1963年、ひとみ座、
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タイトル。
森の中、木の上に飛び上がる影丸。
影丸、こづかを投げ付ける。
地上にいた敵忍者の胸に命中、忍者のけぞる。
空中を飛ぶ影丸。
爆発。
馬に跨がって走る影丸にテーマソングがかぶさる。(山上路夫作詞、いづみたく作曲、 ボーカルショップ歌)
♪かげ〜、ハッ、かげ〜、ハッ、影丸が行く〜、影丸が行く〜♪
雲か風か、嵐か雨か、パッと消えるぞ、木の葉隠れ〜♪
「由比正雪」第9話〜第13話
ナレーション黒沢良。
慶安四年(1651年)7月、夜の鈴ヶ森処刑場。
服部半蔵と、松平伊豆守から差し向けられた盲目の美剣士左近丸は、由井正雪の晒し首を確認しに来ていた。
見張りの役人が二人立っていたが、半蔵は、すでにその二人が立ったまま息絶えている事を見抜き、急ぎ行灯を消す。
その時、どこからともなく、尺八の音色が聞こえて来たので、闇の中を確認した半蔵は、そこに虚無僧姿の金井半兵衛の姿を見つける。
正雪門下では、丸橋忠弥と並び称される腕利きの男。
半蔵は、処刑場に晒された正雪残党の首も、正雪本人の首も偽ものだと断言する。
本物の正雪は、左の耳たぶに二つホクロがあるはずなのに、晒し首には、それがなかったからだ。
その後、半蔵の屋敷に集められたむささび、獅子丸、岩石入道、源心、そして影丸は、生きている本物の正雪一党せん滅の指令を受ける。
闇凧を目印に集合した岩石入道と共に、前髪の美少年左近丸に出会った獅子丸は、相手の正体がつかめないので、持っていた縄を蛇に変ずる術を使い誘いをかけるが、目が不自由な左近丸に、そのような幻術が効くはずもなく、彼が横笛を吹いてみせると、逆にその蛇が獅子丸自身に襲いかかり、その手を縛り上げてしまう。
そこに、影丸と幻心らが駆け付けて来て、左近丸は味方だと言う事を教える。
左近丸は、影丸に半蔵からの手紙を渡し、そこに書いてある通り、むささびと獅子丸、幻心らは正雪の後を追い、岩石入道、影丸、左近丸の三人は金井半兵衛の後を追う事にする。
正雪の背後には、隠れキリシタンや甲賀も付いていると言う噂があった。
幻心は、合図用の闇凧の紐を切り離す。
街道を歩く左近丸とすれ違った鳥追い姿の女二人が、怪訝そうに振り返る。
若い方の女が、今のは、自分の生き別れた兄に違いないと言う。
やがて、関所に差し掛かった虚無僧姿の金井半兵衛は、通行証を改めると迫る役人をたちまち斬り殺してしまう。
その様子をうかがっていた岩石入道たちは、突然現れた敵忍者の目潰し攻撃を受け、一瞬ひるむが、もともと目が見えない左近丸には効果がなく、一人だけ後を追おうとする。
そんな左近丸に近づいて来た鳥追い姿のさゆりは、あなたは高倉左近ではないかと問いただすが、左近丸は知らないと答える。
しかし、さゆりは諦めず、自分と同じ守り袋を持っているはずと差し出すと、それを手に取った左近丸は驚く。確かに、自分も同じものを持っていたからだった。
それを知ったさゆりは、自分はあなたの妹だと名乗るが、左近丸は、自分は松平伊豆守に育てられたもので、妹等はいないと相手にしない。
女二人が立ち去った後、やってきた影丸と岩石丸に、左近丸は、金井を逃した事を詫びるのだった。
小田原への道標が立っている場所に来た金井は、そこにいた武士にどこへ向うのかと聞くと、御殿場に向っていると言うので、小田原へ行ってくれぬかと頼むこむ。
そこへやって来た敵忍者藤太は、金井に、小田原の宿の合図は、照る照る坊主だと伝える。
そこへふらふらやって来たのが、弥次喜多の二人。
弥次さんは、先ほどの茶店で、団子を食い過ぎて気持ちが悪いと休みたがっているが、喜多さんの方は、まだまだ元気一杯で、弥次さんを励ましている。
さらに遅れてやって来た影丸一行、しかし、左近丸が鋭い聴覚で、15丁先の尺八の音色を聞き分け、その後を追って、深編笠の侍に巻きびしを巻いて迫る。
しかし、その侍は、先ほど金井から頼まれ変装していた全くの別人だった。
その頃、裏街道を探っていた幻心たちは、怪しげな古寺を見つけていた。
その中では、藤太が、独りカルタ占いをしていた。
そこに、鳥追い姿の女、あのさゆりと、アンナと呼ばれる二人がやって来る。
藤太は、悪魔のカードが出たので、近くに敵がいると呟く。
その寺の外で作戦を練っていたむささび吉兵衛は、獅子丸が紐を蛇に変える術で、門番をしていた弥九郎の目を反らした隙に、寺の中に忍び込む。
寺の中には、正雪や太郎坊もおり、アンナが百合十字団も協力すると話し合っていた。
アンナの兄は天草四郎だったのだ。
彼らが小田原に出発するとの話を、天井裏に潜んでいたむささびが聞く。
その後、その古寺から、笠を被った4人の僧侶が江戸へ向うと言いながら出発するのを観た幻心と獅子丸は、その中に正雪がいるかも知れないと後を追う。
その直後、寺からは、深網笠の侍二人と女たちが出て来る。
その後を追おうとするむささびの前に立ちふさがったのは弥九郎。
太陽を背にしたむささびの方が有利に見えたが、弥九郎は、忍法「影縫い」と言いながら手裏剣をむささびの影に打ち込むと、不思議や、むささびの身体は動けなくなってしまう。
その隙に、弥九郎から斬られてしまったむささびだったが、最後の力を振り絞って、弥九郎の身体に、含み針を吹き込んで倒れる。
4人の僧が、又、元の古寺に戻って来たので、それを追っていた獅子丸と幻心も戻って来るが、そこの門前に倒れていたむささびの死体を発見する。
むささびは、地面に「おだわら」の文字を書き残していた。
その後、弥九郎の方も、むささびに打ち込まれた針に塗られた毒によって歩きながら倒れ、息絶えてしまう。
その頃、小田原では、宿に先乗りしていた藤太が、又、オランダ渡りのカルタ占いをしていた。
出たカードは、不吉なスペードのエースだった。
その同じ宿に泊まる事にしたのが弥次喜多の二人。
先に泊まった鳥追い姿の女二人連れの姿に惹かれた為である。
二階に上がったその鳥追い女が、ひねり文を廊下に落としたのを観た弥次喜多はそれを教えてやるが、女たちは知らぬと言い、部屋の中から出て来た虚無僧が、それは自分が落としたものだと言って手にしてしまう。
アンナたちから渡された手紙を読んだ金井半兵衛は、弥九郎がやられたと仲間たちに教える。
藤太は、占いの結果、追っ手は5人いて、今自分達は危険な状態だと告げる。
そうした話を、廊下で盗み聞きしていた弥次喜多は、急に部屋の中から出て来た手に引き入れられてしまう。
やがて、その宿に忍び込んだ影丸、幻心、獅子丸の三人は、布団に寝ていた正雪を起こそうとするが、布団の中にいたのは、縛られて身替わりにされた弥次喜多の二人だった。
外で待っていた左近丸は、戻って来た三人から事情を聞くと、正雪が、こんなにあっさり斬れる人物のはずがない、最初から逃亡した事は分かっていたと冷静に答えるのだった。
その左近丸は、近くに、影丸だけを狙っている男の殺気がすると言う。
それは、影丸を宿敵と狙う阿魔野邪鬼の事だった。
その頃、すでに三島の山の中で正雪一行に合流したのは、鉄扇と如月文兵衛、そして、魔法道士ドン・ゴメスと名乗る不思議な外国人だった。
近づく追っ手を討とうと言う意見に対し、堺に向うのが先と答えた正雪に、ドン・ゴメスが、自分一人で大丈夫なので、自分独り残る、他のものは先に行ってくれと言い出す。
かくして、独り残ったゴメスは、しゃれこうべを中央に配した岩の上に三つのグラスを置き、「サラマンダー来たりて、和賀手先となれ!魔王ルシフェルよ来い!」などと奇妙な呪文を唱えると、各々のグラスに、ワインや宝石が湧き出て来る。
そして、硫黄の匂いが周囲に立ちこめはじめると、しゃれこうべが空中に浮くのだった。
その近くに迫っていた獅子丸、幻心、影丸たちは、突然、目の前に、巨大な人型の白い影を発見し驚くが、左近丸だけは何も気にせず突き進んで行く。
さらに影丸たちを火の雨が襲い、やがて巨大地震が起こり、地割れに獅子丸が落ちそうになる。
それらは全て、ゴメスの幻術だったのだが、笛の音が響いて来たかと思うと、あっという間に、グラスの中にあった宝石やワインは消え失せてしまう。
そして、慌てて振り向いたゴメスの額に、左近丸が放った吹き矢が突き刺さっていた。
その直後、先ほどまで漂っていた硫黄の匂いもしなくなり、正気に戻った影丸たちが駆け付けて来るが、ゴメスの死体に、百合の花に十字架を組み合わせたペンダントを見つけたので、そう左近丸に教えると、何故か、左近丸は驚くので、心当たりでもあるのか聞いた影丸だったが、左近丸はいいやと答えるのみだった。
影丸たちは三島に向う事にする。
その後に、何も知らずにやって来たのが、弥次喜多の二人。
岩場でひと休みするが、喜多さんはしゃれこうべを発見し震え上がる。
一方、弥次さんの方は呑気なので、最初何も気がつかないが、自分が喜多さんに渡したつもりのキセルを、いつの間にか空中に浮かんだしゃれこうべがくわえているのを見つけ腰を抜かす。
さらにその場を逃げ出そうとした二人は、ゴメスの死体に躓いてしまい、又肝を潰すのだった。
箱根の山を西に進む影丸一行。
三島の宿で、岩石丸らとも合流した影丸は、どうやって、正雪を誘き寄せるか相談しあうが、幻心たちが、役人に化けるのが一番と結論を出す。
そして、宿から外に誘き寄せ、松林に追い込んで襲撃しようと言うのである。
南の道は左近丸が固め、この道は岩石入道が固めると作戦がまとまるが、 しかし、その様子は、近くにいたさゆりとアンナに目撃されていた。
影丸たちが去った後、彼らが残して行った木の枝や石出できた暗号を観ていたアンナたちの元にやって来て、それは伊賀の洛外陣と言う作戦だと教えたのは、誰あろう、阿魔野邪鬼だった。
三島のとある宿の前で、通行人相手に手品を披露する中国人、龍昇心。
彼は、不思議な手品をいくつか見せた後、好奇心で近づいて来た弥次喜多の二人に、ドンブリの中に入れた小判が、神でフタをした後開けると、増えていると言う手品を見せ、儲かるからと一両弥次さんからせしめる。
そこにやって来た阿魔野邪鬼は、そのドンブリにかぶせる紙に仕掛けがあると言い、自分で持っていた紙を差し出してみせるが、それには「正雪あやうし」の文字が書かれていた。
それを観た中国人は、次の瞬間消えてしまう。
金も消え失せ、うろたえる弥次喜多の元に現れたのが、役人に化けた獅子丸と幻心。
しかし、宿の中には、太郎坊と先ほどの中国人龍昇心しかいなかった。
その頃、三島から沼津に向う4人の僧の姿があった。
それを、松林で待ち伏せていた影丸たちは襲うが、太郎坊は分身の術で4人になっており、どれが本物か分からない。
しかし、影丸は落ち着いて、一人の投げた分銅が木に傷をつけたのを観て、それが本物だと判断、見事に倒すのだった。
修善寺口で見張っていた左近丸を幻心が迎えに行く。
一方、岩石丸は、鉄扇と戦っていた。
鉄扇は、持っていた扇を飛ばせる技を見せるが、それは相手にかわされてしまったので、やがて、投げた扇は、無数の蝶の姿に変わり、岩石丸を襲う。
一瞬、岩石丸がやられたかと思われたが、それは変わり身の術で、近づいた鉄扇は油断して、本体に斬られてしまう。
その頃、影丸と獅子丸は、奇妙な中国人、龍昇心と出会っていた。
獅子丸は、その龍の首を斬り離すが、奇怪にも、首を斬られた龍は、何事もなかったかのように立ち上がり、又、転がった首が繋がってしまう。
そして、金魚鉢やスイカ、さらには爆弾等を出して、影丸たちを面喰らわすのだった。
とある茶店に到着した弥次喜多の二人、団子を食べていると、一匹の山犬に団子を一本盗まれてしまう。
怒って追い掛けようとした二人だったが、その時、喜多さんが一計を案じ、このまま追い掛ける振りをして逃げてしまえば、団子代がただになると弥次さんに耳打ちする。
ところが、その茶店に偶然いた獅子丸が、犬の遠ぼえを出すと、先ほど逃げて行った山犬がすごすごと帰って来て、団子を皿に戻したではないか。
驚いた弥次喜多は、その獅子丸の顔を以前どこかで観たような気がしてならなかった。
影丸は、百合十字団と思われる白頭巾の一団が来たので、影丸は、弥次喜多の団子代まで払って、茶店を去る。
その白頭巾の一団が、山陰で五芒星の陣の形で集結しているのを、影丸と獅子丸は監視していたが、発見され、数十人の白頭巾たちと戦う事になる。
そこに、虚無僧姿の金井半兵衛が来ると、影丸を風上に廻すなと言う声が聞こえる。
声の主は、阿魔野邪鬼だった。
邪鬼から、影丸との勝負を自分に譲ってくれないかと頼まれた半兵衛は、素直に譲って去って行く。
獅子丸は、山犬を操って仲間たちを呼んで来させる。
やがて集まって来た山犬や猪に襲われた邪鬼は、窮地に陥るが、山の反対側に飛び下りろと言う声がしたので、それに従うと、大爆発が起こる。
如月文兵衛による忍法雷神であった。
文兵衛は邪鬼に、自分達の仲間にならないかと誘い掛ける。
その頃、金井半兵衛は、別の道を進んでいた由井正雪と合流、影丸の木の葉隠れとの戦い方を教えていた。
龍昇心は、正雪たちに、敵を独り倒すごとに5両寄越せと交渉を始める。
その龍を獅子丸がおびき出した隙に、影丸が木の葉がくれで正雪一味を襲うが、その正雪は偽者だった。
龍を岩山に誘い出した獅子丸だったが、龍の魔術で、刀が岩に貼り付き、そのまま折れてしまう。
さらに、身体が動かなくなった獅子丸は、二つに割れた巨岩の間に封じ込められ潰されそうになったので、最後の秘術を使い、龍の右目に血を吹き掛けた後、息絶える。
そこに遅れてやって来たのが、幻心と左近丸。
二人は、多く野山犬が集まっている様子から、獅子丸がここで倒せれた事を悟る。
一方、右目に吹き掛けられた血の痕が痛む龍は、山犬に襲われるが、かろうじて山小屋の中に逃げ込む。
その中で、水を見つけ、右目の周囲を拭くが、小屋の入口には山犬たちが集結し、今にも入口を破ろうとする勢い。
龍は、水に薬を混ぜたものを入口から撒いて動物たちを追い払うが、そこにやって来たのが幻心と左近丸。
小屋の中に入り込むと、龍に刀を突き付けるが、龍は、殺される前に明国の大魔術を一度やらせてくれと言い出す。
壁から、美女を出すと言うので、幻心は好奇心からついそれを許してしまう。
左近丸の方は、興味がないと言って小屋の外で待つ事にする。
龍が、壁に水をかけると、あ〜ら不思議、美人の中国娘が現れ踊りだしてではないか。
幻心がそれに見とれている隙に、龍は小屋の外に逃げ出すが、待っていた左近丸によって斬り殺されてしまう。
その後、術が消えたので、罰が悪そうに小屋から出て来た幻心は、左近丸が龍の懐から見つけた手紙を読む。
そこには「東願寺」の文字が…。
江尻の宿にある東願寺の本堂に忍び込んだ弥次喜多の二人は、供えてある万十を盗み食いしようとするが、それは瀬戸物で出来た偽物だったのでがっかり。
そこに、阿魔野邪鬼が入って来る。
寺の中で、今夜秘密会議が行われているので、百合十字団の女たちから今一つ信用されていない彼は、外で待たされる事になったらしい。
その邪鬼にあっさり見つかり捕まった弥次喜多は、寺を追い出される。
その本堂の天井には、すでに影丸が貼り付いていた。
由比正雪を囲み、秘密会儀を行っていた太郎坊が、南蛮渡来の大砲や鉄砲火薬を手にする話をし始めると、参加していた百合十字団のアンナが異義を唱える。
自分達は、由比正雪が、自分達と共に外国に逃げると言うから協力して来たのであり、武器弾薬を手にして、幕府と戦う等聞いていないと言うのだ。
しかし、藤太は、そんなアンナとさゆりの二人に銃を突き付けて来る。
その手に、小刀を突き刺すさゆり。
だが、不思議な事に、小刀が刺さった藤太の右手は、身体から離れると、腕先だけが銃を持った形のまま空中に浮かび、女二人を狙い続けるのだった。
自分を仲間にしようとしながら、仲間外れの状態で夜を空けさせた正雪一行の態度に業を煮やした邪鬼は、如月文兵衛が止めるのも聞かず、寺を立ち去る事にする。
降り立った影丸は、寺の中に忍び込もうと、隠し扉を開くが、思いのほか大きな回転音がする為、太郎坊が様子を観に来てしまい、侵入は失敗する。
一方、寺の前に邪鬼を追って来たバテレン藤太は、カルタを投付けて来るが、邪鬼に全て避けられ、52枚全部投げ尽くしてしまったので、窮地に追い込まれるが、急に木戸が開き、藤太はそこから、かろうじて寺の中に逃げ込む。
そこに出て来たのが影丸。
邪鬼と影丸は、久々の一騎討ちとなるが、互いに相討ちの形で倒れてしまう。
その直後、寺から出て来たのが、アンナ、さゆり、そして藤太だった。
三人は、まだ息がある影丸を助けて寺の中に戻る。
実は、先ほど木戸を開いて、藤太を助けたのは影丸だったのだのだが、まだ、敵である伊賀忍者を助ける事に躊躇を感じている藤太に対し、アンナは我々百合十字団を裏切っているのは、むしろ正雪の方だと説得する。
その頃、寺から追い出された弥次喜多と出会った幻心と左近丸は、東願寺への道を尋ねていた。
場所を教えて分かれた後、弥次喜多の二人は、今のひげの男の顔もどっかで観たと感じていた。
寺を後にする太郎坊、由比正雪、金井半兵衛、如月文兵衛らの姿を確認した左近丸は、正雪の後を追う事にする。
太郎坊だけ、何故か本堂に残ったので、幻心がその中に入ると、太郎坊は分身四つ身の術を使って4人に変身し、幻心を襲撃して来るが、幻心は変わり身の術を使って、いつの間にか、大仏の頭にすり変わっていた。
本物がどれか考えていた幻心は、先ほど、入口付近で、相手の杖を斬った事を思い出し、今、杖を持っていない一人が本物と判断、斬り掛かるが、相手は目潰しを投付けて来て、そのまま、本堂に閉じ込められてしまう。
その頃、寺の前で倒れていた邪鬼が目覚めて起き上がる。
彼は不死身だったのだ。
一方、さゆりとアンナに看病されていた影丸も布団の中で目覚めていた。
ただ藤太だけは、正雪から、松平伊豆守に人質にされている左近丸を殺害しろとの指令を実行しようとしていた…。
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TBSで1963年11月から放映されたこの作品、制作当時は、まだ横山光輝の原作の方は、第一部「若葉城の秘密」を少年サンデーに連載中の段階で、今回上映された第二部「由比正雪編」(テレビ放映としては9話〜18話)のストーリーは、冒頭部分のアイデアがあるだけで、後は白紙の状態。
原作が間に合わないので、人形劇を担当したひとみ座(「ひょっこりひょうたん島」で有名)に、横山先生がオリジナルストーリーで作る事を承認されたもの。
影丸の人形を担当していたのは、「ひょうたん島」のトラヒゲ役担当の南波郁恵さん。
喜多さんの声を演じているのが滝口順平(ただし、途中から別人と交替)、他にも、若山弦蔵やキンキン(愛川欽也)も声を演じているのですが、皆、声が若くて、誰を演じているのか聞き分けられず。
放映当時は、あまりにもマンガのイメージと人形のイメージが違うので、子供達には人気が今一つだったらしいが、大人には結構評判が良かったんだとか。