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君も出世ができる

通常の2倍の製作費をかけ、東京オリンピック前の東京の熱気を風刺まじりに描いた本格的なミュージカル映画。

東宝お得意の音楽映画とサラリーマンもののミックスになっている。

とにかく、タイトルバックの、地面に描かれた落書きのようなタッチの文字をアニメで動かす手法などもシャレており、冒頭からラストシーンまで全編アイデアに溢れた歌と踊りのオンパレード!

久しぶりに見返してみたが、やはり良くできていると言わざるを得ず、何故当時、この作品が興行的に受けなかったのか残念でならない気がする。

この作品の興行的失敗がその後の和製ミュージカルの衰退に繋がったとも言われているらしいからだ。

フランキーさんが歌う「君も出世ができる」と高島忠夫さんが歌う「タクラマカン」、幸村いづみさんが歌う「アメリカでは」、中尾ミエさんが歌う「田舎へ帰ろう」のメロディが、夫々の関係が深まると曲も合わさり、最後に四曲全てが重なる演出は見事。

東宝自慢の巨大スタジオ一杯に作られた社内セットで大勢の社員たちが歌い踊ったり、深夜の銀座の大通り(おそらくセット)で、数百人のサラリーマンが歌い踊るシーンは圧巻。

キャリアウーマン風の雪村いづみさんと、いかにもお色気担当のコケティッシュな愛人を演じている浜美枝さんの対比も楽しい。

後半には、何と、あの「植木等」までが飛び入り出演!

オリンピックを控えた東京が外国人の来日に期待していたり、東京のあちこちで工事が行われていた様子も分かるし、出世出世と上昇志向が強く、あくせくしているキャラを演じているフランキーさんより、のんびりしているキャラの高島さんの方が、結果的に出世すると言う辺りも、見ているサラリーマンに夢を与える部分だろう。

今や、家で映画を見る二次市場が定着したこともあってか、働き盛りはなかなか映画館に来なくなったように感じる時代だけに、こうしたサラリーマンものが成立していた時代があったと言うのも興味深い。

さらに、当時はユーモアのつもりだったのか、アフリカに人食い人種がいるなどと言ったり、「外人」と言う言い方も普通に使われており時代を感じる。

仲代達矢主演の傑作「野獣死すべし」を作った須川栄三監督は、本作が最初で最後のミュージカル演出だと思われるが、事前に本場アメリカへ勉強に行ったそうである。

音楽は黛敏郎さん。

とにかく全編パワフルで、観ているこちらにも元気のエネルギーが湧いて来るくらい。

「キンゴジ」コンビ、ボンちゃんこと高島忠夫さんと有島一郎が絡んだり、「モスラ」コンビ、フランキーさんとジェリー伊藤さんが絡むシーンも用意されていたり、「私はゼロになりたい…」などと、フランキーが「私は貝になりたい」のセルフパロディめいたセリフをいったりして、とにかくサービス満点。

和製ミュージカルの最高峰といっても、さしつかえないだろう。

アメリカでは…とアメリカかぶれを披露する雪村いづみさんの姿が印象的だが、当時、東宝の社長自らもハリウッドへ乗り込み、映画会社の近代経営をどん欲に学んでいた時期らしく、その後、製作から手を引く東宝の姿がダブって見える所も興味深い。

おそらく、東宝らしさが溢れた撮影所システム時代を象徴する代表作の一本ではないだろうか。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
1964年、東宝、笠原良三+井手俊郎脚本、須川栄三監督作品。

6時25分、目覚ましの音で目覚めた山川善太(フランキー堺)は、すぐにスイッチを止めるが、又目覚ましは鳴りだし、何度かその繰り返しののち、ようやく目覚めると、ベッドから飛び起き、ベッドを蹴飛ばして、壁の中に収納する。

そして、君も出世ができる♩と陽気に歌を歌いながら、部屋の中の吊り輪にぶら下がったり、ダンベルを持ち上げたりして身体を鍛え出す。

廊下に出て共同水洗所に向かった山川は、回転式のダンベルを自転車のように両足で漕ぎながら歯磨きをし、隣の部屋の同僚中井剛(高島忠夫)に、おーい、起きろ!車で送ってやるぞ!と声を掛け扉を叩く。

しかし、仲居は、まだ1時間半もあるじゃないですか…、僕は出世より寝坊の方が性に合ってます…と布団の中で枕を抱えたまま答えたので、勝手にしろ!と怒った山川は、自分の部屋で固いフランスパンを頭で2本に折って割ると、それを大きな瓶入り牛乳で流し込みながらスーツに着替える。

そしてまた、壁越しに、オ~イ!出かけるぞ!と隣の中井に呼びかけるが、お先に…と気のない返事が返って来ただけなので、1人で部屋を出て階段を降りながら、片手の持った人参に塩をふりかけかじりだす。

下に降りると塀の向こうに馬がいたので、残りの人参を与え、自分はアパートの前に停まっていた乗用車の後ろの白黒チェック柄の小型車に乗り込み出発する。

アスファルトの道に子供がチョークで描いた落書きのようなタイトル 小型車の落書きがアニメでその道に移動する中、キャスト、スタッフロールが落書きのように現れる。

「えき」と書かれた落書きの部分から、一挙に大勢のキャスト名がアニメで押し出されるように登場。

会社に到着した山川が会社の入り口に向かうと、一足先の到着していた中井が笑顔で挨拶して来る。

彼らが勤める「東和観光」では重役会が行われており、片岡信吾社長(益田喜頓)出席の中、重役B(十朱久雄)が、今度、世界最大の旅行会社「ゴールデンエクスプレス」と我が社が提携する予定であり、社長自ら渡米されるが、ライバル社の極東観光も社長をアメリカに送り込むらしいと発表していた。

その通りと片岡社長が頷くと、続いて立ち上がった総務部長(藤村有弘)が、オリンピックの世界での呼び名を2、3紹介した後、オリンピックは千載一遇のチャンスですと他の重役たちに確認させると、大森課長(有島一郎)以下、外人旅行課の面々を集め、この重役会の方針を伝える。

大森課長は、すぐに部下たちを集め、君たちはさ、頭使ってさ、私をびっくりさせるような知恵を出すんです!と命じる。

すると、素早く挙手をして前に進み出た山川が、社長のお見送りに羽田に行く時こそ宣伝の大チャンスですから、ばん!とやるんですよ!万事、この山川にお任せください!と提案する。

羽田の見送り場にやって来た山川は、バイトで雇った万歳屋たちと共に赤い法被を着込むと、歌って踊りだす。

そこに、太鼓を叩きながらやって来た女性の宗教団体が困惑する。 飛行機に乗り込む片岡社長を見送る重役たちも全員踊りだす。

そうした中、突然万歳屋の動きがぴたりと止まり、時間切れですと言い出したので、慌てた山川はその場でギャラを追加し、最後まで踊り続ける。

片岡社長の乗った飛行機が飛び立った後も、1人だけ空港に残っていた中井は、タクラマカン~♩まだ見ぬ砂漠~♩と歌っていた。

すると、先ほど飛び立ったはずの旅客機が戻って来て、片山社長が降りて来たではないか。

片岡社長!と呼びかけ、外人旅行課の中井ですと挨拶すると、国内線の客が混ざっていたため、一旦戻って来たんだよ、整備のため2時間かかるらしいと、食堂で、食べたかったと言うラーメンを啜りながら説明すると、10円玉持たんか?電話をしたいんだが、今外貨しか持っておらんので…と言い出した片岡社長は、中井から10円玉を受け取ると、これも頼むとラーメン代も払わせ、近くの公衆電話に向かう。 紅ちゃんか?今、まだ羽田だ、分かってるよ、ティファニーのブローチだろ?などと脂下がった顔で電話を終えた社長は、テーブルに戻って来ると、君は、第一課かね?第二課かね?と聞いて来る。

中井が第二課ですと答え、一人残っていたのは僕は飛行機が好きなんですとタバコに火を点けながら答える。

すると、そのタバコを取り上げ、自分のタバコの火種にした片岡社長は、奪ったタバコを灰皿でもみ消してしまい、君、悪いが、これから小切手を麻布まで届けてくれんかねと頼む。

実は、若い頃世話になった台湾人を援助しとるんだよと言うので、それは立派な事をなさってますねと感心した仲居は、その足で麻布のアパートを訪ねる。

ノックをしても返事がなかったが、もう一度強めに叩くとあっさりドアが開いてしまう。

中はピンク色で統一されており、ジャズが鳴り響いていた。 駆け寄って来たペットのプードルも毛がピンク色に染められていた。

どうやら、部屋の主はシャワー中らしく、ピピ!どなた?とと浴室からプードルに呼びかけて来たので、片岡社長のお使いで参りましたと用件を伝えると、中に入ってちょっと待ってて頂戴と答えた女性は、突然、シャワーが止まんなくなっちゃった!と叫ぶとバスローブ姿で飛び出して来る。

驚いた中井は、浴室に入り込み、シャワーを止めようとするがずぶ濡れになってしまう。 仕方がないので、部屋の主の服部紅子(浜美枝)のネグリジェを着て、紅子がスチームアイロンで服を乾かす事になるが、その準備の最終、今度はスチームアイロンの蒸気が吹き出したまま止まらなくなってしまう。

またもやそのアイロンを止めようとした中井を見た紅子は、あんたって良い人ね。

パパの会社の人ねと言うので、中井は、亡くなられたお父さんの代わりですね?と中井も確認する。

持って来てくれたわ?と紅子が言うので、ようやく用件を思い出した中井だったが、肝心の小切手はすっかり濡れてしまっていた。

でも、大丈夫と言いながら受け取った紅子は、その濡れた小切手をアイロンで乾かす。 領収書を下さい。

小切手を確かに受け取ったと言う印に、名刺でも何でも良いですと中井が頼むと、お店のしかないわと言いながら、取り出した名刺の裏に、中井に言われるがママ、小切手を確かに受け取りましたと書き込む。

判子ありませんか?と中井が聞くと、その場で紅子はキスマークを名刺に付ける。

その夜、山川は馴染みのお茶漬け屋に来て、田舎の衣装を着たウエイトレスのよっちゃんこと三田良子(中尾ミエ)から、メ○ラ酒場で飲んだの?店員が盲縞の角帯を締めているんだってと教えられ、田舎のお母さんから送って来たのと山菜の味噌漬けをサービスで出される。

じゃあ、ただなんだな!お母さんありがとう!とわざとらしい感謝をした山川が味噌漬けに手を出すと、山川さん、一片、私の田舎に連れて行ってあげたいわ…、たまには田舎でのんびりするのよと話しかけて来たよっちゃんは、田舎へお出で~♩と歌い始める。

歌い終えたよっちゃんは、山川さんの顔を見ると思い出すわてん、荷馬車のおじさん!などと言い、年が13も違う山川さんが好きなのかって良く言われるけど、山川さんお顔を見ていると飽きないんですもの…などとからかっているのか褒めているのか分からないようなことを言う。

そこに、鼻をぐずぐず言わせながら中井がやって来て、社長の用事でね…などと言うので、何言ってるんだ、社長は僕たちで見送ったじゃないかと山川は戸惑うが、あの後、乗客のもめ事で戻って来たんですよ。

そして社長の恩人のお嬢さんの服部紅子さんと言う人に会いに麻布の凄いアパートに行ったんだと言いながら、もらって来た名刺を取り出す。

すると、その名刺を見た山川は、バカだな~、もっと頭を働かせろよ、出世の三ヶ条と言うのを知らんのか?と言い出す。

1、社長の娘を嫁にもらう。2、労働組合の幹部になる。3、社長の弱みを握る…だよ。

その女はどう考えても社長の愛人だろう? でき~る、でき~る、出世ができる~♩と山川は愉快そうに店内で歌いだす。

翌日、中井と共にファッション学園に出向いた山川は、3人のモデル(塩沢ときら)たちを前に、自分たちは極東観光とは違う、東京、大阪以外でもファッションショーをやる旅行プランを、相手に口を出させないような営業トークで提案すると、中井がぼんやり目を通していた「魔法の鍵」こと契約書を受け取ると、モデルたちにサインを求める。

契約を終え、建物から出て来た山川と中井は、車で到着したライバル会社の小野(立原博)と木村(鈴木和夫)に笑顔で声をかけ去ってゆく。

先を越されたと察した小野と木村は、例の東南アジアのバイヤーを捕まえようと言う事になり、宿泊先に来るまで向かうが、そのホテルから出て来た山川に、バイヤーなら606号室だと教えられたので、またやられましたねと木村が悔しがる。

山川はバイヤーのバジャール(沢村いき雄)をクラブ「シャレード」へ案内しようとするが、中井は遠慮しますと言う。

結局、山川だけがバジャールを店に案内し、パパの会社の方ねと応対した紅子に、中井は僕の部下なんですよなどと威張ってみせる。

本国では4人もの奥さんがいると言うバジャールは、たくさんのごちそうと女を要求する。 紅子はフロアでチャールストンなどを踊りだす。

翌日、大森課長は電話を受け、諸君、大変だ、社長が帰国された!と社員たちに知らせたので、予定は明後日でしょう?と山川も驚く。

繰り上げで夕べ羽田にお着きなったらしいと大森課長が言うので、お迎えしなくちゃ!と山川たちは全員会社入り口に向かう。

片岡社長の乗った車が全社員が居並んだ会社の入り口に到着すると、一緒に車に乗っていた娘の陽子(雪村いづみ)は、何これ?と驚く。

車から降り立った片岡社長は、アメリカではこんな大仰な送り迎えなんかしないんだと、早速アメリカ仕込みの知識で重役たちに苦言を呈する。

また、社長から名前を呼び間違えられた中井に代わり、前に進み出た山川が、小切手は確かにお渡ししましたと片岡社長にこっそり話しかける。

その後、廊下の隅で中井から、あの女性は誰でしょうね?と聞かれた山川が、愛人に決まっているじゃないかと耳打ちしているのを聞きとがめた大森課長が、バカね、失礼な事を言うんじゃない!アメリカに留学していた社長のお嬢さんだと教える。

その後、外人旅行課にやって来た片岡社長自ら、諸君!そのまま聞いてくれたまえと切り出すと、これは僕の娘の陽子だ。

今日から彼女を外人旅行課の嘱託として私の代わりに、諸君のビジネスを合理的に始動させる事にしたと発表する。

大森君、君も良いかね?と片桐社長から指名された大森は前に出て、こちらこそ宜しくお願いしますとへりくだる。

ただいま社長から紹介された片岡陽子ですと前に出て挨拶を始めた陽子は、このオフィスで働く以上、私も皆さんと同じ東和観光の一社員です。皆さんもそのつもりで協力をお願いしますと謙虚に挨拶を始める。

さあ、早速あなたの新方針を発表しなさいと片桐社長から促された陽子は、アメリカではビジネスは能率第一!アメリカでは時間とお金の無駄を省き、最小のお金で最大の利益をあげ、最小の時間で最大の効果を収めます。

アメリカではビジネスの交渉は全部オフィス、社用族の接待戦術はありません!と山川の前に来て言い放つと、アメリカでは…仕事は仕事遊びは遊び♩アメリカではイエスはイエス、ノーはノー♩アメリカでは自分は自分、人は人♩と歌いながら、アメリカ式ビジネスを解説しだす。

その通り、僕もアメリカではコーヒー一杯ごちそうにならなかったよと同意した片桐社長は、アメリカの合理主義は実に情けない…、いやいやアメリカが一番宜しい!と片岡社長と言うと、アメリカでは♩と歌いだす。

アメリカでも、笑う時には笑うけど、アメリカへ行けば誰も意味なく笑わない!と陽子が歌うと、全くその通り、おっしゃる通り!と同意した山川が、日本では~、例えパンツは履き古しでも〜♩と歌で応じる。

私など、シェイクスピアは読めないが〜♩と大森課長も歌いだし、片言だけれど英会話ならぺらぺら♩と総務部長も歌に加わり、2人で怪しげな外国語を言い合う。

オフィスの中で私用電話、トイレの中で無駄なおしゃべり、時間稼ぎのだらだら残業、出張旅費の水増し請求、事務用品の無駄遣い、全て現金です!と陽子が言い渡すと、その通りと片桐社長が相づちを打つ。

アメリカへ行けば〜顔を洗うにもコカコーラ!などと社員たちが歌うので、1人椅子に腰掛けていた中井は、本当かな?と首を傾げ、他の社員たちから椅子ごと移動させられる。

やがて、広いフロアの机や椅子を移動し、社員たちがタップダンスを踊りだす。 2人のペンキ塗りが踊りながら壁に円弧を描いて行く。

山川は灰皿をドラムのように叩いてみせる。 陽子はOLたちと踊りだし、重役連中や電話の交換手たちも歌いだす。

丼を手にした出前持ちが、壁を駆け上りバック宙を披露する。 メリカへ行けば人食い人種が生きている♩と中井が歌うと、バカ!アフリカの間違いだろう!と片岡社長が突っ込む。

外人旅行課には次の事に気をつけて♩相手に少しでも不快な思いをさせてはいけません♩と陽子が歌うと、万事OKですと山川が返事をするが、中井の方はまあまあ…と曖昧な返事。

やがて、歌い終えた陽子は、これから羽田に行きます。観光旅行団が来るのよ。誰か一緒に付いて来て頂戴と言うと、山川さん!あなたに来てもらうわと指名してくる。

運が良いのかな?と指名に喜ぶ山川に、有能な事を認めてもらったんでしょうと中井は興味なさそうに指摘する。

前祝いに1杯おごるぞ!と言う山川は中井を連れお茶漬け屋に昼食を取りにやって来て、出世3ヶ条の1番は社長の娘と結婚する事だからな!などと有頂天になる。

すると近づいて来たよっちゃんが、私、近いうちに田舎へ帰るの。明日のお昼に会えないかしら?山川さんがっかりしないでね、田舎で縁談が起きているのよ。まだ決めていないんだけど…、だから、山川さんに相談してるんじゃないと話しかけて来る。

しかし、山川は他人事のように、頭を使って努力しないとな。慌てないでチャンスを待てってことだななどと言うので、よっちゃんは、嫌い!と言って去って行く。

その会話を丼飯を書き込みながら聞いていた中井は、山川さん、よっちゃんはあんたの事が好きなんじゃないですか?と言葉をかける。 分かってる…と山川は答える。

その後、団体旅行客と一緒に北海道へ向かう飛行機に同乗した山川は、ビタミン入りのドリンクなどを客に配り喜ばれるが、北海道に着いた途端、自分が風邪を引いてしまい、ガラガラ声で、予定を一日繰り上げると会社の中井に電話して来る。

どうしたのさ?と大森課長が聞くと、山川さん、風邪を引いたんでやたらと寒がっていましたとだけ中井が伝えたので、それを聞いていた陽子は、ガイドがお客さんに風邪でもうつしたらシェイムよと言うので、横にいた大森課長が名誉だ!と訳したので、恥よ!と陽子がすぐに訂正し、すぐにあなたが北海道へ行って交代しなさいと中井に命じる。

早速北海道へ向かった中井だったが、すぐに、誰もいません、一行は箱根に行ったそうですと困惑気に大森課長に電話をして来る。

予定を一日繰り上げるって山川は君に伝えたそうじゃないか!ちゃんと聞いてなかったのか!お嬢さんカンカンだぞ!ご自分で箱根に向かわれた!君もすぐに箱根に向かいたまえ!と大森課長は叱りつける。

中井は箱根に到着するが、ホテルに来ると、既に一行は出かけており誰もいないと言う。

目的地までは聞いていなかった受付係は、芦ノ湖か十国峠辺りではないかと…と曖昧な答えしかできず、ここでお待ちになったら?と中井に伝える。

そこへ、代わりのガイドはどうなった!前の奴は無礼で役に立たなかった!とクレームを受付係につけて来た外国人夫婦がいたので、どうかしたんですか?と中井が聞くと、昨日、東京から付いて来たガイドの態度が悪かったらしく帰してしまったんです。

いきなり代わりと言われてもね…と困惑しながら受付が電話し始めたので、僕がやりましょうか?どうせ暇ですし…と中井は申し出る。 中井は、ウィルソン(アーネスト・A・リクター)と夫人(マージョリー・M・リクター)を連れ、遠くの富士山を手のひらに乗せて見せる趣向を披露したりする。

そんな中井の事をウィルソンは愉快な男だ!とすっかり気に入ったようだった。

そんな中井とウィルソン夫婦を発見したのは、観光団に付き添ってバスで移動中の陽子だった。

ホテルに戻って来たウィルソンは、中井にチップを渡そうとするが、ただのサービスなのでお金はいりませんと中井が拒否すると、その対応が理解できず不機嫌になったので、夫人がなだめ部屋に戻って行く。

その直後、中井さん!あなたの電話の聞き方がいい加減だから、我が社は大損害よ!今の人は何?と文句をつけて来たのは陽子だった。

中井が事情を説明すると、係以外の人を案内するなんて!と陽子は呆れるが、どうも…、あなたがこの前言った通りを実行しただけで、外人に親切にするようにっておっしゃったじゃないですかと中井は答え、お鉈にお土産があるんですと言い、小さな箱を手渡す。 それを受け取った陽子は、ありがとう…と言いながらも、ちょっと無駄ね!と注意して部屋に戻ってゆく。

自室の鏡台の前にスリップ姿で腰掛けた陽子は、 そして、かすかなシミ、小さなしわ、たった一筋の白髪~♩と寂しげに歌い始める。

鏡を見つめると、私は1人の女に変わる~♩ スリップ姿のまま踊り始めた陽子の姿が、何枚もの鏡に映る。

そして、中井にもらった土産を開け、木彫りの熊の人形を見ると微笑む。

部屋の浴室で身体を洗っていた中井に陽子から内線が入り、今夜観光団のパーティがあるの、あなたも出てちょうだいと言って来る。

でも洋服が…と戸惑うと、良いわよそのままで…と陽子が言うので、え?このまま?と泡だらけの裸の自分を見て驚く中井。

マネージャーに借りれば良いんだわ、6時にロビーに来てちょうだいと一方的に伝えて陽子は電話を切る。

6時にロビーにやって来た中井は、小さめのタキシードを着て窮屈そうだった。

既にダンスが始まっていたパーティに加わった陽子は、踊りましょうと中井を誘い踊りだすが、何故か、その様子を見ていた周囲の客たちが笑い出す。

実は、中井のスーツの背中が裂けてしまっていたのだった。 踊りの途中でそれに気づいた陽子は、慌てて部屋の外に中井を連れ出すと、ちょっと服が破れてたのよと教える。

何ともないじゃないか?と中井が不思議がると、あなたの上着よと教えた陽子は、ごめんなさい、私が無理に借り着をさせたからよと謝るので、その可憐な態度を見た中井は、昼間のあなたと今のあなた、どっちが本当なんです?と聞いて来る。

すると、中井の接近を食い止めるように、ダメよ、ダメよ…、アメリカなら♩と又陽子は歌いだしたので、中井も負けじと、タクラマカン~♩と歌いだす。 2人は互いの歌を歌い合うが、徐々に中井の歌の方に陽子が惹き付けられ、陽子の方も一緒にタクラマカン♩とデュエットするようになろ、松明が燃える庭で一緒に踊る。

やがて、2人はキスをし合う。 翌朝、白黒のチェックの小型車で「ホテル小涌園」にやって来た山川が、お嬢さん!とチェックアウトしていた陽子に近づいて来て、風邪も治り声も元に戻りましたなどと報告するが、すでに旅行団は中井が引率しており、これから熱帯植物園へ案内する所だと言うので、何となく無視された形の山川は慌てて一緒に付いて行く。

植物園に着いた陽子は中井に、いつも迷子になるおばあさんがいるから、人数を良く確認してね、全部で23人ねと指示すると、旅行団の数を数えていた中井は25人ですよと戸惑いながら報告する。

2人多い…と聞いた陽子も不思議がり、客たちを見回していると、パパ!と叫ぶ。

何と、紅子を連れた片岡社長がプライベートで来ていたのだった。 紅子は、あら、中井さん!と嬉しそうに呼びかけてくる。

慌てたのは片岡社長だったが、気を利かせた山川が進み出て、社長!こちらは世話をしてもらった恩人のお嬢さんですと陽子に紹介する。

その芝居に乗って来た片岡社長は、紅子さん、これは私の娘の陽子ですと紹介すると、今日は彼女がどうしても中井君に会いたいと言うもんでね、連れて来てやったんだ…などと陽子には嘘をつく。

その片岡社長の嘘に乗ずる形で、山川は、紅子さんと中井君とは恋人同士なんですよなどと言い出したので、陽子は愕然とするが、中井は、弱ったな…と戸惑うだけだった。

片山社長は、今日は日曜日だ♩などと歌いだし、中井にウインクして来る。 山川も片岡社長に合わせ、日本では日月月火水木金金♩欲しがりません、勝つまでは~♩などと一緒に歌いだす。

そんな片岡社長の嘘に乗って来た紅子は、良いの?中井さんと遊んでも?などと片岡社長に確認したので、中井さんはまだ仕事中です!と陽子が講義する。

すると山川が、仕事は私がやりますのでと名乗り出たので、紅子は堂々と中井を連れ出して行き、それを見送る陽子は悔しげだった。

赤いスポーツカーでドライブをした紅子が、人気のない場所に停め、中井にキスをしようとして来たので、中井は思わず紅子を突き飛ばしてしまう。

翌月曜日、会社で陽子は、今日も羽田に生きますからね、ワールドエクスプレスの人が到着するの。それから中井さん、社長があなたに話があるそうよ、今すぐ!と指示する。

片岡社長に会いに行った中井は、娘の観察によると、君は外人旅行課の仕事に向いてないらしい。

君は山麓ゴルフ場の建設事務所に行って欲しいと言われたので、転勤ですか?と驚く。

社長室を出た中井は、何事かと外で待っていた山川から、栄転か昇給か?と聞かれたので、ゴルフ場建設事務所へ転勤ですと教えると、左遷だよ…、僕なら会社を辞めるよと気の毒がられる。

そして山川は、僕はこれから羽田さ!と自慢気に教える。

羽田には極東観光の小野と木村も来ており、陽子を見ると、新鋭武器の登場ですか?とからかって来る。

そんなライバルの存在は無視した陽子が、私とパパでニューヨークで下交渉はすませているから大丈夫と山中に伝えていると、ワールドエクスプレスのマクレガー(ジェリー伊藤)が到着する。

マクレガーは出迎えた陽子に笑顔で応じたものの、同行した山川が差し出した名刺には首を傾げ、一旦その場を離れて行く。

後を追って建物の外に出た山川と陽子だったが、建物から出て来たマクレガーは、何と、極東の用意した車に乗り込むではないか。 しかも、マクレガーは流暢な日本語までしゃべっている。

出し抜かれたと知り立ちすくむ陽子に、お嬢さん、奴らの手口は分かっています、こっちも接待主義でいきましょう!と提案、いつものようにアメリカ式の合理主義でと反対しようとする陽子に、あんな変な外国人には通用しませんよと言い返す。

片桐社長や大森課長も呼び、芸者の踊りを見せてみたが、マクレガーはあくびをして退屈そうにしており、自分はこれから「シャレード」に行かなければいけないなどと言い出す。

山川は一緒に行きましょうと乗り気になるが、片桐社長は、僕はここで失礼するよなどと言いだしたので、慌ててそれを止めた山川は、課長はお帰りになって結構ですと指示する。 のけ者扱いされた大森課長は、そら殺生な…と落胆する。

「シャレード」に来ると、極東観光の小野や木村、さらには極東の社長(並木一路)まで待っており、マクレガーは、送ってくれてありがとう、さようなら!などと付いて来た山川と陽子に言う。

山川君!どうなっているのかね?と片桐社長は困惑した顔で見るので、まだまだ…と答えた山川だったが、マクレガーが座った席にいたホステスの中に紅子を見つけた陽子は、あら?あの人、この間の紅子さんじゃないの!本当にパパの恩人のお嬢さん?などと疑いだす。

まあ、見ててください、恩人の娘さんに一肌脱いでもらいましょう。お嬢さんをこちらにお連れすれば、マクレガーもこっちに来ますよと言い出した山川が極東側の席に行くと紅子にこっちに来てくれないか?と頼む。

しかし紅子は、ダメよ、もっか営業中!と拒否し、小野も、回れ右して帰りたまえ!とからかって来る。

その後、マクレガーは紅子を誘ってダンスを踊りだす。

業を煮やした片桐社長は、戻って来た山川に、金はいくらか買っても構わんから、他のクラブへ連れて行きたまえ、わしは娘と帰ると言い残し、陽子と帰ってしまう。

その夜、紅子のアパートへやって来た片桐社長は、新しい服を着せてやったりして機嫌を取ろうとするが、ダイヤの指輪買ってくれる?買ってくれなきゃ許してあげない!などとわがままを言われる。

そんな時ノックが聞こえ、東和観光の山川です。マクレガーさんの事で…と声がしたので、片桐社長は慌てて浴室に隠れる。

初めて紅子の部屋に入った山川は、ピンク色の室内に驚いたようだったが、紅子は持っていた大きなコアラのぬいぐるみを手渡す。

それを抱きながら山川は、マクレガーさんともう一度付き合ってもらえないでしょうか?実はもうこのアパートを教えたんです。サービスしてくださいねなどと頼む。

紅子が、ダイヤの指輪を買ってくれなくちゃやらないわよと言うと、大丈夫です、どうせ会社の金ですからと山川が安請け合いするのを、片桐社長は浴室の中で悔しそうに聞いていた。

約束したわよ!と紅子が念を押した時、またもやノックの音がして、マクレガーが早速やって来た事が分かったので、慌てた山川は、紅子が止めるのも聞かず浴室の中に逃げ込む。

山川は、そこに先に隠れていた片桐社長と鉢合わせになる。

部屋に入って来たマクレガーは、部屋の中に興味を示し、ここ、バスルーム?一緒に入りたいねなどと言いながらドアを開けようとしたので紅子がそれを止める。 浴室の中では、ここは会社のためです!と山川が、出て行こうとする片桐社長を必死に湯船に押さえていた。 その時、突然シャワーが吹き出し、2人とも水浸しになる。

やがて、室内が静かになったので出てみると、紅子とマクレガーの姿が見えないので、社長、心中御察しします!などと言いながらも、ワールドエクスプレスはこっちのもんですよ、明日中に話をまとめてみせますと山川は請け負う。

翌日、片桐社長以下、重役たちが集まり、今や遅しと、山川の報告を待ち受けていた。

大丈夫かな?と片桐社長は不安がっていたが、あの山川さんなら絶対よ!と陽子が太鼓判を押す。

そこに山川がやって来たので、重役たちは椅子に腰掛けさせ、葉巻まで渡すVIP並みの対応をする。

マクレガーさんとの契約し、世界最大の観光会社との提携できたか?と重役Bが尋ねると、オリンピックでたくさんの外国人に日本でお金を使わせるんです、既にアフリカの2~3の国が強力を申し出ていますとか、社長のお姿が業界紙に載ってますなどと関係ない話を山川はしだす。

山川君、何人くらい来るんだ?と総務部長が急かすように聞くと、100人でも200人でも契約が取れさえすれば可能ですが…、残念ですなどと言いながら、山川は片桐社長の手のひらに仁丹を出してみせる。

零戦破れたり…、紅子さんは…、食い逃げです!と山川が言うと、契約に失敗した事を悟った総務部長が、山川が吸いかけていた葉巻を取り上げ、とんま!ペテン!と山川を罵りだす。

私の気持も察してくださいと山川は泣き言を言うが、お前こそゼロだ!と片桐社長が責めるので、私はゼロになりたい!などと山川は言う。

君は当分謹慎していたまえ!と片桐社長は命じる。

外人旅行課に戻って来た陽子の前に来た中井は、山麓ゴルフ場に転勤しますと挨拶する。

陽子が、うかうかしていると大事な恋人に逃げられるからねと陽子が言うと、紅子さんは恋人でも何でもありません。やはり今のあなたが本当の姿なんですねと言い残し、中井は去って行く。

会社の外で中井に会った山川は、お前は若いんだから頑張れよと慰める。

僕は田舎でのんびりした方が性に合っていると思うんですが、先輩は出世の3ヶ条も良いですが、お茶漬け屋のよっちゃんの気持も考えた方が良いんじゃないですか?と中井も忠告する。

送別会として山川につり革が並んだトリスの列車バーに連れて来られた中井だったが、そろそろ電車の時間なので…と帰ろうとすると、既に出来上がった山川は、俺はね…一生懸命やったんだよ…と愚痴りだす。

すると、カウンターの奥で飲んでいた見知らぬサラリーマン(植木等)が、分かる…、分かるよ…、任してね!と声をかけて来る。 山川が、吊り輪に掴まって、できない、できない、それでも出世ができない…と哀しげに歌い始めたので、もう帰りましょうよと中井は連れ出そうとするが、毎日もまれる満員電車、嫌な課長に頭を下げて、もらう月給は1万何ぼ…♩と奥の男も哀しげなサラリーマン哀歌を歌いだす。

山川は、もう一軒行こう!と外に出ると、日本では♩と近くの屋台にいたサラリーマンたちと歌いだす。

日本では、退職金が生き甲斐さ~♩と歌っているうちに、最初に出会った奇妙なサラリーマンは道に酔いつぶれてしまう。

酔った山川と何十人ものサラリーマンたちが歌いながら銀座の町を歩き出すと、やがて、オリンピックのための工事現場にやって来る。

それでもできない、出世ができない♩と歌う山川たちの正面で出会い頭の車が衝突する。

欲しくない~オンピ、出世のためなら、車も家も欲しくない~!と歌いだした一行は、一斉に煙草をくわえ、マッチを道路で擦って火を点ける。

すると、和光の時計塔が12時を指したので、みんな道路上に酔いつぶれてしまう。

いつの間にか、お茶漬け屋に来ていた山川は、店のディスプレイ用の井戸の桶から水を飲もうとするので、慌ててよっちゃんが止める。

ダメ!嫌い!と言うよっちゃんは、くそったれ~!とヤケになって外に飛び出した山中が工事中の穴に落ちたので、自分もその地下空間にベルトコンベアで滑って付いて行く。

地下の工事現場で2人顔を見合わせ笑い出す。 するとよっちゃんが、夜空を見上げ、きれいな星と言うので、星か…と山川も空を見上げる。

するとよっちゃんが、田舎と同じ…と言い、1つもいで、2つもいで、1人じゃ寂しい、2人で分けよう~♩と歌いだす。

田舎、田舎、田舎で暮らそう♩といつしか山川も一緒に歌っていた。

荷馬車引きか…と山川が自嘲気味に呟くと、良いじゃない、似合うわよとよっちゃんが笑いかける。

2人はデュエットしだすが、山川は泣き出していた。

翌日、外人旅行課にやって来た山川は、これを社長に渡してください!と言いながら、陽子に辞表を差し出す。

何もここまでしなくても良いじゃないと陽子は止めようとするが、僕の方から辞めるんです。今度の失策だって、社長の二号が裏切ったからですと山川が言うと、でも紅子さんは中井さんの恋人だったんでは?と陽子は聞くので、僕がごまかしたんだ。あんなクレージーな社長の会社なんかにいてやるもんか!と言い捨てて部屋を出て行く。

陽子はすぐに片桐社長の部屋にやって来る。

片桐社長は、コンパクトテレビで流れていた美容体操を真似ていたが、パパ、あの紅子さんが中井さんの恋人などとごまかしたのね!すっかりばれたのよ!中井さんがいなくなったのも、契約がダメになったのも、山川さんが辞めたのも、みんなパパのせいよ!こんな所にはいたくないわ!と言い捨てて部屋を飛び出そうとする。

そこへ、中井君を訪ねてみえましたと大森課長が連れて来たのはウィルソン夫妻だった。

中井は出張中ですと陽子が答えると、中井はとても感じが良かった。今度カントリーから毎年観光団を送り出したいので、ガイドは中井さんに頼みたいのです。

何かとご親切にしてもらったのでと夫人の方が説明する。 ウィルソンはそれを聞いて喜んだ陽子を見ると、君は中井の奥さんか?じゃあ、恋人だな?と言い当てる。

その様子を見ていた大森課長は片桐社長の横から小声で呼びかけ、片桐社長も、分かっとると頷く。

一台の車が山麓ゴルフ場に向かう。

工事現場では、ブルドーザーに乗って中井が働いていた。

そこに、車から降り立った山川が駆け寄って来て、驚くなよ、今度俺は主任になるんだ、お前はもっと出世で、外人課のアメリカ課長だ!いずれ社長になれるぞ!と伝える。

あっけにとられた中井は、車から降りて駆け寄って来る陽子とよっちゃんの姿を見る。

その時ブルドーザーが動きだし、やっぱりできた、出世ができた、できた、できたよ俺だって♩と山川が歌いだす。

そこに駆け寄って来たよっちゃんが、あなたは主任♩と笑顔で呼びかける。

タクラマカンに出張できる!と中井は喜ぶ。

そこに駆け寄って来た陽子が、私の素顔を愛してね~と歌いだす。 熱いお風呂に一緒に入ろう♩とよっちゃんも歌いだす。

四人は一斉にジャンプしストップモーションの後、一斉に落ちて転ぶ。

THE END
 


 

 

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