根源的な愚かしさなどと言う問いかけもあり、 ラストは感動的で、十分見応えのある力作になっているのだが、真面目なテーマになっている分、考えさせるやや重めの展開になっており、単純で派手なスペクタクル映画を期待しているとやや肩すかしに感じるかもしれない。

画調は全体的に泰西名画風の落ち着いた色合いになっており、コミック的な現職を多用したポップな感じとは一線を画している。

ラストのワンダーウーマンの必殺技はウルトラマン…と言うか、日本のアニメっぽかったりするのも楽しい。

幼児くらいには厳しいかもしれないが、小学生高学年以上なら、十分楽しめる出来になっているのではないかと言う気がする。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2017年、アメリカ映画、ザック・スナイダー+アラン・ハインバーグ +ジェイソン・フックス原案、アラン・ハインバーグ脚本 、パティ・ジェンキンス監督作品。

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私は世界を救いたかった。(地球をバックに独白)

この美しい世界を…、でもほとんど無知だった。

そこは不思議と驚異に満ちている。

全ての点で大切にする価値がある。 しかし、関われば関わる程、そこに揺らめく大きな闇が見えて来る。 (博物館)

人類は? 人類は完全に別の話だ。 真実に直面した時、何をするか? 考えるより難しい。

(1人の女性が博物館にやって来る。その後、「WAYNE」と書かれたマークが入った車で運ばれて来たトランクを建物の中に運び入れる警備員) 私はそれをつらい方法で学んだ。 それは昔のことだった…

そして今… 同じ過ちは決してしない…

いくつもの考古学資料が置いてある部屋に来たダイアナ・プリンス(ガル・ギャドット)は、トランクを部屋に持って来た男性職員から受け取ると、その中に入っていた古い写真に目を落とす。

同封のメモには、原版を見つけた、いつか君の話がを聞かせて欲しいと書かれてあった。

その写真を見ていたダイアナは、幼い頃の自分を思い出し思わず微笑む。

(回想)町を走る幼い少女に、町の女性たちが、こんにちは、ダイアナ!と呼びかける。

その背後から、ダイアナ!戻って来て!と呼びかける女性がいた。 ここは女性だけしか住んでいないアマゾンの島だった。

ダイアナがやって来たのは、女性たちが剣や弓、馬術など戦いの訓練をしている場所だった。

そんな女性戦士たちに憧れて、無邪気に手足を動かすダイアナ その時、訓練を見届けていた女性ルーデンドルフ司令官アンチオプが、ニオビ!と呼びかけ、巨体の黒人女性の腕前を見た直後、近くで手足を動かして訓練の真似事をしているダイアナを見つける。

ダイアナは、追って来た黒人女性から見つかったと知ると、また逃れようとし、塀からジャンプして下の道に飛び降りようとするが、途中でその腕を掴んだのは、ダイアナの母であり女王のヒッポリタ(コニー・ニールセン)だった。

また先生が辞める前に学校へ戻ろうと言い、女王ヒッポリタはダイアナを馬に乗せて学校へ戻るが、ダイアナは、私、トレーニングを始める年だと思うんだけど?などと無邪気に問いかけて来る。

アンチオプは、私はもう大丈夫と言ったわなどとダイアナは主張する。

その時、そのアンチオプ(ロビン・ライト)が馬で待っており、もう始めても良いのでは?少なくとも自分を守れないとダメでしょうと女王ヒッポリタに声をかけて来る。

誰から?と女王ヒッポリタが聞き返すと、侵略から、歴史上最も偉大な戦士を訓練している理由はそれですか? 完全な軍隊をお願いします。

ルーデンドルフ司令官、子供が戦うときが来ないことを願うわと女王ヒッポリタは馬を並べて付いて来るアンチオプに皮肉を言う。

するとアンチオプは、ご存じないですか?さそりは刺し、狼は狩りをすることを?と言い返したので、彼女は子供です、島で唯一の子供、そっとしといてくださいと女王ヒッポリタは反論する。

でもお母さん!とアマンダは何か言いかけるが、訓練はダメ!と女王ヒッポリタは制止する。

アンチオプは並走して来るのを止める。 注意すると約束したら?とダイアナが女王ヒッポリタに問いかける。 夜寝るときも、剣を使わないと約束したら?とダイアナは寝かせに来た女王ヒッポリタに聞く。

しかし女王ヒッポリタは、喧嘩で英雄にはなれないのと言い聞かすと、立てだけでは、先が尖ってないのとダイアナがなおも聞くので、ダイアナ、あなたは世界で一番大事な物、あなたを欲しくて粘土で作ったの。

そして命を下さいとゼウス様にお願いしたのと女王ヒッポリタは打ち明ける。

その話はしてくださいました…とダイアナが素直になると、今夜は新しい話をしてあげますと女王ヒッポリタは言う。

私たちの民と私の戦争時代に関する物語よと女王ヒッポリタが言うと、はい!と急にダイアナは喜ぶ。

それで戦争が何の役にも立たないことを知るでしょうと言いながら、一冊の絵巻を持ち出した女王ヒッポリタは、とても遠い昔…と話し始める。 全ての歴史がまだ夢の世界の時代に神が地上を支配した。

ゼウス王はその一人だった。 ゼウスは生き物を創造した、神を崇める物を。

彼のイメージで生まれた物だった。

公正かつ善良であり、強く情熱的だった。

彼は彼の創造物を人間と呼び、人間は善良だった。

しかしゼウスの息子は人間を嫉妬するようになり、父の創造物を堕落させようとした。

彼はエイリース、戦争の神だった。 エイリースは人間の心を嫉妬と疑念で染めた。

彼は人間たちをお互い戦うようにしむけた。

戦争で土地は疲弊した。

それで神々は私たち女戦士(アマゾン)を作って人間の心を愛で支配しようとし、この地に平和を取り戻すつもりだった。

それで短い期間の間は平和の時代があった。しか平和は続かなかった。

あなたのお母さん、アマゾンの女王は抵抗軍を率いて私たち全員を奴隷状態から解放した。

ゼウスが私たちを守ろうと神々を率いた時、エイリースは次々と彼らを殺した。

ゼウスの神1人が残るまで… ゼウスはエイリースを防ぐため、最後の力を使い、彼に大きな打撃を与え、戦争の神は後退しなければならなかった。

しかしゼウスは知っていた、いつかエイリースが彼の任務を終えようと戻って来ることを… 果てしない戦争… 人類は結局は自滅して、私たちも一緒に破壊するように… それでゼウスは私たちに1つの武器を与えた。

神を殺すのに十分な強力な武器… 死に行く息でこの島を作り、外界から私たちを隠しておいた。

エイリースが私たちを探せ出せないように… それからは全てが平穏になった。

このような楽園を与えてくれた神々に感謝しなくてはなりません… 翌朝、ダイアナを連れて外に出た女王ヒッポリタが最後の話を終えると、それで、神を殺す武器は?神を殺すに十分な強い武器のことです。

それを見ることが出来ますか?とダイアナが好奇心から聞いて来る。 女王ヒッポリタがダイアナを抱き上げた時、アンチオプと部下たちが馬に乗って近づいて来る。

神たちは私たちに多くのプレゼントを与えた、いつかお前もその全てが分かる時が来るでしょう。

巨大な塔がそれらを保管する所よと女王ヒッポリタは教え、ダイアナをその塔に連れて来る。

神を殺す武器…、美しいですとダイアナはそこにおいてあった物を見て感激する。

あれを誰が振り回すのですか?と聞くと、私はあれが武器に使われないことを願うと母は答える。

私たちの中で最も強い者だけが振り回せる…、それはあなたじゃないわ、ダイアナ…と言い聞かせられたダイアナの表情が曇る。

分かった?あなたは安全よ、だから訳もなくあなたが心配することはないの…と女王ヒッポリタは言うが、ダイアナは飾られた剣をいつまでも見つめていた。

しかしいつしか時が過ぎ、少女に成長したダイアナはアンチオプと剣の訓練をするようになる。

あなたは自分に自信がない!あなたは思っているよりずっと強い!知っているよりもっと強い力を持っている!ただもっと訓練をしなければ!とアンチオプはダイアナにより厳しくしつける。

そこに、馬に乗った母が近づいて来て、怪我をしたの?剣の訓練をしたでしょう!と馬を下りて来ると、私は尊敬される女王ではなさそうだ…、実の妹が反抗して裏切るなんて…とアンチオプを見ながら嫌みを言う。

ダイアナは、違います!お願いしたのは私ですと申し出るが、子供を宮殿に連れて行きなさいと従者に命じると、ダイアナにはさっさと行きなさいと声をかける。

ダイアナが連れて行かれると、あなたは私に選択の余地をくれなかった、ヒッポリタ…とアンチオプは言う。

子供が戦えないなら、あなたは責務を放棄していますと言うアンチオプに対し、あなたは決して来ない場合の話をしていると女王は言い返す。

彼は決して帰って来ない、傷で死んだ可能性もあるとヒッポリタは言うので、エイリースは生きていますとアンチオプは言い返す。

あなたも私のように骨の奥で感じているはずです。

彼が帰って来るのは単に時間の問題ですと指摘するアンチオプに対し、子供が強くなる程、彼はもっと早く子供を見つけるとヒッポリタが言うので、ヒッポリタ、私もあなた同様、彼女を愛しています。

しかしこれが子供を保護する唯一の方法ですとアンチオプは説得する。

するとヒッポリタは理解したのか、彼女を普通のアマゾネス以上に厳しく訓練なさい、5倍厳しく!10倍厳しく、彼女があなたよりもさらに強くなるまで…と指示する。

しかし、子供が真実を知ってはならない。自分の正体や自分がどうなったかに付いて… かくして、娘に成長したダイアナ(ガル・ガドット)の厳しい訓練は続けられ、彼女は母親が見守る中、丸い盾と鞭を使い、最強だったニオビにも勝てる最強の女戦士に成長する。

しかしアンチオプは、もっと厳しく!あなたはこんなものじゃない!もう一度!警戒を緩めないで!と、まだまだ油断が見えるダイアナの態度に厳しさを緩めなかった。

あなたは戦争を公正と考えているが、戦争は公正ではない!と言い聞かせながら責め続けるアンチオプ。

剣を弾かれたダイアナは思わず、両手を組み身を守ろうとするが、その時、突然、爆発のような現象が起こり、アンチオピは弾き飛ばされる。

すぐに、詫びながら近づこうとしたダイアナだったが、他のアマゾネスたちが全員怯えているようだったので、その場にいたたまれなくなる。

丘の上から見物していたヒッポリタも、何が起こったの?と戸惑う。

ダイアナはすみませんと言い残し、1人海辺の崖の所へ来て、両腕の金属アクセサリーを眺める。

その時、遠くの海に墜落する飛行機を発見したダイアナは、すぐに海に飛び込む。

操縦席に乗っていたスティーブ・トレイバー(クリス・パイン)は、沈んで行く操縦席のと共に海面を見上げ、近づいて来る人影に気付く。

一方、行方不明になったスティーブを探していた海兵たちは、どこからともなく涌いて来た濃い霧で行方を阻まれていた。

しかし、何とか海面に浮かんでいた機体の一部のドイツマークを見つけそれに触れた海兵は、蜃気楼のような奥に島を間近に発見する。

ダイアナに助けられ島の浜辺に引き上げられたスティーブは、目を開けた途端、美女が目の前におり、あなたは男ね?と聞かれ、それって私が男に見えないと言うことかな?と戸惑い、ここはどこ?と聞く。

デミスキラと答え、あなたは誰?とダイアナが聞いた時、スティーブを救助しに来た海兵たちのボートが近づいて来るのが見える。

スティーブは、私は良い人です、彼らは悪い人です、ドイツ人です、ここを離れないと…と教え立ち上がったので、ドイツ人?とダイアナは不思議そうに聞く。

その時、崖の上から、ダイアナ、その男からは慣れなさい!と呼びかけたのは、女王ヒッポリタとその護衛たちで、島に近づいて来るドイツのボートを見ると、矢の用意!と命じる。

それに気付いたスティーブは、彼らは銃を持っているんだけど、分かってる?と困惑する。

ボートに乗ったドイツ兵たちが一斉に銃撃を加えて来る。

火矢が放たれ、ボート上のドイツ兵1名に命中するが、ボートは島に上陸してしまう。

アマゾネスたちは、ロープを使って崖から飛び降りながら矢で応戦しようとするが、ドイツ兵の銃弾に倒れて行く。

それを岩陰であっけにとられながら見るダイアナだったが、一緒に隠れていたスティーブが飛び出して戦い出すと、自分も飛び出し、落ちていた弓を使ってドイツ兵と戦い始める。

馬に乗ってヒッポリタもアンチオピも駆けつけて来て戦い、アンチオピは、仲間の持った盾を踏み台に大きく空中に飛び上がると、三本の矢を同時に放って3人のドイツ兵を倒す。

しかし、ダイアナの背後からドイツ兵が狙っていることに気付いたアンチオピは、だめ!と叫びながら自らダイアナの前に飛び出し、敵の銃弾の盾代わりになる。

撃ったドイツ兵はスティーブが射殺するが、アンチオピは、ダメ!と呼びかけながら抱き起こそうとするダイアナの前で力なく倒れていた。 ダイアナ…、時が来た…、あなたがしなきゃ…、神を殺すこと…、ダイアナ、行きなさい!と虫の息のアンチオピは告げる。

どこへ?と戸惑うダイアナだったが、行きなさいとだけ言い残しアンチオピは息絶える。

駆けつけたヒッポリタは、目の前にいたスティーブを見つけると、お前!と言いながら飛びかかろうとしたので、だめ、お母さん!彼は一緒に戦ったどんな男が自分の仲間と戦うのか?とダイアナがかばうと、だったら、お前は何故奴らと同じ色の服を来ている?とアマゾネスたちが詰問する。

それは言えないんですとスティーブが答えるのを拒否し、名前も教えないと、ますますアマゾネスたちは疑い出す。 すぐにあいつを殺して終わりにしないととアマゾンはヒッポリタに進言する。

しかし、彼を殺したら、彼が誰で何故ここに来たのか、何も分からなくなるとニオピが指摘する。

光の鞭で縛られ、宮殿内に連れて来られたスティーブは、スティーブ・トレバー大尉でパイロットであること、米軍遠征軍で認識番号を言った後、英国諜報機関に配属していますとすらすら告白した後、これは何ですか?と尋ねる。

ヘスティアの縄は真実を明らかにしますとヒッポリタが教えると、本当に熱いですとスティーブが訴えたので、それは問題ないが、抵抗すれば痛いとアマゾネスは教える。

あなたの任務は何ですか?と聞かれたスティーブは、あなたたちはもっと大きな危機にあると言っただけで、その後は何とか言わずに耐えようとするが、結局、我慢できずに自分はスパイであると明かすと、通信の傍受をしており、ドイツの指導者流伝ドルフルーデンドルフ司令官がオスマン帝国の秘密軍事基地を訪問すると言うので、私は彼らの操縦士の1人に成り済まして、彼らと一緒に飛行機で到着した。

(回想)諜報機関の情報によるとドイツには残された軍隊も資金も弾薬もないことになっていたが、情報が間違っていた。

ドイツはトルコ開発の爆弾を持っていた。 単純な爆弾ではなく新兵器、秘密兵器だ。ルデンドルフの狂人イザベラ・マル博士が発明した。

壕の中の子供たちは彼女を毒物博士と呼んだ。 それだけの理由があった。

(実験室でガスマスクをした被験者がガスを浴びせられるのをスティーブは目撃する)

私が調べた所、マル博士は実験が終わったら数百万人がさらに死ぬことになり、戦争は終わらない。

事実を確認するためそこにいたんだが、しなければいけないことがあった…

ガスが防毒マスクを通過することが分かりましたと実験室でマル博士がルーデンドルフ司令官に報告していた。

私はもっと時間が必要ですとマル博士(エレナ・アナヤ)は訴えるが、残念だが時間がないとドイツのルーデンドルフ司令官(ダニー・ヒューストン)が答える。

ですが研究は…、どうか…とマル博士は哀願していたが、その直後、あいつを捕まえて!と実験室から抜け出したスティーブのことに気付く。

スティーブは別の操縦士が乗りかけていた発進間際の飛行機を奪取し、飛び立つと、実験室のある軍事基地に爆弾を投下して逃げ延びるが、マン博士はドイツルーデンドルフ司令官とともに車で逃げ延びる。

(回想明け)手遅れになる前にこの手帳を英国諜報機関に持ち帰れば、さらに数百万人が死ぬことを防げます、戦争を防ぐことが出来ますとスティーブは訴える。

話を聞いていたダイアナは、戦争?どんな戦争ですか?と聞くので、スティーブは戸惑いながら、戦争です…、全ての戦争を終息させる戦争…と答える。

4年間で27カ国で2500万人が死亡した…、軍人や民間人ら罪のない人々…、女性と子供たちが殺されて、彼らの家庭と村が略奪され焼き払われた。

恐るべき兵器は想像を超えている!とスティーブが訴えると、平和な島で外界のことを何も知らず長年暮らして来たアマゾネスやダイアナはショックを受ける。

私がこれまで見て来たものとは比較にならない…、この世の終わりだて…と吐き捨てたスティーブの言葉を聞いたダイアナは悲痛な表情になる。

彼を解放すべきでしょうか? 尋問がすむと、彼がもっと大勢の男を連れて来るかも…、彼を永遠に監禁することは出来ませんなどと、ヒッポリタにアマゾネス議員たちが協議しながら退室するが、その後からダイアナが、お母さん!ちょっと待ってください!と呼び止め、あの男の言ったことを全て総合して考えれば、これはエイリースに違いないと言い出す。

何を言い出すんだ?とアマゾネス議員が叱責すると、あの男は果てしない

戦争と言いました。数百万人がもう死にました。私が今まで見て来たものとは違います。

エイリースだけがそんなことをできます、単に彼を解放するだけではなく、私たちも行くべきですとダイアナは訴える。

私は私の軍隊を派兵しない、彼らの戦争に参加しない。鉄壁防御は止めないとヒッポリタは答えるので、これは彼らの戦争ではない!ゼウスは公正かつ賢明で強く、情熱的になれと人間を作ったのですとダイアナは力説する。

しかしヒッポリタは、それはお話だけです。あなたが理解していないことはたくさんある、人間は容易に堕落すると言い聞かす。

そうです、しかし堕落の背後にはエイリースがいます、ドイツの戦いを主導しているのはエイリースです。

それに戦争の神を阻止するのは私たちの優先的な法令です。アマゾンとしてこれは国民の責務ですとダイアナは訴える。

しかし、お前は我々の残りのようなアマゾンではない、だから何もしないで頂戴…、女王として私が禁じる!とヒッポリタは言い渡す。

おかしいですね…、その者の命を救ったと言うのは本当ですか?とダイアナの腕の包帯を替えていた下女が不思議がる。

それを誰が?と聞くと、その者が…と下女は教える。

その後、1人で洞窟内の温泉につかっていたスティーブは、ダイアナがいきなりやって来たので、思わず立ち上がりながら、あなたが来るのが見えませんでしたと詫びる。

話してくれますか?あなたは性別の典型的な見本ですか?とダイアナが質問すると、素っ裸の状態で立っていたスティーブは、私は普通以上だと答える。

それは何ですか?とダイアナが聞くので、これは…時計です。時間を知らせてくれます。

父からもらったものです、父が使っていたので…、今は私のものです。

まだ幸いにも音がしていますと教えると、何のために?ダイアナが聞くと、時間を教えてくれます。

食べて寝て起きて…などです…とスティーブが教えると、この小さなものがあなたに何かをしろと指図するのですか?とダイアナは聞く。

温泉から上がりズボンをはいたスティーブは、聞いて良いですか?ここはどこですか?と言うので、デミスキラですとダイアナが答えると、それは前に聞きました、ここはどう言う所なんです?とスティーブは重ねて聞く。

あなたたちは何ですか?何故ここの水はああなっているんですか?なぜあなたたちは時計を知らないのですか?なぜそんなに英語が上手なんです?と続けざまにスティーブは問いかける。

するとダイアナは、私たちは数百の言語を話します。

私たちは全ての人間をもっと理解するよう繋ぐ架け橋になるものですと答える。

そうですか…と釈然としない様子のスティーブは、この言葉を使う機会がなかったのですが、水の中で救い出してくれてありがとうと礼を言う。

浜辺であなたがしてくれたことに感謝しますとダイアナの方も礼を言い返す。 それで…、私を解放してくれるためにここへ?とスティーブが聞くと、努力はしてみましたが、それは私の管轄ではないですと無念そうにダイアナは答える。

さらに、私があなたに同行すると懇願してみたのですが…、あるいは誰でも良いのです、アマゾンの中で…、女戦士ですとダイアナが言うと、女戦士…とスティーブは驚く。

世の中を守る神聖な義務です。私は行くことを望んでいます…、しかし母が許してくれないんですとダイアナは打ち明ける。

そうですね…、彼女を非難できません。戦争の進行を見れば、私が愛する誰でも近くにいさせたくないですとスティーブも答える。

それじゃ、あなたは何故戻ることを望むのですか?とダイアナが聞くと、望むと言うより努力したいのですとスティーブは答える。

前に父が言ったんです、お前が世の中で何か間違ったことを見たら、お前は何もしないことも出来るし、何かをすることも出来る。

私は今まで何も努力して来なかった…とスティーブは明かす。

暗い夜の屋外に出たダイアナは、ジャンプして高い塔の中に忍び込むと、神を殺す剣を手に取る。

その後、スティーブが幽閉されていた部屋に戻って来たダイアナは、この島を脱出する方法を見せます。

私をエイリースの所へ連れて行ってください。取引しますと告げる。

夜の闇の中、白馬で海外に連れて来られたスティーブは、私があれに乗るのですか?と聞くと、私たちですとダイアナは訂正する。

漕ぎ方を知らないのですか?とダイアナが聞くので、漕げますけど…、久しぶりですとスティーブは戸惑う。 そこへやって来たのは女王ヒッポリタだった。

私は行きます、罪のない人が死んでいるのにじっとしている訳にはいきません。

誰もエイリースから世の中を守らないなら私が守ります。私は行かなければいけませんとダイアナが告げると、分かっている。

少なくともお前を止めることが出来ないのは分かっているとヒッポリタは答える。

あまりにも多くのことをお前は知らなすぎると言いながら、ヒッポリタが馬を下りたので、十分知っています、自らを守ることが出来ないもののために喜んで戦いますとダイアナは言い返す。

お母さんがかつてそうしたように…とダイアナが言うと、お前が離れるのを望むのなら…、もう二度と戻って来ないかもしれないけど…とヒッポリタは寂しげに答える。

止まったら私は何かになりますか?とダイアナが聞くと、これは歴史上最も偉大な勇士に捧げられたものですと言い、ヒッポリタが何かを差し出す。

私が愛するアンチオプ、あなたはこれを受ける資格があることを自覚しなさい。男たちの世界では気をつけなさい、ダイアナ…、お前にとって彼らは価値がないとヒッポリタは忠告する。

お前は私の一番大きな愛だった。今日、お前は私の最も大きな悲しみだ…と言い残し、ヒッポリタは帰って行く。

彼女に言うべきだったのでは?とお供のものが言うと、言えば奴は彼女をもっと早く知るとヒッポリタは答える。

戦場に着くまでどのくらいかかりますか?とダイアナから聞かれたスティーブは、戦場ってどの戦場ですか?フランス戦線なら400マイル離れていますとと船の準備をしながら答えると、最も激しい戦場はどこです?そこへ連れて行ったら、きっとエイリースを発見できるでしょうとダイアナは答える。

戦争の神のエイリースですか?戦争の神は我々の責任です、アマゾンだけが彼に勝つことが出来ます、これで…とダイアナは剣を見せながら答え、私が勝てば戦争は終わりますと言う。

それを聞いたスティーブは、あなたの気迫には敬意を表しますが、この戦争は凄くめちゃくちゃです。あなたと私が出来ることはそう多くありませんと忠告する。

私たちはロンドンに戻り、出来る人を見つけなければいけません。 それでもダイアナは、私が出来る人です、私がエイリースを見つけて殺せば、ドイツ軍は彼の支配から逃れてまた良い人になりますし、又良い世の中になるんですと言い張る。

素敵ですね…とスティーブはあっけにとられたように答えるしかなかった。

スティーブが立ち上がって場所を離れると、何をしているんですか?とダイアナから聞かれたスティーブは、多分、あなたが寝るでしょうからと言うと、あなたは寝ないんですか?男は寝ないものなのですか?などと言うので、寝ます…が、女性と一緒に寝ないのは…と口を濁す。

あなたは寝ないのですか?とダイアナが言うので、いや…、私が言う寝ると言うのは結婚限定の話でして…、寝ます。礼儀正しい振りをするのは難しいですが…としどろもどろになりながらも、ダイアナと少し離れた甲板上に横になる。

「結婚?」とダイアナが聞いて来たので、あなた方は結婚しないんですか?判事の前に行って、お互いを哀史、尊敬すると誓います…、死が2人を分つまで…とスティーブが教えると、彼らは死ぬまで愛し合いますか?とダイアナは無邪気に聞いて来る。

時には違いますとスティーブが教えると、でも何故そんなことをするんですか?とダイアナが言うので、分かりませんとスティーブが答えると、だからあなたは結婚するまで一緒に寝ないと言ったんですね?とダイアナは言うので、面倒くさくなったスティーブはダイアナの横に寝ることにする。

私が来た所では、私は普通に思われていないんですと添い寝をしたスティーブが語り出す。

スパイになるには見せなければなりません…能力を、前にあなたは男を見たことはありますか?お父さんはどうです?とスティーブが聞くと、私にはお父さんがいません、お母さんが粘土で作ったのです。

ゼウス様が私に命を吹き込んだのです。 素晴らしい!とスティーブは信じかねるように答える。

ごめんなさい…とダイアナが詫びると、私が来た所では赤ちゃんを別の方法で作りますとスティーブが教えると、繁殖生物学ね、それに関しては全部知っていますなどとダイアナが言うので、私はそれと異なることも言いますとスティーブが話すと、肉体的快楽でしょう?世俗的な快楽に対するクリオの批判を12冊読みましたとダイアナが言うので、どんな快楽なら出来ますか?と聞くと、分からないけど私にとっては面白くありません。

人間には出産が必要と結論づけていましたが、快楽は不要だからですとダイアナは淡々と答え、おやすみなさいと言い、そのまま眠りにつく。

車で新しい実験棟へやって来たドイツ将軍は、稼働するにはどのくらいかかる?と出迎えた部下に聞き、2日ですと答えた部下に対し、今夜に準備を終了するんだ大尉!と命じる。


みんな食べることも寝ることもしてませんと大尉が答えると、私が素晴らしい食事や十分な休息をとってるとでも思うのか?大尉!私が言い訳をするとでも?君の部下は弱いし、ぬるま湯につかっている。

攻撃がいつでも起こることを忘れている。いかなる口実からも!と言うなり、拳銃を抜きその場で部下を射殺してしまう。

研究所の中にいたマン博士に進捗は?と声を掛けるたルーデンドルフ司令官に対し、十分ではありませんが終わりました。

何とか準備は整いそうだと答えたマン博士だったが、ドイツが降伏します。

フォン・ヒンデンブルグが皇帝に休戦に署名するよう進言しましたと教え、私には時間がありませんと弱音を吐く。

ルーデンドルフ司令官は、最終兵器を見れば皇帝は休戦に署名はしないだろうと言う。

あの手帳が必要ですとマン博士が言うと、私が手帳を取り戻す。

私は君が成功させるのを信じている。それが君が地上に存在している理由だなどと言いながら、ルーデンドルフ司令官は二色の肌を縫合したようなマン博士の顎を愛おしそうに触れて来る。

マン博士は、昨日の夜、これが届きました、他の種類のガスで、あなたの力を増幅させますと言いながら、ルーデンドルフ司令官の鼻の下でアンプルを割って嗅がせる。

ガスを吸い込んだルーデンドルフ司令官は、机の上の拳銃を片手で握りつぶすほどの怪力になる。

一方、マン博士は、机の上に丸められたいくつものメモの一枚を広げて読み、突き止めた!これが私が探していたものなら、本当に恐ろしいものだ…と呟く。

目が覚めたダイアナは、港にヨットが着いたことに気付く。

お早う!運が良かった、潮流に乗って早く着きました。陽気で古くさいロンドンへようこそ!とスティーブが声を掛けると、それは比喩ですねとダイアナは答えるが、誰にでもそうではないとスティーブは答える。

たくさんの煙突から煙が出て、ロンドンはにぎやかだった。

町を始めてみたダイアナは唖然としているが、連れているスティーブは、民衆のダイアナに対する好奇の目の方が耐えられなかった。

戦場へ行きましょう!どこへ行くんです?とダイアナは困惑するが、戦場はあっちだが、まずはこちらへ行かなければいけません。手帳を上官に渡さなければならないんですとスティーブは説得する。

しかしダイアナは、あなたを解放する代償としてエイリースに会わせるよう取引したんですよ、取引は約束です、破ることは出来ません!とスティーブに食い下がる。

くそ!分かった!でもとりあえずこれを渡しに行きましょう、そしてあなたに切符をあげます、戦場行きのとスティーブは答え、あなたは何も着ていない、服を買いましょうと提案する。

ここの女性は戦場で何を着るのですか?とダイアナが聞いた直後、路上で母親に抱かれた赤ちゃんを見つけ近づこうとするので、あれは粘土で作ったものではないとスティーブは制止する。

洋品店に入ると、待っていた女性が、神様!ありがとう!生きていたのね!ヤッホー!電話応蹴るまではあなたは死んだと思っていましたと嬉しそうにスティーブに抱きつくと、彼は何の報告もなく何週間も行方をくらませていたのです。

自己紹介します、エタ・キャンディーです、スティーブ・トレバー氏の秘書ですと嬉しそうに女性はダイアナに握手を求める。

秘書とは何ですか?とダイアナが聞くと、彼のことなら何でもします、彼が行く所には必ず着いて行き、彼が言う事は何でもしますとエタが秘書の役割を説明すると、それは私の国では奴隷と言いますとダイアナは教えるが、この方を本当に気に入りましたとスティーブに伝える。

スティーブは淑女の方から先にとダイアナを洋品店の中に誘う。

店内で見つけたコルセットを、これをあなた方は鎧と呼んでいるのですか?と不思議そうに聞くので、それはファッションです、お腹の肉を中に入れるものですと得たが説明したので、どうしてお腹の肉を中に入れるの?とダイアナは不思議そうに聞き返す。

腹の出ている女はそんな質問はしないものです、保持するだけです、でも快適ではありませんとリタは教える。

着てみましょうとスティーブが勧めると、ダイアナはその場でコートを脱ごうとしたので、瀬田が慌てて止め、更衣室で着替えさせる。

ドレスに着替えたダイアナは、三面鏡の前で手や足を伸ばしてみながら、これを着て、女性はどう戦いますか?などと不思議そうに聞く。

これで喧嘩をしますか?とダイアナが聞くと、私たちは規則を行使します。

私たちが投票することを想像してみてください、激しい殴り合いになることに反対はしませんがそのような機会もあるでしょうとリタは答えながらも、素敵です!とダイアナのファッションを褒める。

ダイアナはタイトスカートを履くと、足を広げようとして裾を破ってしまい、かゆいし息が詰まりますと文句を言うが、そう云う不満は言わないんですとリタは嬉しそうに教える。

自分もスーツにコート姿に着替えたスティーブが戻って来て、彼女は?と聞くと、226番を着てみていますとリタは答える。

ダイアナはスタイリッシュなファッションを選んで戻って来るが、キャンディ!要点は彼女を目立たなくすることだ、目立ちすぎる!とスティーブはリタに不満を漏らすと、わざとダイアナにメガネをかけさせる。

本当にメガネを?今まで見たこともない最高に美しい女性ですねとリタはダイアナの姿を見て感心する。

コート姿に丸い盾と剣を手にしたダイアナが店の回転扉を出ようとして引っかかったので、剣を降ろして!とスティーブが注意するが、自分でやってみますとこたえたダイアナは、何とか回転扉を通過する。

エタは、後で事務所で会うから、それは私が預かっておきましょう、その服装には似合いませんと剣と盾を構えているダイアナから預かると、命を賭けてこれを守ると約束してくださいとダイアナは念を押す。

外を歩き出したダイアナは、すれ違う人や周囲の様子に気を配っているスティーブに気付き、何ですか?と聞く。

狭い路地にダイアナを連れ込んだスティーブに、何故隠れるんですか?とダイアナは戸惑う。

路地を抜けた所で待ち伏せていた男から拳銃を突きつけられ、トレバー大尉、ルーデンドルフ司令官の所有物を持っているはずだ、マル博士の手帳を出せ!と迫られる。

悪い奴の仲間か?どこに入れたかな?と言いながらコートのポケットを探る振りをしたスティーブは、油断していた相手に頭突きをかまして倒すが、もう2人仲間がおり、発砲してくる。

スティーブの腹に銃弾が当たる瞬間、ダイアナが差し出した右手のプロテクターが銃弾を弾き返す。

銃弾はぺしゃんこに潰れていた。

ダイアナは、敵の銃弾を両腕のプロテクターで跳ね返し、あっけにとられている敵をスティーブが運がないねと言いながら殴りつけてた押す。

最初に頭突きで倒したヒゲの男が路地から逃げ出そうとした時、エタが出口にやって来て、どこへ行くんですか?と剣を突きつけ尋ねるが、ダイアナがヘスティアの縄を男に投げつけて足を絡ませ倒す。

そこに近づいたダイアナは、あなたはエイリースに支配されています、私が助けますからい場所を教えなさいと男に迫る。

しかし、ヒゲの男は倒れた直後、青酸カリを飲んでおり、その場で息絶える。

議会にやって来たスティーブは、ここで待っていてとダイアナに言って議論真っ最中の部屋の中に入るが、ダイアナは物怖じせず後から部屋の中にへ入り込む。

ある男が発言を許され立ち上がると、ドイツは自負心がものすごく強い国家であり、彼らは決して降伏しないでしょう。

戦争を終わらせる唯一の方法は平和を再建して再交渉です、休戦です…と話していたが、スティーブは上官を見つけると、大佐、外でお話がありますと声をかける。

その時、場内に女性がいると気づく者が現れ、大佐も気付いて、誰だ外に連れ出したまえとスティーブに命じる。

スティーブはざわつき出した場内に、目が見えない妹が間違えて入ってしまったのですと詫びながらダイアナを外へ連れ出すと、何故演説を聴かないのです?平和のことについて話していますとダイアナは不満そうに聞いて来るが、今はダメ!とスティーブは言い聞かす。

やがて会議が終了して、場内から男性たちがどっと外に出て来る。

そんな中、スティーブ!何を考えて女性を場内に連れ込んだ!と大佐は文句を言いに来る。

私が持って来た情報は一刻を争うものですと説明しながら大佐にマル博士の手帳を渡したスティーブは、暗号解読をしなければなりません。

そして将軍たちと速やかな議論をしないとと進言する。

しかし大佐は、君はここに割り込んではならぬと叱りつけたので、僭越ながら私が目撃したのは戦争を変えるものですとスティーブは反論する。

その時、先ほど演説をしていた男がトレバー大尉の名を呼びながら近づいて来ると、任務遂行中に行方不明になったと聞いたが死地から生きて帰って来たとは!それにその同行者を連れて来ていると嬉しそうに語りかけて来たので、迷惑をおかけして申し訳ありません…と大佐が詫びる。

しかし男は、そうじゃない、若い女性のお陰で会場が静まり、私は一言ですんだ、パトリック・モルガンです、宜しくお願いしますと愉快そうにダイアナに自己紹介して来る。

それを聞いたダイアナも、ダイアナ・プリンスですと自己紹介し、私は一緒に働いていますとスティーブは答える。

実は彼女のお陰でこの手帳を持ち帰ることが出来ました、マル博士のもので、内容は戦争の行方を変える程のものですとスティーブはこのチャンスを生かそうとパトリックに伝える。

マル博士?何て事だ…、毒物博士だな?とパトリックは手帳に興味を示す。

その頃、マル博士とルーデンドルフ司令官は、毒ガスマスクも解かす強力なガスを完成させていた。

手帳の中味を見たパトリックたちは他の将軍たちと内容を吟味し始めるが、2種類の言語が組み合わせてあるらしく暗号解読機は役に立たなかった。

その会話を聞いていたダイアナが、オスマンとサマーリアン語です、確実にこの部屋に解読できるものがいますと即座に指摘してみせると、この女性は誰だ?と将軍たちはダイアナのことを不思議がる。

スティーブはやむなく、彼女は私の秘書ですとごまかすが、彼女はオスマンとサマーリアンの言語がわかるのか?と将軍から聞かれると、彼女は非常に有能な秘書ですとスティーブは答える。

もしこの女性がこの手帳を解読できるのなら、彼女の話を聞いてみようと将軍は提案し、他の将軍たちも承知し席に付く。

そんな将軍たちを前に手帳の中味を読み出したダイアナは、これは化学式です、新しいガスの…、硫黄ではなく、水素基盤の化学毒ガスです…と翻訳する。

水素に防毒マスクは通用しませんとスティーブが補足すると、手帳に書かれたことは…、彼らは散布するつもりです、戦線ですねとダイアナは続ける。

それを聞いたスティーブが、いつ!と聞くが、それは書かれていません、どこの前線ですか?とダイアナは答える。

議長、これは必要な情報です、そのガスをどこで作っているかを突き止め、焼き払うべきですとスティーブはダイアナから手帳を取り上げ進言する。

ルーデンドルフを最後に見たのはベルギーだ、ドイツが占領したベルギーに軍隊を送ることは出来ない、彼らの降伏を待っている所だと将軍が言うので、私はこの目ではっきりと見ました。

ガスが完成したら両方の軍隊が全滅しますとスティーブは説得を続ける。

しかし将軍は、良いかね?それが彼らがすることだよと冷静に答える。

輸送支援とともに私を前線に送ってください、少なくともルーデンドルフの作戦を直接に壊滅できるチャンスを下さいとスティーブは願い出る。

君は本気か?と将軍は呆れ、ここまで来て害になるような要因を作る訳にはいかないと答える。

いつもより今は停戦が何よりも最重要課題だ、停戦は交渉されなければならず、調印されなければならない、それが戦争を防ぐ最善の方法だと議長のパトリックが横から口を挟む。

大尉、君は口を出さないように!これは命令だと将軍はスティーブに指示したので、畏まりました…、理解しますとスティーブは答えるしかなかった。

しかし、横にいたダイアナは私は理解しませんと反論したので、混乱するのは分かるが…とスティーブは言い聞かそうとすると、混乱していません、とんでもないことです!とダイアナは言い返す。

この女性は何だ?と議長が不快感を示すと、私の同僚…、味方ですとスティーブは説明するが、あなた方の味方ではありません!知りながらその全ての命を犠牲にするなんて!彼らはあなたより価値がないかのように!と議長にダイアナが迫って行ったので、外へ出よう!とスティーブは必死に止める。

私の国では、司令官たちは億病のように執務室などに隠れていません。

一緒に戦います!と言うダイアナに、もう十分だ!とスティーブは止める。 彼らは戦場で一緒に戦うんです!恥じてください!と言うダイアナを押し返しながら、謝罪しますとスティーブは議長に詫びる。

外へダイアナを連れ出したスティーブに、あれがあなたたちの指揮官ですか?何故あんなことが言えるんですか?信じられますか?あなたもそうです。

ただ手帳を渡して、終わりですか?とダイアナは詰問する。

違う!何一つ変えるチャンスがなかった!とスティーブは言い訳するが、これはエイリースです!奴は交渉も受け付けず、降伏もしません!あなたが言った数百万が死ぬんです!とダイアナは持論を崩さない。

とにかく私たちは行くのです。嘘をついたと言うことですか?とダイアナが不信感を見せると、私はスパイで、それが私のすることです!とスティーブが言い訳したので、今、嘘を言ってないとどうして分かるの?とダイアナは追求する。

するとスティーブは、ヘスティアの縄を自らの左手に巻き付け、ダイアナを睨みつける。

私はあなたを戦線に連れて行くのです。多分私たちは死ぬだろうけど、これは酷い発想だとスティーブは悔しそうに言うと、私たちには援軍が必要ですと訴える。

その後、バーに出かけたスティーブに、付いて来たダイアナが彼らが援軍ですか?と疑うように聞く。

ええとスティーブが答えると、良い人ですか?とダイアナは聞き返し、まあ比較的…とスティーブは答える。

アフリカではそのような恩恵は受け入れられなかった、今、国民が享受する恩恵は金を稼ぐしかないと男が仲間たちと話していた。

それで王子である叔父と俺は…などと言うので、どこの王子なんだ?とスティーブが声を掛けると、話を変えようと言い出したので、話を変えないで!スルタン、アンゴラ、その隣のカスミアか?とスティーブは畳み掛け、ちょっと話があるんだがと言うと、男は席を立って来る。

そして、男はここは居酒屋だ!と言って来たので、スティーブはお前は偽善者だと言い返す。

男は、一晩中、あのバカを説得しておいたが、お前は…と文句を言いかけるが、ダイアナを見て、何と素晴らしい!これは芸術品だ!と感激する。

そんなお調子者の男に、セミオ、ダイアナだとスティーブは紹介する。

セミオは、サミーと呼んでくださいと言いながらダイアナに抱きつこうとするが、あ、セミオ、私が君ならそうはしないと注意したスティーブは、セミオは諜報員だ、あなたのように言語の達人ですとダイアナに教える。

私にはあまり印象的ではないですねとダイアナがフランス語で話しかけて見ると、私にはあなたは印象的です、あなたの目はあなたの微笑みと同じくらい柔らかいとフランス語で答えて来る。

あなたの目は何かを求めているようですとダイアナが応じると、私は中国語も話せます、油断のならない女性だとセミオは答える。

古代ギリシャ語でソクラテスは語れるでしょうか?とダイアナが聞くと、さすがにサミオは困惑したので、そこまで!と制したスティーブが、チャーリーはどこにいるとサミオに尋ねる。

すると、店内で他の客を殴りつけている男を指して、あそこにいるとサミオが教えたので、チャーリーは少なくとも腕っ節は強そうねとダイアナは皮肉る。 しかし、スティーブはあれはチャーリーではないと答える。

殴られていた客の方がチャーリーだったのだ。 酒をおごってもらったチャーリーは、スティーブン!神のご加護だと嬉しそうに語りかけて来る。

何のために戦ったのですか?とダイアナが聞くと、奴のグラスと間違えたなどとチャーリーが答えたので、この人は戦士ではないとダイアナはチャーリーに告げる。

チャーリーは優れた射撃手です、人を狙撃する、かなり遠距離からとスティーブとサミオは教える。

何に当たったのかも分からないとチャーリーは笑いながら答える。 顔が見えないのなら、どうやって狙いを付けるのですか?とダイアナが聞くと、分からない、自分を信じて撃つからだとチャーリーはとぼける。

名誉なく戦ってますね?とダイアナが問いかけると、名誉がご飯を食べさせてくれるか?とチャーリーは反論して来る。

それで、どんな仕事ですか、ボス?とサミオがスティーブに聞くと、最大2日かかる、補給物資とベルギーへのアクセスが必要だと答える。

報酬は?とチャーリーが聞くと、報酬は良いはずだとサミオが勝手に答えたので、それではまず話を聞いて…、まず迅速で又それによって得られるものも多い、偉大な大義のために…、自由、友情、戦争を終え、友情が…などとスティーブはしどろもどろになったので、分かった、金はないんだなとサミオが察すると、じゃあ私はあなたの可愛い写真が欲しいなどとダイアナに向かってサミオは申し出る。

ダイアナは、あなたは写真を欲しくないのですか?一緒に行くのですとチャーリーに問いかける。

どう言うことだ?とサミオが聞くので、彼女を前線に連れて行くとスティーブが教えると、サミオは呆れたように笑い出し、お嬢さん、死ぬことはないよ、それはダメだ…、つまり…と説得しようとする。

その時、先ほど、チャーリーを殴っていた禿頭の男が、ここには泥棒がいるなと言いながらとチャーリーに頭に銃を突きつけながら近づいて来たので、ダイアナは立ち上がってその男の手を押さえつけ投げ飛ばしてしまう。

それを見たサミオは、驚くとともに刺激的だなと口走る。 そこへ遅れました!ここでしたかとやって来たのはエタだった。

さらに議長のパトリック・モルガンもやって来たので、みんな慌てて起立しかけるが、良いんだ、座って!プリンス婦人も…と制したパトリックは、ここで何か話し合っているようだね?軍法会議にかけられたり死にに行く計画だろう?と話しかけて来る。

思うに、議長は、私を止めに来られた?とスティーブが聞くと、違う、そんなことは全くない…と否定したパトリックは、では本論に…と話を変え、私もかつては若者だったと切り出す。 健康だったら同じ事をしただろうと言う。

あなた方はあまりにも名誉なことをしようとしている。

それを助けに来た…、もちろん非公式で…とパトリック議長は言い、計画は何ですか?と聞く。 スティーブは、もし他の兵器施設があったら派遣して破壊することですと打ち明ける。

ルーデンドルフとマル博士…、事情が添うなら、疑惑を払拭するため、素敵なエタ婦人が私の事務所から指示を出すようにしましょうとパトレックは提案する。

連絡係ですとエタが付け加える。 そしてこれは、数日だったら足りるでしょうと言いながら、パトリックはこっそり封筒をスティーブで渡す。

中味を確認したスティブンが礼を言うと、とんでもない、みんな元気で…、幸運を祈りますとパトリックは行ってくれる。

かくしてスティーブとダイアナたちは、駅から列車に乗りむことになる。

ホーム内で、アイスクリーム売りからアイスを勧められたダイアナは、多治米て食べたアイスクリームに感激し、誇りに思うべきですと売り子に賞賛の言葉をかける。

2人はさらに船で目的地に到着すると、ここで目立たなければ良いんですが、暗くなる前に大将が私たちに会うことになっていますとスティーブはダイアナに伝える。

大将ですか?とダイアナが聞くので密輸屋です、評判がとても良いですと答える。

嘘つきに人殺し、今度は密輸屋ですか…、素敵ですねとダイアナは呆れたように言うので、私だって怒ることがありますよとスティーブが釘を刺すと、あなたのことを言ったのではありませんとダイアナは言い訳をする。

本当ですか?私も別の人間になりすますことから自分を取り戻したい。

私はあなたの海辺で人を撃ち、手帳を奪いました、嘘つきに殺人者、今は密輸人…、まだ付いて来ますか?とスティーブは皮肉る。

ダイアナは船から降りて来た負傷兵たちの痛ましい姿を目の当たりにして衝撃を受ける。

酷いですねと嘆くなダイアナの気持を察したのか、だから私たちが来たんだ…とスティーブが言葉をかける。

その後、小さな船で前線にやってきたダイアナは、そのガスは全てを殺します。

どんな種類の兵器で、罪のない人々を殺しているのですか?と聞くと、この戦争では全ての種類ですとスティーブは教える。

ドイツの軍事会議の席にやって来たルーデンドルフに、あなたは審議会を欠席した、司令官!と出席者が抗議すると、私抜きに休戦協定を交渉していることは知っているとルーデンドルフは答える。

皇帝の代理でだ!あなたの指示だと出席者が不愉快そうに反論すると、あなたたちはちょっとした信念さえあれば簡単にこの戦争に勝つことが出来るとルーデンドルフは言う。

しかし、できない、食料と医療品、弾薬が不足している…、1時間ごとに数千人のドイツ軍人の命を犠牲にしている!と反論が出ると、一度の戦争で世の中は我々のものになるんだよとルーデンドルフは説得する。

今正に、私の化学物質が…とルーデンドルフが言いかけると、私たちはあなたとあなたの魔女には反対する!ルーデンドルフ、もう良い、24時間後には戦争は終わる…、終わるんだと軍幹部は言い切る。

それを聞いたルーデンドルフは、あなたは終わったんだ…、あなたたちは終わった…と言い残し部屋を後にする。

そこに待機していたマル博士が、毒ガスボンベを部屋の中に投げ込み、急いでルーデンドルフが外から鉄の扉を閉じる。

防毒マスクは効きませんとマル博士が断定する。

大騒ぎする室内の様子をガラス窓からの簿記ながら、自らの力を増すガスを吸ったルーデンドルフは、行こう!皇帝にデモをする時間だ!とマル博士に呼びかける。

一方、暗くなった中、焚き火をしてスティーブたち待っていた大将は、ようやく姿を現したスティーブに、遅い!蛇の攻撃を避けて!大尉!と嫌みを言うと、付いて来たサミオとチャーリーとも再開を喜ぶが、ダイアナを見ると、この美人は誰だ?と聞くきながら、謎の言語で握手して来る。 するとそれを難なく理解したように、ダイアナですと答えたのを聞いた密輸人は、どこで見つけたんだ!と驚いたように聞いて来たので、彼女が私を見つけたとスティーブは答え、私が彼を海で見つけた…とダイアナが補足する。

長い話だ、今その話をする必要はないとスティーブが荷物を整理しながら答える。

それを見たダイアナが、それは何ですか?と聞くと、ドイツから来た英国茶、英国に向けたドイツのビール、エドガー・ライス・バローズの小説…、そして銃だ!とスティーブが教えると、我々に必要なものを持っているのか!と密輸人が言うので、しかし私たちに価値のあるものは得られないと言いながら、男たちは酒瓶で乾杯をする。

夜中、ダイアナが変な雷ねと音に気付いたので、ドイツの第77口径だ、とても大きな銃だ、前線にありますとスティーブが教える。

夕方の干し草の匂いだ…と呟いたスティーブに、ここであなたは誰と戦いますか?とダイアナが聞くので、私は戦わないと答えると、では報酬のために来たのですか?とダイアナは聞く。

他に良い場所はないと言うスティーブに、戦争に関わらない場所が良いんですねとダイアナが念を押すと、私には他の場所はない、この前の戦争がすべてを奪い去った。

少なくともここでは私は自由ですとスティーブは答える。 誰があなたたちからすべてを奪ったのですか?とダイアナが聞くと、あいつの仲間たちとスティーブは答える。

焚き火の周囲でスティーブ立ち男性陣が眠った後、行くな…、そこに行くな!入るな!とチャーリーがうなされたので、ダイアナが大丈夫ですか?と声を掛けると、目覚めたチャーリーは、俺に触るな!と怒ったように立ち上がり銃を持って場所を離れて行く。

騒ぎで目覚めていたスティーブは、彼は幽霊を見ているとダイアナに教える。

寒くなります、チャーリーは心配ないとスティーブは起きてダイアナを労る。

翌朝、出発したスティーブたち一行は、戦場から逃げている民衆の一団に出会う。

ぬかるみにハマった馬車馬を見たダイアナが、何故彼らは動物をいじめているのですか?と聞くので、彼らは急いで逃げなければいけないんです、私たちのようにとスティーブは教える。

でもこれは良くないわ、私が助けますとダイアナが言い出したので、スティーブは時間がないと制止する。

さらに、泣き叫ぶ子の姿や負傷者を見たダイアナが助けようとするので、あなたに出来ることはない、私たちは進まなければならないとスティーブは言い聞かす。

やがて、砲弾が炸裂する前線にやって来たスティーブは、あなたが連れて来いと言っていた戦場ですと教えると、ドイツ軍はどこにいます?とダイアナは聞く。

野原を横切って数百ヤード向こうです、前線は危険ですとスティーブが言いながらさらに進むと、大将が帰って来た!と兵士たちが喜んで出迎える。

良し!移動しよう!とスティーブは兵士たちに声をかける中、赤ん坊を抱いた母親が、助けてください、彼らは全部奪って行きました、家も食料も!脱出できなかった人々は奴隷に連れて行かれましたと訴えて来る。

どこでそんなことが?とダイアナが同情して声を掛けると、ノーマンズランドの反対側の草原ですと母親は言う。

スティーブがダイアナに先を急がせると、ダイアナは、この人たちを助けないとと言い出す。

しかしスティーブは、私たちは任務を継続しなければいけない、次ぎの安全な交差地帯まで少なくとも1日以上かかりますとスティーブは説得する。

何をぐずぐずしている?と仲間も文句を言って来る中、この人たちを助けなければいけません、この人たちは死にかけています、家を焼かれ、奴隷に連れて行かれましたとダイアナも言い返す。

スティーブは、分かっています、日暮れまでに目的地に行かないとと言い返そうとするが、どうしてそんなことが言えるんですか!何が問題なんですか?とダイアナはヒステリックになる。 ここはノーマンズランドだ、ダイアナ、誰も通れないと言う意味なんだ、部隊はほとんど1年間ここにいたんだけど、やっと1インチ移動しただけなんだとスティーブは言い聞かす。

分かりますか?反対側にドイツ軍がいて機関銃でここを1インチ四方で狙って来るんだ、ここはあなたが通れる場所じゃないんだと言うスティーブに、何でですか?とダイアナが聞くので、戦争で全ての人を助けることは出来ない、ここは私たちが来た目的地ではないとスティーブは説得する。

するとダイアナは髪を解き、いつの間にか王冠を額につけた姿に返信すると、いいえ、これは私の仕事ですと答える。

盾を背負いワンダーウーマンのコスチュームになったダイアナが塹壕を出て飛び来る砲弾に向かって行ったので、あの女は何をする気だ!とチャーリーたちは驚く。

その姿を見たドイツ兵たちは一斉射撃して来るが、ダイアナはひるむどころか、走り出し、腕のカバーで銃弾を弾いて行く。

彼女がジュ団を全て受けている、行こう!とスティーブは叫んで自分も塹壕から飛び出して行く。

チャーリーの姿を見たイギリス兵たちは、狙撃者だ!待機しろ!と指示を出す。

ワンダーウーマンはまだ銃弾の中を走っており、砲弾も盾で弾き飛ばす。

スティーブたちも援護し、イギリスへイタチは、彼女がやった!行こう!と前進し出す。

ドイツ兵たちが集まっていた場所に来たワンダーウーマンは、スティーブたちに待機を指示し、自分が真っ先に向かって行く。

ワンダーウーマンは、建物の中に隠れていたドイツ兵と戦い始める。

スティーブたちも、もっと火力が必要だ!と叫び、手榴弾などを投擲して進軍する。

ワンダーウーマンは装甲車をひっくり返し、合流したスティーブの前でヘスティアの縄を使ってドイツ兵を倒し始める。

その時、鐘塔の上から狙撃手が撃って来たのでスティーブとワンダーウーマンは物陰に非難する。

チャーリーが、その狙撃手を狙撃し返そうと焦っている中、スティーブは道に落ちていた装甲車の鉄板に気付いて飛び出す。

これを背中で支えて合図したらとセミオと大将と伝え、3人で鉄の扉を持ち上げると、ダイアナ、盾だ!と呼びかける。

それに気付いたワンダーウーマンは、その鉄板を踏み台に大きくジャンプし、盾で鐘塔の上を狙撃手もろとも破壊してしまう。

街には住民たちが歓喜の表情で出て来て、英雄ワンダーウーマンを讃える。

ワンダーウーマンとスティーブ、サミオ、チャーリー、大将を並べて地元の写真家が写真を撮ってくれる。

撮影後、ワンダーウーマンがあなたは狙撃が出来ませんとサミオに言うと、誰でもなりたいものになれる訳ではありません。

私は俳優です、演劇を愛しますとサミオは答える。

軍人にはなりたくなかったです、私は色が違いますからね。

全ての人が自分なりの戦争を戦っています、ダイアナ、あなたがあなたなりの戦争を戦うようにですとサミオは言う。

スティーブは、ここはVELDです、小さな村です、地図上にはないかもしれませんと電話をかけていた。

その電話を受けていたリタは、地図で村の名前を発見してありました!と喜ぶ。

ルーデンドルフの作戦は突き止めましたか?とスティーブが聞くと、いいえ、でも彼の居場所は見つけました。

運が良いですね、彼はそこから数マイル離れているだけです、ドイツ最高司令部ですと得たは教える。

諜報部の報告書ではルーデンドルフが祝宴を開くそうですとエタは伝える。

最後のあがきのようなものでしょうか?ドイツの休戦協定署名の前に、皇帝が直接向かうそうで、マル博士も参加するようですとエマが言うので、それは完璧な偽装作戦かもしれませんとスティーブが答えると、電話を代わったパトリック議長は、トレバー大尉、君は何があってもその祝宴に近づかないようにと指示してくる。

君が私たちが力を入れて来た全てを危うくするんだ、君が休戦を危うくしてはダメだよと言うので、スティーブは、休戦はないです。

ルーデンドルフが戦線全体に爆弾を投じたら…とスティーブが反論していると、側に来ていたダイアナが、私たちは休戦を気にすることはありません。

エイリースは絶対に…と言いかけ、全てが今分かったわ!エイリースは前例のない最悪の兵器を開発しましたと言い出す。

エイリースですって?ルーデンドルフでしょう?とスティーブが聞くと、いいえ、エイリースです、ルーデンドルフがエイリースですとダイアナは答える。

受話器に再び耳を当てたスティーブは、議長、今回が最後のチャンスです。ガスがどこにあるかを調べて、ルーデンドルフがそれをどうやって使うか判断する最後のチャンスですと説得する。

いかん、私が禁止する!とパトリック議長は禁止するが、議長!聞こえません!とスティーブはごまかし電話を切ってしまう。

彼が私の意見を尊重する可能性は?とパトリックから聞かれたエタは、ないでしょうと答えるしかなかった。

夜、住民が踊っていた街の飲み屋に来た5人だったが、サミー、ダメだ、明日ドイツ軍の制服を急いで作りルートを点検しなければいけないとスティーブは浮かれていたサミオに注意すると、簡単なことだよボス、明日まではすることがないとサミオは答えながら、ダイアナとスティーブに酒を渡す。

乾杯をしたスティーブが、あなたはやりこなしましたとダイアナを褒めると、私たちが成し遂げたのですとダイアナは謙遜する。

ダンスは踊りますか?とスティーブが聞くと、この人たちはただ揺すぶるだけですとダイアナは住民たちの踊りを評する。

もしあなたが戦争の神と戦うなら、私が踊りを始動しよう、銃は片付けて…、宜しければ…とスティーブは申し出る。

ダイアナは承知し、スティーブに言われるまま踊り始める。

その時、チャーリーが歌う声が聞こえて来たので、何年もあいつの歌を聴いたことがなかった…と嬉しそうにスティーブは言う。

チャーリーは自分でピアノを弾きながら歌っていた。 そんな中、ダイアナとスティーブが踊っていた外には雪が降って来る。

触ってみてくださいとスティーブは勧める。

とても素敵!とダイアナは喜び、そうでしょう?とスティーブも喜ぶ。

こんなことを戦争がない時の人はするのですか?とダイアナが聞くので、ええ、こんなことや他のことも…とスティーブが答えると、それはどんなことですか?とダイアナが重ねて聞くので、朝食を食べたり…、彼らは朝食が好きなんです。

そして起きて新聞を読んで仕事に出かけます。 結婚をして子供を産み、一緒に年を取るのですとスティーブは続ける。

それはどんなものでしょう?とダイアナが真剣な表情になって聞くので、分かりませんとスティーブは答える。

その後、2人で同じ部屋に入ると、いつしか寄り添ってキスをする。 翌朝、住民からプレゼントされたと馬を仲間たちに披露したサミオは、我々は英雄だそうですと嬉しそうだった。

私はこの仕事が2日かかると言ったが、取引は取引だから…とスティーブが言うと、あなたは私たちがいなければ出来ないと密輸人たちは答える。

ああ、ダイアナが自分を守れることはみんな知っているとサミオは言い、これ以上金はないとスティーブが言うと、もう十分もらったと答える。

俺はいない方が良いか?などとチャーリーがおどけながら聞いて来たので、いいえ、チャーリー、私たちのために誰が歌を歌ってくれますか?とダイアナは語りかける。

そうだよと仲間たちも囃すので、あなたが要請したとおどけながら、葦原は青々と~、最も甘い時間を~♩とチャーリーは歌い始める。 正気ではないようだがそれは事実だ…と馬に乗って移動しながら、スティーブからダイアナの島の話を聞いたサミオは、その島は女だらけで男は1人もいないって?そこにはどうやって行くんだ!と興味深そうに聞いて来る。

又彼女が言うには、ルーデンドルフが戦争の神エイリースだって?そして彼を殺すことだけが戦争を終わらせるって?とサミオが信じられないように話すと、あそこで何があったのか君は見たろう?彼女が装甲車をひっくり返したり、彼女が鐘塔を破壊したのもおそらく事実だろうとチャーリーも嬉しそうに話す。

戦闘の馬に乗っていた大将が、俺は信じると言うと、スティーブン、お前はあんな戯言は信じないだろう?とチャーリーが笑顔で問いかける。

森の奥の白を見つけたダイアナは馬を急がせる。

城から出て来る車を見つけたスティーブは、馬を下りて森の中から様子をうかがいながら、どうやって入るんだ?とダイアナに聞く。

ドアから目をそらせば…、護衛は2、3人だとチャーリーが銃の照準を覗きながら言う。

俺らは入れるだろうが、あなたは危険です、目立ち過ぎますとスティーブはダイアナに忠告する。

私があそこに入って、ガスがどこで作業しているかを調べますと言い、スティーブはコートを脱いでドイツの軍服姿になる。

私も行きますとダイアナが言うので、あなたの服は隠密用ではないとスティーブは制するが、サミオは、戦場で彼女はかなり隠密だったと反論する。

あそこでは身体検査があるとスティーブは指摘する。 しかし彼が生きている限り…とダイアナがしつこいので、あなたはあそこに入って誰も殺してはいけない、認めません!私を信じて!とスティーブは言い聞かせる。

そこに大将がどこからか車を調達してやって来たので、サミオを運転手代わりにしてその車に乗り込んだスティーブだったが、チャーリーの元へ戻って来た大将は、ダイアナの姿が消えていることに気付く。

大尉、招待状があるらしい…と運転するサミオが言うように、スティーブの乗った車は他の車同様、難なく城内に入ることが出来る。

城門の所で、招待状を見せろと護衛に求められると、サミアは芝居がかった演技で招待状を扮したと言い訳でを始め、後部座席に載っていたスティーブも、運転手を叱るような芝居をする。

見かねた護衛は通るように命じる。

森の中から車の列を見ていたダイアナは、その渋滞に巻き込まれて文句を言っている女性が乗った車を発見する。

女性が用を足すためか車を降り森の中のダイアナの側に近づいて来たので、ダイアナはその女性の背格好を観察する。

場内のパーティに紛れ込んだスティーブは、ドレス姿のマル博士を見つけると、グラスを二つ取り近づいて話しかけるが、私は飲みません、以前、お会いしたことがありますか?とマル博士は怪訝そうにスティーブを見る。

いいえ、でも以前からあなたを監視しています、あなたの経歴を追って…、イザベラ・マル博士…、私は友達ですとスティーブは答える。

その時、場内にルーデンドルフが現れる。

スティーブはマル博士に近づくと、私はどんな混乱も起こしたくない、あなたとルーデンドルフ司令官が近しいと言うことも知っていますと小声で話しかける。

私たちは一緒に仕事をしていますとマル博士が肯定すると、あなたの背後には私のような後援者がいることを知っておいてくださいとスティーブは言う。

私はあなたにはるかに多くのことを提供できますとスティーブが言うと、あなたは誰です?とマル博士は警戒し出す。

あなたの仲間です、あなたのような天才はもっと享受する資格があります。

私は火が好きです、あなたは?それはまるで血が通っているように蠢く、破壊の究極的な兵器として私たちに終末を思い出させますとスティーブが言うと、全てのものはそれで灰に戻る…、それについて不安をなくすものがありますとスティーブは続ける。

私はあなたの目にその全てを見ます、あなたが力を入れているものを私に見せてもらえませんか?とスティーブは迫る。

そんな会場に青いドレスのダイアナが入って来る。 聞く所によると、それは特別なものとか?とスティーブが聞くと、私の研究に対するあなたの関心はうれしいです。

しかし私はルーデンドルフ司令官に忠誠を誓っています。

それに今のあなたの関心は、他の所にあるのも分かりますとマル博士は嘲笑してその場を去って行く。

ダイアナは、ドレスの背中に剣を仕込んでルーデンドルフに近づくが、ルーデンドルフはそんなことには気付かず、ダイアナの美貌の誘惑に負けたかのように手を組んで来て、パーティを楽しんでいますか?と語りかける。

私たちがお祝いするものが何なのか分からないのですが?とダイアナが聞くと、もちろん、ドイツの勝利ですとルーデンドルフは答える。

勝利ですか?しかし、和平が近いと聞いたのですが?とダイアナがかまをかけると、平和ですか?それ時はただの休戦のことです。永遠に続く戦争…、トゥキディデス(古代ギリシャの学者)が言っています。

戦争は神と言うことを、人間の犠牲を要求する神…、戦争は人に目的を与えます、出世するチャンスを!とルーデンドルフは言う。

つまらない死ぬ運命の自分を超えて、勇気を持って高潔になる!とルーデンドルフが踊りながら言うので、神々の中で1人だけがそのような考えを持っています、彼は間違いましたとダイアナは指摘する。

そんなダイアナにルーデンドルフは、あなたは神々のことをあまりご存じないようだと反論する。

その時、司令官!と部下が呼びに来たので、ルーデンドルフは、花火を楽しみなさいと言い残してが、ダイアナが背中の件を抜こうとした時、その右手を握って踊る体勢になったのはスティーブで、私がガスを見つけるまで私たちは何も出来ないんです!と制止する。

私が倒さなければ!と興奮するダイアナに、あなたが間違っていたらどうします?エイリースでなかったら?とスティーブはなだめる。

それを聞いたダイアナは、あなたは私を信じてないんですね?と哀しげに聞き返す。

あなたがそうすることを放っておけませんとスティーブは言うと、私が行うことはあなたが決めることではないと言い、ダイアナは手を振り払ってその場を離れる。

外へ飛び出したダイアナを追い、スティーブも城の外に出るが、その時、城の上から大砲を発射するのが見える。

ガスだ!とスティーブが指摘すると、住民たち!とダイアナは慌てて駆け出す。

塔の様子を森で見守っていたチャーリーたちは、何を歓喜しているのでしょう?とドイツ兵の様子を不思議がっていたが、そこに戻って合流したスティーブは、奴らはガスを撃った、塔の中でルーデンドルフを見たと報告し合う。

ダイアナはドレスを脱ぎ捨てワンダーウーマンの姿になって馬でガス弾が落ちた地域へ向かう。

馬を降り、ガスの中に入り込んだダイアナは、朝方彼らを見送った街が全滅している様子を目の当たりにする。

追って来たスティーブが呼びかける場所に戻って来たダイアナは、彼らは死にました、全滅ですと教える。

私は彼らを守らなければなりませんでした…、あなたでなかったら私が守らなければなりませんでしたとダイアナが悔やみ、エイリースを殺そうとすることをあなたが阻止したんです!近寄らないで!と感情的になる。

エイリースが堕落させたのはドイツ軍だけではない、あなたもです!あなたたちみんな… 私はエイリースを探して殺しますと言い残しダイアナは馬に乗ろうとするが、ダイアナ、あの煙!大将たちが奴を監視していました、煙に続くんだ!と、森の奥の方に立ち上っている狼煙のことを教える。

ダイアナは馬でドイツ兵が撃って来る中突き進んで行き、スティーブはバイクでその後に続く。

ドイツ軍の基地にたどり着いたワンダーウーマンは、鉄状もの策を飛び越え、司令塔の中にいたルーデンドルフと対峙する。

ルーデンドルフは驚きながらも発砲して来るが、ワンダーウーマンが弾き返した流れ弾で、自ら傷ついてしまう。

お前は誰だ?とルーデンドルフが聞くと、今に分かるわとワンダーウーマンは答えながら近づく。

ルーデンドルフは、増強ガスのアンプルを割って豹変しワンダーウーマンと戦い出す。

お前は勇敢だが、まだ私の相手にはならないとルーデンドルフは言い放ち、ワンダーウーマンの剣を奪い取るが、それはどうかしら?と言いながら盾で防ぎながら立ち上がったワンダーウーマンは、私はデミスキラのダイアナ、アマゾンの女王!ヒッポリタの娘だ!と名乗り、ルーデンドルフを追いつめる。

お前の世の中に放った怒りは終わった!と監視塔の屋上へ逃げ出したルーデンドルフに迫る。

屋根を突き破って空中に飛び出したワンダーウーマンは、ヘスティアの縄でルーデンドルフを絡めて叩き付けると、 この世の中の全ての善良なものたちのために、ここに私はアマゾンの使命を全うする!と宣言する。

あなたをこの世の中から除去する、永遠に!と良いながら剣を振り上げ、ルーデンドルフの胸に突き刺すワンダーウーマン。

ルーデンドルフは息絶えるが、ワンダーウーマンは、基地内でドイツ兵が運んでいる大量のガス弾を発見し、哀しげな表情になる。

そこにスティーブが駆けつけて来たので、彼を殺しました…とワンダーウーマンは教える。

彼を殺したけど止めることは出来ません…、戦争の神を殺せば戦争は終わらなければなりません…とワンダーウーマンは哀しげに言う。

それが今の私たちがしなければならないことだ、私たちはガスを防がなければならないとスティーブは答える。

しかしワンダーウーマンは、いいえ、この全てが止まらなければならないんです、戦いは何故終わらないんですと理解できないように言うので、スティーブは分からない!と答える。

エイリースは死にました、彼らは戦いを止めなければなりません!何故彼らはまだ戦っているのですか?とワンダーウーマンはスティーブに詰め寄る。

彼らがそうだからでしょう、多分人類はいつも善良ではないのです。

エイリースであろうとなかろうと…、もしかしたら彼らがそうなんだ。

理解できずパニック状態になりかけているワンダーウーマンに、ダイアナ、違う!この話は後にしよう、私と一緒に行きましょうとスティーブは勧める。

いいえ、全てを見た後では私はそうする訳にはいかないんです!彼らは互いに殺し合っていました。

殺し合っていることが見えていない子供たち…、子供たち!違う!死ぬのは奴であって彼らではありません!とワンダーウーマンは取り乱す。

ダイアナ!と迫るスティーブに、彼女は正しかった…、私の母は正しかった…、かの時は私は人間の世の中には過分と言いました。

人間たちに私の助けを受ける資格はありませんとワンダーウーマンが言うので、それは資格問題じゃない!とスティーブは言い返そうとするが、彼らは私の資格を受ける権利はありません もしかすると私たちは資格がないのでしょう…、しかしこれはあなたの信念に関することなんです!とスティーブは言う。

そこで私が見たから理解したと思わないで下さい、私を非難されるべき悪人だと言いたかったと思わないでください。

そうじゃない!私たちはみんな非難されるべきなんですとスティーブは力説すると、私は違いますとワンダーウーマンは言い返す。

しかし私は…、お願いです、戦争が終わるべきだと信じるなら、戦争を終わらせたいのなら、今戦争を防ぐために私を手伝ってくださいとスティーブは頼む。

なぜならあなたが助けなければさらに数千人が死にます。

どうか、私と一緒に行きましょうとスティーブは説得する。

しかしワンダーウーマンが首を振って動こうとしないので、私は行かなければ行けませんと言い残しスティーブは去って行く。

建物の下に降りたスティーブは、隠れていたサミオたちを招き寄せ、ダイアナはどうした?と聞かれると、俺たちの問題だ、何が見えたチャーリーと聞く。

大量のガスボンベだ、それをどこに持って行くか分からないとチャーリーは言う。

あそこにどうやって入るんだ?とサミオたちが戸惑うので、私に考えがある、付いて来いとスティーブは先導する。

そんな仲間たちの様子を建物の上から見下ろすワンダーウーマンことダイアナは、背後の部屋の中に人影を感じ、誰ですか?と問いかける。

パトリック議長!とダイアナが驚くと、あなたは正しかった、ダイアナ…、彼らには我らの助けを受ける資格がない…、彼らには破滅だけがふさわしいんだよと言いながら帽子を脱ぐ。

あなた!あなたがそうなのね!とダイアナはようやく敵の正体に気付く。

私だよ…、でも私は君が知っている私ではない…とパトリック議長は言う。

ダイアナは思わず背中の剣を抜く。

ガスマスクをかぶったスティーブは、施設内で新型の輸送機を見つけ、未来だ!と驚く。

私は君の敵ではない、ダイアナ…と近づいて来るダイアナに呼びかけるパトリック議長。

お前を本当に知っているただ1人の者だ。またお前が今は分かるように彼らを本当に知っている者だとパトリックは言う。

彼らはいつもそうだったし、今もそうだ…、弱く残忍で利己的で…、最悪の惨状も辞さない… 部屋の中に入ったダイアナは、今まで窓越しの室内に見えていたパトリックの姿が消えていることに気付く。

今まで私が希望したのは私の父の創造物がどれほど邪悪か神々が知ることだった…と、今度はいつの間にか部屋の外に立っているパトリックが話しかけて来る。

しかし彼らは拒否した…と言うパトリックに、私はデミスキラのダイアナよとワンダーウーマンは剣を構えたまま答える。

それで彼らを破壊した…と続けるパトリックに、ヒッポリタの娘として私はあの方の使命を全うすしようとしてここに…と飛びかかろうとすると、いつの間にかパトリックはダイアナの背後に立っていた。

剣を突き刺すと、刀身部分が溶解してしまう。

神を殺す剣が!とダイアナは驚愕する。

私の愛する妹よ…、それは神を殺す剣ではない…とパトリックは告げる。 お前がそうだ…、神だけが他の神を殺すことが出来る… ゼウスはアマゾンの女との間に子供を作った。

私に対抗するために使用する武器としてだ… そんなパトリックの言葉を信じかねたダイアナは、お前は嘘つきだ!私はお前の真実を聞くことが出来る…と言うと、ヘスティアの縄をパトリックに巻き付ける。

パトリックは、私は…と言いかける。

その間、スティーブたちはドイツの秘密兵器に近づいていた。

機体の下に潜り込もうとしたスティーブは、マル博士がとある建物に入るのを目撃する。

私は戦争の神ではない…、私は真実の神だ…とパトリックは打ち明けていた。

パトリックの考えるイメージがヘスティアの縄を通じてダイアナの脳裏にも伝わって来る。

人間は私たちからこの世界を盗んだ…、彼らは徐々に世界を破滅させた… それを良く知っている私は、彼らを止めるには1人では弱かった… 今まで私は1人で戦いながら、彼らの耳に囁いた…(研究中のマル博士を背景に)

化学式に対するひらめき、アイデア、武器… しかし、私は彼らにそれを使用させてはいない。

彼らは自分で戦い始めた… 私がすることは休戦を画策すること、彼らがそれを守れないことは分かっていた。

彼らが自滅することを望んでいた…、しかしそれでは十分ではなかった。お前が来る前までは…とパトリックは続ける。

お前が初めて到着したとき、お前を消そうと思った。

しかし、お前だけが他の神が出来なかったことを見ることが出来れば、お前は私と一緒になり、2人の力を合わせて、最終的に全ての痛みと苦悩を終わらせることが出来る。

彼らがもたらす破壊を追われ競ることが出来る。

そして、私たちがこの世を破壊前の元の楽園に戻すことが出来る…、永遠に…と語るパトリックとダイアナの周囲は、いつの間にか自然の中の楽園のような世界に戻っていた。

それを聞いたダイアナは、私は決してその一部になることは出来ないと答えるが、次の瞬間、また元のドイツ軍の施設の建物内にいることに気付く。

愛しい人…、私はあなたと戦いたくない、しかし、戦わねばならないのなら…ととパトリックは言い、ヘスティアの縄を掴むと、エネルギーが逆流し、部屋は大爆発を起こす。

ドイツ兵たちも工作活動をしていたスティーブたちも、マル博士もこの大爆発に気付き駆けつける。

ダイアナは地面に叩き付けられる。

一方、空中から緩やかに地面に降り立ったパトリックは、念力で建物の残骸を浮遊させ、ダイアナを妨害しようとして来る。

ダイアナは立ち上がり、ヘスティアの縄を投げつけて戦おうとするが、力の差は歴然で、全く相手に届かない。

お前は学ぶべきことが多いとパトリックは言う。

この壮絶な戦いを見たスティーブたちやドイツ兵たちは、唖然とするばかりで自分たちは手を出せないことを悟る。 しかし、その飛行機は止められるとスティーブは言う。

私たちが無線機で空挺部隊に飛行機を墜落して欲しいと依頼したとエタからの通信が入ったので、いけない!それが壊れたら50平方マイルの全ての人が死んでしまう!とスティーブは無線に呼びかけていた。

悪いニュースだ、それがタイマーを使い俺たちが地上に停めておいても結果は同じだ!とスティーブは悔しがる。

それは可燃性か?大将とスティーブが聞くと、そうだ、君はそれを水素と言ったじゃないか、それは良く燃える。

君たちは飛行機までの道を確保してくれと言い残してスティーブが走り出したので、ダメだスティーブ!と仲間たちが止める。

空中に浮かんだパトリックが大量の爆弾を浮遊させ飛ばそうとしたので、慌ててダイアナはヘスティアの縄で爆弾を空中で爆破させて行く。

スティーブは滑走路に弾き飛ばされていたダイアナに駆け寄り、助け起こすと何事化をうれしそうに語りかける。

その間、サミオたちは、飛行機の周囲にいたドイツ兵を倒し、道を確保していた。

ダイアナに自分の懐中時計を渡したスティーブは、走り出した輸送機に向かって走り出す。

そして飛行機に捕まり輸送機に中に入り込むと、ドイツ兵を外に放り出す。

一方、本来の甲冑を着た神エイリースの姿に化身したパトリックは、お前がどんな神か見てやろうと良いながらダイアナに近づいて来る。

輸送機の中のスティーブは、操縦士を引き摺り下ろし自分が操縦席に座る。

ダイアナも向かって行くが、エイリースが投げて来た剣で弾き飛ばされる。

私を助けて彼らを破滅させるのだ、ダイアナ!そうしないとお前は死ぬ!とエイリースは呼びかけて来る。

マル博士は、実験室の中の書類に火を投じて逃げ出す。

同じく大将はマル博士の実験棟に爆弾を仕掛け爆破する。

ダイアナは果敢にエイリースに向かって行くが、抵抗はたったこれだけか?とエイリースは嘲るだけ。

ダイアナはエイリースが投げて来た金属板で地面に身体を固定されてしまう。

勝てると思うだけ無駄だ、降伏しろ!とエイリースは嘲る。

敵を撃っていたチャーリーが大将に弾を求めても、もう弾丸はなかった。

ダイアナは上空高く上昇して行く輸送機の姿を見て、スティーブ!と呟く。

輸送機を操縦していたスティーブはやけになったように笑っていた。

そして、積み込んだ毒ガス弾に向けて銃を構える。 その直後、輸送機は上空で大爆発を起こす。 それを見たダイアナは、ダメ〜!と絶叫する。

怒りのエネルギーで蘇ったダイアナは迫り来るドイツ兵たちに向かって行く。

空中からその姿を見ていたエイリースは、そうだダイアナ、奴らを殺戮せよと愉快そうに呟く。

遂にお前は知った!この世界を見ろ!人間がこうしたんだ!私じゃない! 彼らは醜く憎悪に満ち、弱くて、まるでトレバー大尉と同じだ…とエイリースは屈辱する。

お前に何も残さず消えた…、何のために?哀れだ…、彼らは火に焼かれて当然だよとエイリースは笑う。

そんな中、背後に迫って来た車が横転し、運転していたマル博士が放り出される。

その左頬を被っていたマスクが風に剥がれ、その下から見にくい火傷の跡が姿を現す。

あの女を見て、私が間違っていると言ってみろ!彼女はこの人間どもの典型的な見本だと、エイリースはマル博士のことを皮肉る。

マル博士の左頬の覆いが外れており、その下には見にくい火傷の跡が残っていた。

全ての面で君の同情を受ける資格のない人間だ!と言うエイリースの言葉に従うように、戦車を持ち上げマル博士に投げつけようとするダイアナ。

彼女をやれ!ダイアナ!彼女は自業自得だ、奴らは全員がそうだ!殺せ!と呼びかけるエイリース。

その時ダイアナは、自分の名を呼ぶスティーブの姿が脳裏に蘇る。

それは、輸送機に飛び乗る直前、滑走路で倒れていたダイアナを起こしたスティーブだった。

(回想)スティーブは、何ですか?と聞くダイアナに、私たちは行かなければなりませんと訴えていた。

何を言ってるの?スティーブ!それが何であれ、私が出来ます、やらせてくださいとダイアナが訴えると、ダメだ、それは私じゃなくちゃダメなんだ。私は今日を救い、あなたは世界を救うのですとスティーブは言う。

時間がもっとあれば良かったのですが…と言うスティーブに、何ですって?何と言ったんです?とダイアナが問いかけると、愛してる!と言い残し、懐中時計をダイアナに握らせ、スティーブは走り去って行く。

(回想明け)あなたは彼らに対し間違っている…とダイアナは呟く。

マル博士は、急いでその場を逃げ出し、ダイアナは持ち上げていた車を横に放り投げる。

彼らはあなたの言う通りだけど、ずっと多くのものを持っているとダイアナが良いながら近づくと、嘘だ!とエイリースは絶叫し、剣を持ったままダイアナ目がけて一直線に飛んで来る。

ダイアナは渾身お力を込め腕をクロスすると、エイリースを弾き飛ばす。 起き上がったエイリースは、彼らにはお前の保護など受ける資格はないんだ!と叫びながら、右手に集めた雷光を槍のように集めて投げつけて来る。

それは資格の問題ではない!それはあなたの信念の問題だと言いながらエイリースに歩み寄るダイアナの腕輪はエネルギーに満ちていた。

私は愛を信じる…とダイアナが言うと、なら、私がお前を殺す!と兜が脱げたエイリースが叫び、両腕に雷光を集めると、その全てをダイアナにぶつけて来る。

しかし、雷光は、腕をクロスさせたダイアナの腕輪に蓄積され、そのままダイアナのパワーとなる。

さよなら兄さん…と呟いたダイアナは空中高く飛び上がり、全身を輝かせて強力な雷光を地上で見上げていたエイリースに浴びせかける。

夜明けの太陽を背景に地上にダイアナが降り立つと、瓦礫の下からサミオやチャーリー、大将らが出て来る。

一瞬微笑んだダイアナだったが、その笑顔はすぐに消え去る。 英国の大衆たちは勝利に喜び、イギリスに帰還し平服に戻ったダイアナは、エタと共に普段の姿に戻ったサミオ、チャーリー、大将らと合流する。

そしてダイアナは、壁に貼らせていた多数の戦没者の遺影の中からスティーブが飛行機の脇で立っている写真を見つける。

その遺影にそっと右手を重ねるダイアナは写真のスティーブに微笑みかける。

(回想明けの現在)(スティーブと一緒に写った記念写真を前に)私は一時世界を救いたかった…(とダイアナの独白)

戦争を終え、人類を平和に導くために…

しかし私は彼らの心の中に生きている闇を知るようになる。

そして分かった、彼ら個々の内部にはいつも両面が存在すると言うことを…

それぞれの選択が自らを形作る…

英雄にでもそれをなくすことは出来ないことを… (ダイアナは、スティーブが遺した懐中時計を手にじっと見つめる。)

もう私は知っている、愛だけが真に世の中を救えると言うことを…

だから私は止まる。 私は戦いながら与える、私が知っている世界が存在できるように…(とノートパソコンを打って行く)

今はこれが私の指名だ…、永遠に… 建物の屋上から、ワンダーウーマンの姿になったダイアナが空中に飛び出して行く。

オレンジ色に輝くヘスティアの縄が変形する様を背景にエンドロール

島での回想シーンイメージ や戦闘機のシルエットイメージ
 


 

 

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