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劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン

 

劇場版「ウルトラマン」シリーズの最新作

平成シリーズを中心にした比較的新しいウルトラマンたちに初代ウルトラマンも参加する形の独自展開だが、基本的にはTVシリーズ「ウルトラマンX」の総集編的なまとめ方になっている。

ノリは近年の「東映変身ヒーローもの」などに似て、ちびっ子向けの玩具紹介作品のような演出になっており、隊長や隊員たちはみんな、この種の映画でお決まりのような決め台詞を叫び続けている。

ストーリーも良くあるパターン通りで、ゲストの役者たちはちびっ子向けにオーバーなコミカル演技を披露しているので、映画館で初めてウルトラマンを見るようなちびっ子たちには興奮できる展開になっているのではないかとも思う。

ただ、往年の怪獣映画のようなものを期待しているオールドファンには、そのストーリー的な薄っぺらさや、低予算特有の奥行きのなさなどが物足りないかもしれないが、予算内で何とか面白くしようとしているマニアの熱っぽさのようなものは伝わって来る。

「ワンダバ」とか「パラボラ兵器」など、いかにもなマニアネタが次々に登場するのを楽しめるか、もう飽き飽きと感じるかで、この作品に対する印象も違ってくるだろう。

ちなみに個人的には、もうこの手の内輪受けネタには正直、食傷気味である。

インディー・ジョーンズなどのネタが入っているのも、監督の世代を感じるが、全体的に「パロディネタ」が二番煎じ風に見え、今更感があるのは残念。

田口監督自身が「遅れて来た怪獣世代」のような方だからかもしれない。

田口監督が子供時分に心酔したと言う「ガメラ2」辺りが既に、「昭和怪獣映画オマージュ作品」だったからだ。

「オマージュ」を見て育った世代が作った「オマージュの繰り返し」のような印象が、一見パワフルに見える画面の奥に透けて見えるため、オールドファンとしては今ひとつノリきれないのかもしれない。

興行的には、TVのローカル局で放映しているだけで、全国的に大人気と言う訳でもない今のウルトラマンキャラと、知名度が高いとは言えない若手の俳優さんだけの出演では、一般客は来ないだろうとも予想する。

着ぐるみウルトラマンは登場しても、変身前の役者が登場する訳ではないので、レトロ気分に浸りたいオールドファンが詰めかける…と言う風にも見えない。

しかし、基本「劇場版ウルトラマンシリーズ」は、低予算なりに毎回それなりに安定した水準を維持しているとは思う。

この作品も、シリーズの中ではなかなかの出来と見るべきで、最大のターゲットであるちびっ子たちは、それなりに喜んでくれるのではないだろうか。
▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼
2016年、「劇場版 ウルトラマンX」製作委員会、中野貴雄+小林雄次+小林弘利脚本、田口清隆監督作品。

赤い珠と紫の珠が互いにぶつかりながら宇宙空間を飛んで行く。

全ては15年前から始まった…

夜空に浮かび上がった紫色の不気味なオーロラ「ウルトラフレア」の出現に怯える市民たち

ウルトラマンXが宇宙を追って来た敵を太陽に投げ込んでしまったため、異常な爆発が起きて地球に影響を与えた結果だった。

その現象がきっかけとなり世界中で眠っていた怪獣が次々に出現するようになる。

この「ウルトラフレア」の影響で出現した怪獣たちに立ち向かうため都市防衛ラインが敷かれ、人類は特殊防衛チーム「Xio」設立する。

最初の怪獣デマーガが都市に接近して来たのを作戦本部のモニターで確認した神木正太郎隊長(神尾佑)は、怪獣の進行を食い止めろ!と、橘さゆり副隊長(月船さらら)と共に指示する。

ウルトラマンXとユナイト(一体化)したXio隊員大空大地(高橋健介)は、同僚の女性隊員を助けるため、無我夢中で戦い始める。

あの巨人を援護しろ!と指揮する神木隊長 大地とXの心が完全に一致した時、ウルトラマンXはザナディウム光線を腕から発射し、デマーガを粉砕する…

15年前からずっと君が発信していた周波数に惹かれていたんだ…、君のおかげで怪獣との共存が夢ではないと思うようになった…とXは大地に伝える。

その後、XからXio全員に通報がある。

アメリカで暴れているのはグリーザです、奴の次の目標はXio日本支部ですとXは教える。

大地がXだったんです!と叫ぶアスナ隊員

しかし、その第三形態グリーザも、Xはザナディウム光線で倒す。

Xio隊員たちが全員喜ぶ中、大地はXに、最後のユナイトだったね…と話しかける。

宇宙には一つの伝説がある…

全ての始まり、光の巨人! 彼は宇宙のバランスを保つため、様々な世界で戦い続けていた。

どこかの世界で、複数のバルタン星人と戦うウルトラマン この地球にある色々な神話や伝説に光の巨人の事が語られている…、その始まりの巨人ウルトラマンを召還するカードが出来たんです!とファントン星人のグルマン博士が言いだす。

私が子供の頃に憧れた巨人なんだ、デュワッ!とカードを機械に入れてみるが、そのとたん大爆発をこす。

もう少し改良の必要がある…と、黒こげになったグルマン博士はぼやく。

タイトル

乾杯!

Xio本部内では、オーストラリアの怪獣共生地の視察から帰って来た大地のために、ささやかなパーティが行われていた。

怪獣との共生にはまだまだ課題も残されていると大地は報告する。

神木隊長が、娘が作ったと言うクッキーを差し入れたので、みんな食べ始めるが、作戦デスクの上でものを食べちゃいけないって何度言えば分かるの!と怒鳴って来たので、神木隊長以下隊員たちは、全員肩をすくめる。

その直後、秋田県のエリアA2で異常が発見したとの通報がある。

最近、崖が崩れ古代遺跡と思われる謎のピラミッドが発見された地域だった。

直ちに現地に出向いた大地とアスナは、芭羅慈(バラージ)遺跡のピラミッドが、異常の発信源だと突き止める。

その時、静かに!と言われたので、大地たちは驚くが、小学生くらいの男の子が、地面にしゃがんで何か破片のようなものを見つめていた。

古代の石器かも知れない!などとその子が言うので、それは蚊取り線香の豚の破片だと大地は教えてやる。

そこに、ユウト!と呼びながら母親らしき女性がやって来て、大地たちを見ると、Xioの方ですね?と聞いてくる。

異常を通報してくれた方ですね?とアスナも気づく。

その女性は、東都大の玉城ツカサ(吉本多香美)と名乗り、男の子は息子のユウト(高木星来)だと紹介するが、その時、ピラミッドの前で何か撮影しているクルーたちに気づいたツカサは驚く。

TV撮影クルーが映していたのは、カルロス黒崎(マイケル富岡)と言う人物で、インディ・ジョーンズのような格好をし、ピラミッドの前でレポーターをしているようだった。

黒崎がタイトルコールをすると、突然、ピラミッド前で爆発が起きたので、どういう事なのよ!移籍を爆発するなんて!とツカサが怒鳴り込んで行くが、黒崎はそのまま撮影を勧め、壊れたアナからピラミッドの中に入って行くので、 ツカサも文句を言いながらも一緒の中に入り込むが、転んで眼鏡が歪んでしまう。

その時、黒崎が、何だ!あれは?と叫ぶ。 巨大なウルトラマンの石像が埋まっていたからだった。

すごい大発見じゃないか!と黒崎が興奮すると、古文書で見た事があります、いにしえの巨人ティガの像ですとツカサが教える。

エクスデバイザーを通じ、Xは、知っている…、太古の地球にやって来た仲間じゃないか?と大地に話しかけてくる。

さらに、中には不思議な碑文が書かれた岩があり、「碧石(へきせき)によりて天の光、地の光は結ばれん。 結びの光が蘇りし時、闇は闇に還りたり。結びの光、この石を託さん」…とツカサが読み上げ、どういう事かしら?と考え込む。

どうやら、碧石(へきせきとは、その場に置いてあった青い石の事のようだった。 その時、私に託すって事さと言いながら、黒崎が勝手に青い石を取り上げてしまう。

ツカサが抗議すると、この土地は我が社が買い取ったので、これも私のものだ!と黒崎は主張する。 それを見ていたアスナは、何かヤバいんじゃない?と大地にささやきかける。

次の瞬間、ピラミッド内が揺れ始め、外壁が崩れると、怪獣が出現する。

遺跡から怪獣が出現したと察知したXio本部では、県民の避難を急いで!と橘副隊長が指示を出す。

遺跡から逃げ出した大地たちだったが、ユウトと一緒にその後に続いていたツカサが、また転んでしまう。

それに気づいたユウトが助けに戻ろうとしたのを見た大地は、X!ユナイト行くぞ!と言いながら、エクスデバイザーを構える。

ウルトラマンXに変身して、怪獣と戦い始めた大地だったが、相手の怪獣の右手で何度も殴られたので、全力で行くしかない!と気合いを入れ直し、パワーアップしたエクシードXになる。

エクシードエクスラッシュでとどめを刺そうとした大地だったが、何故か大爆発が起こり、大地は元の姿になって投げ出されると同時に、エクスデバイザーも赤く焼けただれたように変形しており、X!と呼びかけても通信できなかった。

怪獣の周囲は、赤い溶岩が集まった沼のようになり、その中に怪獣は沈んで姿を消す。

それを目撃したツカサは、地獄が目覚めてしまった…とつぶやく。 その後、大地たちと一緒にXio本部へ向かう事になったツカサは、一緒に連れて来たユウトの事を、まだまだ子供で、自分が考古学者気取りで、いつもがらくたばかり拾って来て…とアスナに教える。

本部に着いたツカサは、このままでは大変な事になります!あの怪獣の名は閻魔獣ザイゴーグと言います。 太古の世界では地獄のような世界だったのでしょう。

そこに光の巨人が来て、封印したのかもしれない… 「碧石(へきせき)によりて天の光、地の光は結ばれん。

結びの光が蘇りし時、闇は闇に還りたり。結びの光、この石を託さん」…と碑文を暗唱してみせたツカサは、ザイゴーグを封印するヒントだ思いますと神木隊長たちに伝える。

一方、ラボに戻って来た大地は、何とか壊れたエクスデバイザーを修理しようとしていた。

これ以上腐食が続いたらアウトだ…と大地は焦っていた。 三日月マモル(原田隼人)と高田ルイ(百川晴香)がいるXioラボチームの部屋に案内されて来たユウトは、ファントン星人のグルマン博士を間近で見て驚く。

グルマン博士は、モニターに映し出されたピラミッドの中の巨人像を見て感心する。

そんなグルマン博士に、ユウトは自分がこれまで集めたコレクションの数々を披露するが、ほとんどはただのがらくただった。

そんな中、不思議な形をしたものが混じっていたので、それ見たグルマン博士は、これは!と驚く。

東京 カルロスコミュニケーション本社 カルロス黒崎は、美女たちを侍らせ、「ワールド・ミステリーQ」と言う自主制作番組を録画しており、芭羅慈(バラージ)遺跡の青い石を紹介するが、それを見た女性たちは、ビミョウ~と言うだけだった。

その頃、Xioでは、地下600mの所を熱源が、時速20kmで移動中である事を察知する。

それを聞いたツカサは、青い石を追いかけてているのね…、それが亡くなれば自分を邪魔するものがいなくなるから…、いにしえからの戒めがそう予言しているわと言うので、その石は今どこにあるんです?と聞くと、カルロスコミュニケーション本社ですとツカサが答えたので、東京のど真ん中じゃないか!と驚く。

熱源の到着時間は後約1時間だった。 都市防衛システム発動! 大地!出動だ!と声がかかるが、エクスデバイザーが壊れたままなので、宙処していると、エクスデバイザーはわしに任せとけ!とグルマン博士が言ってくれる。

言ってくる!X!と声をかけ、大地は出動する。

ジオアラミスとジオポルトスが合体し、スカイマスケッティに変形すると空へ飛び立ち、この地域に怪獣が接近しています!と地域住民に空からアナウンスする。

市民公園を封鎖して、そこを最終ラインにする!と橘副隊長が指示を出す。

大地は、サイバーゴモラの準備ができたと報告する。

その頃黒崎は、秘書に、どうだ私の番組は?と視聴率の事を聞いていたが、「動物ほのぼのチャンネルに負けていますと言われたのでショックを受け、TVで女の子たちが夢中で見ていたその番組を確認し、何で柴犬なんかに負けるんです!と文句を言う。

そこに、アスナとツカサが乗り込んで来たので、ようこそカルロス本社へ!ドリンクでもどうです?と黒崎は歓待する。

石を返してちょうだい!あれを目当てに怪獣が接近してるんですとアスナが詰め寄ると、返す?あの石は私のものだと黒崎は譲らないだけではなく、私はXioを信頼してます。とっととやっつけてくださいなどと言い出す。

黄泉作戦が開始され、光線をサイバー光線を発射し命中するが効き目はなかったので、大地は目を狙ってください!と頼む。

サイバーレッドキング、ロード! サイバーキングジョー、ロード! サイバーエレキング、ロード!と次々と怪獣パワーを引き出し、パラボラ砲からエネジーを発射、ザイゴーグの周囲にバリアを張り巡らせる。 これでちょっとやとっとじゃ破れんぞとグルマンは得意がるが、ザイゴーグはあっさりそのバリアを壊してしまう。

その直後、ゴーグアントラーとゴーグゴルザが出現、パラボラ砲を破壊されてしまう。

ワタルとハヤトは攻撃続行!大地、アスナはカルロスタワーへ急行!石を確保する事!と神木隊長は命じる。

カルロスタワー内では、怪獣が接近して来たと言うので、女性たちが右往左往のパニック状態になっており、そんな中、ツカサは眼鏡を床に落としてしまう。

そんな中、ラボにいたユウトが、僕行かなくちゃ!お母さんには僕が着いてあげないとダメなんだ!などと言い出していた。

すると、半ば石化していたスパークレンスが光りだしたので、この石は少年の思いに反応している!とグルマン博士は気づく。

さらにグルマン博士は、お前さんも光ってるぞ!とエクスデバイザーまで光りだしたのに気づく。

その時、エクスデバイザーの中に写ったXが、私を大地の所へ持っていてくれと頼む。

ルイは、合点てん!と答え、エクスデバイザーを持つと、マモルとユウトと一緒にジアトスに乗り込んで出発する。

ゴーグアントラーは羽を広げ、空を飛び出すと、カルロスタワーが大きく揺れ、青い石が床に転がり落ちたので、アスナと黒崎の秘書が互いに拾おうと奪い合う。

しかし、床に転がっていた青い石を捕まえたのは、眼鏡を見つけかけたツカサだった。 Xは、ルイの操縦が下手だなとあきれるが、だったらナビしてよ!とルイが膨れたので、仕方なく道案内し始める。

カルロスタワーにやって来たルイは、間に合った!と言い、大地にX連れて来た!と教える。

残念ながらユナイトはまだ無理だ!とXは言う。 その後、ルイはジアトスに乗り込み、スカイマスケッティと合体する。

そんな中、ユウトは、一人でカルロスタワーの非常階段を上っていたが、ユウトが持って来たスパークレンスと青い石はシンクロしていた。

その時、ザイゴーグがカルロスタワーの一角を破壊したので、その振動で危うくユウトは階段から落ちそうになるが、背後から助けたのは大地だった。

行こう!と大地はユウトに呼びかける。 その頃、黒崎は、何故か床に落ちていた青い石を見つけ拾い上げて逃げようとしていた。

ふと気がつくと、ツカサが崩れた鉄骨に足を挟まれ動けくなっているではないか。

何やってるんですか?教授と聞き、一旦は無視して通り過ぎようとした黒崎だったが、やはり良心の呵責に堪え兼ねたのか、では、助けますからねと言いながらツカサに近づくと、これ持っててと青い石をツカサに預け、鉄骨を持ち上げようとする。

しかし、急に力を入れたので、腰がやられたのか、黒崎は動きを止めてしまう。 そこにユウトが、お母さん!と呼びながら近づいて来たので、何故このビルに来たの?とツカサが叱ると、だって、お母さん、すぐ転んじゃうし…とユウトは答える。

その頃、レッドキング徹甲弾もキングジョーデストロイ砲も効果がない事をワタルとハヤトは気づいていた。

一緒に駆けつけた大地たちも、鉄骨を持ち上げようとする。

ツカサは、ユウト!逃げなさい!と声を掛けるが、嫌だ!お母さん、いつも途中で諦めちゃいけないって言ってたじゃない!お母さんは絶対僕が守るんだ!とユウトは抵抗する。

その時、ようやく、ツカサが足を挟まれていた鉄骨が持ち上がる。

その時、ユウトの上着のポケットの中に入れていたスパークレンスが光りだす。

大地が持っていたエクスデバイザーも光りだしていた。 それに気づいたツカサは、結びの光!とつぶやく。

ユウトがティガに変身すると、Xも、大地!行けるぞ!と呼びかけたので、大地はXとユナイトする。

巨大化したティガの横に並んだXの中で、大地は、ユウト君…、そうか…、そう云う事だったのか…と納得する。

人と人を想い、繋がり合おうとする気持がユナイトするのか! 私たちは光の巨人として蘇る!とXも気づく。

その時、青い石が飛び上がり、ビルの外の空中で光りだす。

来たぞ!我らの…とモニターで見ていたグルマン博士が言うと、ウルトラマン!と大地が続ける! そこには、あの伝説のウルトラマンが出現していた。

本部のモニターでそれを確認した神木隊長は、総員に告ぐ!3人のウルトラマンと連携し、怪獣を撃滅せよ!と命じる。

(ワンダバがかかる中、ウルトラマンの戦いとXioの戦いが始まる)

サイバーバードン!ロード!ワタルが呼び出す。

ベムスター・シールド!攻撃をしかけるルイ。 バードン・フェニックス・アタック!ワタルはXの方に敬礼しながら突っ込んで行く。

ティガの戦いをビルの中から見守っていたツカサは、ちょっと見ないうちに今に大きくなって…と、我が息子の成長を喜ぶように感激する。

ゴーグゴルザと戦うウルトラマン ゴーグゴルザは丸まってボール上になり、ウルトラマンにぶつかって行く。

サイバーゼットンをロードし、ゼットンレールキャノンを発射するアスナ ゴモラ振動砲も使用される。

そんな中、ウルトラマンは、スペシウム光線でゴーグゴルザを撃破。

ゴーグアントラーと戦っていたティガも、とどめの光線で勝利する。

Xもザイゴーグを倒し、3人のウルトラマンは一緒に並ぶが、その時、爆発の煙の中から死んだはずのザイゴーグが出現し、その胸から飛び出した3本のスフランのような触手が3人のウルトラマンの首筋に巻き付いてくる。

それをモニターで見ていたグルマン博士は、いかん!光のエネルギーを吸い取っている!と叫ぶ。

さらに、ザイゴーグが発射した5つの種のようなものが、世界の5つの都市でツルギデマーガとなって出現する。

中国 上海

スイス ローザンヌ

エジプト カイロ

アルゼンチン ブエノスアイレス

アメリカ ダラス

それをモニターで確認した神木隊長は、このままでは世界が怪獣地獄になってしまう!と叫ぶ。

立て!ウルトラマン!希望だけが絶望と戦う力になるのよ!ツカサやアスナ隊員たちがウルトラマンに声をかける。

その時、グルマン博士が、カードが2枚完成した!今転送する!と連絡して来たので、ルイがXになっている大地に、新しいカード受け取って!と呼びかける。

ウルトラマンとティガのカードを受け取った大地は、ベータスパークアーマーをまとったX最強形態にバージョンアップし、ベータスパークソード!と叫ぶ。

人が人を想う心…と本部の橘副隊長がつぶやくと、それが天と地の光を結ぶ力か…と神木隊長も納得する。

ツルギデマーガが出現した5つの都市にも、待たせたな!と言いながら、ウルトラマンゼロをはじめとした5人のウルトラマン…、ネクサス、マックス、ギンガ、ビクトリーたちが出現、ツルギデマーガと戦い始める。

Xはベータスパークソードでザイゴーグの触手を切断、3人のウルトラマンは一つに合体する。

それを見て驚く隊員たち これは!光の結晶だ!来た、来た!フルパワー充電だ! 世界中のウルトラマンが一斉に光線を発射する。

大地、X!後は任せたぜと言いながら分離するウルトラマン 行くぞ、大地!と呼びかけたXは、ベータスパークソードを弓の形に変形し、ベータスパークアロー!と叫びながら矢を放つと、さしものザイゴーグも大爆発を起こす。

やった!と大喜びする隊員たち そこに、5人のウルトラマンも飛来してくる。

みんな、ありがとう!と大地が礼を言うと、君たちの希望の光がここに呼んだ、良い面になったなX!大地!とゼロが兄貴ぶって言うと、また会おうぜ!と別れを告げ飛び去って行く。

スカイマスケッティに乗っていたルイは、ゼロ様がこっち見た!とおおはしゃぎしながら手を振って見送る。

ティガになっていたユウトも、元の姿に戻って地面に倒れていたので、駆けつけて来たツカサが抱きしめてやる。

大地も元の姿に戻っていたが、手にしていたエクスデバイザーが元に戻っており、ウルトラマンの横にはXが立っていたので、X!これは…と驚く。 大地…、しばらくみんなとはさよならだ。

君たちの絆の力で本来の身体を取り戻す事が出来た。

私は本来の任務に戻らなければいけない…とXが言うので、任務って?と聞くと、ウルトラマンとして、宇宙のバランスを保つ事だ。

バランスが乱れれば、この地球にも影響する。

例え姿は見えなくても、我々はユナイトし続けている。再び地球に聞きが訪れる時、私は必ず戻ってくる…とXは言う。

それを聞いたワタルとハヤトも、一緒に戦えて良かったぜ!こっちは俺たちに任せとけ!などと声をかける。

本部でも神木隊長が、あなたと一緒に戦えた事は我々の誇りです。感謝しますと礼を言う。

また会おうX!と大地も呼びかけ、またね~X!とルイは手を振るが、マモルだけは泣き出していた。

デュワッ!とウルトラマンとXが飛んでゆく。 ツカサに再会したユウトは、僕、お母さん守れた?と聞き、ありがとう!とツカサは抱きしめる。

その時、カルロスタワーの入り口から、さあ、夜が明けた、次のスケジュールは?と秘書に聞きながら黒崎が出てくる。

ゲゾル島で呪いの石探索ですと秘書が告げると、教授、一緒に行きませんか?と誘って来たので、あなたって懲りない人ね~…とツカサがあきれると、前向きな人間と言ってください、じゃあ、また!と、けろっとした顔で挨拶し、カルロスは去って行く。

本部に戻った隊員たちが、作戦デスクの上に広げたワッフルやお菓子を食べようとしていると、また怖い顔をした橘副隊長が近づいて来たので、みんな縮み上がるが、橘副隊長は、もう何も言わず、エクレアを取って自分も口に入れる。

グルマン博士たちもパンケーキを食べようとしていたが、なんか、Xいないと寂しいですね~…とアスナがつぶやく。

その時、ケンタウロス星座の付近で出現したデザストロが地球に向かっている!と言うXからの通信が入る。

エリアTに接近中! それを聞いたルイは、地球の危機ってすぐに来るのねとつぶやく。

Xio出動! よし、行って来い!と送り出すグルマン博士

行こう、X!と大地が呼びかけると、おう!とXも答える。

 


 

 

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