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パワーレンジャー

日本の東映戦隊ものをベースにしたアメリカ版テレビヒーローの映画化。

1995年にも映画化されたが、今回はメンバーも入れ替え、設定も新しくしてリブートと言った感じになっている。

全体的に明るいタッチだった1995年度版に比べると、シリアスと言うか、真面目な作風になっており、前半は小さな町の5人の問題を抱えた高校生たちがパワーレンジャーになるまでの過程が描かれている。

さらに、敵役リタの設定も大きく変わっており、陽気な魔女と言うよりは暗く嫌な女性になっており、敵役の魅力が大きく損ねている印象がある。

予算をかけている分、CGI技術は格段に進歩しているが、小さな町の周辺の話だけと言うスケール感の小ささは遺憾ともしがたく、エキストラも少ないこともあり、クライマックス部分も大作らしさはあまり感じられない。

おそらく10才以上くらいの人が見る分には青春物の変形としてそれなりに楽しめると思うが、東映の戦隊物などと同じ感覚で幼児が見ると退屈に感じるかもしれない。

全体としては悪くない出来だが、上映時間の長さに比べこじんまりとした作品のような印象がある。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2017年、アメリカ+カナダ映画、ジョン・ゲイティンズ+アシュリー・ミラー脚本、ディーン・イズラエライト監督作品。

「LIONSGATE」会社ロゴ

「SCG films」会社ロゴ

地球 新生代

レッドレンジャーが焼け野が原で倒れている。

起き上がろうとしたレッドレンジャーのすぐ上空を宇宙船が飛び去って行ったので、慌ててレッドレンジャーは地面に突っ伏す。

地面を這いながら前進したレッドレンジャーは、そこに倒れていたイエローレンジャーが元の宇宙人の姿に変身した手を握りしめ、すまない、私のせいだと詫びるが、イエローは息絶えてしまう。

アルファ!私が最後の1人になってしまった。 我々は彼女を止めなければならない。 私のコドニンに隕石を送る、価値のある人だけを求める。 真の男、勇者を探すのだ!と言いながら、エイリアンのゾードン(ブライアン・クランストン)の姿に戻ったレッドレンジャーは自ら持っていた5つの色のメダルを地面に埋めようとする。

そこに、金の杖を持って近づいたのはグリーンレンジャーだった。

ジオ・クリスタルを使えば宇宙を支配することが出来た!とグリーンレンジャーが言うので、それは決して起きないとゾードンが答えると、死ぬが良い、ゾードン!とグリーンレンジャーは言う。

するとゾーダンは、我々は共に死ぬのだ、リタ!と答える。

その時上空から2人の側に燃える隕石が落下して来て、グリーンレンジャーことリタは弾き飛ばされ海に落下し、彼女が持っていた金の杖も分解してしまう。

地面で息絶えたかの見えたゾードンの近くには光る宇宙船が着地していた。

牛の鳴き声と共に扉が開き、牛を牛舎から連れ出すとする2人の若者。

その1人は、この町の高校生でフットボールのスターとして名高いジェイソン・スコット(デイカー・モンゴメリー)だった。

牛が変だ?と気付いたジェイソンは、懐中電灯で牛の腹を照らしてみてメスだと気づく。


その時、パトカーのサイレン音が近づいて来たので、2人は慌てて牛舎を逃げ出し、車で逃亡しようとする。

しかし、横から飛び出して来たトラックを避けようとしてハンドルを切り損ね、路上駐車していた車に激突して横転してしまう。

運転席に座っていたジェイソンの耳に近づいて来るパトカーのサイレンが聞こえる。

タイトル

3週間後 土曜の補習の授業に参加するため、父親の運転する車で高校まで送ってもらったジェイソンは、理解し合えないようだな?とうんざりした顔の父親から、友達をかばって得意顔か?大事なシーズンだった。

アメフトスターへの道を断たれた…と説教されたので、確かに理解し合えないようだと答え、車を降りると補習授業が行われる教室へ向かう。

廊下の水飲み機で水を飲もうとしたジェイソンは、アメフト試合でのジェイソンの活躍を実況するアナウンサーの声が聞こえ、廊下に飾られていたトロフィーや11番の背番号の自分のユニフォームを見やる。

その時、背後から近づいて来たのは、同じく補習を受けるキンバリー・ハート(オミ・スコット)だった。

クラスに入ると、机の上に色鉛筆を並べていたアフリカ系のビリー・クランストン(RJ・サイラー)が、金髪青年コルトからからかわれているのを目撃する。

キンバリーもそれに気付いていた。

ビリーの鉛筆をへし折っていたコルトを押しやったジェイソンは、目障りだ!お前は5歳児か?と注意する。

それを愉快そうに見ていたのはアジア系のザック(ルディ・リン)。

コルトが飛びかかろうとして来たのでビンタをしたジェイソンは、お互いずっとこの町で住まなくてはならない、町に近づくな!彼にもだ!とビリーを指して注意する。

その時、スマホに「今すぐトイレに」と書かれたメールが入ったので、トイレに行ってみると、そこにリア部の女子2人が待っており、土曜の部活も休んで補習ね、タイと別れたの?と嫌みを言って来る。

そしてボーイフレンドと一緒に写っていた写真を目の前でハサミで切られてしまう。

2人のチームメイトが去った後、鏡の前に1人残ったキンバリーは、自ら長かった髪をハサミで切ってしまう。

クラスに戻って来たキンバリーの髪を見た補習仲間たちは驚く。

補習が終わって学校を出ようとしたジェイソンにビリーが近づいて来て、さっきの礼を言うと、ちょっと付き合わないか?ボクはビリー・クランストンと自己紹介する。

しかしジェイソンは保安官事務所まで行かなければいけないんだと断ろうとするが、手伝って欲しいとビリーは粘る。

7時前には戻らないと…とジェイソンが右足につけられたGPS装置を見せて説明すると、道具も持って来ているとビリーはしつこく誘う。

自宅に帰ったジェイソンは、隣の部屋から聞こえて来る両親の言い争いの内容が自分のことだと気づく。

息子の気持を考えてと頼む母親に、あいつは将来を棒に振ったんだと怒る父親の声。

いたたまれなくなったジェイソンは、自転車に乗ってビリーの自宅に向かう。

玄関を開けたビリーの母親は、目の前にいるのが町で有名なジェイソン・スコットだと知り驚く。

ビリーの部屋に行くと、発明狂らしきビリーから、父さんと見つけたんだ。

父さんが亡くなって今日は7年4ヶ月と2日目だ。父さんと古い物を探していたと思い出話を聞かされながら、ファラデーケージと言うものをジェイソンは右足に設置される。

やがて、ジェイソンの右足につけられていたGPS装置は解除され、パソコン表示には偽装されたポイントが表示されていることに気付く。

自由の身になったと知ったジェイソンはビリーの車で山に向かうが、そこには「立入禁止」の立て札が建っていたので先に進むのをためらうが、ビリーは進めだ!と張り切る。

ビリーは、自分は自閉症なのでユーモアや皮肉が分からないと打ち明けながら、何か道具の入った箱を崖の側までジェイソンに運ばせる。

ジェイソンは箱を置くと、じゃあなと言い残しさっさとその場を立ち去る。

その近くにいたザックは、又来たな、クレイジー・ガール…、何者だ?と呟きながら、フードの上からヘッドホンをして反対側の崖に1人佇んでいるトリニー(水樹奈々)の姿を見ていた。

一方、日が暮れかけた山を1人歩いて帰りかけていたジェイソンは、キンバリーが服を脱いで湖に飛び込んだのを目撃したと思ったので、まさか!キンバリー!と湖の畔に駆けつけ水の中を探そうとする。

すると、横の林の中から、どんな感じ?知らない人を名を呼ぶなんて?と言いながら、当のキンバリーが出て来たので、知らない訳じゃない、タイの元カノだとジェイソンは答える。

その頃、1人になったビリーは、箱の中からダイナマイトを取り出すと崖に埋め込んでいた。 ここで何を?とキンバリーから聞かれたジェイソンは、ビリー・クランストンとね…と言い訳すると、私の家は山の向こうなの、気分転換に来たのよとキンバリーが説明したので、俺も…、町の目も冷たいとごまかす。

するとキンバリーは、こんな町出た方が良いのにと同情して来たので、行こうとジェイソンが誘うと、無理よとキンバリーは拒む。

バンがあるんだと言うと、誘拐みたいとキンバリーは冗談で返して来る。

その時、ビリーはダイナマイトの起爆スイッチを押すが何も起こらなかったので、もう一度確認しようとしたとき、爆発が起きる。

その音に気付いたジェイソンとキンバリーが崖の所にいたビリーの元へ戻り、何してる!と聞くと、調査だとビリーは答える。

音に気付いたザックも崖の上に姿を見せ、逮捕されたいの?と言いながらトリニーもやって来るが、その時崖が崩落し、ザックはビリーたちの場所に滑り落ちて来る。

ビリーは崖の下から現れた結晶体のような物を見つけ、何だこれは?と驚く。

それを削ってみたビリーは、父さんは正しかったんだと喜ぶ。

その時、赤い結晶のメダルのような物がジェイソンの足下に転がって来たので、何だ?と拾い上げる。

すると、聞こえた?守衛だ!ビリー、急げ!と仲間たちが忠告したので、ジェイソンはビリーとバンに戻り、その場から逃走し始める。

守衛の乗った車が追って来る中、ドアを開けて女の子2人を拾い上げるが、もう1人は?とザックを探す。

ザックは車の屋根の上に飛び降りて来て何とか5人は車で山から降りかける。

しかし、ちょうど走って来た列車に気付くが、それを何とか突っ切ろうとしたとき、列車にぶつかりバンは吹き飛ばされてしまう。

雨が降って来た中、沖で漁をしていた漁船が網を引き上げると、魚と一緒に何か人間のミイラのような物が入っていたので漁師たちは驚く。

ジェイソンは、自宅のベッドで目覚めたことに気付く。

右足のギプスも取れていたが、もう普通に歩ける状態だった。

しかし、夕べ山で見つけた赤い宝石のメダルは持っていたので夢を見ていたのではないことは確かだった。

釈然としないまま、洗面台で蛇口をひねり水を出して飲んだジェイソンだったが、口の中の傷でしみたのか水を吐き出し、忌々しそうに洗面台を叩くともろくも洗面台は壊れてしまう。

同じ頃、キンバリーもビリーも自宅で目覚め、不思議な気分になっていた。

ビリーは、自室の棚の扉を開けようとすると紙のように扉が引きちぎれてしまったので慌てる。

キンバリーも持っていたスマホを読んでいるうちについ力が入り、スマホを握りつぶしてしまう。

学校に来てロッカーの所に来たビリーを待ち受けていた金髪少年コルトが、今日は用心棒は?と言いながら頭突きをかまして来るが、自分の方が気絶してしまう。

それを見ていたクラスメイトたちは、ビリーがコルトをのしやがった!と驚く。

昼休み、食堂でキンバリーを呼んだジェイソンは、変だよな?列車にぶつかったはずなのに家で寝ていた。ビリーを探そうと声をかける。

ビリーは、コルトを倒したヒーローとして仲間たちから褒められていたが、それを見つけたジェイソンが呼び寄せ、何かが起きている。

いつもの俺たちじゃない、あの金鉱のせいだと話しながら、自分たちが持って来た宝石のメダルを食堂の受け取り台の上に置いて打ち明けていたが、その時、その台が加熱し、他の生徒が受け取ろうとしていた食事が沸騰して爆発したのを見て驚く。

ジェイソンは金鉱へ行こうとキンバリーとビリーに声をかけ、食堂を後にする。

港に着いた漁船に呼ばれた保安官が、冷凍庫の中に保存してあると言う謎のミイラを見に来る。

金鉱に着いたジェイソンらは、ザックも来ていることに気付き、ザックはもう1人も1時間前に来ていると言う。

遠くの崖にいたトリニーが、スパイダーマンのように崖をするするとよじ上るのが見えたので、自分たちも崖をよじ上り、トリニーに近づくと、話そうよとキンバリーが声をかける。

すると、トリニーは向こうの崖にジャンプして逃げてしまう。

そのジャンプ力に驚きながらも、自分も同じように崖を飛び越えてみたザックがトリニーの足を掴み、捕まえたよ!と声をかけて来たので、ジェイソンとキンバリーも同じように崖から大ジャンプをして向こう側に飛び移るが、ビリーだけは怖がってなかなか飛ぼうとしない。

そんなビリーにジェイソンたちが飛ぶように促すと、思い切ってジャンプしてみたビリーの身体も何とか向こうの崖にかろうじてたどり着くが、喜んだのもつかの間、足を滑らせ崖の端から落下してしまう。

驚いたジェイソンが、俺たち、殺した?と仲間に聞き、ビリー!と下に向かって呼びかけると、下の方から、みんなも来いよ、水は気持良い!と言うビリーの声が聞こえて来たので安堵する。

それを聞いたジェイソンとザックも下の湖に飛び降りるが、トリニーは興味なさそうに立ち去りかけたので、ねえ水をもらえる?と呼び止めたキンバリーは、トリニーが水筒を差し出して来ると、ごめんねと言いながら抱きつき、一緒に崖から飛び降りる。

洞窟の下の湖に浮かんだ5人は、自分たちの周辺の水が5色に光っていることに気付く。

ビリーの周囲は青で、ザックの周囲は黒だったので、ブラック?君じゃない!とビリーは文句を言う。

次の瞬間、ビリーは、下に何かある、行ってみようと言い出し、自ら水の中に潜ったので他の4人も後に続く。

すると、水中に水の壁のような物があるのでその中に右手を差し込んでみたビリーは、その先が空間であることに気付く。

他の4人も同じように水の壁を潜ると、巨大な室内のような場所に落下する。

ここは?普通じゃない…、ますます面白い、感じた?何かあるぞなどとめいめい口にするが、キンバリーが周辺の岩を触ってみると振動していると気づく。

数百万年経っているぞ…と気付いたビリーたちだったが、その時、ジェイソンの赤いメダルが光り出したので、何だろう?と不思議がる。

奥へ進んでみると、そこは宇宙船の中のようだった。

エイリアンか?とジェイソンが呟くと、ジェイソン、本当に宇宙船なのかな?とビリーが聞いて来る。

そんな中、トリニーだけは帰ろうよと言い出すが、その時、宇宙船内部が動き出したので、異変を察知した5人はそれぞれ個室のような場所に隠れようとする。

しかし1人逃げ後れたトリニーが何者かに足を引っ張られて行くのが見えたので、ジェイソンは飛び出し、本当だ!と喜んでいた小さなロボットアルファ5(声-ビル・ヘイダー)を見て、殺すぞ!と脅すが、アルファは、どうやって?と聞き返し、ずっと待ってた!5人揃った!などと喜ぶ。

前へ進めとアルファが5人に命じたので、隙があったら逃げ出そうと互いに打ち合わせながら言う事を聞き、中央でオレンジの炎が輝いている周囲に5つの台がある大きな部屋にやって来る。

ロボットは、良し、その台に立って!と命じると、自分をアルファ5AC型ロボだと自己紹介し、言葉も理解できることを明かす。

みんな尻込みをしている中、ビリーがまず大の上に立ち、続いてザックも台に乗る。

5人が全員台に乗ると、アルファが、やった!作動した!と喜ぶ。 壁の部分に巨大なゾードンの顔が出現し、ここはどこだ?と聞くので、アルファが、宇宙船の中です、あなたをマトリックスの中に封印しました。パワーコインが作動しました!と答える。

するとゾードンはレンジャーたちは?と問いかけるが、その時、5人は打ち合わせ通り部屋から逃げようとしていた。

そんな5人にアルファは、みんな!ゾードン様だと呼び止め、彼らはあなたを知らないと壁のゾードンに伝える。

ゾードンは、宇宙の運命をこんな子供たちに頼むのか?と驚いたようで、コインを見せろ!と命じる。

君たちはティーンのパワーレンジャーだとゾードンが言うので、質問!パワーレンジャー?これって歴史?命を守るチームね?とビリーがゾードンに問いかける。

すると、良く出来たぞ、ビリーとアルファが褒める。 650万年前、ゾードン様がやって来た。

君たちはクリスタルと地球を守る!と聞かされた5人は、冗談でしょう?とあっけにとられる。

次の瞬間、ジェイソンはまた家に戻っていた。

外に出てみるとそこに、蘇れ!ゴールダー!と叫んでいるリタ・レパルサ(エリザベス・バンクス)がおり、人間が石化した姿で並んでいる光景が見える。

気がつくと5人は元の宇宙船の中にいた。 何故悪夢を見せる?とジェイソンがゴールダーに問いかけると、悪夢ではない、未来だ!リタ・レパルサにクリスタルを奪われれば世界を支配され、地球は滅びるとアルファが説明したので、敵はいつ来るの?と聞くと、もう来ている、8ヶ月前に…とアルファは言う。

他の4人が宇宙船から去ろうとし、ジェイソンも最後に帰ろうとすると、君はリーダーだとゾードンが話しかけて来る。

リタはレンジャーだった…、だが裏切った。

道を裏切って、今では1人のじゃ悪となっている。

あの女がクリスタルを見つけるぞ!仲間たちに伝えろと声をかけて来る。

宇宙船の外に出たジェイソンは、他の4人がそこで待っていたことを知る。

ようやく、ディディ・トリニーが初めて自分の名を明かす。

全くの他人がコインで繋がっていて、あの時、金鉱に一緒にいたとジェイソンが話すと、俺たちスパイダーマンだろう?とビリーが真面目に聞くが、スーパーヒーローじゃないとザックが言い聞かせる。

だが起きていることは原因がある。

船に戻ろう、俺はアスの4時ここに来るとジェイソンは言い、全員、上に広がる湖底に飛び込んで行く。

帰宅したトリニーに夕食時、母親が、どこにいたの?友達いるの?と詰問して来る。

父も、今日は何をしていたのか話しなさいと言うので、みんなで宇宙船を発見したわ。私、スーパーヒーローよとトリニーが打ち明けると、母はからかわれたと思い、尿検査を勧める。

ジェイソンは翌朝、自分が大破させた車を修理するよう父親から説教されていたが、その時、保安官のパトカーがやって来て、あんたの船で酷い事件が起こったと父に報告する。

漁船に入った保安官が惨殺死体が発見されたのだった。

ぼろぼろの状態で蘇ったリタは、金が必要なの、ゴールダーを蘇らせるために!ジオ・クリスタルで宇宙を作るのなどと夜の町中で呟いていたが、それに気付いてからかって来たホームレスに襲いかかる。

その日の4時、ジェイソンだけではなく、他の4人も金鉱の山に集結していた。

宇宙船のコクピットで待っていたアルファは、モーフィングスーツを着ろと言うので、ザックが、変身してスーツを着るの?と聞くと、既に君らの身体の中にある。

パワーレンジャーは命を守るチームだと壁面のゾードンは言う。

5人は昨日のように、炎の回りの5つの台にめいめい立つが、何故か変身しない。

5人の中に共鳴しない気持があるらしかった。

スーツがない訓練は苦行だぞとアルファが忠告する。

宇宙船の外に出た5人は、リタの部下の岩石人間のホログラム像を見て甘く見るが、殴り掛かろうとしたザックはあっけなく弾き飛ばされる。

終末が始まる、しっかり訓練しろとアルファは叱る。

トリニーとザックは空手の訓練を始める。 ビリーはアルファ相手に戦い方を覚える。

5人は、昼間は学校に通いながらも、下校時は山の中で訓練を続ける日課を始める。

ジェイソン、キンバリー、ビリーらはすっかり親しくなり、学校の教室内でメモを手裏剣のように渡し合う。

ビリーが中を読むと、バンド組もうよと冗談が書かれてあった。

訓練の場でアルファは、クリスタルの位置情報は失われていると説明するが、それを聞いたビリーは町に戻ると独自に調査を始め、クリスピー・ドーナツの店がクリスタルの位置だと特定する。

店に入ったビリーは、町では漁船でなくなった保安官の葬儀が行われ、ゴールデンキラーの報道を流していたテレビを見る。

ある日、いつものように山に集まった5人に、この崖の向こうに人生を賭ける物がある!地球最強の生物を象っている無限のパワーがある。

変身してスーツを着る必要があるとアルファは伝え、恐竜を象った5体のゾードを披露する。

そして訓練場に戻る中、ザックだけはその場に残り、勝手にゾードの操縦席に乗り込んで操縦しようとすると、ゾードは突然暴走を始める。

待て!ゾードは?とアルファがゾードがいなくなったことに気付くと、暴走したゾードが彼らの背後に迫って来て何とか止まり、操縦席から降り立ったザックが、ごめん…、操縦は無理!と苦笑しながら合流する。

その勝手な行動に怒ったジェイソンが殴りつけると、ザックもむきになり喧嘩が始まるが、止めろって!と止めに入ったビリーは、突然ブルーレンジャーに変身する。

やった!とビリーは喜ぶが、すぐに元の姿に戻ってしまう。

コックピットに戻ると、壁のゾードンが、出て行け!訓練は終わった!全員だ!と叱りつけるように言うので、戸惑ったジェイソンたちは変身に成功したビリーに、もう一度やってみろと頼む。

しかし当のビリーにも変身の仕方は分からなかった。 家へ帰れ!とゾードンは命じる。

しかし外に出たザックは、今夜は山で過ごすと言い出し、トリニーも乗ったと答える。

苛立ったようなゾードンは、彼らでは無理だ、私が助ける。

どうやってここから出られる?とアルファに聞く。 1人コックピットに残っていたジェイソンが、ゾードンなんかでは無理だ。クリスタルを守るんだ!俺たちを嘗めるな!と反発しながらも、失望させて悪かったと詫びる。

ゾードンは、ジェイソン、俺をこの壁から出せ!と呼びかけるが、あんたも怖いんだろう!とジェイソンは言い返す。

その頃、町の宝石店に、薄汚れた姿のリタがやって来て店員にゴールドを見せてと言うので、女店員が指示に従うように見せかけながらショーケースの下の通報ベルのスイッチを押しながら品物を差し出すと、それをその場で食べてしまい、さらに女店員が首から下げていたネックレスまで奪い取る。

するとリタが持っていた黄金の杖が伸びる。

その時、通報を聞きつけた保安官がライフルを持って店にやって来て、動くな!と警告する。 しかしリタが無視したので発砲するが、リタはあっさり弾をよけてしまう。

そして、待たせたわね、美しき僕たち!と良いながら杖を差し出すと、殺して!と命じる。

保安官は嘘だろう!と呆気にとられるが、次の瞬間宝石店は大爆発を起こす。

その頃、ジェイソンたち5人は山で野宿をしていた。

ジェイソンたちは先ほどビリーだけが変身した謎を考えていた。 どうやら全員、他のメンバー達に対する警戒心があり、心が打ち解け合っていないことに気付いたので、1人ずつ自己紹介することにする。

まずはザックが口火を切り、自分はトレーラーハウスに母親と住んでいるが、母親は病気で看病している。怖くて家にいられない…、もしお袋が死んだら一人ぼっちだ。みんなと一緒だと気が休まる…と悩みを打ち明ける。

続いてビリーが、自分はカントリーが好きだ。ずっと父さんと一緒に来ていたのがこの金鉱なんだ。補習を受け曝れられたのは、ロッカーの中に入れていた弁当箱が爆発する事故を起こしたからと明かす。

キンバリーが今夜はパスと言うと、町中が知ってるよとジェイソンが皮肉る。

続いてトリニーが、私って転校生なの…、3年で3つの学校変わったわ。誰かにも興味を惹かれない、男関係とかもと言うので、女関係も?とザックが混ぜっ返す。

内の家族も普通なの、すぐに人にレッテルを貼りたがる。

私にももっと恩なら市区とかもっと良いこと友達になれとか…、そんな親とどう話せと?仲間って戦う間だけの友達として?と今の状況にも馴染めていないことを明かす。

その後、帰宅したトリニーは、深夜、ベッドの上にリタが出現したのに気付く。 知ってる?私…、昔の私みたい…、準備で来ている?新しいレンジャーね?とトリニーをからかうようにリタは空中から話しかける。

もう変身したの?イエローレンジャー? 昔、イエローレンジャーを殺したわ…、最高だった!とリタは言い出す。

私を見て!あなたも見せて!と言うと、リタはグリーンレンジャーのような姿に変身すると、クリスタルはどこ?明日はこの町を破壊するわ。 クリスタルを見つけるのを手伝ってくれるだろう?ディディちゃん…とリタは迫る。

同じ頃、ベッドで寝ていたジェイソンは、窓からいきなりキンバリーが侵入して来たので驚く。

キンバリーは別れたタイと言う青年に、ネットで付き合っていた頃のあられもない写真をアップされたとスマホを見せながら打ち明ける。

問題が発覚し、副校長もそれを信じ込んでしまい絶えられなかった。死にたかった。

本気でこの町から逃げ出すつもりだったと言うので、なりたい自分になれば?とジェイソンは言い聞かす。

その時、2人のスマホが同時に鳴り、トリニーが仲間たちに一斉メールを送って来たことを知る。

トリニーが指定した場所に集まると、リタが私の家に来て殺されかけたとトリニーから教えられる。

そして保安官が死んだ船に来ればと言い残して行ったと言うので、それを聞いたジェイソンは行こう!と声をかける。

しかし、ビリーたちは、マジか?変身できないのに…と尻込みする。

するジェイソンは、彼に聞いた、全部嘘だ。全員失格だ!でも町を壊されたくない。付いて来る者は手を上げろと意見を求める。

すると、4人は全員挙手したので、行くぞ!とジェイソンは呼びかけ、めいめい鉄パイプなど、近くにあった武器になりそうな物を持って手にして港へと向かう。

港では、口をガムテープで塞がれたホームレスの男が椅子に座らせられていたので、変じゃない?と用心しながらその男を助けようと近づくが、次の瞬間、上に潜んでいたリタが出現し、ホームレスの男の上に落下して押しつぶすと、5人を全員を殴りつけ、ロープで桟橋の壁に縛り付ける。

そして、ジェイソンの前に立ったリサは、あなたがリーダー?ハロー!レッド!素敵ね…とからかい、イエローはここへの案内人よとうそぶくと、あなたたちを1人ずつ殺す。

クリスタルはどこ?誰が知ってる?と聞いて来る。
まずは、ザックの前に来たリタは、黄金の杖でザックの身体をいたぶりながら、私のクリスタルは?今白状するか!と責めるが、ザックは答えられない。

その時、隣に縛られていたビリーが、分かった!クリスピードーナツだと白状したので、ありがとう、弱虫!と言いながらロープを解いたので、ビリーはそのまま海に滑り落ちてしまう。

私を殺すのは無理、ダメなチームね…と他の4人を嘲りながら、リタは昔のグリーンレンジャーに近い姿になって消える。

捕縛を解いた4人は急いで海に落ちたビリーを引き上げるが、既にビリーは息絶えていた。

ビリーのポケットに入っていた紙片は「バンド組もうよ」と書かれたジェイソンたちのイタズラ書きだった。

ジェイソンたちは死んだビリーの身体を全員で抱え、山に連れて行くことにする。

「スタンバイミー」の曲が流れる中、気落ちした4人はビリーとともに湖に飛び込み、宇宙船のコックピットにやって来ると、何とかしてくれ!あなたの力で、ゾードン!助けてくれ!とジェイソンは壁のゾードンの顔に向かって頼むが、出来ることはない…、我々は仲間を犠牲にした…とゾードンは答えるだけだった。

悪かった…、すまない、俺のせいだ…と、ジェイソンは自分の技量不足だったことを反省し、ビリーが素晴らしい奴だったと悔やむ。

キンバリーやザックもビリーを惜しむ。 みんなのビリーを思う気持が一つになった時、アルファがグリッドが開きます!と驚きの声を上げる。

さあ、今です!ゾードン様!いますか?壁を抜けた?ゾードン様が壁を抜けるチャンスだったのに…とアルファが残念がっていると、倒れていたビリーが突如息を吹き返す。

怪訝そうに起き上がるビリーの周囲に驚きながらも喜ぶ4人が集まる。

ジェイソン!君が率いるんだ!君のチームだとゾードンが呼びかける。 ビリーと抱き合ったジェイソンは、感謝しますと壁のゾードンに礼を言う。

そして5人はそれぞれオレンジの炎の周囲の台に乗る。

イッツ、モーフィング・タイム! 5人は全員パワーレンジャーに変身する。

金鉱の工事現場にいたパワーシャベルの操縦士は、緑色のリタが1人でやって来たことに驚くが、リタがゴールダー!蘇るのだ!と呼びかけると、地中から金色の魔神が蘇る。

パワーレンジャーが地上へ戻るため、頭上の湖の中に飛び込み山に戻ると、そこには既にリタが放った岩人間たちが待ち構えていた。

パワーレンジャーたちは岩人間と戦い始める中、リタはゴールダーをさらに巨大化していた。

多勢に無勢の戦いを強いられていたパワーレンジャーたちの中、崖を飛び降りたブラックレンジャーは、ゾードに乗って再びみんなの前に現れる。

ゾードの登場で岩人間を蹴散らしたレンジャーたちは、自分たちの町が巨大なゴールダーに破壊されている様子を発見する。

まだ店を見つけてない! ザック!店を守れ!俺たちはゴールダーを倒す!と、先にゾードに乗り込んでいたブラックレンジャーにジェイソンが声をかけ、自分たちのゾードに乗って町へ向かう。

ピンクレンジャーが、翼竜型ゾードから機銃掃射する。

それに気付いたリタは、キュートだわ!コスチュームと恐竜メカを見つけた!と愉快そうに言いながら、金の杖で地面を斬り割いて行く。

町に停めていたチア部の女性2人の車のボンネットにガレキッが落ちたのを空から目撃したピンクレンジャーは、愉快そうにざまー見ろ!と吐き捨てる。

クリスピードーナツの店を見つけて中に入ったリタは、クリスタルだわ!と感激しながら、店のドーナツを食う。

そんな中、保安官のジェイソンの父親はパトカーの無線で、ジェイソンどこだ!父さんは町だ!と呼びかけていた。

その直後、パトカーは瓦礫にぶつかり横転、レッドレンジャーはそれに気付いてパトカーに近づき、ドアを開くが、レッドレンジャーが自分の息子と気づかない父親は、反対側のドアを開いて逃げ出そうとする。

レッドレンジャーは、サイ!俺を見ろ、手を掴むんだ!と話しかけ、その言葉に何かを感じた父親はレッドレンジャーの手を掴んでパトカーから脱出する。

リタはゴールダーに、クリスピードーナツの店の前の地面を掘らせる。

ピンクレンジャーは翼竜型ゾードでブルーレンジャーが乗っていたゾードを掴んで空中に飛び出し、ブルーのゾードをゴールダーに突っ込ませる。

ゴールダーとリタは倒れ、魔力が消えたのか岩人間たちも一斉に崩れ去る。

それを見たレッドは、勝ったのか?と一瞬喜びかけるが、クリスタルを感じると言いながらリタが立ち上がると、復活した!とレッドは驚く。

ゴールダーが掘った穴のそこにクリスタルが見える。 食い止めるぞ!とレッドは叫ぶが、リタも、捻り潰して!とゴールダーに命じる。

パワーレンジャーたちのゾードが一斉に銃撃をゴールダーに浴びせる。

レッドゾードやピンク沿いドがゴールダーに挑みかかると、穴に落とすのよ!とリタが叫ぶ。

各ゾードはオーバーヒート状態になって来ており、操縦者たちは苦しんでいた。

ブルーレンジャーは、覚悟は出来ている、食い止めるぞ!と決死の攻撃態勢に入る。

そんなブルーにしっかりして!とイエローレンジャーが声をかける。

ピンクはレッドに操縦席から手を振ってみせ、友達で良かった!と呟くと、繋がって!と叫ぶ。

クリスタルを!と地上のリタが叫ぶ。

ゾードたちが落ちた穴の中から噴火したように黒煙が立ちこめ、その中から巨大な手が出現する。

合体した!ママゾードだ!かっこわるいな…、メガゾードだ!とブルーが叫ぶ。

リタはゴールダーの手のひらに乗って胸の位置にまで持ち上がると、自らゴールダーと合体する。

メガゾードはそんなゴールダーに近づこうとするが、歩き方の要領が掴めず倒れてしまう。

連携しろ!とレッドが指示を出し、練習を思い出すんだ!交わして、押さえて投げる!と訓練中アルファから教わったやり方でゴールダーを倒す。

良し!腕を背中に!剣を取れ!とレッドが命じると、メガゾードは背中の二本の刃を抜き、倒れていたゴールダーの胸に突き刺す。

分離したリタは、私を見て!勝ったと思ってる?クリスタルを狙うのは私だけじゃない!と言いながらメガゾードに飛びかかって来たのでメガゾードの右手で払いのける。

やったわ!とピンクが叫ぶ。 宇宙まで飛ばされたリタは宇宙空間で凍り付いて漂う。

町民が恐る恐るメガゾードの足下に集まって来たので、有名になったか?校長先生じゃないか!とブルーは喜ぶ。

町民たちは一斉にスマホを取り出しメガゾードの写真を撮り始める。

その後、5人はまた元の生活に戻っていた。 トリニーの弟2人は町に出現した5人のパワーレンジャーの話に夢中で、ブルーになりたい!などと言っていたので、イエローはどう?などと冗談で勧めてみる。

キンバリーは、ハサミで切られたボーイフレンドの写真を繋いでみて、鏡の前で微笑みながら見る。

ザックは、ベッドに上半身を起こした母親とチェスをしながら、町に出現した5人の戦士の話を聞かされる。

使命を果たした君たちは、もういつでもヒーローになれる!とゾードンは満足げに告げる。

エンドロール 教室では、教師が、新しい仲間が増えたと紹介していた。

トミー・オリバー!と名を読み上げるが、その席には誰も座っておらず、ただグリーンの服が椅子にかけてあるだけだった。

その時、ロッカーが突然爆発し、僕のせいです!とビリーが弁解する。
 


 

 

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