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スター・トレック BEYOND

アクション満載のリブート版「スター・トレック」シリーズ3作目。

ハリウッド娯楽大作らしく何人もの脚本家が推敲を重ねているので、それなりにそつなくまとめられているのだが、もはや「スター・トレック」と云うよりも「宇宙戦艦ヤマト」とか「超時空要塞マクロス」みたいな雰囲気。

かつてアニメで見ていたものを最新のVFX技術で再現しているような…と言うか、その技術は相変わらず凄いが、アイデア自体はどこかで見たことがあるような既視感を感じないでもない。

エンタープライズ号の破壊も「スター・トレック3 ミスター・スポックを探せ!」(1984)で既に経験済みなので特にショックはない。

とは言え、いつも通りテンポは良く、スペクタクル描写も満載で、このシリーズの基本的な設定を理解している人には最後まで飽きることはないはずだ。

このリブート版には1作目から2人スポックが登場しておりややこしいのだが、未来から来た?スポック大使(レナード・ニモイ)への追悼要素が入っている。

スールーがゲイという設定は、その報道を知らなければ見ていても分からない程度の描写になっている。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2016年、アメリカ映画、サイモン・ペッグ+ ダグ・ユング+ロベルト・オーチー +ジョン・D・ペイン+パトリック・マッケイ脚本、ジャスティン・リン監督作品。

USSエンタープライズ号のキャプテン、ジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)は、ライオンのような容姿のティーナックス星人がずらりと整列した崖の下に、フィボナン共和国の代理人として1人で立ち、和平交渉を進言していた。

カークはフィボナンの古代兵器を差し出し、これを平和の証にしたいと申し出るが、その兵器の入手経路は?盗んだのだろう?我々は奴らを良く知っているが、奴らがそのようなものを差し出すはずがない!とティーボックスの代表はカークを睨みつけ、仲間らとともに並んでいた崖の上から1人で転げ落ちて来ると、カークに飛びかかって行く。

他のティーボクス星人達も同じようにカークに飛びかかるが、彼らの大きさは子犬くらいだった。

その瞬間、カークは、スコティ!に転送を命じ、彼の身体はUSSエンタープライズ号の中に転送させる。

1匹だけ一緒に転送されて来たティーナックス星人は、待機していた係員が排除する。

カークは、また制服が破れた!と不機嫌になり、和平交渉もいつもと同じだ!と吐き捨てる。

宇宙歴2632…

カークは966日も宇宙旅行を続けているので、1日の終わりも次の日の始まりも分からないこの航海に嫌気がさし始めていた。

それは乗組員達の心理も同様で、長い航海が人間関係に影響を及ぼしていた。

我々は次の寄港地である「ヨークタウン」に向かう…とカークのナレーションが記録する。

ワープするUSSエンタープライズ号 船長室で1人怪しげな星で手に入れたブランデーを呑んでいたカークの元へやって来たドクター・レナード・マッコイ(カール・アーバン)は、そんなものを呑んだら目がつぶれるぞと警告し、これを呑め、チェコフが持っていた酒だと持参した酒を勧める。

父の命日だから…乾杯したいしね…と、マッコイの酒を受け取ったカークは、1つ年上になる…、死んだ父よりも…と言い出す。

父になれると信じて入隊した…とカークが云うと、ジョージ・カークになろうとした…とマッコイもカークの気持を忖度する。

その時、「ヨークタウン」に接近中!と言う操縦士ヒカル・スールー(ジョン・チョー)の艦内アナウンスが聞こえる。

「ヨークタウン」は、宇宙に浮かんだ小さな都市惑星だった。

特定の星に惑星連邦の基地を作ると外交に関わるためだった。

「ヨークタウン」に上陸したマッコイは、スポック(ザカリー・クイント)に、以前もらったネックレスを返そうとするウフーラ(ゾーイ・サルダナ)の姿を目撃する。

スポックは、一度プレゼントしたものを返す必要はないと答える。

ウフーラが立ち去ると、スポックに近づいたマッコイは、別れたのか?両方に原因があると女が言う時は、大抵悪いのは男の方だ…と忠告する。 そんなスポックに2人のバルカン人が近づいて来る。

カークは、女の子と男性と一緒に楽しそうに出かけるスールーの姿を目撃する。 人気のない所で、バルカン人2人と会っていたスポックは、教えてくれてありがとう…、長寿と繁栄を…と礼を言う。

スポックが知ったのは、バルカン人の仲間スポック大使(レナード・ニモイ)の死だった。

惑星連邦では、「ヨークタウン」に接近中の宇宙船を発見、警告を発するが応答がなかったが、次の瞬間、何かパニック状態のように何かを必死に訴えているようなジル(メリッサ・ロクスバーグ)の映像が映し出される。

ジルを「ヨークタウン」に収容後、言語分析をして、落ち着いて話すよう促す。

ジルが云うには、惑星探査中、宇宙船が故障し、近くの惑星に不時着。

自分だけが脱出できたが、仲間達は船にまだ取り残されており、その仲間を助けてくれと言う。

カークは准将から、副提督への昇進を願った申請をしていることを確認される。

カークは、交信としてスポック中尉がふさわしいと答える。 准将はそんなカークに、時々あるのよ…、航海で頼りになるのは船とクルーしかいないから、簡単に迷う…と答える。

准将室からの帰り、カークはスポックとたまたま乗り合わせたので、話があると言いかけるが、スポックの方も同じようだった。

カークは結局、俺たちは盟友だと言い、スポックもそうですと答えるだけだった。

カークは、ただちに休暇を返上し、クルーを呼び集めて、未知の聖域内の惑星に不時着したものたちの救援に向かうことにする。

我々にとって未知のものなどどこんもない、隠れているだけだとカークはクルー達に檄を飛ばす。

やがて、USSエンタープライズ号は未知の聖域内のアルタミッド星に近づく。

Mクラスの惑星で地表に生命反応はないとの分析結果がでた直後、スクリーンに映し出されたのは、大量の昆虫を連想させるような無数のメカの集団だった。

相手が妨害電波を出して来たことに気づいたカークはすぐにシールドを張り、フェーザー砲を発射させるが、この無数のメカには全く無力だった。

シールドも破られ、敵の機体は次々にエンタープライズ号の機体を貫き始める。

脱出しようにも、ワープもできないことに気づく。

カークは緊急事態を宣言、敵が船内に侵入したことに気づいたスポックとマッコイは共に、フェーザー銃を手に通路へ向かう。

機関室では、スコッティ(サイモン・ペッグ)が、プラズマ導管を繋ぎ、動力を確保しようと頑張っていた。

敵のリーダーは、アブロナスを見つけた!船を乗っ取れと部下達に命じる。

カークも、スールーに司令室を任せると、外の様子を見に行く。 エンタープライズ号は破損状態が酷く、スポックはマッコイに避難するように警告する。

通路を調べていたカークは、そこにいた敵のリーダーに捕まってしまう。

その直後、スコッティがプラズマ導管の接続に成功したので、スールーはスコッティに全力で脱出しろ!と命じるが、敵リーダーは、船が急転回始めたことに気づくと、のど元を斬れ!と命じる。

エンタープライズ号は、円盤部と動力部の接続部分を破壊され、司令室がある円盤部分が分離してしまう。

スポックとマッコイは、敵の小型宇宙船に乗り込む。

司令室ではシステムが不能状態になる。

カークはコミュニケーターでスールーに船を捨てるように命じる。

船内に警報が鳴り響く中、全員船を離れろ!とスールーはクルー達に呼びかける。

カークはジル少尉に助力を頼む。

スポックは、敵の宇宙船の乗組員と戦い機体を奪うが、マッコイがクルー達が敵に捕まったことに気づきスポックに伝える。

カークも敵と戦っていたが、脱出ポッドに乗り込みかけていたウフーラは、敵がポッド内に弾き飛ばされた際、脱出ボタンを押し、敵と共にエンタープライズから離脱することでカークを助ける。

その時、ポッド内の敵のリーダーは、奪ったと思っていた最終兵器のケースの中が空であることに気づく。

司令室に戻ったカークは、残っていたスールーから、クルー達が全員的の捕虜になったと聞かされ、チェコフラとともに脱出ポッドで脱出する。

分離したエンタープライズの円盤部分は、惑星の大気圏に突入し炎上する。

先に脱出ポッドで惑星に不時着したスコッティは、崖から機体が滑り落ちる直前にポッドから脱出し、崖に片手でしがみつく。

別のポッドで不時着したカークは、一緒のポッドに乗っていたジル少尉に、敵がいると知ってたな!と責める。

ジルは、自分が嘘を言ったのは、捕まっている仲間を助けるためだったのだと言い訳する。

同じポッドに乗って来たチェコフは、カークから周囲に仲間がいないか聞かれるが、通信で調べてみた結果、いないと教える。

カークは、墜落した円盤部に行けば通信装置が使えるかも知れないと判断し、そちらへ向かうことにする。

その頃、敵に捕えられたクルー達は、惑星場にある彼らの住処の一隅に閉じ込められていた。

キャプテン捜索中!と部下が敵のリーダーに英語で報告したのを聞いたウフーラは。何故我々の言葉を!と驚く。

敵のリーダーは、お前は何故キャプテンの犠牲になった?と脱出ポッドでの行為を聞いて来る。

仲間だから…とウフーラは答える。

マッコイとスポックは別の場所に不時着していたが、スポックは脇腹に部品が突き刺さっており、大量に出血していた。

バルカン人の心臓は、人間の肝臓の位置にあると思い出したマッコイは、機体の中にあった治療器具をその場で動くようにし、スポックに好きな色は?と尋ねる。

スポックがそれに答えようとした時、マッコイは、スポックの身体に刺さっていた部品を抜き取る。 突然抜いた方が痛くないと、わざと気を反らしたことを打ち明けたマッコイだったが、スポックはふざけるな!と悪態をつく。

その頃、スコッティは、山賊のような原住民に見つかり取り囲まれたので、俺もやる時はやる!などと呟きながら戦う構えを見せるが、そこに見知れぬ女エイリアンが現れ、腰に付けていたカプセルのようなものを2個取り出し、山賊の方へ投げる。

すると、そのカプセルから、女エイリアンが2体出現したので、山賊は動揺し、その隙を狙って近づいた女エイリアンが山賊達を殴りつけ追い払う。 スコッティは女エイリアンに感謝するが、エイリアンはスコッティの制服の胸に付いている階級章の意味を聞いて来たので、士官の印だ、機関部だと教え、船を壊した奴を知ってるか?と聞いてみる。

その時、敵の捜索隊が近づいて来たので、デス・マシンを探していると女エイリアンは呟き、彼らも空から落ちて来たと教える。

仲間を捜さないと…とスコッティが言うと、手伝うから代わりに修理してもらいたいものがあるの…、私はジェイラー(ソフィア・ブテラ)と女エイリアンは名乗る。

一方、カークとチェコフはエンタープライズ号の墜落した円盤部の司令ブリッジに到達していた。

負傷したスポックを連れたマッコイは、コミュニケーターでエンタープライズ号と連絡を取ろうとするが無駄だった。

その後、マッコイとスポックは古い住居のような洞窟を発見、その中に入ってみると、やはり先住民の失われた遺跡のようだった。

スコッティはジェイラーに連れられ、バリアで隠されたとある場所にやって来るが、そこは旧式な宇宙船の中だった。

あなた方の船よとジェイラーが言い、その船は確かに、古い時代の宇宙船「USSフランクリン号」だと分かる。

モニターを再生すると、当時のクルー達がこの惑星に不時着した時の様子が写っていた。

その頃、司令ブリッジのコンソールを調べていたチェコフは、コンソールは無事ですとカークに教えていた。

敵の住処に閉じ込められていた風邪を引いた機関部助手がくしゃみをすると、壁に穴が空いてしまう。

その穴から、ウフーラとスールーが逃げ出す。

ウフーラは、敵が使用していたマゼラン探査機の装置を発見、ヨークタウンに救援信号を送った後、宇宙連邦の艦隊データが全てあることに気づく。

敵は「ヨークタウン」をずっと以前から監視していたことを知る。

しかし、その直後、ウフーラとスールーは敵に囲まれてしまう。

キャプテン、あの異物はここにあるんですか?とジルが聞くと、奴らはアブロナスを探しているんだ…とカークは答え、通路の一画に隠していた最終兵器を取り出そうとする。

その時、一緒にいたジルの背中に銃を突きつけたのはチェコフだった。

彼女の通信記録を調べ、通信相手が分かりましたとチャコフが言うと、正体を見破られたと悟ったジルは、クラールの狙いはあなた達の自由を奪うこと…と言うが、その時、いつの間にか敵兵士が通路に侵入して来る。

チェコフはカークと共に通路に逃げ出すと、これは巨大な爆薬ですと、今のエンタープライズの円盤部分のことを教える。

それを聞いたカークは起爆装置を作動させ、円盤部は内部爆発を起こすと、機体下部からジェット噴射のように炎が噴出し、機体全体が横転し始める。

敵がそれでひるんだ隙に、カークとチェコフは機体から飛び出すと、円盤部の傾斜を利用し滑り台のように地上に滑り落ちて脱出する。

再び捕まったウフーラとスールーを前に、お前たちは知っているつもりか、犠牲になるということを…、敵を倒さねば本当に自分を知ることはできない…などとクラールは言い、逆さ吊りをしていたエンタープライズのクルー2人の頭を両手で握りつぶそうとするので、無理矢理見せられていたウフーラは、思わず、止めて!と絶叫する。

洞窟の中で眠っていたスポックを起こしたマッコイは、ウフーラと別れたのは、バルカン人の種を残すのが大事と考えたからだとスポックから打ち明けられ、それじゃあ彼女も怒るな…と答え、スポック大使のことは気の毒だった…、お前の気持は分かる…と同情する。

彼のように生きたい…、ニューバルカンの仕事を受け継ぎます…とスポックが言うので、艦隊を去る気か?ジムにはどう言うつもりだ?とマッコイが聞くと、彼にはまだ話す時間がなかったんだ…とスポックは言う。

君がいないとダメだとマッコイはなだめ、冗談を言ってスポックを笑わせる。

一方、エンタープライズ号の円盤部分から脱出し、岩場を歩いていたチェコフは、いつからジルの嘘を見破ってました?と先を行くカークに聞いていた。

カークは、俺は危険を嗅ぎ付けられるんだと自慢げに答えるが、次の瞬間、走れ!と叫ぶ。

周囲の岩から何やら怪しげな気体が吹き出して来たからだった。 宇宙船内にいた「USSフランクリン号」内に警報が鳴り響き、ジェイラーが、誰か私の罠にかかった!と言いながら外に出てみる。

スコッティも一緒に外に出てみると、大きな岩にへばりついていたのはカークとチェコフだった。

ジェイラーは金属棒を延ばし警戒するが、スコッティが仲間なんだと打ち明けると、その金属棒で岩を壊し、カークとチャコフは地面に落下する。

スコッティはカークらにジェイラーを紹介する。

カークとチェコフはジェイラーとスコッティに付いて行き「USSフランクリン号」の中に案内されると2160年代の代物だと知り驚く。

過去の記録を調べ、キャプテンはエディソンと言う男だったことが分かる。

「USSフランクリン号」はワームホールに呑まれた可能性があった。

スコッティが、ジェイラーが機体を復旧させたことを教えると、カークはチェコフに命じ、センサーでクルーの仲間達の捜査を命じ、自分は過去の記録映像を見る。

100年前の映像だった。

さらにカークは、バイクのPX70が船内にあることに驚く。

敵はこの船に気づいてないのか?とカークが聞くと、ホログラムを使った映像反射で宇宙船の周囲は完全にカモフラージュされていることをジェイラーが教える。

マッコイはスポックに肩を貸し、仲間を捜していたが、気がつくと敵に囲まれていた。

マッコイは覚悟を決めるが、背後にいたスポックが転送されたことに気づかず、それに気づいてがっかりしたとき、自分も転送される。

スポックとマッコイが到着したのは「USSフランクリン号」の貨物用転送器で、操作をしたのはスコッティだった。

スポックはカークに、例の遺物は元々この惑星のものですと報告する。

遺物は船の中になかった…とカークは打ち明ける。

敵の住処内では、遺物の在処を聞こうとクラールがスールーを痛めつけようとしていたのを見かねたジルが、止めて!と叫び、自らの後頭部を開いて、その中に隠していた最終兵器を差し出す。

探し求めていたデス・マシンを手に入れたクラールは、仲間を助けようとするのは強さではない!弱さだと嘲る。

「USSフランクリン号」内では、カークが、捕えられたクルー達は敵の基地にいるのか?と考えていた。

するとスポックが、バルカンのヴォカヤ放射性鉱石を探してみてくれ、ウフーラ大尉にお守りとして送ったと教える。

その結果、チェコフはヴォカヤの放射線を探知し、敵の基地と同じ位置であることを教える。

カークは、そこに転送は可能か?と聞くが、その会話を聞いていたジェイラーは、そこに行ったらダメ、殺される!と言い出す。

それを聞いたカークは、何故黙っていた?案内しろ!君の警護はするからと言うが、私の家族のように行くなら一人で行く…、父はマナスって奴に殺された…とジェイラーは打ち明ける。

それでもスコッティも、束になった棒は折れないと言う。

助けてくれとジェイラーに頼み、カークも君の力を借りたいとジェイラーを説得する。

自分は地下道から逃げたとジェイラーが教えると、発信機を使えば最大20人まで転送器で送ることができるとスコッティが言う。

するとスポックが、チェコフはここにいた方が便利でしょう、私はウフーラを助けないと…と申し出たので、カークはスポックの警護役としてマッコイも同行させる。

カークは名案があると言うと、ジェイラーを後ろに乗せ、バイクで敵基地へ向かう。

アブロナス…、私が人生を賭けて探していたものだ…と、ジルから奪い取った最終兵器を持って、ジルとウフーラを連れとある部屋に来たクラールは、部屋の中央部にあった装置にその最終兵器をセットするとウフーラと外にさりげなく出たので、ジルもその後に付いて来ようとするが、その瞬間外からドアを閉めて、ジルを室内に閉じ込めてしまう。

ジルは最終兵器が作動し始めたことに気づき、扉を開けようと近づくが、クラールとウフーラの目の前で、最終兵器に飲み込まれ身体が分解してしまう。

その時、マナスがクラールに、奴が来た!と知らせに来たので、宇宙のフロンティアを追い返してやる!とクラールは呟く。

スポックとマッコイが転送で敵の基地に送られて来たとき、どこからともなくバイクの轟音が聞こえて来て、ジェイラーを乗せたカークのバイクが近づいて来る。

敵達はそのカークを迎撃しようとするが、何故か銃が利かない。

カークとジェイラーが乗ったバイクの姿は、ジェイラーのホログラフ装置を使った分身で、何台も同じバイクが敵基地内を疾走しだす。

本物のジェイラーはカークに、仲間はあそこよ!とクルー達が閉じ込められている場所を教える。

マナスは私がここを守りますから…と言い、クラールを逃がす。

スポックに会ったスールーは、ウフーラが連れて行かれたことを伝える。

スポックはみんなを逃げせ!とスールーに命じ、20人ずつ集めて転送を始める。 ジェイラーは、父を殺したマナスと再会する。

スポックが来たことを知ったウフーラは、何故ここに!と驚くが、君の救出だ!とスポックは冷静に答える。 マナスはジェイラーと戦い始め、お前は死ぬ!父親と同じように…と威嚇して来る。

その間にクラールは、小型宇宙艇に乗り込み基地を出発する。

その後を、無数の小型宇宙船が追尾して行く。

ウフーラは、他のクルー達と合流し転送するが、まだキャプテン・カークが残されていた。

建物の上でジェイラーと戦っていたマナスは、奴はお前を捨てた…とカークのことを嘲るが、カークはまだバイクでその建物の下を旋回していた。

合図で転送だ!とスコッティとジェイラーに通信したカークは、今だ!と叫ぶ。 ジェイラーはその瞬間建物を飛び降り、それを下で受け止めたカークとともに無事「USSフランクリン号」の貨物用転送器に転送する。

カークは、「ヨークタウン」へ迎え!と命じたので、それを聞いたジェイラーは、私の家を飛ばせないわとまたもや抵抗する。

敵の攻撃目標は「ヨークタウン」だ!とカークは教え、バイオ兵器で攻撃されたら大変なことになるとスポックも案ずる。

スールー飛ばすことができるか?とカークが聞くと、「USSフランクリン号」の操縦席に座ったスールーは、もちろん!と答える。

しかし服装重責に座ったチェコフは、この高さで大丈夫ですか?と「USSフランクリン号」の現在位置からの発進を案じるが、直に分かる…とスールーは答えるだけだった。

偽装装置を解除し、「USSフランクリン号」は発進するが、すぐに崖から落下して行く。

地上に落下する直前、今だ!チェコフ!とスールーが叫び、「USSフランクリン号」は急旋回して上昇し始める。

その頃、宇宙基地「ヨークタウン」では、総責任者フィネガン(グレッグ・グランバーグ)が船が接近中であることにレーダーで気づいていた。

応答がないことから直ちに警告が発せられる。 「ヨークタウン」から救援信号が発せられたことを宇宙に出た「USSフランクリン号」はキャッチする。

スポックは、奴らはサイバー交信をしている。

敵の船団を混乱させるために敵機に詳しい自分が行くと言い出すと、ドクターを強引に指名し、敵機に乗り込むと「USSフランクリン号」から離脱する。

敵機の群れの中にさりげなく紛れ込んだスポックは、奴らは互いに会話している。妨害シグナルをまぎらせようと連絡して来る。

超短波なら友好では?ラジオだ!とカークが気づく。 すれを聞いたスコッティは、良いのがある!と言い出す。

「ヨークタウン」の外壁の一部が敵機に酔って破られタコとを知ったカークは、敵艦隊に突っ込むぞ!と命じる。

「USSフランクリン号」が接近して来たことに気づいたクラールは、懐かしき友よ…と呟く。

敵が攻撃してきます! スポックは、敵機の群れから離脱する。

思い切りデカく鳴らせ!とカークは命じ、スコッティはジェイラーが聞いていたロックを鳴らす。

それを聞いたカークは、良い選曲だと喜ぶ。

「ヨークタウン」でも、この妨害用音声をキャッチしていた。

このロックの音楽で、敵機の群れが乱れ始める。

敵機が3機、「ヨークタウン」内に侵入したとスポックが知らせ、自らその後を追尾する。

スコッティはジェイラーに来いと促す。

「ヨークタウン」内に入り込んだスポックだったが、3機を追うのは不可能です!と連絡して来る。

中央広場は?と聞いたカークは、退避済みと聞くと、中央広場へ追い込め!と命じ、「USSフランクリン号」は「フランクリン」内の水路を潜って中央広部に近づく。

中央広部にやって来た3機の敵機は、突然広場中央にある人口の湖から浮上して来た「USSフランクリン号」の円盤部分に激突する。

見事だ、ジム!とスポックはそのアデアを賞賛する。 しかし、一瞬早く敵機から脱出したらしきクラールの姿は発見できなかった。

敵機が侵入したのが貨物室だとチェコフから聞いたウフーラはその貨物室に向かうが、そこにはミイラのようになったクルーの死体があった。

クラールはエネルギーを吸い取り姿が変わるのだとウフーラはカークに教える。

クラールは、既に誰かに化けて「フランクリン」内に潜入したのだ。 カークは船を封鎖するように命じる。

「USSフランクリン号」に戻って来たウフーラは、船内に残っていた過去の記録映像が気になり、繰り返しリピートして、そこに写っていた過去のクルー達の姿を見つめる。

その中に写っていた1人のアフリカ系クルーが、フロンティアだ!待ちかねた時が来た!と云っているのを確認したウフーラは、奴よ!と指摘する。

キャプテンのエディソンがクラールだ!とカークも気づく。

過去の記録を調べたスコッティは、キャプテン・エディソンは少将になった後、「USSフランクリン号」のキャプテンになりその後失踪したが、船が軍艦ではなかったので救援活動も行われなかったことを知る。

乗務員は3人…、あの惑星に不時着後、身体が変化して寿命が延びたとしか考えられなかった。

ウフーラは、自分がクラールから聞いた話をカークに打ち明け、吸気システムに最終兵器を仕掛ける可能性を示唆する。

吸気システムで兵器が使われれば、「フランクリン」に住む住民は全滅だった。

カークは直ちに、透明球体型の吸気システム装置がある塔の上に登り、そこで装置を仕掛けようとしていたクラール古都キャプテン・エディソン(イドリス・エルバ)と対面する。

何があったんだ?正直に言えよ!とカークが問いかけると、俺は宇宙連邦のために戦ったのに、宇宙連邦は俺を見捨てた!俺は目的を見つけ出した、全てを過去へ戻す!とエディソンは答え、最終兵器を設置するとそのスイッチを作動させる。

カークは、スコッティからの指示に従い、透明ボール状の吸気システムの4つある手動停止装置を全部作動させようとするが、1つの装置だけが故障していた。

それを何とか作動させようとしていたカークだったが、エディソンは、割れてシステム内に浮遊していたガラス片を持つと、カークに襲いかかって来る。

カークは吸気システムの塔から落下するが、それを救ったのは、スポックとマッコイが乗った敵機だった。

エディソンは、作動し始めた最終兵器を持ったまま排気口から宇宙へと排出される。

カークは、お前がいないとダメだった…とスポックに感謝する。 宇宙空間に出たエディソンの身体は、最終兵器に飲み込まれ消滅する。

「ヨークタウン」の数百人の全住民を救ったカークの功績が准将に認められ、副提督のポストはあなたのものよと云ってもらえる。

しかし、それを聞いたカークは、提督は船に乗らない…、でもそれでは楽しめないと答える。

スポック大使の遺品を整理していたスポックは、小さくて古い小物入れを見つけたので開いてみると、中には古い「USSエンタープライズ号」のクルーと一緒に写っているスポック大使の写真が納められていた。

カークは、マッコイに誘われ、クルー達が集まっている場所へやって来る。

すると、その場にいた全員が、ハッピーバスディ!とカークを祝福する。

みんなで乾杯した後、1人寂しげに酒に酔っていたジェイラーがいた。

そこに近づいたスコッティは、君は艦隊に入隊できることになったと伝える。 それを聞いたジェイラーは、私も制服を着れるの?とカークに確認し喜ぶ。

その後、スポックの側に近づいたカークは、スポック大使のことは聞いた…と悔やみの言葉をかけ、自分も副提督の誘いを断ったことを打ち明ける。

そして、あれに乗るのか、みんな?とその場にいたクルー達全員にカークは問いかける。

その眼前には、建築中の新「USSエンタープライズ号」があった。

早送りで完成したUSSエンタープライズ号は、宇宙へ飛び立って行く。

宇宙…、それは最後のフロンティア… 我々の人見は、新しい星や文明を見つけることである…

エンドロール レナード・ニモイの思い出に捧ぐ

アントンへ
 


 

 

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