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オール・ユー・ニード・イズ・キル

同じ時間が何度も繰り返す「タイムループ」と言うアイデア自体は、随分昔から小説やマンガに登場している。

手塚治虫の「不思議な少年」などでも観た記憶があるくらいだ。

その「タイムループ」のアイデアを戦闘ものと組み合わせた本作のアイデアは素晴らしく、新鮮さを感じる。

これだけ秀逸なアイデアが、ライトノベルスと言う、一見子供向けの国産小説に書かれていたと言うことに驚きを禁じ得ない。

日本のSF業界も様変わりしたものだ…

ただ、ループ現象がはしょられつつ表現されるようになる途中からは、観ている側も「時間が反復して当たり前」と言う感覚になってしまうので、ケイジがヒースロー基地か前線のどちらかで、「死に切れないで輸血されてしまう危険性」に関しては「ない」ことにして観ている部分がある。

その「輸血される危険性」は、物語後半の方で登場するのだが、良く考えると、それまでにも何度か遭遇している危険性はあったはずである。

なぜなら、主人公は何十回、何百回も死んでタイムループを繰り返しているように見えるので、それだけの回数になると、半死半生の状態で死に切れないケースが何度かあっても不思議ではないような気がするのだ。

例えば、途中から、リタが主人公の死を手伝うようになるが、これが毎回、100%成功するとは限らないように思えるからだ。

リタが撃とうとした瞬間、ギタイに襲われる…とか、「殺し損なう」可能性は決して低くないような気がする。

この話では、最後の決戦を迎えるまで、そう言うことは「ない」(毎回きっちり死んでいる)お約束で進行して行く訳で、その辺は娯楽映画特有のご都合主義と言っても良いかもしれない。

ただ、そうした点は、決して作品のマイナスにはなってない。

展開の早さで、観客にそう言う根本的な疑問に拘泥する隙を与えないようにしているのだ。

トム・クルーズは、さすがに老けたが、相変わらず体力を使うアクションをこなしている。

ヒロイン役のエミリー・ブラントは、大人の女性と言う感じで、知性も感じさせるし、なかなか魅力的である。

設定も、一見複雑そうだが、私などが観ても十分に理解出来るレベルだったので、特にSFに詳しくなくても大丈夫だと思う。

多少付いて行けない部分があったとしても、派手な戦争アクションものと割り切って楽しめば良いだろう。

▼▼▼▼▼ストーリーをラストまで詳細に書いていますので、ご注意ください!▼▼▼▼▼

2014年、アメリカ映画、桜坂洋原作、クリストファー・マッカリー+ジェズ・バターワース+ジョン=ヘンリー・バターワース脚本、ダグ・リーマン監督作品。

映画会社クレジット

今、地震が!(の声)

クレジットが、突如、歪み始める。

連続爆発!緊急事態!TV報道が次々に世界の異常事態を報道し始める。

世界各地が突如未知の攻撃を受け、死者数はすでに数百万に及んでいる!

敵は我々の動きを予測しているようだ!

人類は5年目の勝利の日を迎えた!

我らが希望の星は、リタ!

始めての戦いで目覚ましい活躍を見せ、統合防衛軍へ勝利をもたらした!

我々は戦闘用ハイテク機動スーツを開発しました。必ず勝利します!とテレビ画面の中でレポートしていたのは、メディア担当のウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ )だった。

ロンドン

ビッグベンの上をヘリコプターが飛んで来る。

中で寝ていたのはケイジ少佐だった。

ケイジ少佐お待ちしていました!

ヘリを降りたケイジは、女性報道官から握手で出迎えられ、将軍がお待ちですと伝えられる。

ケイジを出迎えたブリガム将軍(ブレンダン・グリーソン)は、中・ロ軍が合流し、英仏海峡で大殲滅作戦を決行するので、君は作戦をPRしてくれ。現地で撮影隊と合流してくれ。上陸部隊と一緒になるんだといきなり言い渡す。

合流地点は?と戸惑いながらケイジが聞くと、フランスだと言う。

ケイジは、自分はメディア担当の予備士官であって兵隊ではない。そう言うものには向いてないし、指を切っただけでも失神してしまうだろうと笑顔で答え、私に代わる適任者を紹介しましょうと申し出る。

これは命令だ!とブリガム将軍が言うので、自分はアメリカ軍の士官であり、あなたの部下ではないとケイジが反論すると、そちらの上官の了承は得てある。話はそれだけだ!とブリガム将軍は話を一方的に終え、執務に戻る。

窮地に立たされたケイジは、私のPRで多くの若者が兵士になり亡くなった、私があなたの名を出したら…?と言い出すと、脅迫かね?と将軍は顔を上げ、辞退させて下さいと申し出たケイジに、分かった…と答えると、部屋を出て行きかけたケイジを観ながら、廊下の兵士たちに、逮捕しろ!と命じる。

驚いたケイジは逃げ出そうとするが、あっけなく捕まってしまう。

立て、ウジ虫!

いきなり蹴り起こされたケイジは、自分が見知らぬ場所の外の荷物の上に、手錠をかけられ倒れていたことに気づく。

周囲には、フランス語や日本語のアナウンスが流れており、起き上がったケイジは、蹴って起こした黒人の軍曹にここはどこかと尋ねると、ヒースロー基地だと言う。

自分は米軍少佐だと教えたケイジだったが。ここでは初年兵だ!と怒鳴られる。

状況が飲み込めず困惑していたケイジの元に笑顔で近づいて来たファレウ曹長(ビル・パクストン)は、ワシントンの上官と連絡したい、電話はないか?とケイジから聞かれると、ここは封鎖されていますから、通信禁止ですと言う。

どこかに通信出来る場所があるはずだとケイジが言うと、何とかしましょうと言いながら、ケイジと一緒に歩き始めたファレウ曹長は、自分の出身はケンタッキー州のサイエンス・ヒルと言う所ですなどと自己紹介し、とある入口の前に連れて来る。

ここは電話ボックスじゃないな?とケイジが気づくと、お前は脱走兵で、将校を装い情報を外部に漏らす恐れがある、ケイジ二等兵!と、急に態度を変えて睨みつけて来たファレウ曹長は、と言いながら建物の中にケイジを連れ込むと、J分隊の部屋に連れて来られる。

そこでは、札付きのワルたちがカード賭博をしていたが、ファレウ曹長が入って来たので、慌ててベッドの毛布の下にカードを隠し、直立する。

部屋に入ったファレウ曹長は、素早くそのカードを見つけると、こいつをお前たちで監視しろと言いながらケイジを紹介すると、お前たちは全員明朝出発だと告げ、部屋を出て行く。

女兵士などは、ケイジの将校服を観ながらバカにしたように皮肉を言う。

翌朝、いきなり機動スーツを着せられたケイジは、扱い方が全く分たないので焦りながら、装着係に安全装置の場所を聞くが無視される。

整列して輸送機に向かう時、グリフはケイジの面倒を見ろ、あいつは今日一日と持たんぞとファレウ曹長から耳打ちされる。

途中、ケイジは列から逃げ出そうとするが、すぐに取り押さえられ、輸送機の中に連れ込まれる。

飛び立った輸送機の中、我々は既にドイツとフランスを失った。今日破れたら、明日はない!と檄を飛ばされる。

ケイジは、周囲の兵士たちに安全装置の外し方を聞くが、誰も答えてくれない。

目標地点に接近した時、突如、機体が爆発し、次々と兵士たちは降下して行く中、ケイジはなかなか降りられないでいた。

ようやく機体から落下したケイジは、しばらく空中でロープに翻弄されながら、やがて下の海岸に落下する。

ケイジの背後で、着地に成功したぞ!と叫んでいた兵士は、落下して来た輸送機の下敷きになる。

救援乞う!と言う女性兵士の声が聞こえたので、ケイジはヘルメットを脱ぎ捨てる。

見ると、前方で、輸送機のプロペラの一部のようなものを振り回し、砂浜の中から飛び出して来て、イソギンチャクのような触手を使い素早く動き回るギタイと呼ばれる宇宙人と戦っている女性兵士を見つける。

次の瞬間、その女兵士はギタイに襲撃され死亡する。

酷い!何故、敵が待ち伏せしている!兵士たちが狼狽しながら叫ぶ。

ケイジは、日本語音声で解説しているスーツの腕の先についた銃の安全装置の解除の仕方が分からずパニクるが、偶然、安全装置解除スイッチが分かり、撃ち始める。

やがて、死んだ仲間が持っていた対人地雷を見つけそれを取った瞬間、巨大なギタイが砂の下から飛び出して来たので、飛びかかられた瞬間地雷を爆発させる。

次の瞬間、ケイジは、又、黒人の軍曹から蹴られ、ヒースロー基地で目覚める。

意味が分からずきょろきょろしていると、さっきの砂浜で活躍していた女性兵士の姿が側面に大きく描かれたバスが通過して行くのが見えた。

その時、あの曹長が近づいて来たので、あんたファレウ曹長だな?と話しかけると、相手はきょとんとする。

J分隊へ向かう間も、この前聞いていたファレウ曹長の言葉をそっくりおうむ返しでケイジが言い当てたので、ファレウ曹長は気味悪がる。

J分隊も知っていたケイジは、一度会ったメンバーたちと再会する。

そして、又翌朝、輸送機に乗り、目的地の近くで、輸送機が攻撃され爆破、何とか海岸の砂地に落下すると、又、あのデブが墜落して来る輸送機の下敷きになる。

その直後、又、あの女兵士リタ・ヴラタスキ軍曹(エミリー・ブラント)を見かけたので、ギタイに教われる直前にケイジは彼女に飛びつき助ける。

しかし、その直後、又しても、砂の中から飛び出して来たギタイに襲撃される。

立て、ウジ虫!

又、ケイジは、黒人の軍曹から、ヒースロー空港で蹴り起こされる。

ケイジは、やって来たファレウ曹長に、あんたはケンタッキーのサイエンス・ヒル出身だったななどと、又、次々に軍曹の言うことを先回りして言いながら、良く知っているJ分隊にやって来る。

ケイジはファレウ曹長が紹介する前に、ナンス(シャーロット・ライリー)、フォード(フランツ・ドラメー)、クンツ(ドラゴミール・ムルジッチ)、キンメル(トニー・ウェイ)、スキナー(ジョナス・アームストロング)、グリフ(キック・ガリー)らの名前を先に指摘し、ベッドの毛布の下に隠してあったカードを出してみせ、信じられんだろうが…とケイジは、あっけにとられたJ分隊の面々に話しかける。

結局、ケイジは、ガムテームで口を塞がれ、輸送機に乗せられる。

何とか口を動かし、テープを剥がしたケイジは、この飛行機は爆発する!と叫ぶが、その瞬間、爆発に遭遇する。

落下して支那ハマに着地したケイジは、デブを突き飛ばし、墜落して来た輸送機に押しつぶされるのを救う。

リタに遭遇したので、逃げないと皆殺しになる!とケイジは伝える。

そんなケイジを驚いたように見つめリタは、目覚めたら、私を探して!と不思議なことを言って来る。

出発は、明朝6時だ!ファレウ曹長がJ分隊のメンバーたちに告げる。

又、ケイジは、ヒースロー基地に戻って来ていた。

分隊メンバーたちと共にランニングするケイジは、わざと違反をして、その場で腕立て伏せ50回を命じられる。

他のメンバーたちもその腕立て伏せに付き合わされるが、ケイジは、横を走り抜ける軍用トラックの下を転げて逃げようとするが、轢かれて死亡する。

再び時間が戻りランニングを始めたケイジは、同じように腕立て伏せをしながら、軍用トラックが横を通る時間を計り、又、転がって、今度はトラックの下を無事通過し、走り去るトラックの背後に隠れて分隊を無事脱出することに成功する。

ケイジは基地内の訓練場にやって来る。

そこでは、天井型の扇風機のようなプロペラ兵器が移動する訓練装置がいくつもある場所で、腕立て伏せをしている1人の女兵士を見つける。

戦場で会ったあのリタだった。

リタは、いきなり自分に近づいて来たケイジを怪しむが、君は明日死ぬ。そこで会った時、目覚めたら私を探してと言った…とケイジが説明すると、何かを悟ったように、一緒に来て!と誘う。

リタは、ギタイの血を浴びなかったか?と聞くので浴びたとケイジが答えると、それはどんなギタイだったと言うので他のより大きかったとケイジは答える。

部隊は明日全滅するとケイジは伝えると、戦いに勝つ!と言い切ったリタは、車でケイジを機動スーツ製造工場へ連れて行く。

そこで働いていたカーター博士(ノア・テイラー)は、リタとケイジが入った部屋に合流すると、ケイジが自分たちと同じタイムループ現象を今現在体験していることを聞く。

カーター博士は、言ってくれ、私は今から指を何本立てる?とケイジに聞き、ケイジが答えられない事を知ると、じゃあこの会話は始めてってことだな?と納得すると、部屋の中央にあったテーブルのホログラム装置を起動させる。

カーター博士が説明する所によると、敵のギタイは全部オメガと呼ばれる一体のクローンのようなものであり、このオメガは時間を操ることができる。そのオメガを倒さない限り、人類に勝ち目はない。

敵は人類の動きを事前に知っており、今回の殲滅作戦は彼らにとっての作戦だったのだ。

ケイジが殺して血を浴びたおおきなギタイはアルファギタイと言うもので、その血を浴びた結果、ケイジは同じ時間を何度も繰り返すタイムループ現象が出来るようになった。

理解したケイジは、このことを将軍に話したら?と提案するが、それはもう何度もやったのだと言う。

幻覚は見なかったか?と聞いて来たカーター博士は、その幻覚で奴等の居場所が分かるかもしれないが、オメガの方も人間の中にタイムループが出来るものが出来たことに気づいたらしく、警戒しているらしいと説明する。

ケイジは、幻覚を観る事により敵の位置を探り、リタを案内するよう指示される。

実戦経験ないのに?…とケイジは不安がるが、訓練するのよとリタは言うだけだった。

その日から、訓練場でのケイジの特訓が始まる。

しかし、プロペラ型訓練機相手に、素人のケイジはすぐに倒れされ重傷を負ってしまう。

リタは、負傷などして輸血などを受けるとループ能力は消滅してしまうそうで、彼女はすでにこの能力を失ったのだと言い、負傷したケイジの頭部に銃を向けると、迷わず引き金を引く。

死亡したケイジは、又、これまでの繰り返しを経て、訓練場での特訓を続ける。

何度も何度も負傷し、その度にリタに銃殺される行程を経たケイジは、体液が能力の伝達に関係するのなら、体液を別の人間に与えれば良いのでは?つまり、セックスしたのか?とリタに聞いてみる。

リタはあっさり、何度も…と答え、又、負傷したケイジを射殺する。

その後、ケイジは、観たこともない場所の幻覚を見る。

ダムの近くで、そこに書かれていた文字はドイツ語のようだった。

それを聞いたリタは、次のステージに入ったと直感、海辺の前線から脱出する作戦を考えてと言う。

海辺の戦場でケイジは、何度もリタに脱出ルートを試させるが、いつも失敗する。

そんな中、ヒースロー基地に戻っていたケイジは、雨の中、スキナーに見つかり、分隊から姿を消しやがって…、みんな迷惑してるんだ!と因縁をつけられ殴られる。

ある日、バーに行くと、老人たちが昔の自分たちの戦争体験を自慢気に話し、今の戦況を嘆いていた。

外に出たケイジは、テームズ川を泳いで来る大量のギタイを発見する。

又、基地の訓練施設でプロペラ兵器と特訓を始めたケイジだったが、すでに彼の戦闘能力は人並み以上のものになっていた。

そんなある日、ケイジはカーター博士から、幻覚で観た場所はクルネラダムに違いないと教えられる。

しかし、ケイジは、場所が分かっても意味がない…、どうせ行けないから…。あのビーチに釘付けだ…と嘆息する。

それを聞いたリタは、あなたになら出来る。今後は毎日、私が訓練すると勇気づける。

何とかするよ…とケイジは答えるしかなかった。

タイムループの度に訓練を重ねたケイジは今や人並みはずれて優秀な兵士になっており、戦場での彼の超人的な活躍を観た仲間たちは、あれで新入りか!と驚きを隠せなくなる。

やがて、ケイジとリタは、海岸の戦場を脱出し、近くに停めてあった自動車の近くまで接近することに成功する。

ケイジはリタに、ミニバンを使うように進め、自分は緑のSOVを運転してみると指示を出す。

ミニバンにはトレーラーが付いていたので、それを外すよう指示したケイジだったが、SOVは巧く始動せず、すぐにギタイが襲撃して来たので、結局、リタのミニバンに同乗することになる。

しかし、トレーラーを巧く外すことができないまま出発したので、スピードが出ない。

ラジオニュースでは、ギタイがロンドンに到達したと報じていた。

何とかトレーラーを外そうとしかけると、そのトレーラーに乗り込んでいたギタイが出現する。

ケイジは後ろに向かって銃撃し、ギタイはトレーラーと共に離脱する。

その後、運転をするリタが無言なので、ケイジが話しかけると、話すのは嫌いとリタは答える。

リヨン旅行で、君は弟とはぐれたんじゃなかったっけ…、君のミドルネームは…などとケイジは話してみるが、全然違う!とリタは否定する。

しかし、ケイジは、その後も、リタから前に聞いた話を披露し、恋人のヘンドリクスは?君が話したと打ち明けると、まさか…と驚いたリタだったが、二度と彼の名を出さないで!300回も彼が死ぬ所を観ているの…と言うではないか。

それが戦争だ…と言いながらも、ケイジも黙り込む。

やがて、ミニバンはガス欠を起こして停まってしまう。

機動スーツを脱ぎ捨てた2人は、道路からそれ、近くにあった無人の廃屋に入り込む。

そこには、車とヘリコプターがあったが、車で行こうとするケイジに対し、リタはヘリの方が効率的なので…と言って聞かない。

しかし、ヘリのキーがなかなか見つからないし、リタは右肩を負傷しており、その痛みを我慢していたことが分ったので、取りあえずケイジは廃屋の中でリタの傷の治療をする。

そして、コーヒーを入れてやり、久々にのんびりした時間を過ごすことになるが、ケイジがリタのコーヒーカップに砂糖を3杯入れてやろうとすると、リタは、すでにケイジはこのシーンを何度もループして経験しているに違いないと察する。

この場面は何回目?キーはどこ?といら立ったリタが聞くと、あっさりケイジはズボンのポケットからキーを取りだす。

出たら君は死ぬ。何をどうしようとここで君は死ぬんだ!ここが君の終点なんだ…、君がヘリを操縦すると、周囲からギタイたちが襲って来る。

君は、ここに残るしか助ける術はないんだ!とケイジは説得するが、リタは私は関係ない!聞こうとしない。

あるさ!出会ったから…、君を守りたい…とケイジは訴えるが、リタはその言葉を無視してヘリに向かう。

リタがヘリを浮上させかけると、ギタイが飛び出して来てヘリに飛びつき破壊、ケイジは1人で懸命に戦った末、ギタイを全滅させると、墜落したヘリの側で死んでいたリタに近づき、その手を取る。

その時、大量のギタイが襲って来て…

又、ケイジはヒースロー基地で目覚める。

訓練場にいたリタに会いに行ったケイジは、私に用でも?と不思議そうに聞いて来たリタに、失礼しました…とだけ言い残し戻って行く。

リタを道連れにしない方法を選んだのだった。

もはや、ケイジは、機動スーツを着せられてもヘルメットもかぶらなかったし、装備係りに必要とする弾の数を指示するほどだった。

海岸の前線を勝ち抜き、車で廃屋へやって来たケイジは、1人でヘリに乗り、クルネラダムに到着する。

中に侵入したケイジだったが、目的のオメガの姿は見つからない。

出現したのはアルファギタイだった。

待ち伏せされたと気づいたケイジは、ループし直そうと、拳銃を自らの頭に当てるが、飛びかかって来たアルファに銃を弾き飛ばされてしまう。

いないよ…、オメガは…、再びヒースローに戻って来たケイジは、カーター博士に教える。

幻覚は我々をおびき寄せる為の罠だったんだ。狙いは俺の血だ!とケイジは説明する。

カーター博士は、オメガと交信できる試作装置を作ったのだが、軍に取り上げられてしまって、今ロンドンにあるはずだと言う。

それを聞いたケイジは、ロンドンに行こうとリタに提案する。

ケイジとリタは、何度ものループ経験の試行錯誤を経て、ロンドンの司令部にいるブリガム将軍の部屋に潜入することに成功する。

ケイジは、驚くブリガム将軍や後から部屋に入ってきた秘書のアイリスの行動に対し、今までの経験で知りえた予言を次々に披露しあっけにとらせる。

そしてケイジは、自分は一体のギタイを殺してその血を浴び、同じ日を繰り返すタイムループが出来るようになったと説明する。

カーター博士から聞いた。敵は時間を操作出来る。勝てる見込みはないと将軍が言うので、その金庫の中にあります。明日、敵がロンドンに侵入すれば全てを失う…とケイジは答える。

将軍は呆然と話を聞いていたが、悔しいが、その予言のトリックが見抜けないと悔しがると、自ら金庫を開け、中に入れてあった装置を取り出す。

その装置を受け取ったケイジとリタは、車で本部を逃げ出そうとする。

車の中で、装置を使ってみたケイジは、オメガに呼び寄せられている!ルーブル美術館だ!その下に見えた幻覚を元に答える。

しかし、彼らの乗った車の前に待ち構えていた機動スーツ軍団に攻撃される。

車は大破し、ケイジは重傷、リタはその横で死んでしまったかに見えた。

気がついたケイジは、ベッドの上に寝かされており、輸血を受けていることに気づく。

看護婦に、一緒にいたリタは無事なのか?と尋ねるが、看護婦は何も答えず部屋を出て行ってしまう。

何とか、輸血を止めなければと考えたケイジだったが、ベッドに縛り付けられているため身動きができない。

何とか身体を揺すって、ベッドを横に倒すのが精一杯だった。

しかし、その直後、誰かが部屋に入って来る。

私の方は、直ぐに自由にさせてくれたんだけど…、そう言いながら、横になったケイジに話しかけて来たのはリタだった。

リセットすると言いながらリタが銃を取り出したので、ケイジは慌てて、輸血されたもうツープ出来ない。体感的に分かると教える。

雨が降って来た中、もう後3時間しか猶予はなく、どう考えてもパリへは行けそうもなかった。仲間の兵士も必要だった。

ヒースロー基地に戻ったケイジは、以前、スキナーに殴られた場所で待ち受けていた。

J分隊に戻って来たスキナーは、たった今、ケイジから聞いた自分しか知らない知識を聞き、彼がタイムループ出来るらしいと仲間たちに伝える。

俺たちは皆殺しになるらしい…と訴えるスキナーの話に、仲間たちは信じられないと言う表情になる。

誰が信じるって言うんだと、彼らは答えるが、俺じゃない、彼女に付いて行くんだ!とケイジは言い、そこにリタが入って来る。

J分隊全員、戦場の英雄としてリタを知らないものはいなかった。

翌朝、出発を前に、指揮官は、J分隊全員がいなくなっていることに気づく。

J分隊は一足先に輸送機でパリに向かっていた。

目的地に近づいた時、又しても輸送機が爆発し、テームズ川に落下する。

ケイジは、ヘリの補助翼を武器として握りしめると、リタを探す。

待たせないで!そう言うリタも無事だった。

グリフは重傷で、3人が死亡していた。

ここにいたら殺されることは明らかだった。

輸送機は飛ばなくても、移動さえ出来れば、ルーブルに近づくことは可能だった。

グリフは、もう自分が持たないことを悟り、ここで時間を稼ぐと言い出す。

スキナーが、そんなグリフと残ることにする。

すぐにギタイが襲って来る。

スキナーたちが援護する中、何とか輸送機を動かし始めるケイジとリタ。

輸送機は川の中を前進し、ルーブル美術館に檄ツと津市て止る。

輸送機を降りたケイジは、ショットガンを撃ちながら、地下へと向かう。

リタもその後に付いて来る。

やがて、2にんはオメガを発見するが、その時、アルファギタイが出現する。

ケイジは、リタから爆弾を受け取ると、ありがとうと答える。

あなたともっと話したかったと呟いたリタはケイジとキスをすると、自らアルファに向かって行く。

リタに襲いかかるアルファギタイ。

トムは水に飛び込み、オメガに接近すると、爆弾の起爆ピンを抜こうとする。

その時、ケイジもアルファに襲われ、持っていた爆弾は手を離れ、オメガの中に吸い込まれて行く。

ケイジの右手のひらの中には、起爆ピンが握られていた。

その直後、オメガは内部から大爆発を起こす。

その瞬間、たくさんいたギタイも一瞬にして消滅する。

ケイジの身体に何かが絡み付いて来る。

ケイジは、ヘリの中で目覚める。

そこはロンドン上空で、ビッグベンの鐘の音が聞こえて来る。

降り立ったヘリからケイジが外に出ると、待っていたブリガム将軍の女性広報担当官が、握手で出迎えながら、ニュースは聞かれましたか?と聞いて来る。

街の巨大モニターに映し出されたニュース映像を観たケイジは、パリで巨大なエネルギー波が発生し、敵の戦闘能力が全て失われた。防衛軍は勝利宣言します!と叫ぶレポートを聞く。

その後、ヒースロー基地にやって来たケイジは、ランニングをやっているJ分隊の面々の元気な姿を目撃する。

さらに、訓練場にやって来たケイジは、いつものように腕立て伏せをしているリタを発見する。

立上がったリタは、いきなりやって来て自分を観ているケイジに、何なの?何か用?と聞いて来るが、ケイジはただ笑うだけだった。

CGIによる兵器の画像と共にタイトルとエンドロール


 

 

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