人気コミックの3DCG映画化 原作を知らないので、あくまでも本作だけの感想 前半が「妖怪百物語」「妖怪大戦争」 途中に「パシリム」「戦隊ロボ」みたいな要素がちょいありで、後半は完全に「怪獣映画」のノリ キャラクターは原作に似せているのか、全員ゲームキャラみたいで今イチ感情移入しにくいのだが、妖怪や怪獣好きならそれなりに楽しめるはず。 大阪チームのキャラには懐かしい吉本新喜劇の芸人達の名前がついているし、芸人お馴染みのフレーズが出て来たりするのだが、顔の造形が男同士、女同士、夫々似てしまっていることに加え、身体には全員同じような玄スーツを着用しているため、キャラの区別がしにくいのが難と言えば難かも知れない。 東京チームの中年男鈴木と、私服をスーツの上から羽織っているらしき西は何とか区別がつくが、大阪チームの方は、スキンヘッドの島木以外のキャラは、正直区別が付けにくい。 2人の女性キャラは髪の長さで区別するだけである。 ただ、戦う相手方の妖怪が全体的に強い上に、ラスボスが圧倒的に強いので、アクションを見ている上には、人間キャラの弱さはあまり気にならなくなる。 話もシンプルで、一見ありきたりな展開にも思えるのだが、最後の方は胸に迫るものがないではない。 万人向けとは言いにくいが、好きな人にはかなりハマる内容ではないかと感じる。 |
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼ |
2016年、「GANTZ:O」製作委員会、奥浩哉原作、川村泰監督、さとうけいいち総監督作品。 TOKYO 渋谷 スクランブル交差点が炎上しており、立入禁止になっていた。 そこには巨大な化け物が暴れ回っていた。 気絶していた黒スーツ姿のレイカ(声-早見沙織)が目覚めると、その怪物が接近して来る。 その時、球体のバイクのようなメカが飛来し、化け物に体当たりする。 そのメカから降り立った同じく黒スーツ姿の玄野計(声-梶裕貴)は、地面に突き刺さっていた日本刀型の武器を抜くと怪物に突き刺す。 その際、日本刀の刃が折れてしまう。 止めて!とレイカが声を掛けるが、やるしかないんだ!と叫んだ玄野は、折れた日本刀を持って化け物に走って行き斬ると同時に、Xガンを撃つ。 その瞬間、玄野も化け物に投げ飛ばされる。 化け物は次の瞬間爆発するが、地面に叩き付けられた玄野は側に倒れていたレイカに、生きてる?と聞き、良かった…と言うと息絶えてしまう。 玄野君!と呼びかけたレイカだったが、その身体はスキャンされるように消えて行く。 タイトル モデルのレイカが出ているシャンプーのCMが流れていた巨大モニターに、大阪に非常事態が起きたと云うニュースが流れ始める。 ネットでは、黒スーツの連中はアメリカ軍ではないかなどと云った噂が書き込まれていた。 高校生の加藤勝(声-小野大輔)は、そんなニュースが流れている新宿で学生服のまま紙袋を下げ歩いていたが、途中でアパートの弟に携帯で電話をする。 遅えよ!今日は何の日か分かっているのかよ!と苛立たしそうに弟の歩が言うんで、何だっけ?と加藤が冗談で答えると、歩は怒って電話を切ってしまう。 地下鉄の駅構内に来た加藤は、通り魔だ!と言う声に驚いて立ち止まる。 見ると、売店の側に男が倒れていたので、近づいて声をかけようとすると、その売店の影からナイフを持った男が出て来て近づいて来る。 加藤は、その通り魔に滅多突きにされ倒れる。 暴漢が逃げ去った後には、加藤が歩のために買っていたデコレーションケーキが真っ赤な紙袋からはみ出て落ちていた。 やがて加藤は見知らぬ部屋で目覚める。 俺は生きているのか? あなたは?と若い女性が話しかけ、びっくりしたよねと見知らぬ中年男が話しかけて来る。 加藤はその女性の顔に見覚えがあった。 シャンプーのCMに出ていた人気モデルのレイカだった。 その部屋には、西丈一郎(声-郭智博)と言う暗い感じの中学生と、粗暴そうな男もいた。 君、名前は?と中年男から聞かれた加藤が名乗ると、相手の鈴木良一(声-池田秀一)も鈴木と申しますと名乗る。 どう言うことなんだ!と状況がつかめない加藤が聞くと、私たちは1度死んでいるんだ…と鈴木が教える。 それでも意味が分からず混乱していた加藤だったが、その時、部屋の隅にある巨大な黒い球体から、「ラジオ体操」の歌が聞こえて来る。 そして、奇妙な日本語で文字が表面に浮き出して来る。 新しい命をどう使おうと勝手ということだす… ぬらりひょん 奴らを殺してください、制限時間内に… その球体の側に寄って眺めていた加藤は、レイカから後ろに引っ張られて倒れる。 その瞬間、黒い球体の両側から何か機械が飛び出て来る。 黒い球体はGANTZと呼ばれているのよとレイカが教える。 加藤の前には「加藤茶(笑)」と書かれた金属ケースが出現していた。 スーツが入っているからそれに着替えろと言われた粗暴な男が鈴木に食って掛かって来たので、こういうバカが一番先に死ぬんだよなと西が嘲る。 粗暴な男が睨みながら西に近づくと、壁に向き背中を見せていた西は持っていたXガンを粗暴な男に向け発射する。 次の瞬間、室内に血が飛び散る。 こういう奴が足を引っ張るんですよ…と、こともなげに西が呟く。 しかし、加藤は死体を目の当たりにして吐く。 そんな加藤に、私たちは何度もサバイバルゲームをやっているんだ…と鈴木が教える。 前のゲームで強い人が死んじゃったの…とレイカも続ける。 そんな中、西は、GANTZ、転送を始めろ!と言うので、慌てた鈴木は、加藤君、早くユニフォームを着るんだ!と命じ、武器を手渡そうとする。 黒い球体の表面には、2時間からカウントダウンする数字が表示されていた。 レイカや鈴木たちの身体が、スキャンされるように消え始める。 何とか、ケースの中のユニフォームに着替えた加藤が気がつくと、目の前に死体があった。 周囲を見回すと商店街の中のようで、他にも死体が転がっていた。 「道頓堀」と書かれた文字にレイカは気づく。 大阪!どう言うこと?今までずっと東京だったのに…と鈴木も戸惑っていた。 しかし、混乱している間もなく、X-ガンのセンサーに異常をキャッチする。 商店街の奥から花嫁姿の女が走ってくるのが見えたが、その女の顔はお歯黒を塗った口があるだけのぬっぺらぼうだった。 慌てて鈴木たちがX-ガンを向けるが、まだ射程圏外だろう…と西が嘲るように止める。 のっぺらぼうが十分近づいたときX−ガンを放ち、のっぺらぼうの花嫁「お歯黒べったり」は爆発する。 こいつは何なんだ…と加藤は目の前の現実が受け入れられなかった。 私が説明するから…と鈴木が言う。 私たちも理由は知らないが、制限時間内に敵を全部倒さないといけないんだ。 殺せなければ、私たちがこの世からいなくなる…、それが「GANTZ」のルールなの…とレイカも教える。 その時、スキャナーが戎橋を中心に大量の敵が接近して来たことを知らせる。 嘘でしょう!とレイカは驚く。 戎橋に大量の妖怪が出現し、川から「大首」が出現する。 レイカが妖怪に捕まえられてしまい、加藤君!早く撃って!と悲鳴を上げる。 しかし、そんな加藤の頭上に大首が飛んで来て地面に押しつぶす。 大首が去った後の地面は陥没していたが、加藤は無事だった。 スーツのお陰だよ、早く逃げて!と加藤が叫ぶ。 その時、加藤は、自分らと同じGANTZスーツを着た見慣れぬ集団が近づいて来たことに気づく。 東京もんやな…とその連中が言うので、そちらは大阪チームの人たちですか?と鈴木が声をかけると、初心者と中坊とおっさんと女か…、しょぼいチームやな…と嘲って来たそのチーム達から、クロ…なんとかと言う男の噂は聞いたぞと言われたので、もうとっくに死んだ…と西が教える。 その時、レイカが有名なモデルと気づいた連中は、東京もん、最高やんけ!とからかって来る。 次の瞬間、またセンサーが敵の接近を知らせる。 木村進(小野坂昌也)平参平(津田健次郎)、原哲男(小川輝晃)ら大阪チームは、レイカ!わしらで全部退治してやるから、後でメルアド交換しようなどと冗談を言い去って行く。 戎橋周辺に大量の妖怪軍団が迫って来るが、大阪チームが次々に殺戮する姿を見た加藤は、あいつら、楽しんでやがる!と呆れる。 そこに、妖怪「カマイタチ」が迫って来る。 めちゃくちゃ強いね、大阪チーム…、10点取って、強い武器を取ったのでは?と鈴木が言う。 敵の倒し方によってさっきの部屋にあった「GANTZ」から得点がもらえるんだ。 100点取ったら、3つのボーナスの内、1つを選べるんだ。 1つ目は強力な武器をもらえる。 2つ目はメモリーの中に記録されている死んだ仲間を生き返らせる。 3つ目はゲームをやっていたことを忘れて元に戻れるんだと鈴木が教える。 すると、ラスボスは俺が頂くから…と言った西の姿が消える。 隠れてラスボスを狙うのが彼のやり方なんだ…、得点高いんだよ…と鈴木は加藤に教える。 でも僕たちは、危険な戦闘は避けるべきだよ、前のリーダーが僕らを引っ張っていたんだ。 今回は生き残ることだけ考えよう…と鈴木は悟ったように言う。 加藤君、せめてこれだけは持っててと小銭を渡したレイカは、心配している人がいるんじゃない?公衆電話はまだ見つかるはずだよと言葉をかける。 絶対に君はまだ死んじゃダメだからねと鈴木は念を押す。 その頃、大阪チームのスキンヘッド室谷信雄(レイザーラモンRG)と島木譲二(レイザーラモンHG)が、妖怪を一通り片付け、無人になった串焼き屋の店頭で、ソース二度漬け漬け放題で食べていた。 その時、通天閣の方角を見上げた2人は、そこに立っていた「ぬらりひょん」の姿を見つける。 一方、公衆電話を見つけた加藤は、レイカからもらった小銭を投入し、東京のアパートで待っているはずの弟歩に電話を入れる。 歩?俺だ…と話しかけると、何してるんだよ、兄ちゃん…、何度も電話したんだぞと言うので、急にバイトが入ったんだと答えると、大阪が大変なことになっているの知ってるのか?妖怪が暴れているんだって…と、テレビのニュースで知ったらしいことを歩が言うので、ごめん、もう少ししたら帰れるはずだ、必ず帰るから…と謝ると、何言ってるんだよ!俺、ご飯食って寝るからと言って電話を切る。 歩は、2人分のオムライスを作って待っていたのだった。 加藤はその直後、1つ目入道に家族が襲撃されてたので、思わずX-ガンを撃とうとするが、エネルギー切れに気づき、やむなく相手を殴りつける。 すると、スーツの力で入道はひるんだので、加藤は大きくジャンプして入道に飛びかかろうとするが、電線に引っかかって無様に落下する。 加藤は、側に落ちていたX-ガンのエネルギーが充填されたのが光の色で分かったので、それを拾い上げ、飛びかかって来た入道の口にガンを加えさせ発砲する。 入道が爆発した直後、今晩は!東京チームの人だね?と声をかけて来た大阪チームらしき女性がいた。 彼女は山咲杏(M・A・O)23歳と自己紹介して来たので、加藤も名乗って17歳と答える。 すると杏は、まだ高校生か…、年下やん…と、ちょっとがっかりしたように言う。 何やってたのかな〜?あの家族を助けていたように見えたんやけど…、そんなことある訳ないし…と、不思議そうに話しかけて来る。 あんたは、人が殺されそうになっても何ともないのか?と加藤が聞くと、偽善者や!と杏は言い、変な奴を観察するの好きなん…などとからかい、今危ないじいちゃんとばあちゃんと子供がいるんやけど…と言うので、どこにいる!と加藤は問いただす。 すると杏は、ええ格好しいや!と又からかう。 近くの駐車場スペースにいた老人が、モップを手に、外は地獄絵図や…と、奥で抱き合っている孫と婆さんに教える。 そんな老人の前に迫って来たのは青鬼で、大きな舌を延ばし老人を絡めて食べようとする。 そこに駆けつけて来たのが加藤で、青鬼を倒すと、大丈夫ですか?と老人達に声をかける。 何故かその現場に付いて来た杏は、逃げようと加藤に急かす。 助ける!と加藤が答えると、止めとき!死ぬって!と杏は忠告する。 加藤がまだ完全には死んでいない青鬼と戦っているのを見ていた杏は、アホなんやな…あいつ、まあちょっとええ男やったけどな…、あんな奴おらへんで…、何や?怖いんか…、あいつが死ぬとこ見るの…などと独り言を言う。 加藤は青鬼に弾き飛ばされ、Y−ガンも手放してしまう。 その時、側で見ていた杏も青鬼の尻尾に巻かれて捕われてしまう。 それに気づいた加藤は、怪物の足下に落ちているY−ガンに気づき、老人からモップを取り上げると、ブラシ部分を外し、柄の部分だけを青鬼の目に投げつける。 目をやられた青鬼がひるんだ隙に、落ちていたY−ガンを拾い上げるとすかさず発砲する。 青鬼は光るロープで縛り上げられたようになり、頭部が転送され始め息絶える。 老人の元に駆け寄った加藤は、誰かお医者さんはいませんか!と呼びかけるが、誰も返事はなかった。 テレビ報道では、大阪に現れたモンスター達は妖怪ではなく宇宙人ではないかと言う一部専門家の意見を紹介する。 何でそんなに正義の味方さんなの?親は何屋さんなの?と杏は呆れたように加藤に聞く。 加藤は、消防士だったけど車の事故で死んだ。 母親も…、2人とも俺が中学のとき死んだ。今は、小4の弟と、俺がバイトしてアパートを借りて暮らしていると答える。 じゃあ、死なれへんな…と呟いた杏は、うちな、3歳の息子と一緒に暮らしてんねんと言うので、お母さん?と加藤が驚くと、見えへんやろ?と照れたように杏は苦笑し、お互い死なれへんな…と言うので、絶対死ねない!と加藤も答える。 その頃、東京のアパートで1人オムライスを食べ終えた加藤の弟の歩は、自分の食器を持って台所へ向かったので、大阪に出現した妖怪を移した動画サイトへの投稿画像に写っている黒いスーツを着た兄の姿をいることができなかった。 妖怪「火車」を追いかけて倒していた大阪チームの様子を見た杏は、奴らどっかおかしいで…とつぶやき、3回100点をクリアしたジョージこと島木譲二と信やんこと室谷信雄の琴を教える。 さらに、7回も100点をクリアしたと言う伝説の岡八郎なる人物もどこかにいることを杏は教える。 どこかに避難するんだ!と加藤は周囲の人間達に声をかける。 その頃、加藤とはぐれたレイカは、亡くなった玄野のことを思い出していた。 加藤君、大丈夫かな…と鈴木が案ずる。 玄野君が生きていたら、やっぱり助けようとしただろうか?と鈴木が言うので、私たちだけで100点取って、玄野君を生き返らせることができるんじゃない?とレイカが言うと、無理だよ…と鈴木はため息をつき、生き残ることだけで精一杯ですよと情けなさそうに答える。 その直後、2人は戎橋の奥の道路に出現した牛頭妖怪と巨大なロボットのようなメカを目撃する。 「GANTZ」の表面に浮き出たタイマーの残り時間は1時間ちょっとになっていた。 島木と室谷は、今回のラスボスは100点ちゃうか?と噂し合っていた。 他のメンバーが全滅しても、岡1人でやるのんちゃうか?あいつ化けもんやな…と室谷はため息をつく。 巨大ロボと巨大妖怪の戦いを目の当たりにした鈴木も、レベルが違いすぎる…と呆れていた。 その時、鈴木とレイカは自衛隊員らに取り囲まれ、鈴木は腹に銃撃を受けて倒れる。 そこにタクシーのドアを盾に駆けつけて来た加藤が、自分たちは公安直属の部隊で「GANTZ」と言うと、自分たちに銃口を向けている自衛隊員たちに説明しながら、レイカと鈴木をかばおうとする。 その直後、その自衛隊員達は何者かの足で踏みつぶされてしまう。 巨大な天狗だった。 他の自衛隊員たちが天狗に向けて発砲しだしたので、加藤は、ダメだ!逃げろ!と警告する一方、レイカに鈴木のことを託す。 そんな加藤の行動を、杏は近くからまだ見守っていた。 加藤は天狗に対しY−ガンを発射するが、巨大な天狗はその縛りを破壊してしまう。 そこに島木と室谷がやって来る。 巨大天狗に発砲した室谷だったが、どや?嘘やろ…と、圧力に屈しない巨大天狗の強さに驚き、まだ生きとるやないか!こいつが100点か?と島木もあっけに取られたように言う。 薄くなりや!と叫びながら銃を連射する室谷だったが、天狗は圧力に耐えているので、こいつ、とんでもない奴や…、ゴキブリか!と叫ぶ。 次の瞬間、室谷は天狗に捕まれ地面に何度も叩き付けられる。 助けろ!と室谷は叫ぶが、自分のことは自分でしなさいと島木は無視する。 次の瞬間、巨大天狗の頭部が破裂する。 ちょっとびびったんちゃう?などと良いながら、Xーガンを撃った島木は室谷に近づくが、地面に倒れて動かない室谷を見て、マジかいな…と絶句する。 遠くからそれを見ていた杏も、信やんが…嘘やろ…と驚いていた。 その時、島木は、近づいて来た和服姿の老人の姿を見る。 Xーがンを撃つと、破裂した老人だったが、複数の小さな老人になり、何事もなく歩き続けるうちに合体しまた元の姿に復元する。 島木は、何だ、これ?と驚くが、その老人こそ、妖怪軍団のボス「ぬらりひょん」だった。 ぬらりひょんは、島木が構えた日本刀の刃の上に乗る。 島木は日本刀は利かぬと判断、捨てて相手につかみ掛かるが、ぬらりひょんは無数の女の集合体に変化し始め、島木の死体が放り出される。 加藤に近づいて来てそれを見た杏は、ありえへん…、あの2人が!とあっけにとられる。 やれることは全部やる!と加藤が言うので、弟待ってるんやろ?と杏は止めるが、誰かがやらなきゃ全員死ぬんだろ?と加藤は言う。 ぬらりひょんは、いつの間にか、無数の女体の集合した巨大女体になる。 加藤はY-ガンを発射するが、巨大女はその光線を巧みに交わす。 動きが速すぎる!同時に撃とう!と加藤は呼びかけ、杏やレイカも同時に発砲し、巨大女体の頭部が破裂する。 歩!俺は絶対に…、俺は絶対に帰る!と加藤は心に誓う。 しかし、その加藤は妖怪に捕まってしまう。 巨大女体は新たな首が出現していた。 その時、女体は爆発し、ラスボスゲット!と言いながら、それまで姿を消していた西が姿を現す。 あんたなあ…、こいつも一緒に潰す気か?と杏が文句を言うと、念のため、腕も潰しただけだよと西は無関心そうに答える。 大阪チームに勝ったな…と言っていたとき、新たな妖怪が出現したので、西は再び姿を消す。 しかし、その消えたはずの西が突然弾き飛ばされ姿を見せる。 右腕を失っていた。 逃げろ!と加藤は叫ぶ。 その時、巨大なロボットのようなものが出現して来る。 巨大ロボと巨大な妖怪が戦い始め、巨大ロボが倒れる。 それを見た杏は、岡や!と叫ぶ。 しかし、その巨大ロボが妖怪を倒したので、倒した!?と杏は興奮する。 しかし、ラスボスは死んでいなかった。 あの敵、凄すぎる!と例かも呆れる。 でも岡ならきっと…、7回もクリアした男やと杏は言う。 岡八郎!と加藤は呟く。 今、俺に隙があったら、どっからでもかかって来い!俺はこう見えても、学生時代ピンポンやっとんたんや!と巨大ロボの中で操縦していた岡八郎(ケンドーコバヤシ)はラスボスに言う。 さらに岡は、空手をやっとるんや!通信教育やけどな…とボケをかましつつ、ロボの両手のひらから発砲する。 その攻撃を見たレイカは、凄い!と感心する。 終わったのか?と全員、勝負の行方を見守るが、巨人型の妖怪は立ち上がる。 岡八郎操縦の巨大ロボが、無数の鞭で相手を切断しても相手はすぐに復元する。 なるほど…と相手の力を見た岡は、行くぞ!と叫び巨人にぶつかって行くが、巨大メカのマスク部分が取れて操縦者である岡の顔が露になる。 岡はそのまま、巨人の背中から刀を突き刺す。 その後、巨人の頭を持って二つに引き裂く。 巨人を多祖したものの、岡は、やっぱり…、意識の外からの攻撃か…、死んだのか?あいつは?こいつには不意打ちしか効かん…、一旦消えるか…と言い、その場を立ち去る。 それを見ていた加藤は、今なら倒せるかも…と言い出したので、リスクが大きすぎると負傷した鈴木は止めようとするが、危険なのは分かっています、でも誰かがやらないと…と呟いた加藤は、落ちていた島木の日本刀を拾い上げる。 その時、倒れた巨人の身体から球体のようなものが出て来て撃って来る。 加藤をかばったのは鈴木だった。 弟さん、待っているんだろう?と言うと、鈴木は倒れる。 鈴木さん!と呼びかけた加藤は、鈴木さんを頼む!まだ助かる!とレイカと杏に頼む。 君は?と杏が聞くと、俺がやる!終わらせてみせる!と加藤は答える。 そんな中、ぬらりひょんが出現し、さっきの奴はどこに行った?面白い奴だったのに…と言うので、加藤は殴りつけるが、全く相手にしないぬらりひょんは、ここにいろ、後で相手にしてやる…、岡を片付けたら…と言い残し、その場から姿を消す。 後に残った加藤は、俺たちだけで勝つ方法を考えるんだ、やるんだ!やるしかないんだ!と杏とレイカに伝える。 岡が言ってたろう?不意打ちしかないって…と加藤が指摘すると、遠くからの狙撃とか?とレイカが答える。 俺が囮になるから、遠くから狙ってくれと加藤が頼むと、正気なん?と杏は呆れるが、もうこれしかない!とレイカも賛同する。 西は右手を失って道路に横たわっていた。 その時、あんな…、うちな…、あんたのこと好きなんや、死んだらあかんよ…と杏が語りかけて来たので、死ぬつもりはないよと加藤は答える。 ほんまよね?死ぬつもりはないよね?と杏が念を押して来たので、最後の最後まで生き残る!と加藤が答えると、ほんならな…、4人で一緒に住もう!弟とうちの息子と…、分かった?と杏が言い出し、指切りを強制すると、あんな、こういう時には嘘でも頷いとくもんやでと言うので、分かった…と加藤は答える。 絶対やで…、絶対やからな!と杏は念を押すと、守る!君を死なせへん!うちが遠くから仕留める!と約束してその場から立ち去って行く。 その時、近く延びるが倒壊して来たので見上げると、モンスターに変化したぬらりヒョンが出現する。 モンスターが右手にぶら下げていたのは岡の死体だった。 何故、俺たちはお前達と殺し合っているんだ?と加藤が聞くと、お前は神の存在を感じるか?神は絶対の力を持つとぬらりひょんが答えたので、お前が神ということか?と加藤は問いかける。 諦める他ないのだと言いながらモンスター化したぬらりひょんが近づいて来るが、その時、モンスターにレイカの撃った弾が当たる。 4人で暮らすんや!と言いながら、杏も別の場所から発砲する。 不意打ちを受けたぬらりひょんは、なるほど…、そうか…と呟くと量目からレーザー光のような光線を発射し、周囲のビルを破壊し始める。 レイカがいたビルの屋上の広告塔が倒れかかって来る。 さらに、レイカのいたビルが切断され、ビル上部が倒壊する。 杏は銃を持って、加藤の倒れた場所に駆けつけて来ると、加藤をかばうようにその前方に走って行き、巨大モンスター化したぬらりひょんに迫る。 そんな杏が、一瞬、加藤の方を振り返ったとき、モンスターが発したレーザー光に胴体を切断される。 加藤の額にレーザーの照準が合ったその時、ラスボスゲット!と言いながら、メカが接近して来る。 操縦しているのは片手を失った西だった。 崩落しかけた広告塔の鉄骨にしがみついて落下を免れていたレイカも撃って来る。 次の瞬間、巨大モンスター化したぬらりひょんの頭が破裂し、モンスターが倒れ込む。 その時、加藤は、これまで出会った仲間達のことが脳裏を横切る。 戎橋が崩落する。 終わった…、本当に終わったんだ…と言いながらレイカが泣き出す。 制限時間の残りは9分22秒だった。 胴体を切断され死んだ杏の元に近づいて来た加藤は、その手にそっと触れると、その場に気絶する。 「GANTZ」のある部屋に、レイカと鈴木が戻って来る。 私は何もできなかった…、全て加藤君だ…と鈴木がつぶやき、元に戻って来た西が、加藤が戻らないことを知ると、くそ!くたばったか!と叫ぶ。 あんなに頑張ったのに…とレイカは嘆く中、「GANTZ」採点始めろ!と西が命じる。 加藤君のお陰で戻れたのに…とレイカが悔やんでいたとき、部屋の中に、加藤の身体がスキャンされて来る。 俺は…と加藤が呟くので、生き残ったのとレイカが教える。 命拾いしたな…とからかうように西が言った時、「GANTZ」が採点を始めると表示し始める。 レイカ6点… ハゲ2点…と表示されたのを見た鈴木は照れ笑いする。 西12点… 加藤茶100点… マジか!と西が叫び、ゲームクリア!の3つのボーナス得点が表示される。 3番を選べば再生できて、弟さんと元の暮らしができるんだと鈴木が説明し、さようなら、元気でね…とレイカが声をかける。 しかし、その頃、大阪の「GANTZ」がある部屋で再生したのは杏だった。 あれ?生きとったんか…、うち…、あのアホ…、ほんまに偽善者全開やな…と、「GANTZ」の表面に浮きえた100点の文字を見た杏は呟く。 一方、東京の部屋では、何で?とレイカが驚き、弟さん、待ってるんだろう?死ぬかも知れないのに…と、3番を選ばなかった加藤の選択に驚いていた。 でも…、約束したんだ…と加藤が答えると、くっだらねえ!と吐き捨てた西が部屋から出て行く。 え?俺、帰れるの?と加藤が驚いたように聞くと、レイカがうん…と答えたので、俺、弟が待ってるんで!と言い残し、加藤は帰って行く。 何で言えなかったんだろう?前に一度戦ったことを…とレイカが呟くと、そんなことしたら、彼のことだから、みんなを生き返らせようとしただろう…と鈴木は答える。 (回想)玄野らと一緒に戦っていた時、100点をクリアした加藤は、ボーナスを選ぶ際、3番!俺を帰らせてくれ!と選ぶ。 (回想明け)まさか、また戻って来ちゃうとは…と鈴木が呆れたように言う。 何度やっても彼は回りのことを助けるわ。玄野君も同じでしょう?私もやってみます。 いつか玄野君を…、必ず…とレイカが誓う。 アパートの部屋に戻って来た加藤は、ドアを開け、弟に向かって、ただいま!と嬉しそうに呼びかける。 |