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ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

ティム・バートン作品からはしばらく遠ざかっていたが、久々に見てみたら相変わらず作品の完成度が高く、まだこんなに力があったのかとその才能に驚かされた。

一見、超能力を持った子供たちとモンスターの戦いとか、時間が絶えず繰り返されている閉じた世界といった、いかにもバートン好みのファンタジー設定ながら、グロテスクな玩具同士の戦いとか、ハリーハウゼンを連想させる骸骨軍団の戦いなど、随所にグロテスク趣味も健在で、展開もなかなか面白く最後まで飽きさせない。

VFXも進化しており、透明少年や透明なホローの表現、水中のシーンなど、驚異的なビジュアルをさらっと見せている所が凄いと言わざるをえない。

蜂を腹の中に飼っている少年が、いつも顔に蜂をたからせているなどと言った描写なども、良く考えると凄いテクニックが使われているのだろうが、それを観客に気付かせない辺りが憎い。

サミュエル・L・ジャクソンが又出ているし、長らく「007シリーズ」のM役で知られていたジュディ・デンチも顔を出している。

傑作ファンタジーの1本だと思う。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2016年、アメリカ映画、ランサム・リグズ原作、ジェーン・ゴールドマン脚本、ティム・バートン監督作品。

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「ようこそフロリダへ」の立て看板

時が過ぎると砂浜の足跡も消えて、同じ事の繰り返し…

僕には退屈だった…

ジェイク(エイサ・バターフィールド)はスーパーでバイトしていたが、知り合いのガールフレンドが成人用おむつを連れて来た知人に渡すと、その知人は陳列していたおむつにそれを投げ返したので、陳列が崩れてしまう。

その時、ジェイク、電話よ!と店の女性が教えに来る。

なぜあなたが介護に行くの?と、車でエイブの元へジェイクを乗せて行くが聞く。

父は仕事だから…と答えたジェイクは、ちょっとおじいちゃんに電話してみると言い、スマホを取り出す。

ジェイクは電話に出たエイブに、薬飲んだ?と聞くが、祖父エイブ(テレンス・スタンプ)は銃の保管庫の鍵が見当たらないと言うので、父さんが預かっているんだとジェイクが教えると、銃なしで奴らと戦えと?とエイブは窓の外を気にしながら言う。

エイブの家に近づいた時、突如、暗い路上に立っている目の白い黒人が立っていたので、慌ててハンドルを切る。

エイブの家に着いたジェイクはドアを開けようとするが鍵がかかっているので、持って来た鍵で開けて中に入ってみると、部屋の中が荒らされており、エイブの姿は見えなかった。

シェリー!と呼びかけ、部屋の中が荒らされている!と教えると、シェリーは車の中に銃が置いてある!と取りに戻る。

裏手の林の方へ向かうと、電気が点いたままの懐中電灯が落ちていたので拾い上げ、恐る恐る林の中に足を踏み入れると、そこにうつぶせに倒れていたエイブを発見する。

右手にはフォークが握られていた。

仰向けにしてみるとエイブの両目はなくなっていた。

しかし、まだ息はあり、早くここから離れて!島へ行くんだ、エマーソンを見つけろ! ループを探し出すんだ。

1943年9月3日… 鳥が全て説明する。

お前は守れるか? もっと早く話すべきだった…と言い残し、エイブは息絶えてしまう。

その時、ジェイクは、駆けつけて来たシェリーの背後、霧深い林の奥から何か巨大なものが接近して来るのに気付き、シェリー!後ろ!と呼びかける。

シェリーは振り向き、数発発砲するか、そこには何もいなかった。

一ヶ月後、ジェイクは精神科の女医ゴラン先生(アリソン・ジャネイ)に、でも何もいなかった…と当夜の出来事を話していた。

ゴラン先生は、一ヶ月で良く回復したわと慰め、モンスターと言うのはきっと、意識化でこれまで見た映画やおとぎ話が影響したのかも…と説明する。

警察の話では、おじいさんの死因は心臓発作で、野犬に目玉を食べられたんだろうって…、フォークについていた血も動物のDNAだったって…とジェイクはその後のことを打ち明ける。

(回想)ジェイクは幼少期からエイブに不思議な話を良く聞かされていた。

しかし、父フランク(クリス・オダウド)は、そんなエイブを煙たがっていたようで、全く相手にせず、帰宅しても自分で勝手にTVなどを見ていた。 エイブは幼いジェイクを寝室に連れて行き、話の続きをしてくれた。

昔々、ある所に児童保護施設があって、そこの校長はミス・ぺレグリンと言って、とても賢い…とエイブが話すと、何度も聞いて覚えているジェイクは、鳥に変身するんだよねと答える。

大人10人分のブロンウィン、身体の中に蜂を飼っているヒュー、いつも鉛の靴を履いており、それを脱ぐと空中に浮かぶエマ…、色々不思議な子供たちのことをジェイクは、古い写真を見せられながらエイブから聞かされていた。

どうして島に渡ったの?と幼いジェイクが聞くと、モンスターから逃げるためさ。

ポーランドは危険になったんだとエイブは言う。

身体が透明なミラードの話を小学校で披露したジェイクは、級友たちから笑われてしまう。

その後、エイブに、父さんははあんな写真はインチキだって、施設やモンスターなんていないんでしょう?ポーランドにモンスターなどいなかった。

島に送られた人たちは違う人たちだったって…とジェイクが反論すると、もうこの話は止そうと言い、エイブは優しくジェイクを抱きしめる。

夜、ベッドの中で目覚めたジェイクは、5年もあくせく働いていて、1日の休むこともケチる父フランクに文句を言っている母親の言葉を聞く。

エイブの家の片付けを手伝っていたジェイクは、フランクがエイブの遺品などに興味がないようだったので不思議がると、お前に取っては良い祖父だったかもしれないが、お手に取っては良い父ではなかった…、親父はお前とスージーだけは良く可愛がっていた…と打ち明ける。

久々に自宅に戻ると、大勢の知人たちを招いてパーティーをやっていたので、うっとうしく感じたジェイクは自分の部屋に閉じこもる。

すると、スージーおばさんが入って来て、おじいちゃんからよ、遺品の中にあったの…と言いながら、包みを渡して来る。

紙を剥がしてみると、中にあったのは「エマーソン選集 ジェイクとこれから見つける世界」と書かれた本だった。

そのページの間には「ケルン島」など何枚かの写真が挟まれていた。

両親と精神科医のゴラン先生に会いに行ったジェイクはこの島に行きたいと申し出る。

母親(キム・ディケンズ)は連れて行けないと言うので、ジェイクは父さんと行く、母さんは息抜きになるでしょう?と言う。

話を聞いたゴラン先生は、作り話と現実を区別するための前進のきっかけになりますと旅行に賛成する。

かくしてジェイクは、父フランクとともにケルン島へ渡る。

島は92人しか住んでおらず、ホテルは1つ。

1915年、オーガスタ号と言う客船が近くで撃沈されたことで知られているらしかった。

船の上をハヤブサ(ぺレグリン)が飛んでいたのでフランクが親父は変身すると言ってたと教えると、所長かも…と喜んだジェイクはハヤブサに向かって手を振り、僕はエイブ・ポートマンの孫だ!と挨拶するが、父親の目線に気付き、冗談だよと答える。

島に着き、予約していたホテルに入った2人だったが、客も店の主人も見当たらない。

ジェイクは壁に飾られていた古い新聞に「豪華客船 撃沈さる」と書かれた記事を見つける。

そこに、車いすに乗ったサングラスの老人を押した宿の主人らしき人物が出て来て、オギー叔父に小便させていたんだと言いながら、その手で父と握手する。 ジェイクはフランクに、施設を見たい。

僕1人で行くと申し出ると、母さんが怒るぞと不機嫌になったフランクだったが、ホテルの外でたむろしていた若者たちに、息子を島の反対側に連れて行ってくれないか?と頼むが、誰も返事をしない。

それで中の1人に金を渡すと2人の若者が立ち上がり、ジェイクと一緒に出かけることになる。

ワームとビズニスと言う2人の青年は、俺たちはラッパーだなどと言い、冗談のようなラップを聴かせるので、ジェイクは適当に褒めておく。

やがて、近道した方が良くないか?などと2人は言い始め、ジェイクを1人で道から外れた小川の方へ向かわせる。

ジェイクは川を越えた所で泥沼に片足を踏み込んだりするが、道に残ったワームたちはそれを愉快そうに見ていた。

その方角で林を抜けると、そこに児童保護施設の残骸があった。

無惨にも崩れかけた廃墟だった。

ホテルに戻って来て、施設に何があったのかと車いすのオギーに聞くと、1943年9月3日にドイツ機の爆撃を受けた。

みんな死んだよ…とサングラスをかけたオギーは言う。

その話を聞いたフランクは、自分が入隊したのに、全員死んだなどと孫に教えたくなかったのだろう。

ゴラン先生にちゃんと説明しなさいと部屋でパソコン操作をしながら無関心そうに言う。

翌日、ジェイクは、昨日の2人とまた出かけて良い?誘われたんだと嘘を言い1人施設に出かけて行く。

廃墟の中に入ってみたジェイクは、床に落ちていた古い写真立てや2時45分で止まった古い時計などを見つける。

階段を登り二階に上がると、窓際に女性の姿を見つけ、エイブ?と話しかけて来たので、肝をつぶしたジェイクは下に駆け下りる。

すると、二階部分を歩く巨大な足音が響いて来る。

逃げ出そうとしたジェイクは転んでしまうが、白いソックスの女の子に自分が運ばれていることに気付く。

やがて少女はジェイクを地面に投げ落とすが、岩場の所にいる子供たちの姿を見たジェイクは、エマだね? 君はホレース(ヘイデン・キーラー=ストーン)、君はブロンウィン(ピクシー・デイヴィス)、君はミラードだろう?君たちは死んでいるはずだろ?と話しかける。

すると子供たちは、生きてるよと言うので、じゃあ、僕が死んだのか?とジェイクが戸惑うと、いいえと言う。

さっきエイブって呼んだよね?何故?とエマに聞くと、似てたからとエマ(エラ・パーネル)は答える。

何してるの?と聞くと、ループに入る前の再確認だとエマは言う。

そして、来てよ、ミス・ペレグリンが待ってる。船で見たと言ってたとなどと言うので、急に怖くなったジェイクはその場を逃げ出し、ホテルに戻る。

すると、1階には大勢の客が酒を飲んでおり、その連中がジェイクを睨み、何しに来た?と言うので、ホテルに泊まっている客だと説明すると、ここがホテルに見えるか?と怪しんで来たので、ちゃんと部屋の鍵もあるよ、経営者は?とジェイクが取り出すと、その鍵を取り上げた男が俺が経営者だ!と睨んで来る。

アメリカ人か?スパイだな?と客たちが騒ぎ出したので、何でって?旅行者だとジェイクが説明しようとする。

その時突然、客たちのテーブルに置いてあった皿やビールのジョッキがあちこちに飛び始め、客たちがパニックになる。

唖然とするジェイクに、逃げて!と入り口から呼びかけたオリーブ(ローレン・マクロスティ)は、パブの入り口を触り、火を点ける。

その時、上空をドイツの戦闘機が飛んで行くのが見えた。

外に飛び出すと、乗って!と馬車の手綱を持ったエマが呼びかけて来たので、オリーブと一緒に荷台に飛び乗ったジェイクは、驚いた!君たち本物だ!と感激し、僕も超能力があったらしい、皿が飛び回ったんだ!と興奮気味に話す。

するとエマが、ミラード?と荷台に呼びかけ服をかぶせたので、透明化したミラードが裸でずっとやっていたことをジェイクは気付く。

1943年に爆破されたって本当?とジェイクが聞くと、9月3日にね、ループの中はずっと同じなのとエマが教える。

施設の場所にやって来ると、何と廃墟だった児童保護施設がきれいなまま立っているではないか。

その入り口にはパイプをくゆらせるミス・ペレグリン(エヴァ・グリーン)が立っており、やって来たジェイクと握手する。

ペレグリンはエマに、パブの主人が警察を連れて来るなんて事はない?と案ずるように聞いて来たので、エマは、オリーブが火を点けたかも…と答える。

ペレグリンはジェイクに、前にエイブから届いた写真を見たわ、まだ幼かったけど…と言い、どうして僕がここに来る時間が分かったんですか?と聞かれると、あなた体重は50kgね?と確認すると、あのパブまでにかかる時間は18分ねと懐中時計を取り出したパレグリンは言い、あのパブまでは1.3kmあるので、帰りは体重50kgのあなたが馬車に乗ったとして計算すると、帰り着く時間は4時13分と分かったのと頭の良い所を披露する。

台所では、オリーブが夜間に両手を当ててお湯を沸かしていた。 手を離すと、やかんの側面に手形の赤く熱した部分が残っていた。

オリーブは隣の部屋を通り過ぎた青年に気づき、イーノック!と呼びかけるが、イーノック(フィンレー・マクミラン)は、茶会の邪魔はしないと言い残し、ジェイクに挨拶もせず奥へ消えたので、オリーブがその後を追う。

エイブの死は残念だったわねとペレグリンが言うので、知ってたんですか?とジェイクが驚くと、孫が行くって連絡ないからねと言う。

祖父があなたを捜せ、全て説明してくれると…とジェイクが打ち明けると、ペレグリンは、私たち異能者なのと答える。

その時、フィオナがペレグリンに、夕食に使う人参は何本?と聞いて来たので、ペレグリンは1本で十分よと答え、先祖から劣性遺伝なの…とジェイクに話の続きをする。

迫害された歴史があるので隠れて生きて来た。 私はインブリンと呼ばれ、鳥に化ける。

時間も戻せるの。安全な場所をと時間を、永遠に同じ時に止まれる…とペレグリンは言う。

その間、フィオナは、庭先の人参に力を与え、急成長させると巨大になった人参を抜いて施設の中に運び込んでいた。

誰も年を取らない。私たちは自分のループを守ると説明したペレグリンは、人形の取り合いをしていた双子の人形を取り上げ、真ん中らまっ二つにしてそれぞれを2人に渡す。

クレアを紹介してもらったジェイクは、少年2人がサッカーをして遊んでいるのを見る。

ミラードは、口から蜂を吐き出し、恐竜型に剪定された庭木の口の中にボールを入れる。

ホレースがジェイクと握手する。

エマは、イーノックはジェイクに焼きもちを焼いているのよとジェイクを慰めに来るが、その直後、警察が来たとぺレグリンに少女が知らせに来たので、ジェイクは、叱らないで、ボクのためだとエマを弁護する。

それを聞いたエマは、ありがとう、勇敢ね、手伝ってくれない?イーノックは機嫌が悪いの、独占欲が強いのとジェイクを大木の下に誘う。

エマが木の下で待っていると、上からリスが落ちて来たので、エマはそれを手のひらで受け止め、私の身体にロープを巻いてとジェイクに頼む。

ジェイクがエマの胴体にロープを結びつけると、エマは鉛の靴を脱ぎながら、しっかり持っててとジェイクに頼み、そのまま空中に浮き上がると、手に持ったリスを巣に返してやる。

ジェイクがロープを引き寄せてエマを下に降ろすと、エイブは昔、この役目だったとエマは言う。

それでジェイクは、話がある…、彼は死んだと告げると、エマは、知っている。

とっくに覚悟していたと言うので、祖父も君たちみたいだったの?と尋ねると、あなたに似ていたとエマは答える。

夕食は5時半からよ、ミスの目には全員8歳なのとエマは言う。

建物の中に入ると、オリーブが、ジェイク、イーノックに会ってと声をかけて来る。

ここに馴染めない?いつものことだ。男としての忠告だ。エマは失恋して恋を封印したとイーノックが机の上に人形を分解しながら言う。

何してる?とジェイクが聞くと、人形を改造していると言い、不気味な合体人形のようなものを机の上に立たすと、その人形は声明をえたように動き出す。

さらにイーノックは、もっと面白くなるぞと言い、もう一つの不気味な蟹のような人形と戦わせ始める。

一見蟹型人形が振りに見えたが、最終的には蟹人形が相手の人形を爪で貫く。

命令通り動かせる。人間も動かせるとイーノックは自慢げに言う。

ジェイクは、エイブの秘密を色々知っていそうなエマにまた会い、祖父はどこへ行った?と聞くと、他のループへ…と言うだけで、答えられない質問もあるのと口を閉ざす。

エマはジェイクの服を着替えさせ、夕食の席に案内する。

開いていた椅子に座ろうとしたジェイクだったが、そこには裸のミラードが座っていたので驚いて立ち上げる。

ミラード、服を着なさい!食事の時に無作法よとペレグリンが注意する。

イーノックが嫉妬しているとフィオナがジェイクに教える。

食事中、ヒューロの口から蜂が飛び出して来るので、帽子をかぶるようパレグリンが注意すると、ヒューロは飛んでいた蜂をみんな吸い込んだ後、養蜂家がかぶる帽子をかぶる。

ぺレグリンが、クレア、食べないの?と聞くと、恥ずかしがっていたクレアは、後頭部にある大きな口で鳥肉を食べ出す。

ジェイク、気味の能力は?とイーノックから聞かれたジェイクだったが、ないと答えると、爺さんも出て行ったとイーノックは嫌みを言うので、気分を害したエマは食事もそこそこに食堂を出て行く。

エイブがここを出た本当の理由は入隊のため。

その後、恋人が出来て結婚し、子供が出来たの…とペレグリンが教えていた時、電話がかかって来たので、立ち上がったペレグリンは、上映の用意してと言い残して廊下の電話を取りに行く。

電話をして来たのはこの時代のエイブだった。

みんな元気?とぺレグリンに聞く。

暖炉に火を入れた部屋で、左目からフィルム上映できるホレースがスクリーンに映写を始める。

ラジオは毎日同じだから飽きたらしいとエマがジェイクに言う。

いつの夢だ?と誰かが聞くと昨晩だと言う。

エマは、あれはインブリンよ…と教えていたが、やがてジェイクとエマが互いに見つめ合っているシーンが出て来たので、子供たちは、ちらちらジェイクとエマの方を振り向きながらその後の展開を待ち受けていたが、もう良いわ、ホレースとペレグリンが制止する。

この島は安全なんでしょう?とエマが聞くと、ジェイクへホテルまでの近道を教えてあげてとペレグリンはエマに命じる。

外は雨が降り出していた。

9月3日の9時5分を時計は指していた。

ペレグリンがレコードをかけ、明るい音楽が流れ出すと、それを合図に子供たちは全員ガスマスクを顔に付け、全員施設の外の庭先に集合する。

施設の上空にドイツ機が飛来し、爆撃機が爆弾を投下する。

ぺレグリンは、目覚まし時計の針を逆回転始める。

やがて針は、1943年9月2日になる。

その間、施設内の部屋で夕食会用の洋服を脱いでいたジェイクは、そこに刺してあったバラの花を抜き、そっとポケットに忍ばせると、エイブがパレグリン宛に書いた手紙を見つけ、それも盗み出す。

エマに送られ、施設から宿への近道へ向かう途中、スマホが鳴り出したので、不思議がるエマに、これは電話だよ、写真を撮ることも出来るんだと教え、エマとツーショット写真をその場で撮って、彼女に画面を見せる。

エマの様子が変なので、どうしたの?と聞くと、あなたが年を取るなんて不思議だわ…、結婚して子供が出来るのに、私は今のまま…とエマは寂しそうに言う。

いつかここを出て、現代に生きたとしたら、気味も年を取るの?とジェイクが聞いていた時、見知らぬ鳥が飛んで来て、怪我でもしているのか落下して来る。

その鳥を抱き上げたエマは、怪我をしている、戻るわ…、何も言わないで、さよならは嫌い!と言うので、又来るよとジェイクが答えると、焦らないで、私はいつもここにいるわとエマは言い残し施設へと戻って行く。

ホテルに帰る途中、帰りが遅い自分を捜していた父フランクと会ったジェイクは、ワームとダーティと遊んでいたと嘘を言う。

その直後、島の男から、アメリカ人!お前らがやったのか!と因縁をつけられる。

見ると、羊が何頭も死んでいた。

そこにワームとダーティがいたので、フランクは、息子は彼らといたと弁解すると、2人は、今日は金をもらってないので一緒じゃなかったと答えたので、フランクはジェイクの嘘を見破り、ホテルに連れ帰る。

ホテルに戻って来たフランクは、ゴラン先生に言ってやれ、息子はかなり参っているとアメリカの母親に電話を入れる。

明日から目覚ましは8時だ、毎日歩くぞ!と父は言い残し、下へ酒を飲みに降りて行く。

ベッドに入ったジェイクは、枕元に、施設から持って来たピンク色のバラの花を置くと、スマホに移したエマとのツーショット写真をもう一度見直すと、施設から持って来た、祖父ベイブの手紙を読み始める。

悪い知らせです。 バロンたちがブラックプールにいるらしい。 ミス・アヴォセットがそちらに行くはずです。

至急、新しいループを作り逃げてください。

2016年1月と書いてあった。

翌朝、スマホの目覚ましで目覚めたジェイクは、枕元に置いていたバラが、すっかり枯れており、手を触れると崩れることに気付く。

浜辺に行くぞとフランクが声をかけに来る。

父はカメラを手に浜辺に行ってみると、そこにはテントが作られており、プロ用のカメラを設置した見知らぬ男がいた。

フランクリンとジェイクですと父が挨拶し、凄いカメラですねと聞くと、その男は本を出すので鳥を撮影に来たと言う。

自分も本にするため鳥を撮ろうと意気込んでいたフランクは、プロの登場に気落ちしたのか、すぐにホテルに帰るとTVを見始め、ジェイクには外に出るなと言い聞かす。

階段を降りて下の様子を観に行ったジェイクは、ホテルの主人と見知らぬ男が何事かを話しているのに気付き、人目を避け玄関からは出られないと悟ると、二階の窓から下へと降りる。

施設にやって来たジェイクに気付いたブロンウィンは、帰って来た!と嬉しそうに抱きついて来る。

ぺレグリンに会ったジェイクは、インブリンは女性だけよと教えたパレグリンに、ミス・アヴォセットですね?と手紙を取り出して聞くと、勝手に読まないで!とその手紙を取り返したパレグリンは不機嫌そうに言う。

バロンってのは誰?祖父は危険な連中と付き合っていたに違いない。

死体に目がなかったのは不自然だとジェイクが言うと、不愉快な話はしないで!私の役目は子供を守ることとぺレグリンは答える。

その後、イーノックがジェイクにヴィクターを紹介する。

あいつなら違反しても叱られないと言い出したので、オリーブが怒り出し、もう友達を止めるとイーノックに言う。

しかし、ジェイクがヴィクターに会いたいと言うので、イーノックはヴィクターの部屋に招き入れる。

そこには、少年がベッドで眠っていたが、息をしていなかった。

イーノックがヴィクターに心臓を入れると、急に起き上がったヴィクターは、ボクを殺した奴を知りたい!と言い出す。

その時、イーノックはどこ?散歩の時間よ!とミス・ペレグリンが呼ぶ声が聞こえる。

部屋の外へ出たジェイクはエマに、ヴィクターを殺したのは誰?白い目の男か?と聞くが、エマは、聞かないの!と注意するが、来て!秘密の場所に隠してあると言うと、ジェイクを海岸に連れて行く。

その頃、ぺレグリンは、ヴィクターの寝室に来ると、死んだように眠っているヴィクターの顔を触り抱きしめてやると、懐中時計を見る。

ボートで沖へ乗り出したエマは、ジェイクの目の前で服を脱いだので、ジェクは思わず目を逸らすが、そのまま海に飛び込んだので、思い鉛の靴を履いたままだと気づき、慌てて自分も後を追って飛び込む。

すると、ジェイクの頭部を、先に沈んでいたエマが出した大きな空気の泡が包み込み潜水帽のようになる。

エマが入り込んだのは、島の近くに沈んでいた豪華客船だった。

中に入り込むと、骸骨があちこちに残っていた。

大きな部屋に入ったエマは、ジェイクも入って来ると扉を閉め、凄い肺活量で空気を部屋の中に吐き出す。

すると、部屋が大きな空気玉で充満し、あっという間に水がなくなってしまう。

エマは、私の隠れ家なの、空気も私の能力なのとジェイクに教えると、エイブが引退する前に預かったの。

金庫の中にあるわと言うと、部屋に置いてあった手提げ金庫を持ち出し、蓋を開けてみせる。

中を見たジェイクは、祖父の古地図だ!ループが書いてある!と驚くと、同封されていた何枚かの写真を見ながら、この男だよと教える。

それを見たエマは、バロンよ、敵のリーダーなの、悪い能力者たちは狩りを始めたのと言う。

狩りって何?とジェイクが聞くと、連中はループを襲い、子供の目を食べるのとエマは打ち明ける。

さらに、あなたも私たちの仲間なのとエマが言い出したので、僕には超能力なんかないよとジェイクが否定すると、いいえ、能力がないとループに入れないの…と教えたエマは、別にものを見せると言う。

その後、施設に戻って来た2人は、塀の上から崖の方を覗き込む。

ここは慌てて作ったの…、ドイツ機に爆撃されたから…、9月3日は安全じゃなかった。 ヴィクターを殺した奴が来る…とエマは崖の方を見ながら説明する。

崖の前の草むらには、ボウガンを持ったペレグリンが1人立っていた。

ぺレグリンは自分の懐中時計で4時を確認する。

その時、崖から何かモンスターのようなものが這い上がって来る。

目がなくて、牙が生えた大きな口だけが顔にあり、手足が長く伸びたモンスターだった。

ペレグリンは、そのモンスターの顔面にボウガンを打ち込んで倒すが、それを見ていたエマは、横で怪物を見ていたジェイクに、見えるのね?あいつの姿は誰にも見えないの。エイブにも見えたの!と打ち明ける。

あれがモンスターのホローガスト?とジェイクが聞くと、ホローよ!モンスターになった人間の話を聞いたでしょう?あなたの能力はエイブの隔世遺伝なの、18歳の誕生日に教えるつもりだったんでしょうとエマは寂しそうに教える。

その後、ペレグリン自身も、能力を持っていることが分かったジェイクにホローのことを教えてくれる。

異能科学者たちはその昔分裂した異能者の中の分派で、このリーダーがバロンだと言う。

彼らはインブリンの能力を持ちながらも外の世界でも生きられると考えた。

しかし実験は失敗し、彼らはモンスターになってしまった。

バロンはモンスターのまま?とジェイクが聞くと、バロンは透明なまま戻る方法を見つけた目の見えない怪物なの。

異能者の目を食べることで元に戻る、特に子供の…、目を食べるモンスターたちとペレグリンは言う。

ある量食べると元に戻ったけど、半数はホローのまま。

やがてループが襲われ始めたのと言葉を挟んで来たのは昨日鳥の姿でこちらの世界へ逃げて来たミス・アヴォセット(ジュディ・デンチ)だった。

彼女は、又やられるかもしれないと怯えていた。

その話を聞いていたジェイクは、ホローが襲うのは異能者だけ?羊が殺されていたと教える。

ここを出ましょう、朝一番のフェリーでとペレグリンは決意し、私たちの家は?と怯え出した子供たちに、泣かないで…、素敵な家を見つけるのよとミス・アヴォセットが慰める。

ループが解けたら元の世界には戻れない。

止めて!戻って!とエマは泣きながらジェイクをホテルへ返す。

洞窟を抜け元の世界に戻ると、父親のフランクが近づいて来て、死体が見つかった時いたんで心配していたと言う。

崖の上に残っていたのは車いすだった。

岩場に落下したのは、ホテルの主人の叔父オギーだったが、その死体には目がなくなっていた。

そこに写真家が来たので、この地に野犬は?と聞くと、もうじき警察が来る、事故か異常者の仕業だ 彼はパブにいた…とホテルの主人が言うと、盲人がいたよとカメラマンが言い出したので、それを聞いたジェイクは思わず、今来た道を走って戻る。

フランクは慌ててその後を追おうとするが途中でスタミナ切れになりへたり込む。

そこにやって来たカメラマンは、あいつは心の病気なんだと説明したフランクの言葉を聞くと、マラソンは得意なんだと言い残しジェイクの後を追いかける。

洞窟の中を潜ってループの世界に入ったジェイクは、カメラマンも付いて来たことに気付き、異能者なの?と聞くと、ああ…、感謝するぞ…、ループを見つけてくれて…。

お前のことは前から監視していた…とカメラマンが言い、顔が変化したので、ゴラン先生!とジェイクは驚く。

その時々の目的で変わる…、帰られないのはループの中だけ…、バロンだ、宜しく!爺さんの所であったな?とバロン(サミュエル・L・ジャクソン)は自己紹介する。

ペレグリンの場所を聞こうと思ったら仲間にゃなれん。

それで俺の仲間が来たと言えばお前はここに来ると思った…と笑いながら、バロンは片手をナイフ状に変形させて迫って来る。

施設では子供たちが引越の準備をしていた。

その時、玄関ベルが鳴ったのでペレグリンがドアを開けると、ナイフ状の右手をジェイクの首筋にあてがって身体を掴んだバロンが立っていた。

入って良いか?と聞いたバロンは、俺にはもうジェイクにはようはないと言い、階段から降りて来かけた子供たちに降りて来るよう命じるが、誰にも指示させない!とペリグリンは毅然と言い、自ら降りて来なさいと子供たちに命じる。

降りて来た子供たちにペリグリンは、皆さん、ジェイクを守るため、バロンの言う事を聞きましょうと言い聞かすと、皆さんと応接間に!とバロンは命じる。

その時、応接間にはミス・アヴォセットがいたが、ドアの後ろに隠れて、バロンの言葉を聞いていた。

バロンはホローを連れていますが、僕らにはホローが見えない!と子供たちは怯える。

結局、子供たちは素直に応接間に入るしかなかった。

部屋に入る時、エマはペレグリンに抱きつく。

応接間のドアの前に立ったペレグリンは、皆さんのお世話が出来て光栄に思います。

グッバイ!子供たちと話しかけると涙を流す。

バロンは、玄関横に置いてあった鳥かごの戸を開く。

1つだけ約束して!あの子たちを守ると…とペレグリンが頼むと、ジェイクは、約束するよと答える。

ペレグリンはハヤブサに変身し、鳥かごの中に自ら飛び込む。

バロンは鳥かごの戸を閉め、ジェイクも応接間に押し込む。

応接間の中にいたミス・アヴォセットは、暗くなるとホローの影が見えなくなるから部屋の窓に鍵をかけてと子供たちに命じる。

その時、電話がかかって来たので、エマは、ジェイク、出て!と頼む。

電話にジェイクが出てみると、エイブだ、誰だ?と聞いて来たので、電話の向こうにいるのは若い頃の祖父だと気づいたジェイクは、まだ会ってないと答える。

ペレグリンに伝えてくれ、私は空軍基地で元気だと…とエイブが言って来たので、失望させたらごめん…、世界一のおじいちゃんだ!とジェイクは答えるが、それを聞いたエイブは困惑したようだった。

その直後、ボウガンを手にドアの前に立って、子供たちを守ろうとしたミス・アヴォセットが、突然ドアを突き破ったホローから襲撃されてしまう。

ミス・アヴォセットが落としたボウガンを拾い上げたジェイクも、応接間に侵入して来たホローの舌に巻かれて捕まってしまうが、屋根裏へ!と子供たちに命じ、ホローの顔目がけてボウガンを発射して逃れる。

屋根裏部屋から、雨が降っている屋根の軒部分に降りたジェイクは、フィオナに近くの大木の枝を軒の端まで伸ばすように頼むと、クレアら他の子を軒まで滑り降りさせる。

上空にはいつも通り、ドイツの爆撃機が近づいて来る。

ホローが屋根裏部屋に入って来る。

ジェイクは子供たちを、軒まで伸びて来た木の枝を橋代わりに外へと逃がす手伝いをする。

爆撃機から爆弾が落ちて来る。

ホローが窓から外へ出て来る。

ロープを巻いたエマが靴を脱ぎ、ジェイクを抱えて、木を伝って下に降りていた子供たちが引っ張って地上に降ろす。

施設に爆弾が落ち、ホロー共々爆発炎上する。 時間が急速に経過する。

ループが解けたの。消滅した…とエマはジェイクに教える。

海岸にやって来た子供たちは、ロープを引っ張り、空中に浮かんでいたエマを引き寄せる。

バロンは既に船で出発したと言う。

追いかけよう、ブラックプールまで!とジェイクが言い出したので、子供たちはどうやって?と驚くが、僕たちも船で行こうとジェイクは言う。

エマは、沈没した豪華客船に降り立つと、客室全部に空気を吹き込み浮力を与える。

動力室ではオリーブが釜に火を焚いて行く。

豪華客船は海上に浮き上がる。

今の時代は2016年1月だからおじいちゃんに会える。

君は島にいろ。その内、家族で島に来るよと言うと、ループは消えたのとエマが言うので、君はそれで良いの?と聞くと、エイブを大切に…とエマは寂しげに答える。

何となく2人は接近し、キスをしかけるが、そこにやって来たイーノックが計画を聞かせろと言って来たので、ループが閉じたら2016年にしろとジェイクは指示する。

装置はタワーの地下にあるとイーノックが教えると、作戦がある、協力してくれとジェイクは頼む。

ブラックプールの桟橋に横付けした豪華客船から降り立ったジェイクたちは、そこにあった「ゴースト・とレイン」と言うお化け屋敷を見つける。

ループの入り口は意外な所にあるとエマが言うので、ミラード、君の出番だ、あのタワーだ、そう遠くないとジェイクは頼む。

服を脱いで透明化したジェイクは思わず寒いと言う。

お化け屋敷の中を通り抜け、通りに出たエマとジェイクは、そのままタワーの地下室へと向かう。

バロンと数人の仲間はサーカス会場のような部屋に集まっていたが、仲間がまだ全員揃ってないので実験は始まってないと、中の様子を覗き見たエマがジェイクに囁きかける。

バロンは今いる4人に、同士たちは間もなく到着すると放していたが、そこに乗り込んだエマが、友達は倒したわよと客席から声をかける。

バロンは子供たちはどこにいる?その辺にいるんだろう?と苦笑すると、アーチャーとクラークについて桟橋に行けとホローに命じる。

そして、子供がホローを倒したって?もう少しでループの場所を聞けたのに!と悔しがる。

精神科医に成り済まし、フロリダで3年も無駄にした!とバロンが苛立つので、残った2人が罠かもしれないと言うが、罠だよ、それがどうした?ガキが数人いるだけだぞとバロンは嘲る。

ジェイクはロープに結びつけたエマを引っ張りながら桟橋の方へと戻っていたが、途中で、電車の電線にエマが引っかかってしまう。

そこに路面電車が迫って来る。

ジェイクはロープを緩め、間一髪エマは電線をくぐり抜けるが、その直後を追って来たアーチャーとクラークは路面電車に轢かれてしまう。

しかし、1人だけ生き残り、さらに4人の透明なハローと共に桟橋の方へ追いかけて来る。

「ゴースト・トレイン」の中で待ち受けていたイーノックは、外国人形に命を吹き込んでいた。

他の子供たちは、お化け屋敷の屋根の上から、迫って来るホロー目がけて雪やペンキを投げつける。

ぶつかった雪玉やペンキがホローの姿を浮き上がらせる。

第二陣!とジェイクが命じると、「ゴースト・トレイン」から骸骨の集団が外に出て来て、ホローと戦い始める。

ブロンウィンは、近くにあった回転木馬の回っていたペガサスを外し、そのまま遠心力でホローの1人を突き飛ばす。

よくやった!次は作戦2だ!とジェイクが叫ぶ。

タワーの地下室で、アーチャーとクラークの帰りが遅いことに気付いたバロンは、やられたとしたら、インブリンを移動させないと…、目を食って富士見になりたいので、3日もバードウォッチングの真似をした。

その時、ヒューが蜂を吹き出して来たので、残っていた女がナイフを投げて来る。

俺を止められると思うのか?せっかくの能力がもったいない。

俺は人間を越えた存在だ!とバロンは挑発して来る。

オリーブは、そんなバロンの背中に着火する。

背中が燃え出したことに気付いたバロンは急いで服を脱ぎ捨てる。

子供たちがそれぞれの能力を駆使して、バロンたちと戦い始める。

ブロンウィンは、男からビニールプールの中に突き落とされ、瞬時に冷凍されてしまう。

フィオナがバロンの身体に種を撒くと、あっという間に植物の蔓がバロンの身体を縛り付ける。

その間、ジェイクとエマはミス・ペレグリンが化身したハヤブサを探していた。

その時、バロンが廊下に出て来たので、エマは息を吹き付けバロンを足止めする。

ジェイクは鳥かごに入ったインブリンのいる部屋に入り込む。

プールに凍結されたブロンウィンを救出するべくオリーブが氷を溶かそうとするが、その時、凍結男に捕まってしまう。

イーノックは玩具の心臓を掴むと、側にあった像の巨大玩具に挿入する。

バロンは、俺は永遠の命がある!と叫ぶと、ジェイクが内側から鍵をかけた部屋を斧で引き裂き出す。

動き出した像の玩具が男の怪物を踏みつぶす。

女の化け物が二階部分の少女に襲いかかろうと上って来ると、双子が一緒に顔にかぶった布袋を取り外す。

その顔を見た女は、石になって落下して粉々になる。

イーノックは、凍り付いて倒れていたオリーブに駆け寄ると、ごめんオリーブ、いつも威張っていたけど、俺ってラッキーだった。

君に甘えていただけなんだと詫びながらキスをする。

すると、目覚めたオリーブが、何に気付かないの?とイーノックに話しかける。

バロンは部屋の中に入り込んで来る。 新しいループを作って装置を開けろ。

うっとうしさは爺さん譲りか?エイブにあの世であったら宜しくなと迫って来たので、鳥かごを明けたジェイクは、二度と捕まらないで!とハヤブサに呼びかける。

梟やハヤブサは鳥かごを出ると、窓から外へ逃げ出して行く。

その頃、海に落ちていた1匹のホローが上陸していた。

ジェイク!と呼びかけながらエマとイーノックが部屋にやって来ると、そこには2人のジェイクがいた。

俺は外さないぞ!とボウガンを手にしたイーノックは言うが、どちらが本物で、どちらがバロンの化身か見分けがつかず、引き金が引けない。

その時、ホローが部屋の中に入り込んで来る。

その時、待って!本物だと証明できる、僕だけの能力さ、ホローが見えると片方のジェイクが言い出す。

ホローはもう1人のジェイクの目を両手の先で突き刺すと、目をくりぬいてしまう。

その時、本物のジェイクは貸せ!とイーノックからボウガンを受け取るとホローの顔目がけて発射する。

エマが、ループが閉じるわ!私たちは戻ると言い、波止場のお化け屋敷「ゴースト・トレイン」へ向かう。

お化け屋敷の中に入る前、子供たちは全員ジェイクに抱きついて別れを惜しむ。

エマが抱きついた後、イーノックは握手を求め、「ゴースト・トレイン」の中に入って行く。

最後に残ったエマは、エイブと幸せに…、私なら大丈夫、あなたが勇気をくれたから…と言い、ジェイクと抱き合う。

ジェイクがスマホで日時を見ると、1月11日だった。 それまで地面に残っていた雪が解け、又、同じように雪が地面に出て来る。

エマも「ゴースト・とレイン」の中に入って行き、反対側の桟橋に出て来ると、他の子供と一緒に豪華客船に乗り込む。

フロリダに戻って来たジェイクが自転車で祖父のエイブの家にやって来る。

エイブは生きており、2人は抱き合う。

ループは閉じた、おじいちゃんが心配だったとジェイクが言うと、心配ないと答えたエイブは、誕生日プレゼントだと言って財布を手渡す。

中には日本円を始め、世界中の紙幣が入っていた。

旅の軍資金だ、エマの所へ行け!1943年に戻るんだとエイブは言うので、みんな船に乗った…、どこへ行ったか知らない…とジェイクが答えると、その船に乗るんだ!とエイブは言う。

ジェイクはエマたちが乗りこんだ直後の豪華客船に乗り込み、エマと再開すると、今まで自分がどう言う経路でここにたどり着いたかを説明し出す。

その後、ジェイクは カリブのサークルKのトイレや東京のプリクラの中からループを辿って行く。

1942年、軍隊へ入隊、ロンドンで2ヶ月待った!などと教えると、再開したエマは感激しキスをする。

その客船の上をハヤブサが飛んでいた。

全速力で出発! 客船は出発する。

ハヤブサはタワーの頂上付近に止まると、ミス・ペリグリンに変身する。

ペレグリンは桟橋を出航して遠ざかって行く客船を見送ると、又ハヤブサに化身し、船の後を追って飛んで行く。

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パイプをくわえたミス・ペレグリンのシルエット
 


 

 

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